ムルロア(ウルトラ怪獣)

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&font(#6495ED){登録日}:2017/02/01 Wed 21:41:00 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 6 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){ &bold(){&font(#ff0000){地球人の宇宙空間での核実験で、しっぺ返しのなかった事は無い。}} 放射能の恐怖。宇宙人の報復攻撃。 そして、故郷を破壊された怪獣たちの、 悲しい復讐…!! それでも、兵器開発を止めようとしない地球から、 &bold(){核ミサイルが一発飛んで行った。} &bold(){トロン爆弾}という名のそいつは、 大宇宙の彼方のムルロア星を&bold(){木っ端微塵に吹き飛ばした。} &bold(){&font(#ff0000){その死の灰の中から、}} &bold(){&font(#ff0000){またしても恐ろしい復讐の鬼が誕生してしまった…!!}} } #right(){ ナレーション:[[青野武]] 〜『ウルトラ怪獣大百科』第126話より〜 } ムルロアとは『[[ウルトラマンタロウ>ウルトラマンタロウ(作品)]]』の&bold(){第24話『これがウルトラの国だ!』、第25話『燃えろ!ウルトラ6兄弟』}に登場した怪獣。 鎧武者の甲冑のような頭部と首の長い蛾のような姿をしているのが特徴でウルトラシリーズで&bold(){&font(#800080){初めて地球を闇に包み込んだ存在}}であるが 後述する通り人類の身勝手によって故郷を失った&bold(){被害者である。} &size(24){…もう一度言う、被害者である。} ※大事な事なので二回言いました。 元々は大人しい生物だった(と思われる)が、 故郷のムルロア星を爆破する際に使用されたトロン爆弾の影響か&bold(){&font(#9400d3){光のある場所では目が見えない体質となった上に&bold(){&font(#dc143c){性格も凶暴化}}し、}} &bold(){&font(#800080){この事から光を嫌い、光を憎む様になってしまった。}} >別名:宇宙大怪獣 >身長:62m >体重:3万9000t >能力:アトミック・フォッグ(体の側面から放つ黒煙)、ホワイダースプレー(口から吐きだす強酸性の液体) *概要【※ネタバレを含みます】 ヨーロッパの某国が人類終末兵器と言われるトロン爆弾を製造。 [[地球]]上での実験は威力、放射性物質による影響の両方が危険と判断し、 地球より2億キロメートルの距離(意外と近い)に存在する暗黒の惑星であるムルロア星(恐らく生命が存在しないと判断したと思われる)を実験場に選び、爆破した。 が、ムルロア星には生命は存在しており、&bold(){地球人の身勝手な行いで故郷を破壊されたムルロアは&bold(){&font(#dc143c){怒り狂い}}仲間であるスペースモスを引き連れ、} &bold(){&font(#dc143c){故郷を破壊した地球(特に爆弾を作った地球人)へ復讐する為}}地球を目指して宇宙を飛ぶ。 &font(l){地球人は[[ギエロン星獣]]の[[一件>超兵器R1号(ウルトラセブン)]]から全く懲りてない様である…} 地球へ飛来したムルロアは手始めに、白鳥健一の友人の岩森六兄弟の両親も乗っている旅客機にスペースモスを纏わりつかせ、 コントロールを失わせた所でホワイダースプレーを吐きかけて撃墜。 夜の[[日本>日本国]]に上陸すると工場地帯を襲撃、破壊の限りを尽くす。 [[ZAT>ZAT(ウルトラマンタロウ)]]も夜明けと共に迎撃に向かうが、ホワイダースプレーで次々に撃墜されてしまい、 [[東光太郎]]は止むを得ず[[タロウ>ウルトラマンタロウ]]に変身、ムルロアと戦う事に。 先述した様に&bold(){光のある環境では目が見えない体質の為、} 序盤はZATの援護もあってタロウに押されあと一歩で止めを刺されそうになるが、 ムルロアはアトミック・フォッグという黒煙を体の側面にある管から放射。 周りが暗くなって一時的に見えるようになったのか逆にタロウを圧倒し、遂にはホワイダースプレーを吐きかけて&bold(){タロウに重傷を負わせ、退散させてしまう。} タロウを退けたムルロアは、先程とは比べ物にならない程の&bold(){凄まじい量のアトミック・フォッグを放射し、} &bold(){&font(#800080){日本、外国…いや地球全土をも闇に包み込む。}} &bold(){暗黒に包まれ、タロウがいなくなった日本はムルロアとスペースモスの独擅場と化し、} &bold(){自動車や灯台、果ては工場等光を放つあらゆる物を次々に襲撃、犠牲が増えていく一方であった。} その頃、重傷を負わされながらも光の国に帰還したタロウはペットであるウルトラ・ラビドッグとも再開、 ムルロアに負わされた傷も[[ウルトラの母]]の手で治療され、全快すると地球を闇から解放するには&bold(){&font(#fffacd){ウルトラベル}}を使うしかないと悟り、 ちょうどいいタイミングで[[ゾフィー]]からウルトラタワーで待っていると[[ウルトラサイン>ウルトラサイン(ウルトラシリーズ)]]が出る。 だがウルトラベルのある場所へ行くには[[6兄弟>ウルトラ兄弟(ウルトラシリーズ)]]が一つになるしかない。 そこでウルトラベルを取る役割をウルトラ兄弟によってタロウが指名され、 文字通り[[タロウと他のウルトラ兄弟が一つになり>スーパーウルトラマン]]ウルトラベルを持ち出す。 一方地球ではZATの警告を無視して明かりをつけていたコンビナートが襲撃され、&bold(){とうとう人間が溶かされてしまう}。 地球はムルロアに滅ぼされてしまうのか…と思われたその時、遂にウルトラベルを持ったタロウ達ウルトラ兄弟が地球に到着する。 ZATも&bold(){ムルロア撃破の為製造していたAZ1974爆弾}を取り付ける為、上野隊員がムルロアの頭部に降下し、直接セットする。 &bold(){&color(#fffacd,black){宇宙でタロウがウルトラベルを鳴らすとベルの音と共に闇が晴れていき、地球に再び太陽の光が射す。}} だが[[太陽>太陽(天体)]]の[[光]]に晒されたムルロアは苦しんで暴れ出し、パラシュートで脱出しようとした上野はムルロアに引っかかってしまう。 このままでは巻き添えになってしまう…そんな時タロウがすんでの所で地球に戻り、すれ違い様に上野をキャッチ、遠くへ投げる。 上野はAZ1974がもうじきタイムリミットを迎える事を大声で叫ぶとタロウは承知し、ムルロアを追い詰めていく。 ムルロアは地球を包む程のアトミック・フォッグを放射した疲労からか太陽の光に晒されたからか、 最初の時とは逆に劣勢であり、グロッキー状態になったところでタロウに空高く投げ飛ばされた後、 AZ1974がタイムリミットを迎えて起爆、ムルロアは木っ端微塵になる。 地球の[[爆弾]]で生まれたムルロアは、地球の爆弾で最期を迎えたのだった。 *余談 上述した様にウルトラシリーズで&bold(){&font(#800080){初めて地球を闇に包み込んだ怪獣である。}} また[[地球全体を暗黒に閉ざし>ガタノゾーア]]、[[滅亡寸前に陥れた>エンペラ星人]]怪獣であるが、 &bold(){元はと言えば人類の身勝手によって故郷を破壊された被害者であり、起こした行動こそ凶悪だがこの事情を見る限り、一向に悪とは言えない怪獣でもある。} 名前の由来はフランス領ポリネシアに存在し、[[核の実験場>GODZILLA(映画)]]であったムルロア環礁から。 トロン爆弾を製造、爆破したヨーロッパの某国は劇中では明らかになってないがどう見ても&bold(){現実における当時のフランスを揶揄しており、} しかも劇中において&bold(){同国は実験に反対だった}という何とも皮肉めいたセリフも出てくる。 人類の身勝手で故郷を破壊され、その星の生物が&bold(){&font(#dc143c){復讐にやってくる}}という展開は『[[ウルトラセブン>ウルトラセブン(作品)]]』の[[ギエロン星獣]]にも準じるものがあり、 続編の『[[ウルトラマンレオ>ウルトラマンレオ(作品)]]』でも&bold(){クリーン星をCS137ロケット弾で爆破した為に報復として[[サタンビートル>サタンビートル(ウルトラ怪獣)]]が地球を襲撃}、更にその続編の『[[80>ウルトラマン80]]』でも 放っておけば地球と衝突し、人類滅亡の危機があったとはいえ、&bold(){はぐれ惑星レッドローズを核ミサイルのレッド5で爆破した結果あまりの威力にレッドローズだけでなく} &bold(){ガウス星含む周りにあった4つの惑星まで巻き添えを喰らって跡形もなく消し飛び、[[ガウスが復讐の為に地球に飛来する>はぐれ星爆破命令(ウルトラマン80)]]}等歴史は繰り返す事を表す話が作られており、 ムルロアの登場する話もそうした話の一つとして作られたと思われる。 &bold(){放射性物質を含む兵器で誕生・光に過剰に反応し暴れるという}というムルロアの性質やその登場回である24話と25話は 直接的ではないとはいえ現実世界における核兵器開発への警鐘を鳴らすような描写もある事から[[初代ゴジラ>ゴジラ(1954)]]のオマージュではないかという説もある。 *その他の登場作品 内山まもるの[[漫画]]版『ウルトラマンタロウ』にも「[[小学二年生>小学館の学年別学習雑誌]]」連載分に登場しているが、 [[バードン]]同様に登場エピソードが連載一回分に短縮されており、&bold(){ムルロアが故郷を破壊された被害者という設定は全カット}、 ゲストの少年・太一の父親を殺害した&bold(){単なる凶悪怪獣}という扱いにされている。 ストーリー上でも太一少年にとっての仇と言う面が強調されて描かれており、太一少年にも酸を浴びせて失明させるなど所業は悪辣。 最終的に太一少年はタロウにより光の国の「ウルトラの泉」の水で洗われた事で治療され、地球で暴れるムルロアもタロウ怒りの[[ウルトラダイナマイト]]を受けて粉砕された。 [[石川賢]]の漫画版『[[ウルトラマンタロウ>ウルトラマンタロウ(石川版)]]』では「小学一年生」連載第7話に登場。 こちらでもムルロアの被害者という背景はカットされ、突如として東京を襲撃した普通の怪獣扱い。 街を暗闇で覆いタロウをも苦しめたが、駆け付けたウルトラ兄弟とタロウが合体した事で放たれた閃光に目を焼かれ、最期はタロウの手刀の一撃で首を刎ねられた。 追記・修正お願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,8) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 怪獣や宇宙人を倒すのには一苦労する地球人だけど、惑星を破壊することは割と簡単にできてしまうとは極端。 -- 名無しさん (2017-02-01 22:24:11) - 今回の主役である両親殺された6兄弟が霞むほどの被害者っぷりだったな -- 名無しさん (2017-02-01 22:35:19) - タロウの腕が溶かされるシーンとか幼心に衝撃だった -- 名無しさん (2017-02-01 22:40:55) - 6兄弟の両親が殺されるのはトラウマ。あの後親抜きでどうやって生きて来たんだろう………?それとも親戚か何かと暮らしてるのかな? -- 名無しさん (2017-02-01 23:02:21) - ギエロンもそうだけどもし再登場するなら、今度は被害者とかじゃなくて純粋な悪役として登場して欲しいな(笑) -- 名無しさん (2017-02-01 23:03:45) - 上野隊員降板直前にして大活躍、あの6兄弟に勇気をあげたかったんだろうな -- 名無しさん (2017-02-01 23:10:38) - 80のガウスの回はこれやギエロン回よりも救いはあるんだけど、今一釈然としないんだよな -- 名無しさん (2017-02-01 23:35:55) - この回はZATの隊長か副隊長が言った「命は拾ってこい?」的なセリフが印象的 -- 名無しさん (2017-02-01 23:37:16) - AZ1974爆弾は改良されたAZ2006がメビウスに登場している -- 名無しさん (2017-02-01 23:54:33) - 繰り返された血を吐くマラソンの犠牲者 -- 名無しさん (2017-02-02 00:17:55) - あのバードン倒してしばらくは大丈夫だろと安心てたらやってきた強敵、てか初戦でキングブレスレット使えばよかったのに -- 名無しさん (2017-02-02 00:42:55) - エンぺラ星人の名前がこの回で初登場してる -- 名無しさん (2017-02-02 01:19:13) - ↑×6 副隊長の「ちゃんと命だけは持って逃げるんだぞ」ですね。 あれは自分も大好きです。 -- 名無しさん (2017-02-02 04:41:07) - これらの件を考えると、アグルやデラシオン、ギャラクトロンの考えも何となく分かる気がする。 -- 名無しさん (2017-02-02 04:44:06) - 2億キロだと火星より近いけどぶっ壊して本当に影響ないんだろうか。あんまり遠くてもこいつが来る前にタロウ終わっちゃうけど -- 名無しさん (2017-02-02 07:54:35) - 嘴があるから、初めて見たとき鳥だと勘違いした -- 名無しさん (2017-02-02 08:59:34) - 最初セサミストリートのアレかと思った。 -- 名無しさん (2017-02-02 17:01:30) - 作業員が溶かされるシーンは映画ウルトラマンZOFFYでもなぜかちゃんと入れられるという謎のこだわりよう -- 名無しさん (2017-02-02 20:56:07) - 魔王獣というよりシラリーやコダラーみたいに星そのものが人類を罰するために創りだした感じかな -- 名無しさん (2017-02-02 21:38:08) - 被害者と言うならR1号のときとは違って惑星破壊の犯人じゃないのに攻撃目標にされた日本もだよな。ムルロアは地球全体に復讐したかったんだろうが、当事国はまったくのスルーという -- 名無しさん (2017-02-02 21:44:58) - DGSEがやらかしたムルロア環礁の核実験が元ネタか。爆破された船がニュージーランド船籍だったせいで、当時の首相(ロンギ)がマジギレしたんだっけ? -- 名無しさん (2017-02-02 21:51:11) - 闇に閉ざされた事で、地球の暑さ(熱さ)がどんどん上がる一方って説明あったよね? -- 名無しさん (2017-02-03 00:08:04) - ↑9 もっとも、デラシオンの場合は破壊者になる可能性のあるやつは先手取って正義の名のもとに皆殺しという、地球人の暴走以上にやばい考えだがな -- 名無しさん (2017-02-03 02:10:03) - 日本が狙われたのはひときわ強い光=タロウがいたからじゃないかってのを感想サイトで見た覚えがある -- 名無しさん (2017-02-03 16:43:13) - ウルトラベルと対を成す、ウルトラの星の重要アイテムのウルトラキーが登場した話でも、地球は惑星破壊爆弾を使おうとしたな。そっちの方は、地球の存亡に関わっていた訳だけど。 -- 名無しさん (2017-02-03 22:59:12) - そろそろ逆に地球が他の星から突然攻撃される話を・・って思ったけどそういうパターンも多々あったね -- 名無しさん (2017-02-04 20:28:12) - 最近は防衛軍の戦力も弱まったお陰で他所の星が破壊される悲劇も無くなったな -- 名無しさん (2018-10-14 19:29:58) - 造形がめんどくて金もかかって時間もかかって怒られたとかいう奴。でも「あっコイツやべぇぞ」と印象に残る活躍だった。スケールが大きいっていいことだ -- 名無しさん (2018-12-02 21:25:38) - 一見気の抜けたような顔をしててあんま強くなさそうなのにやった事は後継作品のラスボス級と同等クラスという凄まじさ -- 名無しさん (2019-04-24 02:43:29) - もしフランスが額面通りに実験に反対していたとしても人道とかではなく単に「自分たちの所有物じゃない場所での実験はやめよう」程度の意味合いだった可能性もありそう -- 名無しさん (2019-08-26 19:48:02) - 地球を闇に包み込んだ後継敵…ガタノゾーア:闇を発生、ゾグ&ドビシ:無数の羽虫、エンペラ星人:太陽に黒点を異常発生させて暗闇に。あと何かいましたっけ?地球じゃないけど光を奪った意味ではベリアルも入れていいかも。しかしムルロア以外は全部ラスボスや。 -- 名無しさん (2020-07-05 02:41:38) - 一番上のコメ。怪獣相手だと的も小さいし、汚染対策も考えないといけない。惑星ならそれらの心配がなくて、いくらでも威力を上げることができる。破壊の難易度は惑星<怪獣で間違いないと思います。ほとんどの場合、生息している生物も死滅しますし、報復の心配もほとんどない。まぁその「ほとんどない」が度々起こるわけですが…。 -- 名無しさん (2020-07-05 08:42:07) - ↑13 元凶の国だって一般市民に罪はないはず。暴力は報復を生み、血を吐くマラソンランナーたちは無関係の者たちを巻き添えにしながら最後の一人になるまで延々と走り続けるんだ -- 名無しさん (2020-11-05 04:15:14) - wikiの記述だけ読んだら気の毒になるけど実際に見たらとても同情する余裕なんかなかったな。洒落にならない相手だった -- 名無しさん (2021-08-31 00:19:35) - ↑2 作中でも実験に全く無関係な日本の一般人の一家の両親が、まだ幼ない子供たちを残して亡くなってる悲劇が描かれてるな -- 名無しさん (2022-08-16 20:24:39) - 体の変な突起物から火吹いて煙がどんどん出てくるシーンのやべえよやべえよ感好き。昭和特有の激しい動きも相まって怖い -- 名無しさん (2022-12-10 02:23:09) #comment #areaedit(end) }
&font(#6495ED){登録日}:2017/02/01 Wed 21:41:00 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 6 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){ &bold(){&font(#ff0000){地球人の宇宙空間での核実験で、しっぺ返しのなかった事は無い。}} 放射能の恐怖。宇宙人の報復攻撃。 そして、故郷を破壊された怪獣たちの、 悲しい復讐…!! それでも、兵器開発を止めようとしない地球から、 &bold(){核ミサイルが一発飛んで行った。} &bold(){トロン爆弾}という名のそいつは、 大宇宙の彼方のムルロア星を&bold(){木っ端微塵に吹き飛ばした。} &bold(){&font(#ff0000){その死の灰の中から、}} &bold(){&font(#ff0000){またしても恐ろしい復讐の鬼が誕生してしまった…!!}} } #right(){ ナレーション:[[青野武]] 〜『ウルトラ怪獣大百科』第126話より〜 } ムルロアとは『[[ウルトラマンタロウ>ウルトラマンタロウ(作品)]]』の&bold(){第24話『これがウルトラの国だ!』、第25話『燃えろ!ウルトラ6兄弟』}に登場した怪獣。 鎧武者の甲冑のような頭部と首の長い蛾のような姿をしているのが特徴でウルトラシリーズで&bold(){&font(#800080){初めて地球を闇に包み込んだ存在}}であるが 後述する通り人類の身勝手によって故郷を失った&bold(){被害者である。} &size(24){…もう一度言う、被害者である。} ※大事な事なので二回言いました。 元々は大人しい生物だった(と思われる)が、 故郷のムルロア星を爆破する際に使用されたトロン爆弾の影響か&bold(){&font(#9400d3){光のある場所では目が見えない体質となった上に&bold(){&font(#dc143c){性格も凶暴化}}し、}} &bold(){&font(#800080){この事から光を嫌い、光を憎む様になってしまった。}} >別名:宇宙大怪獣 >身長:62m >体重:3万9000t >能力:アトミック・フォッグ(体の側面から放つ黒煙)、ホワイダースプレー(口から吐きだす強酸性の液体) *概要【※ネタバレを含みます】 ヨーロッパの某国が人類終末兵器と言われるトロン爆弾を製造。 [[地球]]上での実験は威力、放射性物質による影響の両方が危険と判断し、 地球より2億キロメートルの距離(意外と近い)に存在する暗黒の惑星であるムルロア星(恐らく生命が存在しないと判断したと思われる)を実験場に選び、爆破した。 が、ムルロア星には生命は存在しており、&bold(){地球人の身勝手な行いで故郷を破壊されたムルロアは&bold(){&font(#dc143c){怒り狂い}}仲間であるスペースモスを引き連れ、} &bold(){&font(#dc143c){故郷を破壊した地球(特に爆弾を作った地球人)へ復讐する為}}地球を目指して宇宙を飛ぶ。 &font(l){地球人は[[ギエロン星獣]]の[[一件>超兵器R1号(ウルトラセブン)]]から全く懲りてない様である…} 地球へ飛来したムルロアは手始めに、白鳥健一の友人の岩森六兄弟の両親も乗っている旅客機にスペースモスを纏わりつかせ、 コントロールを失わせた所でホワイダースプレーを吐きかけて撃墜。 夜の[[日本>日本国]]に上陸すると工場地帯を襲撃、破壊の限りを尽くす。 [[ZAT>ZAT(ウルトラマンタロウ)]]も夜明けと共に迎撃に向かうが、ホワイダースプレーで次々に撃墜されてしまい、 [[東光太郎]]は止むを得ず[[タロウ>ウルトラマンタロウ]]に変身、ムルロアと戦う事に。 先述した様に&bold(){光のある環境では目が見えない体質の為、} 序盤はZATの援護もあってタロウに押されあと一歩で止めを刺されそうになるが、 ムルロアはアトミック・フォッグという黒煙を体の側面にある管から放射。 周りが暗くなって一時的に見えるようになったのか逆にタロウを圧倒し、遂にはホワイダースプレーを吐きかけて&bold(){タロウに重傷を負わせ、退散させてしまう。} タロウを退けたムルロアは、先程とは比べ物にならない程の&bold(){凄まじい量のアトミック・フォッグを放射し、} &bold(){&font(#800080){日本、外国…いや地球全土をも闇に包み込む。}} &bold(){暗黒に包まれ、タロウがいなくなった日本はムルロアとスペースモスの独擅場と化し、} &bold(){自動車や灯台、果ては工場等光を放つあらゆる物を次々に襲撃、犠牲が増えていく一方であった。} その頃、重傷を負わされながらも光の国に帰還したタロウはペットであるウルトラ・ラビドッグとも再開、 ムルロアに負わされた傷も[[ウルトラの母]]の手で治療され、全快すると地球を闇から解放するには&bold(){&color(#fffacd,black){ウルトラベル}}を使うしかないと悟り、 ちょうどいいタイミングで[[ゾフィー]]からウルトラタワーで待っていると[[ウルトラサイン>ウルトラサイン(ウルトラシリーズ)]]が出る。 だがウルトラベルのある場所へ行くには[[6兄弟>ウルトラ兄弟(ウルトラシリーズ)]]が一つになるしかない。 そこでウルトラベルを取る役割をウルトラ兄弟によってタロウが指名され、 文字通り[[タロウと他のウルトラ兄弟が一つになり>スーパーウルトラマン]]ウルトラベルを持ち出す。 一方地球ではZATの警告を無視して明かりをつけていたコンビナートが襲撃され、&bold(){とうとう人間が溶かされてしまう}。 地球はムルロアに滅ぼされてしまうのか…と思われたその時、遂にウルトラベルを持ったタロウ達ウルトラ兄弟が地球に到着する。 ZATも&bold(){ムルロア撃破の為製造していたAZ1974爆弾}を取り付ける為、上野隊員がムルロアの頭部に降下し、直接セットする。 &bold(){&color(#fffacd,black){宇宙でタロウがウルトラベルを鳴らすとベルの音と共に闇が晴れていき、地球に再び太陽の光が射す。}} だが[[太陽>太陽(天体)]]の[[光]]に晒されたムルロアは苦しんで暴れ出し、パラシュートで脱出しようとした上野はムルロアに引っかかってしまう。 このままでは巻き添えになってしまう…そんな時タロウがすんでの所で地球に戻り、すれ違い様に上野をキャッチ、遠くへ投げる。 上野はAZ1974がもうじきタイムリミットを迎える事を大声で叫ぶとタロウは承知し、ムルロアを追い詰めていく。 ムルロアは地球を包む程のアトミック・フォッグを放射した疲労からか太陽の光に晒されたからか、 最初の時とは逆に劣勢であり、グロッキー状態になったところでタロウに空高く投げ飛ばされた後、 AZ1974がタイムリミットを迎えて起爆、ムルロアは木っ端微塵になる。 地球の[[爆弾]]で生まれたムルロアは、地球の爆弾で最期を迎えたのだった。 *余談 上述した様にウルトラシリーズで&bold(){&font(#800080){初めて地球を闇に包み込んだ怪獣である。}} また[[地球全体を暗黒に閉ざし>ガタノゾーア]]、[[滅亡寸前に陥れた>エンペラ星人]]怪獣であるが、 &bold(){元はと言えば人類の身勝手によって故郷を破壊された被害者であり、起こした行動こそ凶悪だがこの事情を見る限り、一向に悪とは言えない怪獣でもある。} 名前の由来はフランス領ポリネシアに存在し、[[核の実験場>GODZILLA(映画)]]であったムルロア環礁から。 トロン爆弾を製造、爆破したヨーロッパの某国は劇中では明らかになってないがどう見ても&bold(){現実における当時のフランスを揶揄しており、} しかも劇中において&bold(){同国は実験に反対だった}という何とも皮肉めいたセリフも出てくる。 人類の身勝手で故郷を破壊され、その星の生物が&bold(){&font(#dc143c){復讐にやってくる}}という展開は『[[ウルトラセブン>ウルトラセブン(作品)]]』の[[ギエロン星獣]]にも準じるものがあり、 続編の『[[ウルトラマンレオ>ウルトラマンレオ(作品)]]』でも&bold(){クリーン星をCS137ロケット弾で爆破した為に報復として[[サタンビートル>サタンビートル(ウルトラ怪獣)]]が地球を襲撃}、更にその続編の『[[80>ウルトラマン80]]』でも 放っておけば地球と衝突し、人類滅亡の危機があったとはいえ、&bold(){はぐれ惑星レッドローズを核ミサイルのレッド5で爆破した結果あまりの威力にレッドローズだけでなく} &bold(){ガウス星含む周りにあった4つの惑星まで巻き添えを喰らって跡形もなく消し飛び、[[ガウスが復讐の為に地球に飛来する>はぐれ星爆破命令(ウルトラマン80)]]}等歴史は繰り返す事を表す話が作られており、 ムルロアの登場する話もそうした話の一つとして作られたと思われる。 &bold(){放射性物質を含む兵器で誕生・光に過剰に反応し暴れるという}というムルロアの性質やその登場回である24話と25話は 直接的ではないとはいえ現実世界における核兵器開発への警鐘を鳴らすような描写もある事から[[初代ゴジラ>ゴジラ(1954)]]のオマージュではないかという説もある。 *その他の登場作品 内山まもるの[[漫画]]版『ウルトラマンタロウ』にも「[[小学二年生>小学館の学年別学習雑誌]]」連載分に登場しているが、 [[バードン]]同様に登場エピソードが連載一回分に短縮されており、&bold(){ムルロアが故郷を破壊された被害者という設定は全カット}、 ゲストの少年・太一の父親を殺害した&bold(){単なる凶悪怪獣}という扱いにされている。 ストーリー上でも太一少年にとっての仇と言う面が強調されて描かれており、太一少年にも酸を浴びせて失明させるなど所業は悪辣。 最終的に太一少年はタロウにより光の国の「ウルトラの泉」の水で洗われた事で治療され、地球で暴れるムルロアもタロウ怒りの[[ウルトラダイナマイト]]を受けて粉砕された。 [[石川賢]]の漫画版『[[ウルトラマンタロウ>ウルトラマンタロウ(石川版)]]』では「小学一年生」連載第7話に登場。 こちらでもムルロアの被害者という背景はカットされ、突如として東京を襲撃した普通の怪獣扱い。 街を暗闇で覆いタロウをも苦しめたが、駆け付けたウルトラ兄弟とタロウが合体した事で放たれた閃光に目を焼かれ、最期はタロウの手刀の一撃で首を刎ねられた。 追記・修正お願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,8) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 怪獣や宇宙人を倒すのには一苦労する地球人だけど、惑星を破壊することは割と簡単にできてしまうとは極端。 -- 名無しさん (2017-02-01 22:24:11) - 今回の主役である両親殺された6兄弟が霞むほどの被害者っぷりだったな -- 名無しさん (2017-02-01 22:35:19) - タロウの腕が溶かされるシーンとか幼心に衝撃だった -- 名無しさん (2017-02-01 22:40:55) - 6兄弟の両親が殺されるのはトラウマ。あの後親抜きでどうやって生きて来たんだろう………?それとも親戚か何かと暮らしてるのかな? -- 名無しさん (2017-02-01 23:02:21) - ギエロンもそうだけどもし再登場するなら、今度は被害者とかじゃなくて純粋な悪役として登場して欲しいな(笑) -- 名無しさん (2017-02-01 23:03:45) - 上野隊員降板直前にして大活躍、あの6兄弟に勇気をあげたかったんだろうな -- 名無しさん (2017-02-01 23:10:38) - 80のガウスの回はこれやギエロン回よりも救いはあるんだけど、今一釈然としないんだよな -- 名無しさん (2017-02-01 23:35:55) - この回はZATの隊長か副隊長が言った「命は拾ってこい?」的なセリフが印象的 -- 名無しさん (2017-02-01 23:37:16) - AZ1974爆弾は改良されたAZ2006がメビウスに登場している -- 名無しさん (2017-02-01 23:54:33) - 繰り返された血を吐くマラソンの犠牲者 -- 名無しさん (2017-02-02 00:17:55) - あのバードン倒してしばらくは大丈夫だろと安心てたらやってきた強敵、てか初戦でキングブレスレット使えばよかったのに -- 名無しさん (2017-02-02 00:42:55) - エンぺラ星人の名前がこの回で初登場してる -- 名無しさん (2017-02-02 01:19:13) - ↑×6 副隊長の「ちゃんと命だけは持って逃げるんだぞ」ですね。 あれは自分も大好きです。 -- 名無しさん (2017-02-02 04:41:07) - これらの件を考えると、アグルやデラシオン、ギャラクトロンの考えも何となく分かる気がする。 -- 名無しさん (2017-02-02 04:44:06) - 2億キロだと火星より近いけどぶっ壊して本当に影響ないんだろうか。あんまり遠くてもこいつが来る前にタロウ終わっちゃうけど -- 名無しさん (2017-02-02 07:54:35) - 嘴があるから、初めて見たとき鳥だと勘違いした -- 名無しさん (2017-02-02 08:59:34) - 最初セサミストリートのアレかと思った。 -- 名無しさん (2017-02-02 17:01:30) - 作業員が溶かされるシーンは映画ウルトラマンZOFFYでもなぜかちゃんと入れられるという謎のこだわりよう -- 名無しさん (2017-02-02 20:56:07) - 魔王獣というよりシラリーやコダラーみたいに星そのものが人類を罰するために創りだした感じかな -- 名無しさん (2017-02-02 21:38:08) - 被害者と言うならR1号のときとは違って惑星破壊の犯人じゃないのに攻撃目標にされた日本もだよな。ムルロアは地球全体に復讐したかったんだろうが、当事国はまったくのスルーという -- 名無しさん (2017-02-02 21:44:58) - DGSEがやらかしたムルロア環礁の核実験が元ネタか。爆破された船がニュージーランド船籍だったせいで、当時の首相(ロンギ)がマジギレしたんだっけ? -- 名無しさん (2017-02-02 21:51:11) - 闇に閉ざされた事で、地球の暑さ(熱さ)がどんどん上がる一方って説明あったよね? -- 名無しさん (2017-02-03 00:08:04) - ↑9 もっとも、デラシオンの場合は破壊者になる可能性のあるやつは先手取って正義の名のもとに皆殺しという、地球人の暴走以上にやばい考えだがな -- 名無しさん (2017-02-03 02:10:03) - 日本が狙われたのはひときわ強い光=タロウがいたからじゃないかってのを感想サイトで見た覚えがある -- 名無しさん (2017-02-03 16:43:13) - ウルトラベルと対を成す、ウルトラの星の重要アイテムのウルトラキーが登場した話でも、地球は惑星破壊爆弾を使おうとしたな。そっちの方は、地球の存亡に関わっていた訳だけど。 -- 名無しさん (2017-02-03 22:59:12) - そろそろ逆に地球が他の星から突然攻撃される話を・・って思ったけどそういうパターンも多々あったね -- 名無しさん (2017-02-04 20:28:12) - 最近は防衛軍の戦力も弱まったお陰で他所の星が破壊される悲劇も無くなったな -- 名無しさん (2018-10-14 19:29:58) - 造形がめんどくて金もかかって時間もかかって怒られたとかいう奴。でも「あっコイツやべぇぞ」と印象に残る活躍だった。スケールが大きいっていいことだ -- 名無しさん (2018-12-02 21:25:38) - 一見気の抜けたような顔をしててあんま強くなさそうなのにやった事は後継作品のラスボス級と同等クラスという凄まじさ -- 名無しさん (2019-04-24 02:43:29) - もしフランスが額面通りに実験に反対していたとしても人道とかではなく単に「自分たちの所有物じゃない場所での実験はやめよう」程度の意味合いだった可能性もありそう -- 名無しさん (2019-08-26 19:48:02) - 地球を闇に包み込んだ後継敵…ガタノゾーア:闇を発生、ゾグ&ドビシ:無数の羽虫、エンペラ星人:太陽に黒点を異常発生させて暗闇に。あと何かいましたっけ?地球じゃないけど光を奪った意味ではベリアルも入れていいかも。しかしムルロア以外は全部ラスボスや。 -- 名無しさん (2020-07-05 02:41:38) - 一番上のコメ。怪獣相手だと的も小さいし、汚染対策も考えないといけない。惑星ならそれらの心配がなくて、いくらでも威力を上げることができる。破壊の難易度は惑星<怪獣で間違いないと思います。ほとんどの場合、生息している生物も死滅しますし、報復の心配もほとんどない。まぁその「ほとんどない」が度々起こるわけですが…。 -- 名無しさん (2020-07-05 08:42:07) - ↑13 元凶の国だって一般市民に罪はないはず。暴力は報復を生み、血を吐くマラソンランナーたちは無関係の者たちを巻き添えにしながら最後の一人になるまで延々と走り続けるんだ -- 名無しさん (2020-11-05 04:15:14) - wikiの記述だけ読んだら気の毒になるけど実際に見たらとても同情する余裕なんかなかったな。洒落にならない相手だった -- 名無しさん (2021-08-31 00:19:35) - ↑2 作中でも実験に全く無関係な日本の一般人の一家の両親が、まだ幼ない子供たちを残して亡くなってる悲劇が描かれてるな -- 名無しさん (2022-08-16 20:24:39) - 体の変な突起物から火吹いて煙がどんどん出てくるシーンのやべえよやべえよ感好き。昭和特有の激しい動きも相まって怖い -- 名無しさん (2022-12-10 02:23:09) #comment #areaedit(end) }

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