DOOM II

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DOOM II - (2022/04/05 (火) 01:12:43) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2021/01/11 Mon 18:59:54
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&font(#6495ED){所要時間}:約 5 分で読めます

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**概要
DOOM IIとは、id Softwareが開発し、1994年にGT interactiveが発売したFPS。
正式タイトルは「DOOM II: Hell on Earth」だが、専らDOOM IIと呼ばれることのほうが多い。
現在はマイクロソフト傘下となったゼニマックス・ベセスダが権利を保有している。

パブリッシャーを介してゲーム市場で発売されたため、体験版のばら撒き主体であるシェアウェアだった前作とは異なりエピソード制は採用されていない。
一本道で30レベル、シークレットとして2レベルの計32のマップが用意されている。


同社の前作「[[DOOM>DOOM(ゲーム)]]」をベースにマップを一新し、新たな武器、敵、アイテムを追加した半拡張パック的な存在。
根本的な部分は前作と同じであり、使用しているエンジンも同じくDOOMエンジン(id Tech 1)となっている。


前作同様に高い拡張性を誇り、毎年膨大な数のファンメイドWAD(改造作品)が公開されている。
日本人Doomerが集い、マップを出し合った合作WADもあるのでぜひプレイしてみよう。
また、本作では公式からも著名なWADクリエイター6人と正式に契約して制作された拡張パック「Master Levels for DOOMⅡ」が発売されている。
一部武器やシークレットマップ、エピソード制廃止など前作と互換性のない部分は多いため、武器追加WADなどの例外を除けば本作向けWADの使用は本作もしくはFreeDOOM Phase2が必須。

現在ではSteamでダウンロード販売されており入手難易度も低いため、1994年の作品ながら現在でも高い人気を誇っている。

本体のマップ数は32だが、WAD制作に関しては必ずしもそれ以内に収める必要は無いらしく、50以上のマップが用意された超大作も公開されている。
また、マップを区切り、エピソード制を再現しているWADも多い。
一つのWADファイルに収められるマップ数の上限は不明。極限までマップの構成要素を減らし((プレイヤー一人がギリギリ入る最低限の部屋にスイッチが一つだけ))、&bold(){3万}ものマップを詰め込んだネタ的WADまである。


**ストーリー
フォボス・ダイモスのUAC基地壊滅から始まった人類VS地獄は、一人の人間によって悪魔が殲滅されたことで決着した。
しかし悪魔達は既に地球へのポータルを開通させており、侵略を受けた地球は瞬く間に壊滅してしまう。
辛うじて生き残った人々は宇宙港へと押し寄せたが、悪魔達は宇宙港上空に巨大な炎のバリアを形成して人類を閉じ込めていた。

地獄から地球へと帰還したドゥームガイは、最愛のデイジーが惨たらしく殺された姿を目にして復讐に燃えていた。
宇宙港に巣食う悪魔を排除してバリアを破壊した彼は、宇宙へと逃げ延びる生存者には同行せずただ一人地上に残る。
地球を再び取り戻すため、そして地球侵略を引き起こした存在を倒して復讐を遂げるため、彼は敵の前線基地と化した故郷を辿って悪魔の軍勢を殲滅していく。


**キャラクター

・''[[ドゥームガイ]]''
我らが主人公。この時点でも''設定上は''一般兵。
''大量の武器弾薬を携行し、試作兵器を含めた全ての兵器を難なく使いこなす技量、薬をキメたときのスーパーショットガン並みのパンチ、強靭な体力とバイク並みの走力はすべて健在''で、ぶっちゃけ人の形をしたバケモノ。

前作でダイモスから地獄へと突入し、首領スパイダー・マスターマインドを打ち倒すことに成功した英雄。
しかし地球にポータルを開いた悪魔によって最愛のペットであるデイジーを惨殺されて晒し首にされてしまう。
デイジーの復讐のために再び銃を取り、人類の宇宙への脱出作戦に協力。宇宙船の脱出後はただ一人地球に残り、故郷跡から地獄に乗り込んで悪魔たちを掃討していく。



・''チェーンガンガイ(ヘビーウェポンデュード)''
本作初登場のゾンビマン系エネミー。
チェーンガンの連射を垂れ流してくる厄介な奴だが、それゆえに誤射が多く同士討ちに発展しやすい。
耐久力も低いので慣れれば容易に対処できる。
もう一つ「コマンドー」という呼び名もあり、いまいち名称が固まっていない。

・''ヘルナイト''
前作の中ボス格「バロンオブヘル」の弟分。白い。
兄より若干柔らかくなりエネルギー弾の発射間隔も伸びたため、スーパーショットガンを叩き込む絶好の相手。
攻撃力自体はバロンと変わらないので油断は禁物。

・''マンキュバス''
両腕に火炎砲を装備した、犬か豚のような鳴き声の茶色い肉ダルマ。徘徊時の声はなぜかゾンビと同じもの。

攻撃範囲は広めのためバロンオブヘルらと比較すると左右ドッジによる回避が難しいが、動きはトロイため単独ではさほど脅威ではない。
むしろ攻撃範囲の広さが災いしてモンスター同士の戦いになりやすい。別種の敵が近くにいれば適当に誘導するだけで勝手に削り合ってくれる。

倒すと何故か脳味噌が丸見えになるなどかなりグロめ。

・''レヴナント''
通称ホッピシ。鎧を装着したガイコツ。
誘導ロケット弾を放ちプレイヤーを爆死させる厄介なヤツ。
接近戦では通称の由来である風を切るような鋭いパンチを繰り出してくる。

動きも素早く弾を当てづらいが、耐久力自体はさほど高くはない。
怯み耐性も結構低めなのでチェーンガンやプラズマライフルといった連射武器も有効。bulletが潤沢なら完封も難しくない。

ネットミーム「DOOT」でラッパ吹いてるのもコイツ。
FINAL DOOMの隠しレベルを筆頭に高難度のWADではやたら大量に配置されている場合が多く、気が付くとすさまじい数の誘導弾が迫ってきていることもしばしば。
極端なものでは&font(16,b){10万体}という正気の沙汰とは思えない数を配置しているものも。

・''アラクノトロン''
スパイダー・マスターマインドの子供版ともいうべき敵。
ただし発射するのが避けやすいプラズマ弾のため、脅威度は下がっている。
大抵複数体で登場するため、彼らの発射した大量のプラズマ弾幕が画面を埋め尽くすほど飛んでくることも。
こいつもレヴナントと同じくよく怯む。しっかり各個撃破していこう。

・''ペインエレメンタル''
口からロストソウルを延々召還させてくる、茶色い身体につぶらな瞳が特徴の厄介キャラ。
見つけたら速攻で倒さなければロストソウルの大群に囲まれてロケランが使えなくなるため、混戦では優先的に狙うべき相手。
倒れた際にもロストソウルを3匹遺していくが、狭い場所や他のキャラなどが隣接している場合はロストソウルは消滅する。
本体も死体を残さず爆散するため、アーチバイルに蘇生されない点は幸いと言える。

無駄に愛嬌のある顔のため、カコデーモンと共にマスコット扱いされる場合もある。
%%カコデーモン同様になぜか全開ア*ルが描写されている。%%

・''アーチバイル''
本作最大の厄介キャラ。高速で歩行する白い人型の悪魔。二足歩行のモンスターの中では結構固く、最速を誇る。
特技は''死体を復活させる''ことで、復活させる頻度自体は控えめなものの混戦では最優先で狙うべき相手。
ただし死体が残らず完全消滅するロストソウルとペインエレメンタル、二匹配置すると無限ループと化すアーチバイル、ボスキャラのスパイダー・マスターマインドとサイバーデーモンの5種は復活させられない。
プレイヤーに対しては立ち止まって炎系の呪文で大ダメージを与えてくる。
威力が高い上に食らうと上空に吹っ飛ばされるのがこれまた厄介だが、詠唱中(燃えるエフェクトの表示中)~判定発生までに視界外に隠れればノーダメージ。

同士討ちにおいて他のモンスターを怒らせないという特徴を持っている。そのため一度流れ弾を当てれば、相手が死ぬまで延々一方的に攻撃してくれる。
とあるレベルではサイバーデーモンの爆風に巻き込むこともできるので、矛先を向けさせておいてあえて放置する戦法もとれる。

復活した死体の勢力はアーチバイル自身の所属勢力に依存するため、コンソールコマンドで味方として召還する((半角全角キーを押してから「summonfriend archvile」と入力))と敵を倒す→復活させるループでねずみ算式に味方が増えていく。

・''アイコン・オブ・シン''
地球侵略を指揮した、本作における悪魔の親玉。
顔だけで壁一面を占領するほどの巨大な体躯を誇り、プレイヤーに対しては直接攻撃を行わず、手下の悪魔を無限に召還して迎撃を行う。
一旦頂上に登ってスイッチを押し、目の前に配置されているリフトを起動して乗り込み額の穴にロケットランチャーを撃ち込むのが唯一の攻略法。
リフトの頂上だと微妙に穴に入らないいやらしい設計がされており、クロスヘア(Unity版は標準搭載)を表示させるかエンジンで自由視点移動を使わない限りしっかり額に撃ち込むのはなかなか難しい。ただし回数自体は3回と少なめなため、セーブと4個の無敵アイテムを駆使しつつ何度か登ればそのうち倒せるはず。
召喚キューブの着地点に立っていると出現した悪魔と重なってしまい、&bold(){100万ダメージで即死する}((「テレフラグ」と呼ばれる仕様。プレイヤーもこれを利用して敵を倒せる場面がまれにある。コンソールコマンドでHealthを100万以上にしていることでのみ生き残れる))ため注意。
%%その実態はただの壁面テクスチャであり、実は壁の裏にいるジョン・ロメロの生首こそがシステム上のラスボスだったりする%%

・''ナチス親衛隊''
隠しステージにのみ登場。
通称SS。「ウルフェンシュタイン 3D」における同名キャラと同じ性能を持つ。
MP40を持っており、ゾンビマンとチェーンガンガイの間を取った性能だが、倒しても落とすのは弾倉のみ。

・''コマンダー・キーン''
隠しステージにのみ登場。
本名ウィリアム"ビリー・ブレイズ"ブラスコヴィッチ2世。裏設定ではドゥームガイの祖父に当たる人物。
ゲーム「コマンダーキーン」の主人公の少年だが、4人に分裂した上に''首吊り死体姿''という謎すぎる登場となっている。
しかも4人全て撃ち落とすとゴールスイッチが現れるというなかなかヒドイ仕掛けになっており、このギミックを利用しているWADも少なくない。


**登場勢力

・''ユニオン・エアロスペース・コーポレーション(UAC)''
前作における元凶だった巨大暗黒メガコーポ。
本作では悪魔達に地球を侵略され、会社の施設も資産も上層部も社員も株主も全て消し炭となった。
ただしロケランやチェーンガンの弾薬コンテナなどでその名前は見ることができ、軍事産業におけるUACの影響力の大きさが垣間見られる。


・''宇宙海兵隊(スペースマリーン)''
前作から引き続き宇宙植民地の平和を守る軍事勢力。
...とは言っても本作の舞台は地球のため、装備の共通する陸軍なのかもしれない。いずれにせよ全員死体なので関係ないが。

隊員のドゥームガイも引き続き緑色の制式装備を使用している。


・''悪魔''
前作から引き続き敵対する勢力。史実というかキリスト教における一般的な「悪魔」そのものな奴ら。
新たな種族を引き連れ、地球の制圧に乗り出した。

親玉はスパイダー・マスターマインドに代わり、巨大なサイバネ悪魔「罪の聖像(アイコン・オブ・シン)」が就任。
地球上に開いたポータルから悪魔を送り込み、上空にバリアを生成して逃げようとする人類を閉じ込めた。


・''ナチス''
ご存知「ウルフェンシュタイン 3D」の敵組織にして、創作界のフリー素材。
隠しエリアにナチスの施設が登場し、親衛隊サイバーデーモン混じりでドゥームガイを迎撃してくる。
本作の時点では完全にジョーク要素だが、同年のウルフェンシュタインシリーズ続編「Spear of Desteny」では悪魔侵略中のUAC施設にタイムトラベルしたナチスがUACの技術を盗んでいたり、「Wolfenstein RPG」では古城でサイバーデーモンの先祖を召還してみたりと、何かと悪魔やUACと因縁ができている。



**追加武器
・''スーパーショットガン''
「コンバットショットガン」とも。火星基地とかが普通に存在する世界としてはヴィンテージな水平二連式の散弾銃。
そして前作のBFGと並ぶId Softwareの伝統武器であり、ザ・FPSショットガンと言えるぐらいに伝説的な一品。

発射時にショットガンシェルを二つ消費し、普通のショットガンよりも連射時間が半分近く遅いクセの強い武器。
その扱いづらさに対し、''最大でノーマルショットガンの3倍(=近接で自爆するロケットランチャーと同等)のペレット数=威力を叩き出すことが可能''という慣れれば非常に心強い相棒。
接近すればピンキーデーモンやロストソウルぐらいは一撃で倒し、ゾンビやインプ程度なら貫通して数体まとめて始末できるが、銃身を短くしているソードオフ型なのでより弾が広くバラけることから、中~遠距離の狙撃にはまるで不向き。
MAP02からさっそく登場し、以降中ボスクラスの敵との単騎戦闘で猛威を振るい、しまいにはエンディング絵でもドゥームガイが使っているなどいろいろ優遇された武器。

オンラインでもその高い性能は健在で、至近距離でぶっ放せばまず一撃即死というイカレ具合からBFG9000と並ぶ必須武器となった。

作中での優遇もさることながら、業界初実装となる独特の手慣れたリロードモーションに惹かれたプレイヤーが多く、FPSゲームの多くで『水平二連ショットガン』が出ているのはまずこの作品の影響かもしれないほど。
エレクトロニック・アーツが開発した「BATTLE FIELD 1」では、&bold(){ソウドオフショットガンをリロードしたときのレアモーション}で本作のパロディをやっている。


**追加アイテム
・''メガスフィア''
ライフ・アーマー共に最大値の200まで回復する形勢逆転アイテム。
大抵シークレットに仕込まれており、これを見つけられれば瀕死でも即座に万全の状態へと回復できる。




**余談
・''ドイツでの規制''
実は本作、1994年発売にも関わらず''2019年までドイツで発禁を食らっていた''。
原因は悪魔崇拝...ではなく上述のナチス要素(主にハーケンクロイツ)。このため、規制中に発売された「DOOM 3 BFGエディション」に収録された「DOOM II」は隠しステージが抹消されている。


・''コロンバイン高校銃乱射事件''
生徒二人によって引き起こされた銃乱射事件として現在も語られるコロンバイン乱射事件だが、犯人の一人エリック・ハリスは本作のプレイヤー兼MOD製作者だった。

ハリスは自作したWADを自身のブログで配布していたものの、事件発生後にFBIはブログを閉鎖。
彼がどれほど残虐なものを作ったのか知りたがった報道関係者らはほかのDOOM配布サイトに押しかけたが、事件に下手に関わらないよう、そして報道による印象操作でDOOMが犯罪に加担したと吹聴されないよう彼らはこぞって取り扱い拒否を表明した。

当時のDOOMコミュニティ内でも大問題となったが、現在では遺族による情報保存プロジェクトによって幾つかのWADが魚拓として再配布されている。

暴力ゲームが事件を引き起こしたとする当時の研究報告書でも本作と彼のWADは槍玉に上がり、校舎はかなりボロクソに非難されている。
しかし同年代の「Postal」などはモロに銃乱射ゲームだったので発禁処分となったものの、本作が規制されることはなかった。




&font(#ff0000){   NEW GAME}
&font(#ff0000){ CHOOSE SKILL LEVEL:}
&font(#ff0000){ I'M TOO YOUNG TO ADD.}
&font(#ff0000){ HEY,NOT TOO ROUGH.}
&font(#ff0000){▷FIX ARTICLES PLENTY.}
&font(#ff0000){ ULTRA-VIOLENCE.}
&font(#ff0000){ NIGHTMARE!}



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- 製作乙です  -- 名無しさん  (2021-01-11 20:17:49)
- Ⅱの項目も出来たか。個人的にスーパーショットガンの登場をもってDOOMというゲームは完成したと思う。  -- 名無しさん  (2021-01-12 23:22:37)
- なぜか項目が二重になっていたので直しておきました  -- 名無しさん  (2021-09-06 21:12:24)
- ロメロがウクライナ支援のために「収益は全部寄付する」と新作WADの販売を始めた模様  -- 名無しさん  (2022-03-15 20:09:33)
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