アクセル・RO(ジョジョの奇妙な冒険)

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アクセル・RO(ジョジョの奇妙な冒険) - (2014/11/01 (土) 00:50:32) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/09/05(水) 12:09:59
更新日:2024/02/11 Sun 21:51:36
所要時間:約 6 分で読めます




アクセル・RO(ロー)は「ジョジョの奇妙な冒険 Part7 スティール・ボール・ラン」の登場人物。
名前の由来はGUNS N' ROSESのボーカリスト、アクセル・ローズから。
『ギルティギア』シリーズのアクセル=ロウと一緒である。

ジャイロ&ジョニィ、そしてホット・パンツ(HP)から遺体を奪取するための刺客として送り込まれた大統領配下のスタンド使い。
ネットのついたヘルメットを被った兵装ルックの暗い目をした男。
7thステージ途中のゲティスバーグにある廃屋でスタンドによる罠を仕掛け待ち受けていた。

不正を排除することで生じる公平(フェア)さが精神の強さになるという論理を嘯き、自身のスタンド『シビル・ウォー』の効果と弱点をあえて相手に明かすという舐めプを展開。
そのせいで追い詰めたジョニィの逆襲を受けて殺されるも、それは反撃を受けて効率よく死ぬための布石であり、
直後にシビル・ウォー真の能力(後述)によって復活。罪を『おっかぶせられ』たことで自由を奪われたジョニィから遺体を奪い取ろうとする。
しかしシビル・ウォーの効果を逆用し、あえて自分を殺させることで戦局を仕切り直そうというジョニィの策にはまり、
遺体を破壊するという脅しを真に受けてジョニィを衝動的に殺してしまう。
結果、折角おっかぶせた罪が廻り廻って自分に戻ってきてしまい、アドバンテージを自らの手で放棄してしまった。

なおも再度自分を『殺させる』ためにジョニィに襲いかかるも、遺体を総取りすべく現地に到着し、物陰に潜んでいた大統領にスタンドの射程外から拳銃で首を撃ち抜かれる。
スタンドの効果をジョニィらの足止めに利用するためあえて即死しないように虫の息で放置されたが、間もなく出血多量で絶命した。

【人物】
地味な雰囲気で知名度こそ低いもののジョジョシリーズでも屈指のクズ野郎である。
こいつの行動の全ては過去に犯した罪から逃げること一点に向けられている。
(以下、青字は単なる責任逃れの言葉)

1863年、音楽家になりたかったのに南軍の兵士として召集され、
最も辺鄙な場所の見張りの任務を命じられるも、戦場の恐怖と無音の闇に耐えられなくなって
任務中に飲酒するようになり、寝過ごしたことで敵軍の通過を許してしまう。
やるべきことはランプに火を灯して数km先の見方に合図するだけだったが、そうすれば見張り台の下を通る敵兵に見つかってしまうためにしなかった。

そして中隊の仲間や村に暮らしていた無辜の民間人は虐殺されたばかりか、この『ゲティスバーグの戦い』を契機に南軍自体も敗北に向かっていったのである。


上述のように『公平さ=強さの理論』を説く。本体が相手の前に登場し自分のスタンドの弱点を告白するなど、これらの行為はこれまでのシリーズでも殆どない(遠隔操作型のスタンド使いは姿を殆ど現さずに倒されることもあった)
彼の語った弱点は真実だったが、シビル・ウォーの本命ともいえる能力『罪のおっかぶせ』については発動した後に解説し、ここにも彼の小賢しさがみてとれる。
自分の背負った面倒を相手に押し付けるために罠をしかけて待ち構える点は4部の鋼田一豊大にも似ているが、負けて改心した鉄塔男ほどのかわいげが無い。
ギャグにもならず、良心のタガが外れたほどの突き抜けた悪意欲望も無い、後ろめたさから開放されてラクになりたいだけというこれまでにないゲスさを持ったキャラであった。

【スタンド】
シビル・ウォー
破壊力…なし
スピード…C
持続力…B
射程距離…C(効果範囲内全体)
精密動作性…C
成長性…なし

元ネタはGUNS N' ROSESの同名の楽曲から。
『南北戦争』という意味であり、アクセルの過去の引きずりっぷりがここからも見て取れる。

ゴミ捨て場代わりにされている廃屋にしかけられた罠。
その『場』自体がスタンドであり、射程は廃屋の敷地内に限定される。

見た目は縦に重なった円盤のような頭部を持つ、ロボットじみた人型スタンド。
ガラクタが集まって出来たようなスタンド像をしており、バラバラになって攻撃をかわしたりも出来る。

能力は入り込んだ標的の記憶から過去に『捨てたもの』を質量のある幻影として呼び出すこと。
この幻影は標的が過去に犯した罪の象徴でもあり、(簡単にいうと嫌な思い出にまつわる品物)
物だけでなく自分が殺してしまった人間や動物も含まれている。

あくまで当人の罪の意識から投影されるものなので、不可抗力で死なせてしまったり
実際は関係ない事故死であっても『自分のせいで○○を殺してしまった』という罪悪感がある限り
悪意ある怨霊として現れる。ジョニィやHPのような後ろめたい心の傷を抱えた人間ほど脅威となるスタンド。

この幻影に少しでも触れるとビニールのような膜に全身を包まれ、
過去の罪悪の記憶を見せ付けられながら完全に行動不能にされてしまう。
清潔な水をかけることでこの状態は解除される(『罪を水に流す』という言葉からか)が、
スタンドの射程内にいる限り際限なく幻影は襲ってくる。
これだけでも乗り越えられない過去のトラウマを利用して相手を確実に無力化してしまうという恐ろしい能力だが、
この『シビル・ウォー』が真価を発揮し、能力の完成を迎えるのは本体が殺された時である。

スタンドの効果範囲内で本体が殺害されると、殺した者が『本体を捨てた』という扱いになり、
本体が背負っていた罪を殺した者におっかぶせることで、
その罪のパワーを元に死んだはずの本体が復活する(理不尽なことに幻影でなく実体で。)
しかも本体が死なせた無数の人々の怨霊までもが芋づる式に襲いかかってくるおまけ付き。

また、何度殺してもこの原理で再復活するだけなので、シビル・ウォーの射程内では本体は実質上不死身と言って良い。
アクセルはこの現象を『罪によって守られる』と語っている。
水で清められる弱点がどうなったのかは、ジョニィ達が即座に追い詰められてしまったため不明。


弱点は本体が認識していない相手には効果が及ばないこと。
つまり、罠にかかった獲物に対しては無敵でも、射程外や物陰から奇襲を受けた場合、何の効果も発現しない。
アクセルに致命傷だけ与え、死ぬ前に射程外に逃げ去ってしまっても同様である。
大統領は「正当防衛だから私に罪の意識は無い。だからシビル・ウォーも発現しない」とも語っていた。それが真実かどうかは不明だが。

また、上でも少し触れたが、どうやらアクセル自身もスタンド能力の対象内のようで、アクセルが誰かを殺しても発現条件を満たしてしまう。
特に「おっ被せ」た対象を殺してしまうと押し付けた罪も戻ってきてしまうため、このスタンドを使ってアクセル自身が人を殺すことはできない。
殺したければ恐らく発現した現象任せにするしかないだろう。つまり本体があまり直接的な殺傷能力を持たないのも短所である。


【余談】
  • アクセル戦の真っ最中、幻影のジョニィの父が地味に「ニコラスはおませのせいで死んだのだ」という誤植をやらかしていた。自業自得じゃねえか!
単行本では修正済み。


追記・修正は静かに残っていた酒を飲んでからお願いします。

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