ラーゼフォン(Rahxephon)

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ラーゼフォン(Rahxephon) - (2016/09/21 (水) 10:11:45) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2011/06/26(日) 14:08:19
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 7 分で読めます

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#center(){
&font(#0000ff){報われぬ少女の想い}


&font(#0000ff){届かぬ少年の心}
}




2002年1月から9月にかけて放送されていたロボットアニメ、及びそれに登場するロボットの名前。

監督は出渕裕で、彼が強く影響を受けた「[[勇者ライディーン]]」のオマージュともいえる作品でもある。


ちなみに漫画版も存在するが一部設定、展開がまるっきり違う。
小説版も存在するが…作者節がかなりあるので頭をからっぽにした方が、純粋に楽しめると思う。


◆アニメ

あらすじ

21世紀の初め、東京はどこからかやってきた「MU」という異人達により、「TOKYO JUPITER」(東京ジュピター)という障壁によって閉ざされてしまった。
それから数年後、その閉ざされた東京の中で暮らす主人公『[[神名綾人]]』は、模試会場へ向かう途中の電車で事故に遭ってしまう。
助けを呼びに一人、街中へ駆け出した綾人はその途中で[[美嶋玲香]]という少女に出会い、彼女に導かれ、東京の地下にある「世音神殿」へたどり着く…


30分というアニメの枠の関係上、説明不足な描写とそれに釣り合わない難解なストーリーで、
見る人を非常に選ぶ作品(一部ではエヴァのパクリとも…まぁ確かに28歳のヒロインとかいるけども)
しかしその独特な世界観にハマる人はとことんハマれる非常に深い作品。
途中で深夜枠に移動になった。

綾人を巡る登場人物の相関がとにかく複雑なので、視聴する前にあらかじめ予習しておくことをオススメする。

「音」をテーマにした作品だけあり、劇中で使われる音楽はいずれもクオリティが高く、OP曲で坂本真綾が歌う「ヘミソフィア」は彼女の代表的な一曲でもある。

放送後にはストーリーをもっと簡潔に纏めた劇場版アニメ「多元変奏曲」、様々な「if」の物語を体感出来るPS2ゲーム「蒼穹幻想曲」が制作された。
特に後者は「キャラゲーとしては最高峰の作品」とも称され、新品ではプレミアがつくほど。


◆用語
ぶっちゃけこの項目ではカバーしきれないくらいの
専門用語と難解設定の山・海・森である。
これもポスト・エヴァ系作品の常ではあるが…

◇第〇楽章
他のアニメでいう第何話という意味。こんなところからも音楽へのこだわりが。

◇MU
「ムー」と読む。東京ジュピターで東京を隔離した元凶。
構成員はムーリアンと呼ばれる異世界の住人で、見た目は人間と変わらないが血液が&font(#0000ff){青い}。

◇東京ジュピター
東京の周囲を覆う隔壁。表面が木星に似ている事から命名された。
中に入る事も、外に出る事も出来ず、これはムーリアンも例外ではない。
また、外に比べて時間の流れが遅くなる。
さらに、中にいる人間は次第にムーリアン化していく。意図的にこれを遅くする操作も可能。

◇ドーレム
「MU」が使役する兵器。だがその中身は機械ではなく泥人形。
楽器と生物を組み合わせたような有機的なデザインが特徴で、機体名も「アレグレット」など音楽の用語を意味する。
直接乗り込んでもいいし、遠隔操作も可能。その際に奏者(後述)となるムーリアンは、頭に巨大な土偶のようなバイザーを身につける。
かなりアンバランスで、表情も見えないため不気味。
雑魚でも通常兵器ではまず歯がたたない。

◇奏者
ドーレムを動かすパイロットの名称。綾人もこれにあたる。

◇TERRA
「テラ」と読む。沖縄のニライカナイ島にある対MU用の組織。
しかし配備されてるのは戦闘機や固定砲台くらい、バイトとはいえ女子高生がオペレーターをやってる等、割とお粗末。
ラーゼフォンが来るまでどうしてたんだ…


◆機体

#center(){&font(#0000ff){俺が皆を…守るんだぁぁぁっ!!}}



ラーゼフォン

全長:50m
重量:不明
 

東京の地下「世音神殿」の次元卵に眠っていたロボット。
青と白を基調としたカラーリングの人間の男性を象った姿をしており、頭には翼の形をしたバイザーが生えている。

停止している時はこのバイザーが顔を覆っており、綾人の意思に反応し無人でも起動して綾人の元へとやってくる。

目にあたる部分は普段は赤い瞳だが、綾人の感情が高ぶると赤い瞳が額に隠れ、その下から金色の瞳「真実の眼」が現れ、ラーゼフォンはさらにその力を増す。

このように綾人の意思に同調して明確な「意思」のようなものを持って動き、
さらに劇中で重要なファクターである「歌」を歌うなど、有機的なデザインも相まってロボットというよりは一種の生物を思わせる。
この点はドーレムにも言える事である。

実は時間を物質化したものでできている。

「TERRA」の職員からは「5A」という通称で呼ばれている。ラーゼフォンは綾斗のペットネームである。

名前の由来は太陽神ラー(Rah)と音を意味するフォン(phon)、それに不明の象徴であるゼ(Xe)を加えたもの。
 
出渕裕しては珍しく、ブチアナが無いデザイン。


◆武装

口にあたる部分から特殊な音波を出したり、腕から光波を飛ばす、またはその光を剣や弓に変えて攻撃したりする
だがラーゼフォンには明確な武装という概念は存在せず、攻撃方法にも特に名前はつけられていない
(後に蒼穹幻想曲で便宜上命名される)

または相手を捕まえて直接ぶん殴るなど、神々しい見た目に反して意外と荒っぽい使い方もされる。

登場当初は光弾を飛ばすくらいしか出来なかったが、綾人の成長に伴って武装も増えていく仕組みになっている。


◇音障壁
特殊な音波によって生み出される結界みたいなもの。
音だけでどうやってビームや実弾兵器を防いでいるのかはよく解らない、謎な機能。
&font(#ff0000){心の壁}とか言ってはいけない。
これはドーレムにも備わっている。
ちなみに読みは&font(#ff0000){『おとしょうへき』}。

◇格闘
まんま手を使って殴る。
スパロボでは相手の胸ぐら(?)を掴んで拳で滅多打ちにした後、頭の羽で切り裂くなど、結構えげつない。
劇中では光の剣が登場するまでの貴重な接近戦の手段なので、案外馬鹿に出来ない。

◇貫通光
手の平から光の弾を飛ばす。
名前の通り、貫通力に優れており、前述の音障壁も突き破る。


#center(){&font(#ff0000){「通れっ!!通れっ!!通れぇぇぇぇっ!!」}}
 
◇光の剣
手から発する光波を剣に変えて相手を斬りつける。登場してからは取り回しのしやすさから一気に主力武器に。

◇弓状光
光の弓を放つ。複数戦闘にはむかないが射程が長く、威力が高い。フィニッシュブローに使われる。
ゴッド〇ーガンではない。MXのOPを見ててっきり合体技になるかと思った人は素直に手を上げてくれ。

◇ボイス
真実の眼を解放した時に使用可能になる。「歌」の衝撃波で相手を吹き飛ばす。

◇光の鎌

「蒼穹幻想曲」に登場。
光の輪を相手に投げつける。鎌というよりはブーメランに近い。

◇光の双剣

同ゲームに登場。
まんま光の剣を両腕で使う。


以下ネタバレ





















#center(){&font(#ffdc00){綾人、貴方…暖かい……}}





◆&font(#808080){真聖ラーゼフォン}

全長:50m
重量:不明


物語終盤で綾人がヨロテオトルに至り(イシュトリ イン ヨリョトル)神の心臓を得てラーゼフォンと融合した姿。
世界を「調律」する力を持ち、これまでに登場したドーレムがまさにゴミクズ同然となるチート機体。だって神様だもの。

ちなみにラーゼフォンとは本来こいつを指す名前。上記の普通のラーゼフォンは本来ゼフォンであり、ラーゼフォン覚醒のためのパーツの一つでしかない。
 
青を含んでいたカラーリングは若干灰色がかった白一色となり、身体は全裸の男性に、天使のような巨大な翼が生えた姿をしており、顔は綾人。
というかロボットとかではなくもはやこいつ自体が綾人そのもの。

メディアによって名称がばらけており「アヤトゼフォン」とも。


◇武装

光を使った物理攻撃が出来なくなったかわりに、音を使った攻撃が全体的に超強化。

その威力は、中盤からライバル的なポジションにいた鳥飼が駆る&font(#ff0000){最強}のドーレム「オブリガート」が(勝手に)突っ込んできた際に、
手の平から発した&font(#ff0000){音障壁1発}で上半身を粉々に吹っ飛ばして瞬殺するほど。攻撃とかじゃなく音障壁で、である。鳥飼ェ…
 
◇ボイス
真聖ラーゼフォンの基本攻撃。だが、真実の眼を解放した時のそれとは威力が桁違い。雑魚いドーレムの一団ならこれ1発で壊滅する。


◇調律の歌
ボイスとの明確な違いはよく解らないが、虹色の光を放ちつつボイスよりさらに強力な音波を放つ。

劇中では海に向かって放ち、味方の船団や八雲のいるTERRA本部、エルフィの乗った晨星Ⅱ型を破壊した。ちょっと待て


◇ファイナル
真聖ラーゼフォン最大の攻撃。
威力とかもはや計測不能。使ったら最後、世界がお亡くなりになる。



#center(){&font(#808080){「ラァーーーーーーーー……!!」}}



◆スーパーロボット大戦
現在2作品に登場。
初参戦の『[[スーパーロボット大戦MX]]』では物語の主軸となり、怒涛のクロスオーバーと原作再現に恵まれている。
とくにいろいろと比較されてきたエヴァとのコラボはかなりすごい。ただし主要人物交流という面でのクロスオーバーは意外と少ない。意外だが。
(サブが良く絡む。ミサトさんと遥のアラサーコンビとか)
TOKYOジュピターを見て複雑な表情を浮かべるジュドーも印象的である(もし勇者王が見たらどう思うのだろうか…)
皮肉にもこいつの参戦により、&font(#ff0000){第3新東京市が初めてスパロボに登場した。}
(スパロボではエヴァ原作とは違い基本的に東京が健在なので、それに伴う形で第2新東京市が原作の第3新東京市と同じ扱いになっている)

原作再現ではなんとあの&font(#0000ff){『ブルーフレンド』}がほぼ&bold(){完全再現}。
しかもエヴァとのクロスオーバーで&bold(){トウジ}を&bold(){綾人}が救う→すぐさま原作完全再現「ブルーフレンド」
トウジを助けられたという結果の元、朝比奈を守るために動けないエヴァ勢に変わって現れたドーレムと一騎打ちをする綾人。
ブルーフレンドを知っていたものはこの時点でかなり心に来る。

そして「守るんだ…俺は守ってやるんだ…俺は朝比奈を…守るんだああああああーーーーーー!!!」

「伝えなきゃ…言わなくっちゃ…綾人クンに……」

必死の思いでドーレムを叩きこんだ直後、アニメパートが挟まれ綾人はビルに映ったメッセージに初めて気づく。
その時初めて、己が手に掛けているドーレムが誰であったかを理解し…
CGで作られた街のフィールドにあの言葉が描かれる。


ア ヤ ト ク ン

 

サ ヨ ナ ラ
     /
    /
 
イベント終了後の風鈴の音がブルーフレンド未視聴者にも悲劇の主人公的な王道ストーリーを感じさせる。


エヴァ勢以外でのクロスオーバーではオマージュ元である勇者ライディーンとのコラボもある。
この作品でのライディーンはかつて一万二千年前に、レムリアに仕え、ライディーン開発に携わっていたエルンスト・フォン・バーベムによって、
ラーゼフォンやベルゼフォンと同じく「調律」の役目を細工されそうになったが、目論見に気づいたレムリアに阻止されている。

この為、この作品のライディーンはラーゼフォンのプロトタイプになったロボットという扱いでもある。
他にもドーレムと妖魔帝国の化石獣との関連性などもあり、原作終了後の設定のライディーンがかなり目立つこととなっている。


さらに恐ろしいのがここから。
ライディーンのゴッド・ボイスは序盤は封じられているのだが、
異次元空間へと連れさられたラーゼフォン、EVA初号機のサルベージ作戦において、
ライディーンのゴッド・ボイスの封印がついに解かれる。

#center(){&font(#0000ff){ラーゼフォンの主要人物の一人『美嶋玲香』の手によって}}




#center(){&font(#800080){…歌いなさい、ライディーン。お前の歌を…禁じられた歌を}}

#center(){&font(#800080){歌いなさい、ライディーン…。いつか、地に永遠の光を与えるために…}}



しかも&bold(){フルボイス}。
このくらいのクロスオーバーはやってくれるだろうとは思っていたが、&bold(){DVE}だったので多くのプレイヤーを驚愕させた。

さらに終盤のイベントで発生する、真聖ラーゼフォンとの「デュエット」は圧巻(もちろん、上記のセリフもあります)


#center(){&font(#ff0000){ラァァイディィィィィン!(低い声)}}


ただしどちらのラーゼフォンでもMX特有の同時攻撃はあるが、合体技はなかった。残念(OPで期待してたんだけどなぁ…)


その後、綾人はその場を去るのだが、最終決戦のものすごくいいところで最強ユニットの一角である真聖ラーゼフォンを引っさげてスポット参戦してくれる。
(スポットとは言うが、綾人の養成とラーゼフォンの改造はそっくりそのまま引き継がれるので最終話終盤で復帰と言えなくもない)
ちなみに&font(#ff0000){仮にも味方ユニットなのに、HPが10万超えてる。}1年後の第3次αでHP30万のガンエデンが最終話で駆けつける可能性があったとはいえ、かなり衝撃的であった。
性能的にはシールドがなくなっているのだが、HPがHPだし装甲も運動性も高いので最早誤差レベル。
最終決戦後は世界を不協和音から守るべく、時と時の狭間に留まり「観測者」として生きる事を伝え、遙やマグネイト・テンの面々に別れを告げるが……。




◆余談
久遠やラーゼフォンが頻繁に口にする「ラ」の叫びは、「ラ」がちょうど全ての音階の真ん中に位置する「音」の基本だかららしい。
&font(#0000ff){&u(){&font(#ffffff){まぁ、ぶっちゃけライディーンが「ラァァァァイ!!」だったからなんだろうけど}}}

「ドォーーーーー……!!」とか「シィーーーーー……!!」とかにならなくてよかった。本当に





#center(){&font(#0000ff){世は追記・修正に満ちて…}}



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#openclose(show=コメント欄){
- なんというか正しくSFしてる気がする。粗もあるが個人的にはかなり好きな作品だった  -- 名無しさん  (2013-08-14 19:09:48)
- スパロボに参戦しても補正がかかりにくいという珍しい作品。特に朝比奈とか…  -- 名無しさん  (2013-08-14 19:28:10)
- 蒼穹幻想曲のバーべム編が良かったなぁ。あのストーリーもいつかスパロボで見てみたい  -- 名無しさん  (2013-08-31 13:25:55)
- MXた  -- 名無しさん  (2013-08-31 16:44:38)
- ↑すまんミス。スパロボMXだと調律の歌が長射程最強技で、ファイナルが移動後だった。因みにクオンは調律の歌が無いのでファイナルが最強(アヤトの調律の歌ポジション  -- 名無しさん  (2013-08-31 16:47:27)
- 遥さんのおかげで可愛いお姉さんキャラに目覚めました。本当にありがとうございました  -- 名無しさん  (2013-08-31 18:38:01)
- 同じようにライディーンを原点とするゴッドライディーンやREIDEENと共演したらインフレが恐ろしいことになりそう  -- 名無しさん  (2013-09-02 00:52:03)
- もしもエヴァとゼフォンがダイガードとスパロボで出会ったらヘテロダインも違った解釈とかされるんだろうか  -- 名無しさん  (2013-12-14 12:30:23)
- 恵のラムネが気に入っていたのだがスパロボMXでもアイテムとして出てくるとは・・。  -- 名無しさん  (2013-12-20 13:59:47)
- 次にスパロボ参戦するときは朝比奈生存鳥飼共闘があってほしい  -- 名無しさん  (2013-12-20 14:41:14)
- 第三次zの後半に出るかな?ゼオライマーと並ぶ次元に関わるロボットだし  -- 名無しさん  (2014-02-09 12:13:53)
- ↑その場合、ループ世界であるフルメタとどう絡むかが見ものだな。  -- 名無しさん  (2014-02-09 12:33:50)
- 漫画版ってのがあったなぁ。  -- 名無しさん  (2014-03-02 04:22:23)
- ライディーン+エヴァンゲリオン÷2=ラーゼフォン  -- 名無しさん  (2014-03-02 09:28:05)
- ↑それじゃ恋とか愛とか足りねぇな。  -- 名無しさん  (2014-04-21 17:53:30)
- エバーとは似てない絶対に  -- 名無し  (2014-05-12 16:21:28)
- OPの「ヘミソフィア」が美しかった。  -- 名無しさん  (2014-05-12 17:22:17)
- ↑3ラーゼフォンはロボットアニメというよりラブロマンスだと思う、ライディーンのオマージュとかセカイ系という理由でその2つはよく引き合いに出されるけど正直全然違うと思うな。  -- 名無しさん  (2014-10-25 22:19:51)
- コミカライズのほうが最終回にはみな幸せになれるんだよな。  -- 名無しさん  (2014-10-25 22:48:17)
- 真ん中というか西洋音楽(クラシック)の根音が「ラ」。アルファベット表記でAに当てられてるのが分かりやすいと思う  -- 名無しさん  (2016-06-09 00:58:44)
- 合体攻撃が無い代わりに統率が上手く生きたよねMXは  -- 名無しさん  (2016-07-10 01:10:32)
#comment
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