パーマン

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パーマン - (2019/05/20 (月) 18:15:50) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2019/05/20 (月曜日) 02:54:05
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 18分で読めます

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『パーマン』は1966年に藤子・F・不二雄が発表した漫画作品。


*【概要】

冴えない主人公・須羽ミツ夫がある日ひょんなことからパーマンという超人の力を手に入れ、ヒーローとして活躍するギャグコメディ。

藤子・F・不二雄が「ヒーローものを日常コメディの中で描いたらどうなるのか」という着想から執筆した作品。そのため&bold(){平凡な少年が日常生活を送りつつヒーローをやるにはどうしたらいいのか}、という点が起点となっており設定やシナリオ展開もそれを主軸としたものが多い。
コピーロボットが特に顕著な例。
[[親愛なる隣人>スパイダーマン(映画)]]などと違い主人公はまだ小学生であるために正体を隠すアリバイをつくるだけでも苦労するのだ。

名前の由来は「半人前でスーパーマンを名乗るにはまだ早いから『スー』を取って『パーマン』」というもの。
ちなみにそんな由来のために図書館などの少し古めの検索エンジンで「パーマン」を調べると高確率で「スーパーマン」も引っかかってしまう。ちゃんと調べたいときは著者名を入れるなどして工夫をしよう。

2度にわたって連載されており、1回目(旧作)は66年から2年間にわたって[[週刊少年サンデー]]をはじめとする雑誌で連載された。
それから約15年後の83年、2回目(新作)がてれびくんやコロコロコミックなどの雑誌で執筆され、85年まで続いた。

旧作と新作では設定やシナリオ展開にやや差異がある。
例えば旧作ではパーマンの秘密が漏れてしまった場合には「脳細胞破壊銃でクルクルパーにする」というなかなか惨いものであったが、新作では「細胞変換銃で動物に変身させる」という比較的マイルドな形になっている。なおもっとも連載が早く始まったプロトタイプのシナリオではもっとシンプルに「&bold(){殺す}」というものであった。

それ以外にもパーマンの能力やコピーロボットの外見、パーマンたちの家庭環境など多かれ少なかれ違いがある。

そして最も大きな違いはシナリオ展開。
旧作では雪崩による遭難者の救出、怪盗とのバトル、要塞への突入などパーマンたちが事件に立ち向かうことに注目したシナリオが多い。
特に「鉄の棺桶を突破せよ」というエピソードはいい意味でSF(すこしふしぎ)らしくないスリリングな展開となっている。

対して新作では事件の最中にお使いのハガキをなくしてしまうパーマン、パーマンの知り合いが事件に巻き込まれる、事件のせいで勉強を邪魔されるパーマンなど事件そのものよりも、パーマンがどのように事件に立ち向かっていくのかが描かれている。要するにキャラクターの掘り下げに力を入れている。
ある意味『[[チンプイ]]』や『[[エスパー魔美]]』のような後期F作品らしい作風。
特に旧作と違い謎に包まれていたパー子の正体が明かされ、さらにそれがシナリオに深く絡んできているのは新作ならではの点と言えるだろう。

*【登場人物】

声優はモノクロ版/カラー版の順

**【パーマンたち】

&bold(){&color(blue){◇}[[&color(blue){パーマン1号/須羽ミツ夫}>パーマン1号/須羽ミツ夫]]}
CV. 三輪勝恵
本作の主人公。
ひょんなことからパーマンに選ばれ平和を守るために働くこととなる。なんのとりえもない少年であるが、それでも勇気と根性で立ち向かおうとする正義感を持った漢。
詳しくは項目参照。

&bold(){&color(orange){◇パーマン2号/ブービー}}
CV. 大竹宏
1号の実質的な相棒であるチンパンジーの子ども。
旧作では母親と共に動物園に、新作ではとある老夫婦のペットとして暮らしている。新作ではなんと4000円のお小遣いをもらっているらしい。
進化したバードマンたちから見れば人間もチンパンジーもそう変わらないという観点から選ばれた。まあバードマンが初めて地球に来たときは時間がなかったので適当に選んだという線もあるが。
実際それに見合うだけの頭脳を持っており、特にジェスチャーが優れている。例えばおだんごとなすを見せることによって「おたんこなす」と表現しようとしたりなど。&font(l){毎回どこから道具を持ってきているのかは突っ込んではいけない。}
また小さな体を生かした偵察・護衛能力にもたけており、箱の中に潜んで悪人を探し出すということもよくやっている。
もともと動物であるが細胞変換銃を浴びたらどうなるのか、というのは提案した&bold(){バードマン自身も考えていなかった}らしく本人も悩んでいた。

&bold(){&color(red){◇}[[&color(red){パー子/?????}>パー子/星野スミレ]]}
CV.栗葉子/増山江威子
男勝りな紅一点の少女。
パーマンは仲間内にしか正体を明かしてはいけないというルールだが、彼女は何故か仲間内にも正体を明かしていないというミステリアスなパーマン。
正体など詳しくは項目参照。

&bold(){&color(green){◇パーやん/大山法善}}
CV. 加茂喜久/肝付兼太
小太りな少年。
大阪のパーマンであり、大きな事件がない限りは3人とは組まずに仕事をしている。
700年の歴史を持つ由緒正しきお寺金福寺に住む12歳。
外見に似合わずかなりクレバーな性格。
・パーマンを倒した神仙無二斎の必殺技の正体と対策をあっさりと見つける。
・1号がパーマンセットを奪われた際はやみくもに探さずTVで情報が入るのを待つ。
・怪盗千面相に騙されたふりをして逆に捕まえる。
・とある家族を仲直りさせるためにあえて悪役を演じる。
など頭脳面を生かした活躍はチームで一番多い。その頭の良さが功を奏したのか4人の中で唯一正体がバレたことがない。
メンタルも強くとある回で秘密組織に拷問を受けた際も(少なくとも背中に鞭のアザが広がっている)&bold(){&color(green){顔色ひとつ変えず耐えていた}}。というかそもそも拷問を受けるところまでが計画のうちであった。スゲェ。
また「正義は人助けだけではない」として、パーマンの力を利用した「パーやん運送」という会社をコピーと共に営んでいる。
とあるビルの一室を所在地とし、当時の小学生(84年)にしては珍しくパソコンも使っている。結構儲かっているらしい。飽くまでも商売であるのでバードマンも容認している。
だが守銭奴というわけでもなくあくまで真面目な労働を第一としており、1号がコピーロボットを悪用して金儲けしようとしたときには「ドロボーみたいなこと」と切り捨て彼を諭していた。

&bold(){◇パー坊/山田浩一}
CV. 白石冬美(モノクロ版)
2歳の赤ん坊。通称コーちゃん。
歳不相応な賢さとジェスチャーのうまさを持った赤ん坊。
偶然1号の正体を知ってしまい、その賢さで正体がバレることを危惧したパーマンたちがバードマンに掛け合いパーマンチームに強引に入れられた。
……のだが&bold(){非常に空気なキャラ}である。
もともと旧作連載後期に登場した上に扱いにくいキャラであったためたった5話しか登場していない。そのうち2話はほんの数コマしか登場していない。さらに言うと新作では存在をオミットされた。

&bold(){◇スーパーマン/バードマン}
CV. 島田彰/安原義人
バード星からやってきた超人。彼らをパーマンに任命したのはバードマンである。
小型のUFOに乗ってバード星からやってくる。
旧作ではスーパーマンであったが新作執筆にあたり権利関係で引っかかったのかスーパーマン→超人→鳥人→バードマンと名称変更となった。
パーマンたちにとっての師であり、秘密を明かさない彼らにとって相談相手といえる存在。
ミツ夫に似てややうっかりがあり、そもそもミツ夫をパーマンに任命したのは&bold(){バード星からの長旅で居眠りしてしまい}時間がなかったという状況で目の前にいたからである。
それ以外にもパーマンの機能をミツ夫に碌に教えない、爆弾とパーマンセットの取引を強制されたときに無責任に「パーマンセットを渡さずに犠牲者を出さない」と無茶を言う、自分のUFOを壊してしまうなど割と頼りない。
だがその反面、パーマンたちのクリスマス会のために豪華な食事を用意したり、彼らの友情のために杓子定規ではなく寛大な面を見せたり、大人としてやるときはやる男である。
ちなみに『オバケのQ太郎』には正ちゃんの憧れるヒーローとして「バードマン」が登場し、カラー版と同時期のテレ朝では[[バード星で訓練を積んだ>宇宙刑事シャリバン]][[地球生まれの宇宙刑事>宇宙刑事シャイダー]]が活躍していたが多分関係ない。
さらに余談だが、実はカラー版の中の人はパーマンチームキャストでは&bold(){一番年下}(唯一の戦後生まれ)で、カラー版終了後3次元で刑事ドラマのレギュラーをしたりもしていた。

**【パーマンの周辺人物】

&bold(){◇沢田ミチ子}
CV. 江美京子/三浦雅子
ミツ夫の同級生。愛称はみっちゃん。
&font(l){『[[キテレツ大百科]]』のヒロインである&bold(){野々花みよ子と名前と容姿と愛称が似ているが特に関係ない。}いいね?}
美人で成績優秀かつかわいらしい性格の少女。だが結構芯は強い。
というか結構ワイルドで&bold(){ミツ夫が車にひかれそうになったときは咄嗟に抱きかかえて庇っていた}程。
ミツ夫に片思いしているが、本人は全く気が付いておらず(というか異性として見ておらず)むしろパーマン1号に熱を上げている。スクラップブックをつくっているなど熱の入れようはすさまじい。

&bold(){◇カバ夫}
CV. 肝付兼太/鈴木清信
ジャイアンポジの少年。青果店「八百政」の一人息子でガキ大将。
乱暴者だがミツ夫をいじめる様子などはあまり見られず心優しい子であるらしい。
アニメ版ではキャストのアドリブで父親が入れ歯が見つからないキャラにされた。

&bold(){◇サブ}
CV. 野村道子/[[千葉繁>千葉繁(声優)]]
スネ夫ポジの少年。カバ夫の子分。
初期は何故か目の焦点が合っていなかった。
アニメ版ではレストラン「タベルナ」の息子。

&bold(){◇三重晴三}
CV. 堀絢子/鈴木みえ(現:一龍斎貞友)
スネ夫ポジその2。
家が大金持ちでありいつも何かしら自慢している。
こいつのせいでパーマンセットが奪われたりと何かとトラブルメーカー。

&bold(){◇ミツ夫のママ}
CV. 近藤高子/坪井章子
おこごとの多いママでガン子の告げ口のこともあってミツ夫はいつも叱られている。
だがガン子の告げ口があまりにもひどい場合は逆にミツ夫のことを庇うなどしっかりとした考えを持つ良き母。

&bold(){◇ガン子}
CV.菅谷政子/梨羽侑里
ミツ夫の妹。小学校低学年。
告げ口が趣味という厄介な少女で、いつもミツ夫のだらしない行動をママに告げ口している。告げ口のためにミツ夫の行動を逐一メモしているのである意味ブラコンなのかもしれない。
ただなんだかんだで兄妹仲は深い。


**【悪人たち】

&bold(){◇怪盗千面相}
CV.寺田誠(現:麦人 新アニメ版)
美術品を愛し、そればかりを奪っていく怪盗。独特の美学を持っている。
本作でも屈指のチートキャラであり、ルパン三世のような用意周到さや目を合わせるだけで催眠術をかけるスキルなど生身の人間であるにも関わらずパーマンがかなり苦戦する相手。まともに頭脳戦でやりあえるのはパーやんくらいである。
一応パーマン(正確にはコピーロボットによって4人に増えたミツ夫)によって逮捕される。
しかし彼にとってはここからが本番でそれから度々パーマンに脱獄の挑戦状を送っている。
だがプライドが高いために&bold(){警備が弱かったりすると逆に脱獄をためらってしまう}。それを利用してパーマンたちに脱獄を封じられたことも。
ただラーメンを食べに行ったり外出という名目で勝手に牢屋から出ていることはしばしばあるようである(外出なので用事が終わった後はすぐ檻に戻っている)。
自身の美学として弱い者いじめが大嫌いであり、知り合いのおやじさんがひったくり犯に襲われたときはパーマンたちに協力を申し出た。
新作からは脱獄の挑戦状は送らず普通に脱獄するようになった。


***【全ギャド連/全悪連】

日本全国の空き巣、かっぱらい、強盗などの悪者が集った連盟。ただ、やっていることとしてはどちらかといえば組合に近い。創設記念日まで決まっている。
全員が理事長含め顔にほっかむりをした泥棒スタイル。
名前はそれぞれ旧作では「&bold(){全日本ギャング・ドロボー連盟}」新作では「&bold(){全日本悪者連盟}」を省略したもの。
本拠地はミツ夫が歩いて行ける距離にある大通りのビル。ビルを丸ごと貸し切っているらしく看板がつけられている。ただそのままの看板では捕まると考えたのか「ギャ〇連」「〇連」と伏字にしていた。
機関紙の発行やドロボー電話相談室の解説など悪者のために様々なサービスを行っている。&font(l){その努力を是非他に向けてほしいものである。}
現在はパーマンの登場によって稼ぎが減ってしまい、会費を集めるのにも苦労しているらしい。
ちなみに旧作では何故か1号もギャド連の存在を知っていた。
新作での主な敵キャラだが、なぜかカラー版には登場せず21世紀の劇場版のみとなった。

&bold(){◇ドン石川}
CV.内海賢二
現在の理事長。いつも葉巻を加えている。
部下には「親分」と呼ばれるがそのたびに「理事長だ」と返すのがお約束。
一応悪者であるのだが、戸締りを忘れたり、妙にけち臭かったり、微妙に察しが悪かったりと憎めない面が多い。&font(l){まあ全悪連自体がパーマンのギャグ要素であるが。}これでも若いころは「暗黒街の帝王」と呼ばれていた。
部下をさりげなく大切にしていたり、連盟員がのびのびと悪事を働けるようにいつも企画を考えていたりと下の者の目線で考えることができるなかなかの人格者。&font(l){だからその努力を(ry}
実は[[ジャイアン>ジャイアン(剛田武)]]に勝るとも劣らないオンチで、ぶっちゃけ連盟で最もパーマンを苦しめたのがこの人の歌である。
偶然手に入れたパーマンバッジに、生歌を転送して流す装置を組み込み&bold(){返還}。そのパーマン1号がバッジをつけて日常を送っていると
突如胸元のバッジから超絶音痴な大音量の歌声が流れてくるのである。
屋根の上に置いて悩んでいると、住人から怒鳴られ、仲間たちにもどうすることもできない。
結果1号は長い棒の先にバッジを括り付け、できるだけ距離を取りつつ、しまいには気絶しながら空を飛び続ける羽目になった。
これだけ見れば〇連の大勝利である。
が、これらの一連の作戦は当のドン石川本人には内緒に行われた作戦であり、
「あの歌を聴き続けてはパーマンすらひとたまりもないだろう」「それほどまでにあの歌は…」と部下たちが談笑している所に
&bold(){「殺人的だというのか?」}と激怒し装置も破壊しつくし、パーマンは何とか一命をとりとめたのであった。


&bold(){◇魔土災炎}
CV.[[池田秀一]]
全悪連の外部協力者。名前の通りマッドサイエンティストである。新作から登場した。
Pマンという自分で作った微妙に性能のよくないロボットが助手。
目元まで伸びた白い髪に青白い肌と外見は不気味だが本人は案外庶民派。
町はずれの崩れかけた洋館に居を構えている。相当な雨男であるらしくドン石川たちが彼の家に向かうと大抵雨が降っている。
経歴は「&bold(){&color(gray){ハーバード大学を優秀な成績で中退。引き続きソルボンヌ大学早退}}」などすごいのかすごくないのかよくわからない。まあ、入学できるだけでもすごいのだろうけど……
実際発明品は動物を巨大化させる薬、善人を悪人にする薬、&color(red){タイムマシン}とすごいことはすごいのだが、使い方がまずいのかいつも失敗に終わっている。

&bold(){◇アル加保根}
ニューヨークに留学していたエリートのギャング。
いやみったらしい性格だが実力は本物。ドン石川に代わって理事長の座を奪い取ろうとしていた。
おそらく彼が理事長になっていた場合、パーマンでも太刀打ちできない巨悪が誕生していた可能性がある。……が、不幸な偶然が重なった結果彼は悪者仲間の信頼を失い失墜することとなった。

*【パーマンセット】

マスク、マント、バッジ、コピーロボットの4種類。
マスクの中にバッジとマントを入れて丸めると指先程度の大きさまで縮まるので収納は容易にできる。
どこぞの[[ライダーベルト>仮面ライダー555]]並みに外れやすくよく悪人に奪われている。

&bold(){☆マスク}
鼻から上が隠れるマスクで左右の耳の部分に羽状のダイヤルが付いた構造となっている。
被ることによって「パーゲロン」という物質が生成され力は6600倍になり、さらに骨の硬さはダイヤモンド並みとなる。
ただ防御力の方はあまり上がらないため、&bold(){銃弾やナイフを食らえば普通に大けがする。}またマスク自体も結構柔らかいらしくナイフが貫通する場面もある。
&font(l){こんなもので地球を守れと言うあたりバードマンもなかなか鬼畜である。}
また耳のダイヤルを回すと万能翻訳機となり地球上の大体の言語を翻訳できる。
新作アニメ版では装着時に「&bold(){パー着!}」と叫ぶ。おそらく元ネタは「[[蒸着!>宇宙刑事ギャバン]]」
プロトタイプ版ではマスクはXの上半分が付いたような形で力は6584倍になるという設定だった。

&bold(){☆マント}
着用すると使用者の意思に反応して反重力が発生して空を飛ぶことができる。
最高速度は旧作では91km、新作では119kmと&bold(){あまり速くない}。旧作では暴走するスポーツカーに抜かれたこともある。
破れた際に、穴の開いた部分をカットして短くしてしまった結果、飛行高度がものすごく下がってしまうという問題点が発覚した、。
「&bold(){パータッチ}」という技もあり、パーマン同士が体をくっつけることで最高速度が人数分倍になる。
バードマンが教えたわけではなくパーマンたちが偶然見つけた。
旧作では前の人の足を持って発動し、新作では手を繋いで発動する。
新作アニメ版では&color(pink){1号とパー子が偶然手をつなぐ}というロマンチックな方法で発見した。

&bold(){☆バッジ}
少しアレンジした「P」という形で空洞部分に瞳がある。
基本的には仲間同士で連絡を取るためのトランシーバーの機能を持っている。連絡が入ると瞳の部分が回りだし「キュルルルル」という音声が鳴る。ちなみに音声はパーマンに近づくほど大きくなる。
また超圧縮酸素タンクとしての役割も持っており、水中や宇宙で活動するときや有毒ガスを撒かれたときに使用する。

&bold(){☆[[コピーロボット]]}
普段はのっぺらぼうのロボットだが鼻を押すと押した人物と同じ容姿となる。何気に応用性が高い。
詳しくは項目参照。

*【アニメ版】

旧作、新作に合わせて合計2度アニメ化している。
というよりも新作自体2回目のアニメ化のために執筆された。

1回目は67年にスタジオ・ゼロが制作し東京放送(TBS)で放送。白黒アニメであり原作よりもややギャグ調に描かれている。だが偶にヒーローものらしいスリリングなシナリオになることも。
前番組はあの「オバケのQ太郎」(モノクロ版 ちなみに原作自体もオバQの後枠)。
そしてQ太郎の最終回で&bold(){&color(blue){パーマン1号がうっかり1週間早く番組に来てしまったという設定で先行出演した}}という話はあまりにも有名。

2回目は83年にシンエイ動画が制作しテレビ朝日で放送。新作が原作であるためにパー子の正体も(視聴者には)あっさりと明かされている。
こちらのアニメも原作と比べるとややコメディタッチが目立つ。特にパーやんは原作のクレバーな面が薄くなり、コミカルなシーンが増えている。

また [[アニメオリジナルエピソード]]は1号とパー子の仲について掘り下げたものが増えている。
そのため原作との相違点として1号がパー子に気があるというものがある。&bold(){&color(red){逆に言えば原作では1号はパー子を異性としてほとんど意識していない。}}
というかオリジナルエピソードの最終回はパー子が1号に告白するというエピソードなのである&color(pink){意味壮大なラブコメアニメ}であると言える。

**【劇場版】

短編映画とはいえなんと5回も映画化されている。

&bold(){☆バードマンがやって来た!!}
『ドラえもんのび太の海底鬼岩城』との同時上映。
新作アニメ版の前日譚であり、実質的な第1話。ミツ夫がパーマンとなり2号とコンビを組むまでの経緯が描かれる。
ストーリーはミチ子(本作ではなぜかミツ子)が誘拐され、パーマンとなったミツ夫が救出に向かうという内容。
ちなみに脚本は藤子不二雄先生本人である。

&bold(){☆忍者ハットリくん+パーマン 超能力ウォーズ}
&bold(){☆忍者ハットリくん+パーマン 忍者怪獣ジッポウVSミラクル卵}
それぞれ「ドラえもんのび太の魔界大冒険」、「ドラえもんのび太の宇宙小戦争」の同時上映。
忍者ハットリくんとのクロスオーバー作品。
両方ともハットリくん中心で物語が描かれ、その途中にパーマンが合流して協力して戦うというストーリーであり、パーマンはゲスト的な扱いである。

&bold(){☆ Pa-Pa-Pa ザ★ムービー パーマン}
「[[ドラえもん のび太とふしぎ風使い]]」の同時上映。
なんと新作アニメ版から約20年後の劇場版である。しかも&bold(){キャストの大半がオリジナルキャスト。}
ストーリーは第1話をはじめとして原作の人気エピソードをリミックスしたものとなっている。また舞台は現代に変更されている。
実はとある場面で&color(blue){ドラえもんの着ぐるみを着たのび太}が写る。
魔土災炎は本作がアニメ初登場であり声優はまさかの[[池田秀一]]。
&font(l){彼の操縦するパパンダーロボからブッピガン!のSEが鳴るが特に深い意味はない……多分。}

&bold(){☆ Pa-Pa-Pa ザ★ムービー パーマン タコDEポン!アシHAポン!}
「[[ドラえもん のび太のワンニャン時空伝]]」の同時上映。
前作の続編という設定。原作の「鉄の棺おけ突破せよ」をベースにした作品。
名前通りタコを愛する悪役と戦うことになる。
実質的にパー子が主役であり、彼女とミツ夫の交流が中心に描かれている。
クライマックスシーンでミツ夫が人間を辞めたアクションシーンを見せてくれる。
続きがありそうな終わり方をしているが特に存在しない。ただ、監督としては完結させたいと考えているらしい。



*【クロスオーバー】

F作品の中でも人気作であるためか、他作品に客演する機会は結構多い。

**【ドラえもん】

&bold(){◇星野スミレ}
F作品の一番有名なクロスオーバーキャラとして星野スミレが、パーマン時代よりも成長した大人の姿となって出演している。詳しくは[[こっち>https://www49.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/42080.html#id_638f6173]]を参照に。

&bold(){◇ガン子}
「のろいのカメラ」にてジャイ子の友達として登場。本人たちは悪気はないのだが、(というかのび太が悪いのだが)幼児らしい無邪気な行動で野比一家を苦しめることとなった。

&bold(){◇パーマン1号}
2013年ドラえもん誕生日スペシャル『&bold(){真夜中の巨大ドラたぬき}』に登場。
この回では明確にパーマンがテレビ番組として放映されているという設定になっており、のび太も大ファンである。
またゲストである宇宙警察の少女ニーナも「&color(pink){パーマン様♡}」と呼ぶなど彼にゾッコン。相変わらず女の子にモテモテな男である。
終盤ではドラミの「テレビとりもち」によってテレビの中から呼び出された。セリフこそ少ないが、声優はなんと三輪勝恵さん本人。


それ以外にも様々なエピソード&footnote(『ムードもりあげ楽団』『ドラえもん&パーマン危機一髪!?』など)で、TV番組などドラえもん世界の劇中劇としてパーマンが出演している。
パーマン内でも彼らを主役にしたドキュメンタリー映画を作ろうというエピソードがあったので、それと同じようにドラえもん世界でもパーマンたちの活躍をモチーフにしたTV番組が作られているのかもしれない。

またアニメ版『なんでも空港』では「日本の空を飛んでいるへんなの」の一つとしてウメ星デンカ・エスパー魔美と共に登場。
原作ではオバQと怪物くんがパーマンに当たる枠として参加しており、恐らくこの2つの版権が(アニメ版の制作会社や局こそ同じだが)微妙にややこしいこと&footnote(『怪物くん』は作者の相方藤子不二雄Aの単独作品であり、『オバケのQ太郎』はFとAの共作のため。本掲載時は共同筆名「藤子不二雄」(パーマンにも2人セットの姿として登場)だったため問題はなかった。)からの代替措置と思われる。


**【中年スーパーマン左江内氏】

&bold(){◇パーやん}
本作最終話、とある事情から正義について悩む左江内氏の前に偶然現れた。
少し等身が伸びており、当時よりも大人びたように見える。
驚く左江内氏に対し「やーこれはこれは。お仲間でっかと」焦る様子も見せず彼のことを受け入れていた。というかパーやん曰くスーパーマンは結構あちこちにいるらしい。
正義について苦悩する左江内氏の相談に乗り「&bold(){&color(green){百人いれば、百の正義がある}}」と彼らしい割り切った答えを提示した。
左江内氏のことは放っておけなかったらしく、自身の「正義は人助けだけではない」という信条を教え、共同で「パーやん運送」をやらないかと誘っていた。


**【[[倍速>倍速(SF短編)]]】

&bold(){◇魔土災炎}
年老いた姿の彼が登場する。自称「狂気の天才町の発明家」
壊して直せないので倍速時計を主人公である倉札にあげた。
彼が倍速時計をあげるシーンで何故か手がドラえもんになっており、チーフアシスタントが「こんないたずらをしたのは誰だ」と問い詰めたところ&bold(){F先生がおそるおそる手を上げた}という話がある。

**【[[エスパー魔美]]】

&bold(){◇キューピット・ジム/ブラック・キューピット}
正確にはちょっと違うが一応載せておく。
パーマンにはキューピット・ジム、エスパー魔美にはブラック・キューピットという名前の殺し屋がそれぞれ登場している。
殺し屋であり名前の由来がただ1発で心臓を打ち抜くからと共通点が多い。
キューピット・ジムが青年で、ブラック・キューピットが中年男性。
パーマン、エスパー魔美どちらでも心臓へ的確に撃ちぬけることが仇となり、パーマンが心臓の位置にバッジ(魔美はブローチ)をつけていたため致命傷を与えることができず敗北した。
&font(l){それにしても宇宙製のバッジはともかく、高畑さんの手作りにもかかわらず片面が砕けるだけで済んだブローチは何でできているのだろうか……}



ちなみに客演したキャラの大半はパーマン時代よりも成長した姿で登場しているため「&bold(){パーマンは他のF作品よりも過去が舞台になっている}」という説がある。
とは言ってもF作品のお遊びのようなものであり、何よりガン子が当時と同じ姿でドラえもんに出演しているということもあるので、まあほどほどに考察するくらいにとどめておいた方がいいのかもしれない。

余談だが、それぞれミツ夫が三鷹市、のび太が練馬区、魔美が佐間丘陵&footnote(これのみ架空の地名。世田谷区の近くらしい)出身である。







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