岩谷尚文

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岩谷尚文 - (2021/06/15 (火) 22:06:48) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2019/02/07 (木) 22:11:18
更新日:2023/05/12 Fri 10:06:59
所要時間:約 6 分で読めます






だから誤解だって言ってるじゃないですか! 俺はやってない!


出典:盾の勇者の成り上がり、6話「新しい仲間」、キネマシトラス、盾の勇者の製作委員会、
2019年1月9日から放送中、©2019 アネコユサギ/KADOKAWA/盾の勇者の製作委員会


概要

『岩谷尚文』とは『盾の勇者の成り上がり』の主人公であり盾の勇者。
および外伝作品『槍の勇者のやり直し』『真・槍の勇者のやり直し』の主要人物。

CV:石川界人(アニメ) 、鈴木達央(ドラマCD)


ごく普通の現代日本*1から異世界に召喚された青年。20歳の大学2年生。

容姿は平均以上のイケメンで、穏やかな目つきと表情が特徴。

ごく普通の家庭に生まれたがオタク文化にどっぷり浸かっており、部屋中に美少女フィギュアやポスターが大量にある(アニメでは少数)
そのため両親から早々に見放されており、甘やかしという名の放任主義の元で育つ。
その影響で自由に過ごせた代わりに、家庭の事は全て自分でやってきたため主夫でやっていけるくらい家庭的。

基本的に広く浅くゲームなどはやっているが、とあるネットゲームのサーバー三位のギルドで幹部になるほどだった。
ネット上での交友関係はとても広く、いわゆるネト充。このへんは天木錬とは対照的。
ファンタジーものも大好きで、元々動物好きだったのか特に亜人や獣人に強い関心を示している。これが盾の勇者に選ばれた理由の一つ。

本人は自覚がないが弟からは就職せず調理の専門学校に行けと言われているくらい料理が上手く、味覚も鋭い。
その味覚は一度食べただけで使われている食材を把握し、ある程度再現ができるほど。
料理の味はかなり上手く、店が開けるレベルと称される程。
一度尚文の料理を食べると外食より尚文の料理を食べたくなるが、
当の尚文は料理の腕に自覚がないので、大勢の料理を作るのが面倒なので外食しに行ってくれと思っている。


他にも『酔い無効』というべき程、とにかく酔いに強い耐性を持つ。
乗り物酔いも含めお酒にも強く、生まれて一度も酔った事がない。
ルコルの実(ブドウのような実で、大樽いっぱいの水に一粒入れてやっと飲めるほどの高濃度の酒気をもつ果物)をいくら食べても平然としているほど。*2
そのため友人たちと飲みに行っても、皆が酔いつぶれても自分だけが酔えず会話を楽しめないため、酒はあまり好きではない。


上記のギルド幹部の経験で商才も開花させており、ギルドの一員であった経営者からスカウトを受け、卒業後の進路は内定していた。



本来の尚文


性格は比較的穏やかであり、お調子者である。他の勇者からはチャラい系と思われていた。
口調はぶっきらぼうな感じなのだが、一度他人を信用すると口調も真面目で幼い系の口調に変わる。
信条は「やられたらやり返す」。それが善意であれ、悪意であり、されたことは返す。
これらのことから槍の勇者の元康から「世界を映す鏡の様な方」と評されている。
つまり人や世界が尚文に優しくすれば尚文はとことん優しくなるし、尚文に厳しいと彼もまた冷徹な人間へと変貌してしまう。

本編・外伝でも幼女が周囲にいるが、本人の好みのタイプは「自分を守ってくれる年上の女性」。
外伝ではサディナ、ラーサズサ、エクレール=セーアエットなどが尚文の好みのタイプである。
特にサディナの母性にメロメロになりやすく、外伝では幾つものループで彼女と恋仲になり、彼女に性的な意味で食われている。
反面本編の尚文は後述の影響で女性というだけで警戒心を持つため、上記の好みは封印されている。
また外伝では尚文は元々オタクなため自分をロリコンだと思っていたが、実際に幼女と触れ合うと恋愛感情は一切なく、
むしろ父性愛が湧き出て来たため、自分はロリコンではなかったことに気付き驚いていた。


本編の尚文

異世界に召喚され、王女であるマルティ=S=メルロマルクに裏切られ、身ぐるみを剥がされた上、強姦魔の汚名を着せられてしまう。
また他の勇者である北村元康天木錬川澄樹もマルティのウソ泣きに騙されてしまい、尚文を庇う事はなく無一文で異世界に放り出されてしまう。
ちなみに他の勇者が尚文を庇わないのはお互いの性格を知らず、仲良くなかったからである。
そして何故仲良くないのかというと王族が裏から手を回し、勇者の仲間たちが勇者間の信頼関係が出来ないようお互いに接触させないようにしていたからであった。
勇者同士だと武器の反発により経験値が入らない仕様になっているのも勇者同士が接触しなかった理由の一つ。

これ以降、王女や勇者への憎しみで人間不信に陥り、目付きが悪くなって性格も捻くれ、嫌悪する相手の不幸を喜ぶ悪癖が付いてしまった他、
精神的にも身体的にも余裕のない状態に置かれたストレスから、一時的に味覚障害を患い、何を食べても味を感じなくなっていた。


上記の一件から悪評が広まったこと、人間不信に陥ったことで仲間など望める状況ではなくなってしまった尚文だったが、
自身の武器が『盾』であることで攻撃手段がほとんどなく、レベルアップのためには誰かに攻撃を担当してもらう必要が出て来てしまう。
そんな状況の尚文に、怪しい男が話しかけて来た。奴隷商を名乗るその男の提案に乗り、尚文はラフタリアという亜人の女の子の奴隷を購入する。
なお、他にも男の奴隷がいたのにわざわざ女のラフタリアを買ったのは、マルティに騙されたことに起因する女に対する屈折した感情からである。

やさぐれていた尚文は怯えるラフタリアに戦いを強要するが、彼女に死なれては元も子もないため、食事や薬などはきちんと与えることに。
ラフタリアは見捨てられ、さらに無体な主人に転売されることへの恐れもあって徐々に戦いに慣れていき、
ある一件で精神的に大きく成長し、尚文のために戦うことに前向きになったことで、急速にレベルアップを重ねていく。
同時に、レベルが上がれば身体年齢も比例して上がる獣人の特性によって幼女から美少女へと急成長するが、
ステータスしか見ていなかった尚文はストレスによる認識障害もあって身体的成長が見えておらず、ラフタリアが成長しているのにまったく気付いていなかった。

そんな中、ラフタリアの美貌に目を付けた元康から『自分が勝てばラフタリアを解放する』という条件で決闘を申し込まれ、
自身に何もメリットがないと断ろうとする尚文だったが、国王の鶴の一声で無理矢理に決闘をさせられることに。
尚文は『盾』のスキルをトリッキーに用いて有利に戦闘を進めるが、不可視の風の魔術を用いたマルティの不意打ちを喰らって敗北を喫してしまう。

物言いも認められず、ラフタリアは奴隷契約から解放されるが、独善的で一方的な言い分で自身を尚文から奪おうとする元康たちをラフタリアは拒絶。
彼らから聞かされる尚文の悪評も一蹴し、絶望から錯乱する尚文自身から拒絶されても、ラフタリアは尚文の傍にいることを宣言する。
自分と、自身の無罪を心から信じ、一緒に居ようとするラフタリアの信頼を受けた尚文は、信じられない心地で改めてラフタリアを直視する。
そこにいたのは、やせ細り、何もかもを諦めた目の幼い獣人ではなく、美しい容貌の、強い意志の籠った目をした獣人の少女だった。

そんな彼女からもう一度、自分を信じ、一緒にいたいと望む言葉をかけられた尚文は、気付けば彼女に縋り付いて涙していた。
こうして、初めて心から信頼し、信頼してくれる人を得た尚文はトラウマから解放され、ラフタリアと共に、改めて『盾の勇者』として行動していくことになった。

言葉上はそれまでと変わらず、損得勘定でしか動かないと偽悪的に振る舞うものの、生来のお人よしから村を助けたり、他の勇者の尻拭いなどもついついやってしまい、
ゲーム感覚なこともあって派手な活躍はしつつも足元やアフターフォローに意識が回らない他の勇者たちよりも、世間からは信頼されるようになっていった。


最終的に神を僭称する存在を倒すべくラフタリアと共に神となり、倒した後は同じく世界侵略しようとしている神を倒すべく分身を残し旅立っていった。
分身の一体は異世界に永住、もう一つの分身は現代日本へラフタリアと共に帰還。
異世界の尚文はラフタリアを第一夫人とし、メルロマルクの女王となったメルティ、サディナとの間に子供を作る。
日本に帰った尚文はラフタリアと結婚したが、諦めきれないアトラとの三角関係になっている。


なお、ラフタリア以外にも2名ほど購入候補がいたが、それらを選ぶか否かは尚文追放の主導を元康がするか、それ以外がするかで変わる。
いずれも尚文とラフタリアとの関係に勝るとも劣らない信頼関係を築くことになる。なおラフタリア以外は男なのでホモっぽい関係になる。
恋愛面は上記の通り冤罪の一件で女性不信になっており、また全てが片付いたら早々に元の世界に戻りたいと思っていたため、全くの無関心になっている。
ラフタリアをはじめ、何人かの女性に好意を寄せられているものの、当の本人はそれが好意だと全く思っていないほど鈍感になっている。


キチンと自己紹介をしていない相手の名前はまともに覚えず、相手の役職や言動からくるイメージであだ名をつけたりする。

エクレール→女騎士(女騎士のテンプレのような姿から。)
ウィンディア→谷子(魔物を庇おうとしたときの姿が「風ののナウシカ」のあのシーンを連想させたため。)
フォウル→アルプス(妹が立てるようになった時のセリフがまんま「アルプスの少女ハイジ」のあのシーン。)*3
書籍版では周囲からフォローもあったため、ちゃんと名前呼びになっている。


槍の勇者のやり直し

北村元康が過去に戻ったため分岐した世界。
基本的には未来の知識を持つ元康によって王女に裏切られる際に助けてもらい、
自分を信じる人が最初からいるため人間不信にならないし、目つきも悪くならない(稀に元康の脳内に登場してツッコミを入れることはあるが)。
ただしキレた時は本編の尚文のような威圧感を見せる。むしろ普段のギャップもあって余計に怖く感じる。
正気の尚文は奴隷を買う事に抵抗感があり、そもそも元康やフィロリアル達が仲間になっているため奴隷を求める必要性も無かったため、終盤のループまでラフタリアと出会う事がなかった。


シルトヴェルト編では元康とエクレールと共に脱出、メルロマルクからの刺客を倒しつつ盾の勇者を信仰する亜人の国に向かう。
しかしその後タクトと戦う事になり、最終的にはメルロマルクとの戦争にまで発展する。
このループではエクレールと恋仲になっていた。

メルロマルク編では本編に沿った行動をするものの、本編以上に善行を行い過ぎた結果、メルロマルク国内で革命が起こるほどの大騒動になってしまう。この騒動を抑え革命軍を納得させるため、国民の支持の厚い尚文がメルロマルクの新しい国王となる。
なお、その騒動の弊害でエクレールは獄中死してしまう。
その後は元々敵対関係だった樹に加え、中立的な立場だった錬とも関係が悪化。四霊が全て復活してしまう大惨事となってしまう。

フォーブレイ編ではついに錬・樹も冤罪事件の時点で仲間にすることに成功し、四聖勇者勢ぞろい(とエクレール)でフォーブレイへと旅立っている。
ここでは持ち前のリーダーシップから自然と四聖勇者のリーダーとして活躍し、
周りが見えない錬にアドバイスしたり、樹の空回りしがちな正義感を抑えたり、暴れる元康を鎮めたりしている。

帰還編では元康が本編を再現しようとする話なのだが、その際にやりすぎてしまうと奴隷すら買わず、決闘時点でカーススキルを発現させてしまう。
また元康が頻繁に足長おじさんとしてラフタリアに接触し過ぎると決闘時にラフタリアが正体を見破ってしまい、
元康に親しげに話しかけたせいで尚文がラフタリアを寝取られたと勘違いしてしまい、暴走してラフタリアを殺してしまう。
最終ループでは奴隷を買う事が出来ず、魔物と戦えないため釣りで生活しようと別の村に移動するため、近隣にいたサディナと出会い奴隷にする。
そして肉食系のサディナに決闘後に襲われてしまう。



伝説の盾

尚文が召喚された時から持っている伝説の盾。
「盾」と呼ばれているが可能性を信じることで「壁」や「城」などにも変化させることができる「守り」の力。
持ち主の防御力が極めて高くなり、強化していけば他の勇者の攻撃すら正面から受け止められるほど固い。
反面、盾の勇者の攻撃力は全然伸びず、『他の武器を持てない*4』という四聖勇者共通の仕様もあって攻撃性能はからっきし。
関節技の威力も攻撃力依存のため当初尚文が戦闘中に魔物に出来る攻撃は、相手を押さえつけたり殴ったりすることだけだった。
途中からカウンタースキル付きの盾が使えるようになってからそれで攻撃している。
相性がいいのは弓の勇者である樹で、彼が遠距離攻撃に集中し尚文が樹への攻撃を防ぐのがベストな戦法になる。
過去の盾の勇者は多少の攻撃力を有しており、尚文程の防御特化では無いことが明らかになっている。

強化方法
  • エネルギーブースト
勇者専用のEP(エネルギーポイント)を使用し、スキルや魔法、
武器を強化する。
勇者以外の存在も「気」を習得することで同様の力を発揮出来る。
  • 強化方法の共有
この強化の存在を認識することで、他の武器の強化を利用した時の倍率が上がる。
+ 以下ネタバレ注意!
勇者の武器の中で盾だけ独自の強化方法が不明のままだったが、
その強化方法は「人々を信じる事――信頼を受ける事」であった。
実はこの強化方法はヘルプに載っていなくても自動で発動するという特殊な強化方法。
三勇教の教皇戦で他の勇者たちよりもLVが低いにもかかわらず実力がほとんど変わらなかったのは、
尚文以外の勇者が好き勝手やった結果、信頼を落としてしまい弱体化し、逆に尚文は信頼を得ていったから。
槍の勇者のやり直しでは元康がその可能性に感付いている様子が見られる。



追記・修正は強姦魔にされてからお願いします。

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