BAE ハリアー/AV-8B ハリアーⅡ

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BAE ハリアー/AV-8B ハリアーⅡ - (2016/04/18 (月) 11:59:26) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2011/06/04(土) 11:03:43
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イギリスで開発されたV/STOL(垂直・短距離離着陸機)。
実際は搭載兵器、燃料の関係から、STOVL(短距離離陸垂直着陸機)として運用されることが多い。

当時、各国で様々なVTOL機の研究が行われていたが、軍用機として実用化されたのは本機か[[V-22>V-22 オスプレイ]]くらいである。
また、間もなく[[F-35B]]も仲間入りする。


本機の成功要素である推力偏向型ジェットエンジン「ペガサス」は、ノズルを前後各2つずつ備えており、前の2つからはファンで圧縮された低温排気が、後ろの2つからは燃焼後の高温ガスが噴出する。
ノズルの向きを真後ろ~下方98.5度に変えることによって垂直・短距離離陸/着陸を行う。


原型機のP.1127は1960年に完成しホバリングに成功。その後実験機のケストレルが造られテストが行われた結果、1966年にハリアーGR.1が誕生した。
本機が実用化されたことによりイギリス海軍向けのシーハリアーも作られることになる。
  


1982年に発生した[[フォークランド紛争]]において、イギリスはシーハリアー、ハリアーをかき集め、フォークランド諸島奪還のためアルゼンチン軍と戦う。
送り込んだシーハリアー20機では足りず、コンテナ船で残りの機体を送り込むなどして戦線に投入。空戦では&font(#ff0000){被撃墜0に対して撃墜24機}とかなりの好成績を残した。

反面、ハリアーは様々な欠点も露呈した。


1.ノズルからは高温高圧のガスが噴出しているため、未舗装の地面の上でホバリングでもしようものなら一瞬にして乾燥・破壊された地面が吸気口より吸入されしまう。
ハリアーたん「&font(#008000){ウッゲホッ…ちょ、ゲホゲホッ、ブハッ!!}」
こう書くとなんとも愛らしく見えるが、&font(#ff0000){爆発・墜落してしまう}ため実際は大問題である。

また舗装マットの上であっても、隙間があるとガスが入り込みマットを持ち上げたりしてしまうので、穴や隙間をしっかりと埋めておかなければならない。
「どんな場所でも離着陸できる」というわけにはいかないのだ。
  

2.航続距離と巡航速度の遅さ。
ペガサスエンジンは機体の中央を占めるほどの大きさで、燃料タンクのサイズは小さく推力も少なく、構造上アフターバーナーなど推力増加装置も付けられない。
ハリアーたん「ちょwwwみんな足速いwww待ってwww」ノロノロ

3.中距離以上の空対空ミサイルの搭載能力が無い。
というか、垂直離着陸を行うには機体積載量を激減させなければならないなどの問題もある。
ハリアーたん「うー、うー、お、重いよう…おっとっと」
&font(#008000){コケッ}
&font(#ff0000){ボカーン}

イギリス海軍は空母にスキージャンプを設置して、短距離離陸・垂直着陸という運用を行うことでハリアーの積載量をカバーする方法などを編み出すことになった。


このような欠点を抱えたうえでもフォークランド紛争にてハリアー部隊が活躍できた理由に、
・当時最新鋭であったAIM-9Lサイドワインダーミサイルの改良型を装備していたこと
・アルゼンチン軍側の戦闘機部隊もフォークランド諸島は行動限界ギリギリだったことでまともに空戦を挑めず、むしろ空戦を挑むよりも攻撃機のみで艦船に攻撃を集中してさっさと引き上げるほうが効率的と、紛争中盤から護衛の戦闘機部隊を使用しなくなった
等が挙げられる。

結果的にハリアーに対する評価は微妙になった点があるものの、垂直離着陸、あるいは短距離離着陸能力をもつ航空機の必要性は確実なものであるため、イギリス空軍/海軍、海兵隊ともこの思想を受け継ぐF-35のB型として開発を求めている。
  

一方、滑走路を必要としない、あるいは短距離でよいという利点に目をつけた[[アメリカ海兵隊]]も、「AV-8A」として本機を採用する。
そして後に、機体の大型化、電子機器の更新、搭載量の増加、空中給油機の追加などを改良した新型、AV-8Bハリアー&font(#ff0000){2}を作ることになる。
その後、原型機を作った方のイギリス空軍がAV-8Bハリアー2をハリアーGR.5として導入と、いささか複雑な経緯を辿ることになる。
  




追記・修正は垂直離着陸してからお願いします

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