&font(#6495ED){登録日}:2017/09/06 (水) 16:24:02 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 5 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&bold(){現実。この世でもっとも脆いモノの名前だ。}} SCP-494-JPとは、怪異創作コミュニティサイト「[[The SCP Foundation]]」に登場する[[オブジェクト>オブジェクト(The SCP Foundation)]] (SCiP) の一つである。 項目名は『地球動物大百科』。 JPのコードが示す通り、日本支部生まれのオブジェクトである。 [[オブジェクトクラス>オブジェクトクラス(The SCP Foundation)]]は「Safe」。 *概要 まず特別収容プロトコルだが、これは至って簡素。 要約すれば、「鍵をかけた金庫に閉まっとけ。アクセスできるのはサイト管理者とO5だけね」というもの。 そんなSCP-494-JPが何かというと、「地球動物大百科」と印刷されたDVDロムである。 この中には、Windows2000以降で動作する同名のプログラムが入っており、地球上に現在存在する、あるいはかつて存在していたすべての動物のデータが入っている。 肉食・草食獣はもとより、人類、昆虫、植物までも網羅しており、さらに個々の説明は非常に詳細で丁寧、と図鑑としての完成度は文句なしに完璧。生物学者垂涎のシロモノである。 もっとも、ただ図鑑として使うだけなら、本当にただの図鑑である。 このプログラムには、特定のコマンドを打ち込むことで起動する「&bold(){デバッグモード}」があり、オブジェクトとしての異常性はこちらにある。 デバッグモードでは、図鑑モードでは閲覧できない項目の存在が確認でき、その中には現状未確認の生物がずらりと並んでいる。要はネッシーだのヒバゴンだのチュパカブラだのと言ったUMAや、ドラゴン・ユニコーンなどの幻想種なのだろう……と思いきや、実は違う。 で、これの何が問題なのかというと、デバッグモードで開かれているすべての生物の項目、それぞれにはチェックボックスが存在することである。 このチェックボックスは「extinction(&bold(){絶滅})」という名前でくくられており、異常性はここに存在する。 現在地球で確認されている生物種は全てこのチェックが外され、逆に確認されていない生物種は全てチェックされている。 チェックが外されている生物種は図鑑モードに項目が出現するが、もし、空白のボックスをチェックするとどうなるか? お察しの通り、その生物は消滅する。 絶滅ではない、&bold(){消滅}である。 単に、物理的に消えるという意味ではない。 記録、記憶、痕跡、影響、その他一切の存在した証拠もろとも、&bold(){「最初からいなかった」ことになってしまう}のである。 では逆に、チェックを外したらどうなるのか? その生物種は、地球上に突然出現する。 記録、記憶、痕跡、影響、その他一切の存在した証拠もろとも、&bold(){「最初からいた」ことになってしまう}のである。 膨大な記録と共に現れたり、むかーしから存在した古い種族だと認識されていたり、新種として出てきたり、と出現パターンはさまざまである。 つまりこのプログラム、とんでもない規模の過去改変&現実改変能力を備えた超問題児なのである。 幸いプログラムであるため、操作さえしなければ何も起きない。だから、閉まっておけば異常性は発言せず、Safeで済んでいるのだ。これがもし勝手に起動するとかだったら間違いなくKeterだろうが。 *発見経緯 記憶まで改変する都合上、SCP-494-JPの発動とその影響を観測することは出来ない。 しかし、デバッグモードを操作した当人だけは、記憶の改変を免れることがわかっている。 財団がこのオブジェクトを発見したのは、2000年代の東京に住むある男性の自宅からである。 この男性は知人との会話の中で、未知の動物に関する深い知識を披露したが、反面ポピュラーな動物についてほとんど知らない、という妙な特徴を見せていた。 この会話の一つをたまたま聞いていたエージェントが「何かおかしい」と思い、話を聞いたところオブジェクトの存在が明らかになった。 なんでも、男性の自宅のポストに、デバッグ用のコマンドなどを書いた紙片とともに、いつの間にか入っていたらしい。 デバッグモードをいじって遊んでいた男性だが、ほどなくして周囲の情報から、デバッグモードにしかいなかったはずの動物が現実に存在し、逆に自分のペットだった動物がいなくなっている(なお、この動物は現在地球上では未確認である)ことに気づいた。 この話から現実改変を疑ったエージェントは、男性とオブジェクトを確保。男性は記憶処理を行った後解放、その後の実験で、デバッグモードを操作した本人には現実改変が及ばないことが判明した。 *補遺 ところで、その後このオブジェクトを調査する中で、一つの事実が判明している。 例の絶滅チェックボックスの中に、それらのチェックがいつつけられ、いつ外されたかを記録するタイムスタンプが発見されたのだ。 これを調べたところ、古来より人類と共に生きてきたとされる、とある科の、複数の動物種のチェックが、2000年代とかなり最近に外されていたことが判明した。……つまり、最低でも1999年までは、その動物は地球上には存在しなかったのである。 今自分が見ている現実は、そこにいる生物は、たった今そこに出現したのかもしれない。 その事実だけでも冷や汗が出るが、一つ注意点がある。 この図鑑に載っている動物は、地球上に存在しうる生物全てである。 もう一度言う、&bold(){ヒトを含む}生物全てである。 #openclose(show=そして、ヒト属のチェックボックスについてのタイムスタンプはというと、){ #center(){&font(50px,b){&br()&br()&br()&br()&br()&br()[削除済み]}}&br()&br()&br()&br()&br()&br() &bold(){……真相は、闇の中である。} } 追記・修正は自分の知る歴史が正しいと信じる人にお願いします。 ---- #right(){ SCP-494-JP - 地球動物大百科 by PertProducer http://ja.scp-wiki.net/scp-494-jp この項目の内容は『[[クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス>https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.ja]]』に従います。 } #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 軽くXKクラスを起こせるやばいSafeの一つ -- 名無しさん (2017-09-06 16:45:13) #comment #areaedit(end) }