Frostpunk

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Frostpunk - (2021/08/20 (金) 12:48:27) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2018/11/09 (曜日) 23:00:00
更新日:2023/09/06 Wed 21:27:45
所要時間:約 6 分で読めます




我々は生き残らなければならない


Frostpunk(フロストパンク)とは、ポーランドのゲームスタジオ「11 bit studios」が手がけた氷河期都市建設シミュレーションゲーム。
SteamやGOG等で販売中。お値段およそ3000円。
CS機ではXbox oneとPS4で日本語版が発売されている。こちらのお値段は3700円ほど。


基本情報

ジャンルはソシエティ・サバイバル(社会生存)。
わかりやすくいえば街作りゲームで、氷河期が訪れた酷寒の大地で蒸気の力を駆使して街を発展させるというのが骨子。
プレイヤーは街のリーダーとして、極限状態の中でコミュニティを維持して生き残ることを目的としている。

時に大のため小を切り捨てる非情な選択も強いられるなど、モラルを揺さぶるシビアなゲーム性が特徴。
そのため児童にすら24時間労働を強いるプレイも可能となっている。
ただし非人道的運営が行き過ぎるとせっかくクリアしてもエンディングでナレーションにネチネチ嫌味ったらしく自分の所業を綴られる。


本作はシムシティのようなエンドレスで際限なく街を発展させるゲームではなく、TROPICOのように特定の段階まで発展して日数を生き抜けばクリアとなる。
そのため自由な街作りというより、トライアンドエラーを繰り返しながら最適解を見つけていくゲームと言える。
その後、要望を受けてかエンドレスモードも実装された。こちらは本編よりマップが広く難易度の選択も可能、ただPCスペックがある程度無いとカクつきや強制終了する可能性があるので注意。


寒さが売りなだけあってビジュアルや音響には非常に拘っており、街がパキパキと凍りつく音や霜が降りるかのようなUIの演出が非常に凝っている。
正直遊んでいるこっちまで寒くなってくる。
逆に気温が上昇したときは雪が溶けるような音と舞い上がる湯気が安心感を与えてくれる。

ちなみにどのくらい寒いのかと言うと、ゲーム中"一番暖かい"温度はなんと-20℃。北海道民が上着を着始めるであろう酷寒地獄である。
ただゲームをプレイしているとと-40℃くらいまでは温かいポカポカ陽気に思えてくるから慣れとは恐ろしい。


以前は有志翻訳のパッチを入れる必要があったが現在は公式で日本語にも対応している。
メインストーリーの「新しい故郷(A NEW HOME)」に加えて様々な追加シナリオがある上にどれも歯ごたえ十分で長く遊べる。


ストーリー

舞台は架空の19世紀。所謂スチームパンクの世界。

突如として世界を大寒波が襲い、寒さに対する備えのない南の国々は壊滅。
人々はロンドンを捨て酷寒の地を生きる人々の技術を求めて北へ向かう。

目指すは雪国の街『ウィンターホーム』

その途中発見した、放棄されている蒸気式ジェネレーターの周囲にひとまずの拠点を築くことになる。
この新たなる故郷で、人々は生き抜いていかなくてはならないのだ。


用語解説


ジェネレーター(Generator)

蒸気機関で動く熱源発生装置。この装置で街を温めて、酷寒の地獄を乗り切っていくことになる。
基本的に街の開発はコイツを円形に取り囲む形で行う。

本作最重要施設にして街の人々の生命線であり、これが停止することは住民の死を意味する。
しかもホイホイ量産できないのか基本1マップに一つのみ。文字通り最後の希望。
稼働には石炭が必要なので、プレイヤーは常に石炭の残量とにらめっこする羽目になるだろう。
技術を開発すると強化出来るようになり、性能がぐんぐん向上していく。が、消費する石炭もぐんぐん増えていく。
コイツの強化と並行して石炭採集施設もパワーアップさせていく必要がある。

全体を更に温めるオーバードライブという出力120%状態にも出来る。何故か不思議なことに消費する石炭量は変わらない。
温度維持が厳しい時はコイツで凌げるが、当然エンジンに負荷がかかって限界を超えると爆発する。ここぞというときの切り札である。

住民

ロンドンからやってきた、新たなる故郷に住まう人々。指導者たる主人公と共にこの地獄を生き残るべく奮闘する
…が、この非常時だというのに残業に文句は垂れるわスープに不満を漏らすわで面倒なやつら。
挙げ句24時間労働の1日目で過労死する虚弱体質もいる困った人達。不満を感じたり希望を感じたりする基準は割と独特で、
とりあえず適当な布告で機嫌をとっておけば希望を感じて不満を低下させる単細胞でもある。

最初は50人足らずの小さなコミュニティだが、移住者を受け入れたり生存者を救助していくうちに数百人規模の巨大コミュニティへと成長していく。
もちろん増やさないのもありだが、労働力は間違いなく不足するので注意。

施設

ジェネレーターの周囲に築くことになる各種建築物。住居や食糧生産、医療施設に技術研究、宗教施設などが存在する。

最重要なのは、住民達が仕事中以外で利用する住居。
これが足りないとジェネレーターの近くで野宿する羽目になり、病気の発生率が激増するので必ず人数分用意しよう
どの施設も熱源のそばに配置することで中を快適に保って病気を予防できる。あまり寒いところに建築しないよう注意。
医療施設や調理場などは低温だと機能しないので、温度には気を配る必要がある。研究を進めればヒーターも設置できる。

資源

人々が生存するために必要な各種資源。露出している場所の近くに採集所を建築すれば効率良く集められる。
ジェネレーターやスチームハブ、ヒーターを可動させるために必須な最重要の資源である石炭、
人間が生きていく上で必ず必要になる食料、建築物や研究に必要な木材、同じく建築物や研究に使用する鉄材からなる。
ジェネレーターの燃料となる石炭に目が行きがちだが、実は最も重要なのは木材。

何をするにもこれらが無いと始まらないので、とにかく大量に貯蔵しておこう。貯蔵場も最初は小さいものが一軒しか無いので、どんどん増設すべし。
貯蔵施設は温度や場所に左右されないので、邪魔にならない隅っこに作るのがポイント。

スチームハブ

路上に設置できる小型のジェネレーター。こちらは量産可能。
1時間ごとに少量の石炭を消費して周囲を温めることが出来る。ジェネレーターから離れた場所に施設を建てるにはコイツとヒーターは欠かせない。

ポコジャガ作ると石炭の消費がバカにならないので、コイツの周りに施設を効率よく密集させてできるだけ少ない数でまかなえるように工夫しよう。使わないときは稼働オフにしておくことも忘れずに。
ジェネレーターからエネルギーを供給しているらしく、向こうをパワーアップすればこちらも連動してパワーアップするが、向こうが止まればこちらも止まる。

ウィンターホーム

酷寒の大地で生きる人々が住まう街で、ロンドンを離れた流浪の民であるプレイヤー達の目的地。

拠点とそう遠くは無いので偵察隊を派遣してここを見つけるのが当面の目標となる。
こちらから斥候を出して見つけることも出来るが、放っておいても向こうから一人情報を持ってやってくる。

追加シナリオではこの街が舞台になる。実際プレイすれば分かるが、ここの前統治者は随分といい加減なインフラを敷いていたようで、
街のデッドスペースを見る限り全体的な施設の稼働効率は恐ろしく悪い。そりゃああもなるわ。

テスラシティ

氷河期を生き抜くために天才科学者ニコラ・テスラが興した超技術都市。
どうやらお得意の交流式電流で雪や寒波を弾いている様子。

別に真ん中でテスラが佇んで本を読んでいたりはしない。女装もしない。
攻略のヒントだが、危険を冒して街の中に入る価値は充分にある。ただし入る前にセーブするか、入る斥候は資源を持たずに手ぶらで入ったほうが良いとだけ言っておく。

スチームコア

高度な技術が用いられた蒸気式のエンジン。波動コアとかフュージョンコアみたいなもんである。
自前では開発できない貴重品なので町の外を探索して見つけることになる。
これがないと敷設できない建物や機械があるが、一度使ってしまってもそれらを解体すればコアは資材ごと戻ってくるのでケチらず使用すると良い。

オートマトン

このスチームパンクワールドで普及している蒸気式のロボット。4足歩行でノシノシ歩いて健気に働いてくれる可愛いやつ。
開発には大量の資材と貴重なスチームコアを1つ消費するが、24時間労働できる上に人間と違って極寒下でも影響を受けないので、作る価値は十分にある。
序盤に無条件で一体入手できるので、有効に活用しよう。

ただし改良しないと人間の半分程度の効率でしか働けないので、最初のうちは昼は人間に働いてもらって労働時間外の夜にこの子を運用すると効率がいい。
苦労して量産すれば最終的に人間の労働者はほぼ要らなくなる。ただしスチームハブかジェネレーターで栄養補給しないといけないので、ジェネレーターが止まると機能停止する。

ロンドン主義者

とある出来事から、この地で生存するのは不可能と判断しロンドンに帰還しようと主張する過激な集団。
基本的には割り振った仕事はしてくれるし存在自体には大きなデメリットは無いので、真面目に運営して街の希望値を高くしておけば自然消滅する。
逆に希望値が低いと賛同者を増やして街から旅立ってしまう。
戻っても死に絶えた霧の街がお出迎えするだけだと思うが…プレイヤーは彼らの活動にも頭を悩ませることになるだろう。

技術研究

こういう類のゲームにはもはやお馴染みの技術ツリー。
工房(Workshop)を建設しないと始まらないので早めに作ろう。工房を作れば作るだけ開発速度は加速する。
研究にはコストと時間がかかるが新しい技術を開発することでゲームを有利に進められる。
技術開発を軽視した街はそう遠くないうちに滅ぶだろう。現実と同じである

難民

主人公たちの街の外に取り残されている遭難者達。健常者だけでなく病人や子供もいる。
調査隊を派遣して見つけたり、向こうから街を見つけてやってくる。

序盤は労働力が足りないため、彼らをある程度は受け入れる必要がある。
ただし、中盤以降は無理して受け入れすぎると全滅待ったなし。人道主義を優先しすぎて適当に受け入れると街が滅ぶ。現実と同じである
余裕がないなら追い返して見殺しにするしかない。全員を助けたいなら住居や食料、医療施設など相応の準備をしっかりと整えよう。

たまにとんでもないタイミングで来やがるので普段から住居などは余裕を持って用意しておくと良いかもしれない

法律

厳しい酷寒の環境で共同体を維持するためには不可欠なルール作りを行う。
凍傷患者の四肢を切断する法令など、やむを得ないとは言えなかなかエグい
法律の方向性も選べるので、労基と人権を尊重した街づくりもできるしブラック企業にもできる。
まあ非常時なのである程度は無理をしないと生き残れないのだが…

途中から規律か宗教の2つの方向性を選ぶことになる。どちらを選ぶかはお好みで。
ちなみに開発元のツイートによれば、宗教を選んだプレイヤーが59%とのこと。絶望的な世界には希望を与える存在が必要なのだろうか。

DLC

PC版では全3本のDLCが発売されている(コンシューマ版での展開は現時点では未定)。単品購入もできるが、シーズンパスならば全部入りで30%引きの上にサントラとアートブックもついてお得。

The Rifts(裂け目)

新ギミック「橋」が登場するマップ1個をエンドレスモードに追加する。
橋をかけられる以外は本編とさほど変わらない普通のマップであり、ストーリーも特にないので、内容的には物足りない。シーズンパスについてくるおまけマップといった感覚。

The Last Autumn(最後の秋)

氷河期到来以前、人類にとっての最後の秋を舞台とした新シナリオ。建造物、法律からテクノロジーまで全てが一新されており、まったく別のゲームといっていいほど遊び心地が変わる大型DLC。
目的は来たるべき気候変動に備えて突貫工事でジェネレータを建設すること。気温は10度とおだやかなので暖房については当分考えなくていいが、そのかわり坑道から発生するガスや落盤をシミュレートした「安全度」というパラメータが存在し、これをコントロールしながら建設を進める必要がある。
点検や安全具を義務づけてじっくり建設するか、それとも人命よりも建設ノルマを優先するべきか?ノルマから大幅に遅れたらゲームオーバーだし、そうでなくても寒波が来てしまったら余裕はなくなってくる。
イギリスらしく階級闘争も発生するので、労働者とエリートエンジニアの間をうまく取り持たなければならない。

On The Edge(綱渡り)

最後の大型DLC。本編の大嵐を生き延びた後の小康期が舞台。なのでウィンターホームは滅んでいる
プレイヤーは親都市ニューロンドンから派遣された前哨部隊の隊長となり、定期的に親都市に鉄100を納める義務を負っている。食料は採れないので親都市の配給に頼らねばならず、また法律ひとつ作るにもお伺いを立てなければならなかったりと、中間管理職の辛さを感じながらのスタートとなる。
やがて状況が変化しても親都市からの締め付けは緩まず、プレイヤーは部下の不満に突き上げられる形で独立宣言を余儀なくされる。この痩せた土地で独立コロニーとして生きて行くには他の集落との交易が不可欠。早めに斥候を出して連絡ルートを確立し、資源を交易し、ピンチの時はお互いに援助を出し合いながら生き残りを図ろう。
ゲームルールは本編の延長だが、交易と外交というテーマが加わったことで新鮮に遊べるシナリオとなっている。



我々はアニヲタの集いにたどり着いた
かつてのアニヲタの集いは既に見る影もなく朽ち果てていた

      →冥殿に祈りを捧げる(今後アニヲタの集い跡地に前哨基地を築けます)
 冥殿の墓を暴く(スチームコア×2 鉄材×250 食材×300)

その先にwiki籠もりが避難したアニヲタwiki(仮)が見える
→追記修正をしよう


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