SCP-572

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SCP-572 - (2019/01/01 (火) 01:33:45) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2018/12/31 (月) 22:54:00
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 5 分で読めます

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#center(){我こそが最強だ。}

SCP-572は、シェアード・ワールド[[SCP Foundation]]に登場する[[オブジェクト>オブジェクト(SCP Foundation)]] (SCiP) のひとつ。
[[オブジェクトクラス>オブジェクトクラス(SCP Foundation)]]はEuclid。項目名は『パッと見無敵のカタナ』。

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#contents()
}

*特別収容プロトコル
SCP-572は、サイト19の高価物品保管施設の貸し金庫を施錠し保管されることとなっており、
指定の場所では標準的攻勢防御により爆発、生物化学、[[ミーム的効果>ミーム(SCP Foundation)]]などを防ぐ手順が常に行われている。&bold(){以上。}

……上記がSCP-572の特別収容プロトコルの全てである。見ての通りやたらと簡素。
しかも「&bold(){実際に使われる事はないし科学的には役立たなそうだけど何か面白そうだから保管しておくよ}」(意訳)と、
何やら&bold(){個人の感想}のような文まで書かれている。どうもあまり深刻なオブジェクトではなさそうである。


*説明

こいつが何かというと、とあるメーカーにより作製された刀剣に類する武器である。
まず収容経緯だが、このオブジェクトはとある一般男性の自宅から押収された。
この男性は泥酔していた際に暴行事件を起こしており、その容疑により逮捕される事となったのだが、その際にSCP-572を振り回しながら

#center(){&bold(){&font(#ff0000){奴らの首を穫り、奴らの力を我に!}}}

と物騒な台詞を叫びながら警察官に襲い掛かろうとしていた。
幸い彼は&bold(){太り過ぎな上に当時は体調不良だった}ので、テーザー銃とフレキシブルバトン弾(ビーンバッグ弾)入りの12経ショットガンによって警察によりあっさり鎮圧された。
なお武器を取り上げる際に彼は「&bold(){命拾いしたな。もし我が上手く当てていたら貴様らのいずれかは手足を失っていただろう}」という旨の主張をしていたらしい。

この事件の後、警察内部に潜入していた財団の工作員がSCP-572に異常性があることを確信し、証拠保管庫より回収、収容した。
この際、警察の保管庫にはSCP-572を作ったメーカーの同じ種類の武器が置き換えとして置かれた。
なお、このメーカーが製造した他の武器には異常性は見受けられず、今のところSCP-572以外に異常性を有した武器は創られていない。


SCP-572の異常性は、このオブジェクトを手にした人物に対して現れる。
この武器を手にした人物は、この刀剣が素晴らしい『バランス』と『切断力』を持っていると確信し、
自分が偉大な強さを持つ無敵の剣豪になったような感覚を得て、[[最高にハイになってしまうのだ>ディオ・ブランドー]]。
今のところこの効果をに対抗する手段は見つかっておらず、曝露者はこのオブジェクトを持ち続けている限り影響を受け続ける。
そして自分が最強の存在だと確信した曝露者は、最強を証明する為に様々な行為を行う。
「[[ヒャッハー!スクラップにしてやるぜえ!>ヒャッハー]]」とばかりに走行中の車を斬りかかったり、[[某大泥棒一味の侍>斬鉄剣]]よろしく銃弾を斬ろうとしたり、歩行者に辻斬り行為をしたり、熟練の騎士に一騎打ちを挑んだりする。
……最後がなんか妙な気がするが、まあ財団世界のことだから探せば騎士ぐらいいるのだろう。

そして、上記の行為に及んだ曝露者のうち、&bold(){75%が重傷を負う}。……重傷を負うのだ。
そう。実はこの武器、曝露者が無敵になるとか、あらゆる物質が斬れるとか、そういった効果は&bold(){一切ない}。
それどころか素材である鋼は一般的な刀剣の標準以下の材質な上に、戦闘用としては重心もひどくアンバランス。
実際、収容時に上記の男性を逮捕した警察官が「&bold(){バターナイフよりもナマクラだった}」と語るほどの代物であり、実戦に耐えうるような刃の鋭さは無い。
というか&bold(){刃引きが隅々まで行き届いていてそもそも斬れない}。

つまり、曝露者が感じる「素晴らしい『バランス』と『切断力』」とか、
「偉大な強さを持つ無敵の剣豪になったような感覚」などは&bold(){完全な思い込みであり、本人の身体能力には何の影響もない。}
つまり[[なろう系小説>小説家になろう]]の踏み台転生者や[[某天狗道>大欲界天狗道(神咒神威神楽)]]の住人の如く、
&bold(){まるで世界が自分を中心に回っているかのような謎の自信}を得て『素晴らしくて最強の自分が負けるはずがない』と思い込んでしまう&bold(){だけ}なのである。
当然、車や銃弾なんぞ斬れるわけもなく、曝露者の75%が上記のように重傷を負って終わっている。
残りの25%は軽傷だったかあるいは&font(#ff0000){死亡した}のだろう。色々と傍迷惑なオブジェクトである。

*対処法
上記のように放っておくと曝露者の人命に関わるオブジェクトであるが、収容違反などで影響を受けた人物が現れた場合の対処法も確立されている。
影響を受けないように長い柄のトングを使用して曝露者からSCP-572を奪い取り、
[[クラスP記憶処理(曝露者の後頭部に対する迅速な打撃)>記憶処理(SCP Foundation)]]を行う事により心理的影響を抹消できるとのこと。

*余談
上記の通り、このオブジェクトのオブジェクトクラスはEuclid。
この異常性ならSafeで良い気もするが、そもそもこのオブジェクトが誕生した理由が不明であり、何本現存するのかわからない為に暫定的にEuclidにされているのかもしれない。
ちなみに持ち主がどんな悲惨な目に遭っても傷一つ付いていないようである。
すごく頑丈なのか、お約束の破壊不能特性でもあるのだろうか。[[どこぞの聖剣のパチモン>エクスカリパー]]のように実は斬るのではなく投げたり鈍器として使うと強いのかもしれない。

完全にギャグ寄りだが、冷静に考えると結構危険なオブジェクトである。
もしこれに財団職員が曝露した場合、友好的なオブジェクトを相手に『試し斬り』していらん敵意を買ってしまったり、
壊したらヤバイ系のオブジェクトに斬りかかったり、自分こそ最強だと考えてクソトカゲのような凶悪なオブジェクトを斬り殺すべく解き放ってしまったり……などなど惨事になりそうな場面は色々と想像できる。
そう考えると意外と洒落にならないオブジェクトである。
……もし人型オブジェクト実体にも異常性が通用するとしたらそれはそれで有用そうでもあるが。謎の自信をつけさせて隙だらけにするとか。

追記・修正は自分が最強だと確信してからお願いします。

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#right(){CC BY-SA 3.0に基づく表示

SCP-572 - Katana of Apparent Invincibility
ttp://www.scp-wiki.net/scp-572
ttp://ja.scp-wiki.net/scp-572 (翻訳)
by DrClef

この項目の内容は『[[クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス>ttps://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.ja]]』に従います。
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#openclose(show=▷ コメント欄){
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- クラスP記憶処理ってパンチじゃねえか!  -- 名無しさん  (2018-12-31 23:21:35)
- 壊れず振り回せる鉄棒≒危険性が持ち手に依存するという点でもEuclidが妥当かね  -- 名無しさん  (2018-12-31 23:28:49)
- ああ、持ち手の技量によってはものすごくやばい(めんどくさい)ことになるのか。  -- 名無しさん  (2019-01-01 00:54:24)
- ちなみにSCP-108-D(項目名「一人の軍隊」。異常性は「めちゃくちゃ強い」だけのメアリ野郎)の終了に使われた。持たせたあと取り上げようとしたらアクロバティックに窓を切断して逃げようとして自刎した。  -- 名無しさん  (2019-01-01 01:33:45)
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