イシュヴァール殲滅戦

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イシュヴァール殲滅戦 - (2017/04/04 (火) 17:45:49) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2011/04/11(月) 16:56:08
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#center(){
傷ついた身体と荒んだ精神。
横たわる死の臭いに次第に追い詰められていく兵士達。
そして戦争というこの舞台で、軍は「賢者の石」の実験を行う…。
}


漫画「[[鋼の錬金術師]]」で、本編の13年前に起こった架空の戦争。
 
かねてよりアメストリス人とイシュヴァール人は宗教問題等を巡って対立していたが、
軍将校が誤ってイシュヴァール人の少女を射殺するという事故を契機に対立が激化して大規模な戦争へ。
軍部は当初単なる内乱として処理していたが、イシュヴァール人の予想以上の屈強さや隣国アエルゴによる支援等により内乱は数年に及び、
戦火は次第に東部全域に広まった。


事態を重く見た大総統は「&font(#ff0000){イシュヴァール人の殲滅}」を指示。
軍人だけでなく国家錬金術師も投入される。
後々これがトラウマとなり資格を返上した者も大勢居た。

その傍らでイシュヴァール人を材料とした「賢者の石」の精製や人体実験等の非人道的行為も多数行われた。
 
この戦争は被害者のみならず関係者の心にも大きく闇を落とし、「[[傷の男>傷の男(スカー)]]」の復讐劇もここから始まった。
[[マスタング>ロイ・マスタング]]が大総統を目指す原点もここ。
ウィンリィの両親の死も間接的にこの戦争がもたらしたものであり、ストーリーに与えた影響は大きい。
 
ストーリー前半では断片的に言及されるのみだったが、15巻にてコミックス一巻分まるまる使った回想という形で語られた。

その様は一口に説明するのは難しいが、とにかくハガレンの中でもトップクラスに重い展開と生々しい描写が待ち受けている。
やり過ぎだと声が上がる一方で、ファンタジー漫画ながらも極めてリアルな戦争風景、極限状態における人間心理、
被害者だけでなく軍人や軍医といった多種多様な視点、どうしても説教臭くなりがちなテーマをただ淡々と描いていく点等、
重いテーマではあるが高く評価されている。
また作者は本編を描くにあたり第二次世界大戦の経験者を取材しに回ったと言う。


第13話で初登場したものの、囚人の身で顔が見えぬままだった紅蓮の錬金術師・[[キンブリー>ゾルフ・J・キンブリー]]が本格的に登場、
全編にわたって彼なりの思想と狂気に満ちた活躍ぶりを見せてくれる。
その他、4巻で死んだ[[ヒューズ>マース・ヒューズ]]も回想という形としてだが登場し、喜ぶファンも多かった。
本編では故人となっている[[グラン大佐>バスク・グラン]]もここで活躍。[[コマンチじいさん>ジョリオ・コマンチ]]もちょっとだけ登場している(作者はもっと書きたかったらしいが)。

[[ブラッドレイ>キング・ブラッドレイ]]の宗教観、「傷の男」の兄の研究成果、[[リザ>リザ・ホークアイ]]とマスタングの関係等も描かれ、
精神的には堪えるがハガレンを読む上で避けては通れないエピソードである。

 
以下ネタバレ注意。
















この戦争の本当の目的は、イシュヴァール地方を国土錬成陣の一部とする為の「血の紋」を刻むことであった。
つまり完全にホムンクルスの差し金であり、発端となった少女殺害事件も、[[エンヴィー]]が実在する軍将校に化けて仕組んだものである。


2003年版アニメにおける原作との相違点
・将校による射殺事件そのものが嘘であり、&br()殲滅戦が発生した真の発端が、ドルチェットやマーテルが所属していた特殊部隊がイシュヴァール人の住居を襲撃したという事件になっている。&br()(表向きには反政府のテロ組織の拠点を叩くというであった。また軍はこの後、証拠隠滅の為に特殊部隊隊員を殺害またはキメラとした)
・射殺事件を起こしたとされる将校に「ジュリエット・ダグラス」という名前が付いている。&br()(この名前はホムンクルスのスロウスこと大総統秘書官の偽名としても使われており、&br()上記の通り射殺事件自体が嘘だったので、将校の方は名前だけを使われた実在しない人物だった可能性が高い)
・イシュヴァール人が錬金術を忌み嫌う理由は、原作では単に宗教の解釈によるもの(スカーの兄のような錬金術をよしとする解釈の者もいた)だったが、&br()こちらではイシュヴァールにもかつては錬金術に似た技術があり賢者の石を作ることも可能であったが、&br()それにより大きな悲劇(詳細は明らかにされてないが、恐らく原作におけるクセルクセス王国滅亡と似たような物と思われる)が発生したため、&br()悲劇を繰り返さぬようにするべく錬金術が誰にも使われないようにするため、というものになっている。
・戦争を起こした真の黒幕はダンテ(ライラ)であり、&br()その目的はイシュヴァール人を攻撃することで彼らの間で禁忌とされた錬金術を使わざるを得ない状況に追い込ませ、賢者の石を作らせることになった。
・戦争に参加していたグラン准将が、研究途中だった「賢者の石」を戦場に配布して徹底的な虐殺を行ったり、&br()軍にとって邪魔だったロックベル夫妻を当時部下だったマスタングに殺させる等、非道な行動を取っている。&br()(グラン准将はアニメ放送当時、原作では名前しか登場していなかったためにキャラが不明であり、2003年版アニメでは極悪人という扱いにされていた)
・原作同様、戦争中にロックベル夫妻が殺されているが、上記の通り犯人はグラン准将の命令で殺害を強要されたマスタングになっている。


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- この話を描くために第二次世界大戦の経験者にインタビューした作者は、たいしたものである。  -- 名無しさん  (2013-12-18 19:11:16)
- 恨みますのセリフに読んでるこっちがビビってしまった  -- 名無しさん  (2014-07-05 16:17:43)
- 2003年版アニメでは殲滅戦が起きたきっかけや起こした理由が違っているんだっけ?  -- 名無しさん  (2014-07-16 00:32:03)
- あの「恨みます」は爺さんなりの情けかなんかだと思ったりもする。  -- 名無しさん  (2014-07-16 00:38:35)
- 仕組まれたとは言えキッカケがかの「ロス暴動」と似てる…気がする。アレも白人の警官が黒人の女の子を射殺したからだし  -- 名無しさん  (2014-07-27 18:46:02)
- 神を信じることすらできない人生を歩んできたブラッドレイにとって、神を信じてきたイシュバール人は太陽のように眩しく見える存在だったのかもな。  -- 名無しさん  (2014-11-14 20:54:32)
- ↑天罰など存在しないと思ってるから、神罰を語るイシュバール人はとるに足らない存在だったんじゃないかな。自分を罰するモノがあるならそれは人の手によるものとか言ってたし  -- 名無しさん  (2014-11-24 03:26:35)
- ↑4 辞世の言葉を聞くというロイの気概に合わせた言葉だと思ってる  -- 名無しさん  (2014-11-24 04:05:03)
- ドキュメンタリー映画の『アクト・オブ・キリング』でインドネシア虐殺事件実行犯の軍人が嬉々としてその蛮行を武勇伝のように語るのを見てこれを思い出したわけだが、やはり『事実は小説より奇なり』と思い知らされる。  -- 名無しさん  (2015-02-27 22:42:56)
- 第二次世界大戦に参加した人のインタビューの話、「戦争の映画なんて見ない」とぽつりと零した、その一言が印象的だったと書いてあったね・・・  -- 名無しさん  (2015-04-02 13:16:15)
- 当時はコマンチ爺さんの戦いが見たいと思ってたけど、こんなテーマで余計なバトルシーンなんか挟み込んでる暇なんか無いわな。  -- 名無しさん  (2015-05-25 07:46:58)
- 「恨みます」の一言を聞いて、受け止めつつもやはり殲滅戦の完了のために殺したマスタング ギンブリーの言葉はマスタング達に生き方の一つを見せたよなぁ  -- 名無しさん  (2016-01-15 00:11:38)
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