8マン/エイトマン

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8マン/エイトマン - (2014/04/13 (日) 21:09:15) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2012/09/22(土) 21:28:12
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 &bold(){8} 分で読めます

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#center(){
警視庁捜査一課は7班あり
1班7人で捜査にあたる

私は、そのどれにも所属しない

&color(red){8人目(エイト)の刑事(マン)−−−}
}

『8マン』は平井和正原作脚本、桑田次郎作画によって製作されたSF漫画作品。
週刊少年マガジンに1963年5月から1965年15号まで連載された。
なお終了は作画担当である桑田の起こした銃刀法違反による不祥事ゆえの打ち切りである。

1963年11月8日から1964年12月31日までTBS系でアニメ化された。製作は[[サザエさん]]でお馴染みのエイケン(当時はTCJ動画センター)。&color(White){決して松山せいじ氏のおっぱいちょいエロ少年漫画ではない}。
アニメ化の際に数字のタイトルでは他局(当時の日テレ)のチャンネルを連想させるとして、アニメ版はタイトルを『エイトマン』とカタカナ表記にした。

ちなみに項目冒頭の「7人編成・7つの班」という捜査一課の設定は当時TBSで製作・放映されブームを巻き起こしていたテレビドラマ『七人の刑事』に由来している。
これは、ある意味では[[踊る大捜査線シリーズ>踊る大捜査線(ドラマ)]]などで知られる表現手法である&color(red){番組の枠を越えたハイパーリンク}のはしりとも言える。

◇あらすじ
警視庁捜査一課刑事・東八郎は凶悪犯の追跡中、犯人の凶弾に倒れる。
次に東八郎が目を覚ました時に告げられた事実。

「君は死んだ−−−今の君はロボットなのだ」

殉職した東八郎は、その意識と精神を次世代高性能ロボットのボディに移植(コピー)される事で蘇った。

彼は、かつての上司にして無二の友かつ最大の理解者である警視庁の田中捜査一課長の計らいで表の顔を私立探偵としながら、裏では警視庁捜査一課の「見えざる8番目の刑事」として、人の手では解決できぬ事件に挑み続ける。
 
◆登場人物
東八郎/8マン (あずま はちろう/エイトマン)
ダブルのスーツが印象的な知性漂う精悍な元刑事の私立探偵。しかし依頼はめったに無く探偵事務所は常に赤貧洗うが如く金銭的にギリギリのラインを漂っている。
その正体は殉職した本物の東八郎の精神を移植されたスーパーロボット(アンドロイド)であり、非公式による警視庁捜査一課8番目の刑事。
顔には特殊プラスチックと電熱線が張り巡らせており、全身の関節を調整することで身長も変化できる為、如何なる人物にも変装が可能である。
元々、兵器として開発された過去があり、加速装置やレーザー光線など様々な武装が施されている。
特に加速装置は最大の切り札でありアニメオープニングにも登場する8マンの代名詞的な能力である。
動力源として小型原子炉が内蔵されており、ベルトのバックルには原子炉を冷却するためのタバコ型強化剤が収められている。
弱点は高熱や電磁波、強力な放射線などで頭部電子頭脳がオーバーヒートすること。
後に「刑事である事」と「過ぎた武装を持つ事」や「人の心を持つ事」と「機械の体を持つ事」の板挟みに苦しむようになる。

関さち子 (せき さちこ)
東探偵事務所の事務員。本作のレギュラーヒロイン。
東に助けられたことがきっかけで事務所に就職したお嬢様で、彼に仄かな想いを寄せている。
一方で何度も8マンに助けられているが、8マンはロボットであるが故に感謝の念はあっても想いを寄せてはいない。
最終章で8マンの正体を知りショックを受けるが、その結末は描かれていない。
(原作最終回で東は失踪したため悲恋で終わったとされる)

一郎(いちろう)少年
東探偵事務所の押し掛け助手。
ラーメン好きでいつも食べている。
事件が起これば、ほぼ空気。

田中(たなか)捜査一課長
警視庁捜査一課の課長。東八郎を「8マン」にした人その1。
部下思いで情に厚く犯罪を憎む好漢。
その情により東八郎を8マンとして蘇らせる提案に乗り、その責任において彼を「陰の刑事」として重用する。

谷方位(たに ほうい)
某資本主義大国より自身の研究成果を持ち逃げしたロボット工学博士。東八郎を「8マン」にした人その2。あからさまに日本人な名前だが日本人ではなく日系人。
当初は自国の宇宙開発に希望を持ち、ロボット開発もそのためのものだったが、冷戦下において母国が軍事増強に傾き、自分の研究すらも軍事利用せんとする政府に嫌気が差して逃亡。
その途中で東八郎の殉職に遭遇し、自らの理想のために彼に開発したロボットのボディを与える。
実は&color(Blue){8マンのプロトタイプボディ}の持ち主。つまり自身も8マンと同じロボットである。
 
★リメイク
1960年代を代表する人気作品は伊達ではなく、いくつかリメイク作や続編が存在している。
が、ほとんどの作品において平井・桑田はノータッチで原作者と言うより一種の&color(Blue){名義貸}しに近く、それらの作品を「公式」と位置付けるかどうかは正直、微妙という意見もある。

[8] 8マン 〜すべての寂しい夜のために〜
1992年の実写映画にして&color(purple){ファン最大の}[[&color(purple){黒歴史}>黒歴史]]。主演はジョー&カイの&color(red){宍戸親子}。ベースストーリーは作内でも評価の高い「決闘」の巻。

8マンと瓜二つの顔を持つ謎の青年。その正体は谷博士の息子、谷ケンであった。
自分と母を捨てて亡命した父を恨む彼は、谷博士と8マンへ復讐するために現れたのだ。
争いを避けようとする8マンに対し、ケンは博士とさち子を人質にとって決闘を挑む。
苦悩しながらも戦う8マンだったが、超人的な身体能力を発揮するケンに追い詰められていく。
しかしケンの身体には、ある秘密が隠されていた……。

当時『8マン』の版権を持っていたリム出版がメディアミックスを狙い製作したが、原作のネームバリューのみに頼ったお粗末な品質と東京ドームを一日貸り切るコケおどしのバブリーな営業戦略によって&color(red){盛大に大コケ}し&color(Deepskyblue){会社まで倒産させた}作品として有名。大体「人気アニメ=オタク=&color(green){宅八郎}」と発想し「宅でキャンペーンやればオタクども釣れんじゃね?」と考えて&color(brown){宅に8マンのコスプレさせる}あたり&color(red){いろいろおかしい}つか&color(Blue){ヲタなめんな}。

ただし須甲和彦氏によって執筆された小説版『8マンbefore』は&bold(){映画の出来に反して紛うことなき傑作}である。
各章ごとに視点となる人物が変わりながら、サイボーグとして蘇った者の苦しみ、その周囲にいる人々の葛藤を描き切っている。
後述される『8マンafter』のノベライズと連動して、過去と未来二つの8マンのストーリーが制作されていくはずだったのだが……。
大本となる映画のクオリティがもう、なんというか、あまりにも酷すぎた為、あえなくポシャってしまった。
ほんと、映画さえまともに作られていたらなぁ……。

[8] サイボーグブルース
原作者である平井和正が手がけた大人向けのSF作品。
主人公を同僚の裏切りで殉職した黒人刑事アーネスト・ライトに変更し、サイボーグであることの悲哀と苦しみがストーリーの中心となっている為、アクションシーン(当時の批評家曰く「エイトマン・ドタバタ」)は少ない。
『8マン』はあくまで勧善懲悪のヒーロー物として描かれていた一方、此方は徹底的にダークで暗く重苦しい内容となっており、腐敗した警察と犯罪組織の対立、人間とロボットの間で揺れ動く想いなど、さまざまな葛藤がこれでもかと主人公を打ちのめす。
そして幼馴染で恋人だった少女が犯罪組織の手に落ち、世界政府と犯罪組織が表裏一体の同一組織である真実を知らされ、自身もまた政府から組織へ払い下げられるという運命に至ったアーネスト・ライトが、最後に選択する道は……。
「エイトマンへの鎮魂歌」として執筆された、初期平井和正作品における大傑作。
後述の『エイトマンインフィニティ』にも、アーネスト・ライトというキャラクターが登場している。

 
★続編

[8]帰ってきたエイトマン 2代目は竹下通りのハウスマヌカン
1987年にTBSの2時間ドラマ枠・月曜ドラマランドで放映された作品。
続編と言うより、続編の体裁をとったタチの悪いパロディ。&color(red){公式が病気}状態でノリはまるで東映不思議コメディシリーズ。

[8]EIGHTMAN
1991年にてSNKよりアーケードにて発表されたアクションゲーム。
人類に絶望した谷博士が、帰還した超人類ミュータントと協力し、人類滅亡を計画。
復活した怪人達によってパニックに陥る大東京を、8マンは再び駆け抜けていく。
熾烈な戦いの末、8マンは谷博士に取り付いていた&bold(){幻魔}を倒し、世界を救う……。
――――というストーリーだったのだが、突如制作現場に現れた平井和正氏が大激怒で却下。
可動直前にデモ画面やストーリー画面が削除された結果、8マン要素の薄い作品になってしまった。
殺人ロボット005や魔人コズマ、超人サイバーなど原作の敵キャラがボスとして出てくるものの、ほぼ名前だけで別物である。
当時の平井和正氏は精神的に不安定だったらしいが、ほぼ唯一のゲーム作品であるだけに残念でならない。
ちなみに2Pキャラは、新たなるボディに意識を移し復活した谷ケン。

[8]8マン after
1993年に発表されたOVA。小説版も出た。
さち子や田中の人格設定が物語側に都合よく改悪されてたり、物語開始以前に8マンから東八郎のメモリーは消去され、第1話で別人(オリジナル主人公)のメモリーが移植されたり……という展開をやらかしたため正直、微妙。
「東八郎じゃない8マンなんて…」「初代の復活じゃねえのかよ」「巻き込まれ体質って…謝れ! 自ら死地に飛び込み皆を守った東八郎に謝れ!」と、よくどっかで耳にする批判が噴出した。
ただ、そういったもろもろを抜きにした単体作品として見ると完成度は高いため、コレはコレでアリという意見もある。
良くも悪くも90年代初期のOVAである。

 
[∞]8MAN infinity
2004年から2007年まで『マガジンZ』に連載されていた作品。
現時点で最新のリメイク作にして、一番続編らしい続編。
作者(原作脚本)は平井に代わり、平井のたっての指名で『[[JESUS]]』『[[闇のイージス]]』でお馴染み七月鏡一が務める。平井も企画時にスーパーバイザーとして参加した。
七月自身が平井和正マニアでありヒーローマニアであるため、その「解っている」展開やネタ振りは非常に&color(red){胸熱}。


★主題歌とメディアおよびスポーツ
『8マン』である事から本作の主題歌は「背番号8」を持ったり「ゲームの中で8番目の役割」を持ったり、また主人公の高速移動能力から俊足を売りにしているスポーツ選手の応援歌に採用されやすい。かの巨人・原辰徳監督の応援歌に採用されたのは有名。高校野球などで知らないうちに聞く事もあるかもしれない。
また同じ理由で「速さ」や「8番目」がセールスポイントとなる商品・サービスのCMソングにも採用される事がある。近年で有名なのは「フレッツ光」のCMで使われたSMAPによるカバーだろうか。

 
★余談
作画を担当していた桑田は前述の通り銃刀法違反を起こして本作は打ち切られた。
が、アニメの主題歌を歌った克美しげるに至っては何と1976年に恋愛トラブルから愛人を殺害し10年の実刑を食らい、出所後は覚醒剤をキメて再び8ヶ月間、刑務所へ。さらにその後は体を壊して長き闘病生活を余儀なくされた。
結果、二人とも最終的に魂の寄る辺を求め宗教活動に至っている。
ちなみに原作者・平井も一時的に某ニューエイジ系教団に関わっていた事がある。
なお本作の主人公・東八郎は原作最終回で「兵器である自分という現実」をつきつけられ魂の寄る辺となる「人の絆」を失い失踪して物語は終わる。
偶然とはいえ異様な符合・いわく。さらに前述したリム出版の倒産、リメイク・続編作の不振から業界では呪われた作品とも言われている。





そして私は姿を消した。その後、探偵事務所の皆とは出会っていない。


だが諸君らは別だ。


私がいかに変装の達人であるか、諸君らは、よく知っているはずである。


#center(){
&color(Blue){ジリリリリ…ジリリリリ……}

&color(green){カチャ}
}
&color(red){「−−−はい、番号違いです}

#right(){&color(red){追記・修正してください−−−」}}

&color(Blue){ジー、コロコロコロ……}

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#openclose(show=コメント欄){
- 速さは、強さ。  -- 名無しさん  (2013-12-13 22:22:51)
- 東進ハイスクールの今井先生がやけに持ち上げてた。  -- 名無しさん  (2013-12-13 22:38:30)
- マンガボーイズ版はあまりにも…  -- 名無しさん  (2014-01-02 23:09:27)
- タグが「弾丸よりも早く打ち切り」になっとるぞw  -- 名無しさん  (2014-03-28 19:15:06)
- 実写映画を劇場で見た人は、もっと寂しい気分で夜を迎えただろうな…  -- 名無しさん  (2014-04-13 21:09:15)
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