300(スリーハンドレット)

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300(スリーハンドレット) - (2022/07/25 (月) 16:25:59) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/05/16 (日) 22:11:43
更新日:2023/11/26 Sun 14:24:24
所要時間:約 7 分で読めます




2007年に公開されたアメリカ映画。
フランク・ミラー原作のグラフィック・ノベル、『300』を元にしてペルシアとスパルタの間に起こった戦争、テルモピュライの戦いを描いたもの。
日本ではR-15指定で公開された。



【ストーリー】
紀元前480年、スパルタ王レオニダスの元に大帝国ペルシアの使者が訪れ、スパルタに服従を要求した。
レオニダスはこれを拒否し、その使者を殺害する。
そしてわずか300人の兵を引き連れ、灼熱の門にて100万のペルシア軍を迎え撃つ。



【登場人物】
●レオニダス(ジェラルド・バトラー/日本語吹き替え:中田譲治
スパルタ王。
言わずもがな作中最強クラスの実力を持つ。
王として、兵士として優れ、多くの兵と民からの尊敬を集める一方、議会の数人は彼を嫌っている。
王妃を深く愛しており、彼は彼女とスパルタと民を守るため、300人の兵を引き連れ灼熱の門でペルシアを迎え撃つ。

●ゴルゴー(レナ・ヘディ/日本語吹き替え:湯屋敦子)
レオニダスの妻でありスパルタ王妃。
王妃ではなく、スパルタの女として、ひとりの妻として彼女は議会に戦いを挑む。

●クセルクセス(ロドリゴ・サントロ/日本語吹き替え:咲野俊介)
ペルシア皇帝。
自らを神と名乗る男。
支配する対象に求めることは『ただ跪くことだけ』。
レオニダスをギリシア全土の大王とすることでスパルタの強さを取り込もうとする。

●ディリオス(デビッド・ウェナム/日本語吹き替え:山野井仁)
300人の兵士のひとり。
兵士たちの中でも屈指の実力者。
この作品の語り手(後述)

●セロン(ドミニク・ウェスト)
議員のひとり。
レオニダスを嫌っているらしく、「なにができる」など彼に対してあまりよくない言葉を残す。

●ステリオス(マイケル・ファスベンダー)
300の兵士のひとり。
スパルタ人として最高の名誉である『戦場での死』を望み、今回の戦いにそれを見いだしている。
アスティノスと仲が良い模様。

●隊長(ヴィンセント・リーガン)
スパルタ兵を率いている隊長
作中でも隊長としか呼ばれていない人
隊長だけあって実力はトップクラス

●アスティノス(トム・ウィズダム/日本語吹き替え:加瀬康之)
隊長の息子
隊長曰く勇敢さは目を見張るものがあり、かなりの若さで初陣も飾っている
ifの世界ならば、スパルタ最強になれる程の漢
ちなみに、彼が討たれたのは「不意打ち」

●エフィアルテス(アンドリュー・ティアナン)
奇形児として産まれたため、父母と共にスパルタを逃れて育つ。
スパルタの軍勢に加わろうとするが、盾を構えられず陣形を組めないことを理由にレオニダスから拒否される。
その恨みから最終的にスパルタを裏切ってしまう。

●ダクソス(アンドリュー・プレヴィン)
アルカディア人を率いて来たことを見れば、おそらく隊長格。
しかし、兵士としての実力は高いとは言えない。

●ペルシアの使者(ピーター・メンサー/日本語吹き替え:乃村健次)
飲み込んだ諸国の王の首をスパルタに持ち込んだことと、王妃を侮辱したことがレオニダスの逆鱗に触れ殺害される。

●イモータル(不死隊)
不死の軍団と呼ばれるアジアの戦闘集団。
集団戦の強さはスパルタに迫るものがある。



【余談】
予算不足で3DCGの製作リソースは満杯だったため、スパルタ戦士役の役者さん達は全員ボディビルディングを積み、リアルであの腹筋にしたそうな。

本場の「スパルタ教育」もしっかり描かれている。
「戦えない子どもは谷底に突き落とされる」
「ある年齢に達すると―劇中では七歳から―暴力の世界や厳しい環境―すなわち法と秩序が存在しない街中や、雪山などの厳しい環境―に放り出される」
など行き過ぎのような気もするがこれを耐え抜いてこその最強のスパルタ兵となるのである。
エフィアルテスの両親がスパルタを追われたのは、奇形の息子を捨てられなかったため。


ペルシア軍はクセルクセスのエキセントリックな風貌を筆頭に、両腕が刃になっている巨人など荒唐無稽なものを含め、異形の軍勢として描かれている。
また、登場するペルシア人は人種的にアラブ人、黒人、アジア人の有色人種主体として描かれているが、ペルシア人は現代のイラン人を見てもわかる通り、地中海人種的な白人である(つまり、ギリシア人と大差ない)。

上記の史実から乖離したペルシア軍の描写は、ペルシアの末裔であるイラン国内からは大きな批判を受けた。


ちなみに300人の兵士については諸説ある。
実際に300人だという説もあれば数千いたとする説もある。
どれが本物かは現在も不明だが、圧倒的人数差で数日もの間ペルシア軍を押し切ったのは確かである。




スパルタはファランクスと呼ばれる―自分の盾で左側の味方を、右側の味方に自分を守ってもらうというもの―陣形と大軍が意味を成さない灼熱の門の狭さを利用し、大軍を撃退し続けた。
他にも、様々な陣形があると思われる―作中では騎兵に対して三角形の陣形をとっていた―。

ちなみに女王が王の遠征中に臣下に犯される寝取られ要素があったりする。
↑これ重要


以下ネタバレ











結局、裏切者が迂回路を密告、挟撃されたレオニダスたちは敗れてしまう。
しかし、ただひとり生き残りがいた。

それが先述したディリオスである。
彼は戦いの最中に左目を負傷、まだ戦えると言うがレオニダスに言われて『王の言葉』を伝えるため、スパルタへ帰還する。

王の言葉はただ『忘れるな』、王妃には『言葉はいらない』と、ただ出陣の際王妃からもらったネックレスを預かった。
そして一年後、物語の最後で彼は一万のスパルタ兵と三万のギリシア兵を率いて十二万のペルシア兵を迎え撃つ。

彼曰く「敵の数はたかだか我らの三倍」、さすがである。






以下、名ゼリフやスパルタな受け答え

”決して逃げるな、降参するな、戦場での死はスパルタ人にとっての最高の栄誉だ”


「これは冒涜だ…!これは狂気だ!」
「“狂気”だと……?これが!スパルタの流儀だ!!」


「スパルタ人よ!おまえたちの仕事は?」
「WAR!(戦争!)」
「見たか?兵士は我々のほうが多い」


「不死の軍団。そのとおりか試してやる」


「みじめな犬どもめ。ギリシアの”歓迎”を受けろ」
「我々の矢が太陽をかげらせる」
「影の中で戦うさ」


「地震です」
「違うぞ。敵軍の足音だ」


「敵をここで食い止める。我々はここで戦う。奴らはここで死ぬのだ!」
「盾の誇りにかけて!」
「今日を覚えておけ。我々の名が歴史に刻まれる日だ」


「スパルタ人よ!武器を捨てろ!」
「ペルシア人よ!武器を奪ってみよ!」


「全員殺せ!」
「容赦するな!」


「喉が乾いたか?」
「なにか飲ませてやろう。崖に進め!」

「スパルタ戦士!朝食はたっぷり食っておけよ。晩餐は地獄で摂るからな!!」


「私に跪け」
「そなたの兵をさんざん殺したため、脚がひどく『けいれん』した。跪くのは難しい」


「いたのか?」
「背後の守りだ」
「どいてろ!」


「おまえが語るのは、勝利の物語」


―兜は息苦しかった―
―盾は重かった―
―兜は息苦しく、遠くを見渡すには邪魔だった―
―盾は重く体勢が崩れる―
―彼の的は遠くにいた―


―老人は我々がヘラクレスの子孫だという―
―レオニダスはその血筋を証明した―
―その叫びは長く轟いた―
「名誉です。あなたと死ぬのは」

「誇りだぞ。おまえと共に生きたのは」


「わずか一年だ。私は王の勝利の言葉をずっと考えてきた」
「彼は賢かった。自由なギリシア人の間で言葉は広まった」
「勇敢な王と300の兵士は故郷を離れ、その命を駆け、スパルタとギリシア全土に、輝く未来を約束した」
「この岩だらけの険しい地プラタイアイで、クセルクセスの軍はこの世から消える!」
「待っておれ、野蛮なる者ども。真の恐怖が奴らの―心臓を氷の指でしめつける」
「奴らも忘れていないはずだ。300の槍と剣が与えた恐怖を」
「奴らはこの平原の向こうだ。我々は一万のスパルタ軍と三万のギリシア軍、敵の数はたかだか我々の三倍、勝機は充分ある」
「世界を神秘主義と暴君から救うのだ。そして輝く未来をもたらすのだ」
「感謝せよ!レオニダスと300の兵に―――勝利へ進め!」














「バックスペースをここで食い止める。我々はここで追記、修正する。奴らはここで指がつるのだ!」

「アニヲタの誇りにかけて!」

「今日を覚えておけ。我々の項目がアニヲタWikiに刻まれる日だ」

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