戦国ARMORS

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&font(#6495ED){登録日}:2019/09/23(日) 16:34:05 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 18 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&size(20){&bold(){この刻より 天下一の下剋上}}} #center(){&size(20){&bold(){豊臣秀吉 討伐の儀を執行する!!}}} &bold(){『戦国ARMORS』}とは、「[[週刊少年ジャンプ]]」に2011年に掲載された榊ショウタの戦国バトル漫画である。全2巻。 *■概要 「DOIS SOL」「メルヘン王子グリム」「magico」に次ぐ2011年最初の改変として始まった新連載4部作のラストを飾る一作。%%まあ全部打ち切りだけどね%% 日本の歴史上最も人気が高い安土桃山時代(作中では浪花時代と呼称)を舞台に、&bold(){甦土武}という架空の兵器を交えて描かれた伝奇バトル漫画である。 本作の最大の特徴は、&bold(){主人公が[[明智光秀>明智光秀(戦国武将)]]である}という点である。 資料も少なく、「[[織田信長>織田信長(戦国武将)]]の覇道を終わらせた」というただ一点ばかりで有名になり、どうしても悪役のイメージが強い光秀を主役に据え、 かつて志を共にした「天下人」[[豊臣秀吉>豊臣秀吉(戦国武将)]]を最大の敵として描いている作品は、あまり見受けられない。 黒と白との大胆な配色、歴史初心者にもわかりやすい展開など、魅力はある作品であったが、 あまりに光秀贔屓が過ぎ秀吉を極悪人のように描いている点(作者も「やりすぎました」と反省している)など難点も多い。((一応前身に当たる読み切りでは秀吉が善玉で主人公なので、別に作者が秀吉嫌いというわけではない)) そのせいかわずか17話で打ち切られてしまい、光秀=天海説を取っておきながら、主君・[[徳川家康>徳川家康(戦国武将)]]が台詞にすら出てこないうちに完結してしまった。 2巻書下ろしのイラストでは成長したお長が豊臣家の千成瓢箪、徳川家の印籠、明智家の桔梗を描いた衣を纏う姿が描かれた。 作者によれば、連載が続いていれば秀吉の死と関ヶ原の決戦も描くはずだったらしい。ああ、打ち切られたのが本当に残念でならん! …まあぶっちゃけ、戦国漫画(BASARA、戦国乙女、[[BRAVE10]]、[[織田信奈の野望]]etc...)によくある「楽しんだモン勝ち」みたいなノリの作品である。 あまり深い事は考えずに読もう。 *■あらすじ 時は戦国、乱世の時代。織田信長は新兵器「甦土武」を作り出し、天下統一目前に迫っていた。 しかし股肱の臣である明智光秀により志半ばにして討たれ、「叛逆者」光秀は羽柴秀吉がその息の根を止めた…。 信長の死より10年の月日が流れた、西暦1592年。天下統一を果たした「豊臣秀吉」は、桃山政権を築き日本を手中に収めていた。 成り上がり者ほど民に苦しいのはいつの世も変わらず、桃山政権は暴力により弱き者を支配する恐怖政治を敷いていた。 そんな矢先、信長の遺児・お長は秀吉に妾として囲われることとなり、幽閉の身を解かれ岐阜から大坂へ護送される。 だが、その行列を襲う者が一人。男の名は破戒僧「天海」。僧の身でありながら甦土武を纏う変わり者であった。 天海やその弟子・無垢とふれあい、束の間の安らぎを得るお長であったが、そこに豊臣の手の者が魔の手を伸ばす。 お長を攫おうとする卑劣な甦土武武者に天海は怒りを爆発させ__「明智光秀」の真名を明かす。 本能寺の変の真の黒幕は、秀吉であった。秀吉は邪魔になった光秀に「主君殺し」の汚名を着せ、口封じのために葬り去った。 全てを失い落魄しながらも生きながらえていた光秀は、ただ一人残されたお長の為に、残る命の火を燈すことを誓ったのだ。 10年の時を経て、「天下一の忠義者」は動き出す。かつての友を、今の悪魔を討つために…。 *■&ruby(ソドム){甦土武} 信長が古の霊獣の屍より精製した史上最強の武器。 仕様の際には丹田に手術をして孔を開ける必要がある。当時は&bold(){麻酔など無かった}ので、大の男でも泣き叫ぶほど痛い。 一度開けた孔には太極図の形をした蓋を嵌め、必要に応じて開ける。 丹田に甦土武から伸びたコードを接続することにより、使い手の生命力を神通力に変え、莫大な力として放出する。 その威力はまさしく&bold(){「一騎当百」}であり、弱小勢力だった尾張を最強の国家へと作り替えた。 初陣となった桶狭間の戦いでは3万もの今川軍を10機の甦土武で壊滅させ、長篠の戦いでは鉄砲型甦土武で武田騎馬隊を蹴散らしたという。 信長は甦土武を「救世の光」と呼び「戦国の世を切って捨てる」為の道具だと言い張っていたが、 その信長を滅ぼした秀吉は圧制、侵略のために使っている。 **◆量産型甦土武 ***・青鬼 [[槍]]型の甦土武。矛先が二股に分かれた小型の槍で、刺突よりも斬撃を得意とする。その切れ味は一太刀で大地を裂き、御堂を割るほど。 ***・牛頭 金棒型の甦土武。先端が牛の首のような形状をしている。叩きつけることで爆発を起こし、巨岩をも爆壊させる。 **◆重臣級甦土武 &bold(){量産型の10倍、「一騎当千」}の破壊力を持つ、織田家の重臣に与えられた甦土武。 その強さたるや、一人の兵もつけずして1国を落とすこともできると言われる。 いずれも「SODOM 01」などと銘が打ってある。さすがは西洋被れの信長である。 他の甦土武が武器型をしているのに対し、いずれも防具を模している。名前は仏を守る[[天竜八部衆]]が由来。 光秀の回想シーンでは「拝領した重臣」を表すコマで明智家の桔梗紋、豊臣家の桐紋に加え、 滝川家の「丸に竪木瓜」、柴田氏の「丸に二つ雁金」、佐久間氏の「丸の内に三引両」が登場。 &bold(){[[丹羽長秀]]は泣いていい。} ***・壱號機「[[阿修羅]]」 背中に装着するタイプの甦土武。使用者は豊臣秀吉。 普段は折りたたまれており、戦いに応じてその名の通り6本のロボットアームを展開する。 雷を自在に操る力を有し、上から銃、二爪、刃を模している。平賀源内涙目。 ***・弐號機 出る前に打ち切られました…。 &font(#ff0000,u){&font(#ffffff){本来の拝領者は恐らく佐久間だが、史実なら信長の存命中に追放されている。やっぱり丹羽あたりに持たせた方がよかったんじゃ…。}} ***・参號機「乾闥婆」 爪型?の甦土武。武田信玄が保有。 本来の拝領者は不明だが、お市を守るための甦土武になっていることから[[察するに…>柴田勝家]]。 重臣級5大甦土武の中で&bold(){最大の火力}を有し、生命エネルギーを気泡に変えて物体を破裂させることが可能。 その反面消費する生命力も高いため、実戦での使用は少なかったらしい。信玄は回復の必要が無いため、変若水の続く限りいくらでもぶっ放せる。 ***・四號機「[[迦楼羅>ガルーダ(インド神話)]]」 明智光秀が拝領した籠手型甦土武。他のとは違い右腕のみ。 炎熱を操る力を有し、右腕を灼熱化させて拳や掌底、手刀などで相手を焼き尽くす。 なぜか&bold(){「摂死○仟度」}とカウントする。時代考証も何もあったもんじゃねーな((摂氏温度の制定は1742年。だからわざと漢字表記を変えているのだろうが))。 高熱を操る力が作用して、使用者は老化速度が極端に落ちる他、回復力を底上げする力を持ち%%主人公補正%%深いダメージを追ってもなかなか死なないようになる。 ***・五號機「[[夜叉]]」 滝川一益が拝領した足甲型甦土武。後に伊達政宗に送られる。 大気を操る力を有し、周囲の空気を吸い込み圧縮して打ち出すことで&bold(){ライト兄弟よりも300年早い飛行が可能となる}他、 竜巻や鎌鼬を起こし城すらも破壊する恐るべき甦土武。 機動力であれば他に並ぶものはない。 敗北後は豊臣に返却を良しとしない政宗の一存で光秀に渡され、五右衛門が使用。 ***・零號機「[[帝釈天>インドラ/帝釈天]]」 安土城でひそかに建設されていた、最強にして最大の甦土武。 作中ではずっと匣に隠されているが、建設途中の姿を見る限り&bold(){巨大ロボットのような兵器}だったと思われる。 本来は信長しか使えなかったようで、子女の中でもお長は唯一「帝釈天」に適合するらしく、秀吉も彼女を鉄砲玉としか思っていなかった。 最終決戦で琵琶湖に転落し行方不明となる。 ちなみに帝釈天とは、&bold(){阿修羅を狩る雷神}のことである。なんと皮肉な名前であろうか。 **◆[[人魚]] お市専用の特殊な甦土武。金魚鉢のような形状をしており、若返りの秘薬「変若水」を生成することができる。 変若水による処置は死人をも生き返らせる力を有し、信玄と謙信が秀吉により生き返らされたのもこの変若水あってのもの。 秀吉はお市を守るために諏訪湖の中に砦を築き、人魚から精製される変若水を湖に放流することにより外界から遮断していた。 (木製の船を作れば木が若葉になってしまうため。生身では入ればすぐさま赤ん坊になる) 名前の由来は恐らく八百比丘尼の伝説から。 *■登場人物 **◆明智一派 ***・天海和尚/[[明智光秀>明智光秀(戦国武将)]] 本作の主人公。大永6年生まれ、&bold(){御年66歳}だが、迦楼羅の効果により若い姿を保っている。髪を伸ばした破戒僧。自称下戸。 かなり大柄なイケメンであるが、&bold(){情けないほどにロリコンなスケベジジイ}。その助平ぶりは ・お市に1000回も見惚れ、そのうち300回は信長にシバかれる ・躊躇なくお長の傷を舐める ・趣味と実益を兼ねてお長に僧衣を着せるも丈が異常に短い ・お長が変若水で幼女化して悶える ・茶屋の娘(正体は黒脛巾組)に介抱されたら「お嬢さんにナデナデしていただければすぐさま治ります」と言い出す ・繁華街に着た途端に遊郭を凝視 ・温泉でお長を守ると言い張り女湯に突撃して、一瞬でバレる くらいの酷さ。人生わずか50年の時代に何を持て余しているのか。 念のために書いておくが、&bold(){史実の光秀は側室も持たなかった程の愛妻家である。} 秀吉との政争に敗れ、主君殺しの汚名を背負わされて山崎で葬られるも、命と迦楼羅だけはとりとめる。 部下を、妻を、家族を…((史実では三女の細川ガラシャは生き延びているが、本作ではぼかされている。))全てを失った光秀は、ただ一人残ったお長を救うため、鍛錬を重ねる。 その出自故に「失う」ことを何よりも恐れ、暴力で弱き者より「奪う」ことを許さない。 史実で領民に対し善政を敷いたことを拡大解釈し、民への圧政を断じて許さない熱血漢となっている。 政宗や秀吉のように力で相手をねじ伏せる相手には決して頭を垂れないが、彼らの熱い「心」には敬意を示している。 その反面、目先のことしか考えない小物には容赦しない。 終盤では秀吉に捕えられて処刑を待つ身となるが、五右衛門の介入により脱出。 秀吉から「力が無ければ何も救えないのはお前もわかっているだろう!」と正論を突きつけられるも、 その考えを正しいと認めたうえで、秀吉が力「しか」持ち合わせていないことを断じる。 無垢の手で最後の力を解放し、命と引き換えに秀吉と帝釈天を吹き飛ばし絶命するが…。 #region(【主な技】) ・般若正拳 摂死三仟度の正拳突き。量産型甦土武程度なら一撃で粉砕し、地面にクレーターを作る威力。 ・般若炎手刀 地面を切り裂く炎のチョップ。般若心拳時には政宗の望月を断ち割った。 武田信玄戦では五右衛門の空刃弦月と同時に放ちクロスチョップで撃破に至った。 ・般若炎掌拳 仏像のように右手を揃えて掌底突きを放つ。 簡易版でも一撃で磨崖仏を両断する威力を有し、般若心拳を併用することで伊達政宗を撃破した。 ・般若心拳 山崎の戦で敗北した後、10年の修行を経て会得した新技。 命を削る程の生命力を注ぎ込み、十念の間のみ迦楼羅の威力をオーバードライブさせる。 最大温度は摂死四仟度。 ・終ノ構 般若心拳をも超える、迦楼羅の全エネルギーを放出する最終形態。余りの熱量のため、迦楼羅自体が発火、生身の光秀すら炎に包まれる。 最終奥義「獄洛」は阿修羅六雷道を破り、帝釈天をも吹き飛ばした。 これにより光秀は絶命するが、変若水により辛うじて甦生。その代わり迦楼羅は焼失した。 #endregion ***・お長 本作のヒロイン。金髪の美少女で御年16歳(1566年生)。外見は[[フェ○リーテ○ル>FAIRY TAIL]]の[[ルー○ィ>ルーシィ・ハートフィリア(FAIRY_TAIL)]]を縮めたような感じ。 信長の何人いるかもわからない娘の一人であり、父から、そして光秀から寵愛を受けて育っていた。…寵愛昂じて尼になすとはよく言った。 秀吉に軟禁され、16歳になったことで輿入れを行わされるも、光秀により保護される。 民より自由を奪い虐げている秀吉と甦土武を毛嫌いしており、当初は光秀の甦土武も倦厭していた。 幼い頃より兄のように慕っていた光秀に恋心を抱いているが、%%父親譲りか%%短気で暴力的であり、スケベな光秀には無垢と一緒になってボコっている。 ちなみに光秀が父より年上だったことは本人に明かされるまで知りもしなかった。 物語中盤で五右衛門が変若水を飲ませたため、幼児の姿に若返ってしまう。 光秀が浪花政権に捕えられて2日が経過し、身体が元に戻ると、光秀を救うために自ら秀吉に首を垂れる。 この時に甦土武の孔を開けられているが、他の甦土武武者が腹なのに対し、彼女は&bold(){胸(両肺の間)}であり、筆舌に尽くしがたい苦痛だったことは伺える。 帝釈天の生体コアにされ生命力を搾取されるが、獄洛と阿修羅六雷道の衝突によりコードが切られ、接続が解除された。 光秀復活後は新たなる甦土武を彼に与えるため、下剋上の旅を続けている。 冒頭で記した通り、未来で大人になった彼女は無垢と共に旅をしている模様。 その顔には天下万民と同じ迷いない笑顔が浮かんでいるが、その見開きに天海の姿は描かれていなかった…。 ***・無垢 通称&bold(){「ムっくん」}。落魄した光秀を介抱した小僧。光秀にとっては弟子でありながら大切な恩人でもある。 礼儀正しくコンプライアンス精神が高いため、スケベな和尚をしょっちゅうどつき倒している。物凄い地獄耳の持ち主。 敵に対しては容赦なく尋問を行い、お長は愚か光秀も震えあがる。 優れた甦土武技師であり、迦楼羅の調整の他、五右衛門の丹田への穿孔手術も行った。 描きおろしのイラストでは数年後の姿が描かれており、すらりとした長身になった。 意味深に手を合わせているが、その目の先に何を見据えているのか、知るのは今となっては作者だけである。 ***・石川五右衛門 天下一の大泥棒にして義賊。歌舞伎役者のような化粧を入れた銀髪の青年。 盗んだ金は民に配って私腹を肥やさないため、浪花政権からは大悪党とされているが民からの人気は抜群。 盗人猛々しくも&bold(){「来舞」}なるパフォーマンスを行っており、若い女性からはモテモテ。 本人も筋金入りの女好きであり、光秀のようにコソコソしないオープンスケベ。 一見チャラ男に見えるが、義理人情に厚く恩は決して忘れない。 また見た目に反して金銀財宝をため込んだ頭陀袋を持ち上げたり、お市を「人魚」ごと引っ張り上げたりとかなりの怪力の持ち主。 元は(史実では信長により大弾圧を受ける)伊賀のエリート[[忍者]]であり、甦土武強奪を失敗して重傷を負ったところをお市に救われる。 その時の恩を返すため、いつしか甦土武武者となり、死の淵より蘇ったお市を浪花政権から解放することを目指していた。 天正13年(1586年)の人取橋の戦いの直前に伊賀を抜けて盗賊となり、政宗の「夜叉」を盗もうとしたが、 7000対3万の逆境を一人で跳ね返した政宗の強さに驚愕し、失敗に終わった。 長浜で光秀と出会い、黒脛巾組について情報を提供、当初は前述の苦い経験故に伊達政宗討伐に反対するも光秀の心意気を買い同行する。 政宗敗北後は松本城でお長に変若水を飲ませ、秀吉の手から隠そうとした(子供の身体では甦土武手術が行えないため)。 伊達家が光秀に託した「夜叉」を盗み出し、無垢の手で甦土武武者となる。 嘗ての約束通り諏訪湖に捕えられたお市を救うべくお長と共に「夜叉」の飛行能力で砦に侵入し、光秀との共闘の果てに武田信玄を撃破。 豊臣軍の襲来により光秀が捕えられる中、お市を「人魚」ごと沿岸まで夜叉で運んだ。 安土城最終決戦に際しては無垢と共に処刑場を襲撃し、光秀の拘束を破壊して雑魚をひきつけた。 帝釈天が水没した後、迦楼羅を無くした光秀のために、代わりとなる甦土武を盗んでやるべく旅に同行した。 #region(【余談】年齢について) 五右衛門は史実では生年未詳であり、享年は1594年と判明している(2巻あとがきによれば、連載が続いていれば[[処刑される>光月おでん]]はずだったらしい…)。 回想シーンで19歳の時に信長の居城に忍び込み、お市と出会ったとされているので、ここから算出してみよう。 市が浅井家滅亡に伴い、信長が支配する岐阜城に戻ったのが天正2年(1574年)で、「信長の」と明言されている以上、本能寺の変が起きた天正10年よりは前だろう。 最低値を取って市と出会ったのが10年前とすれば、五右衛門は&bold(){29歳}ということになる。 …結構オジサンであるが、史実では子持ちだったのも考えれば無理もないか。 #endregion #region(【主な技】) ・浮(ウキヨエ) 伊賀流隠密の移動術。ノーモーションで数mほどの距離を一瞬にして移動、跳躍する。 上手くなれれば足の指で縄を掴んで相手を縛ったりできるぞ。 ・ウキヨエ跿法「夜叉隠れ」 夜叉を利用して行う浮。鋭い蹴りの連撃から技を繋げる。技名は雲の名前から取られることが多い。 ・ウキヨエ跿法「迦楼羅隠れ」 浮の応用。迦楼羅の上に飛び乗って吹きあがる炎を利用し、夜叉の風の力で跳躍する。 ・浮雲「鱗」 夜叉隠れから放つ風の弾丸。回し蹴りを使って十数にも及ぶ圧縮空気弾を放つ。 ・浮雲「旋」 逆立ちして両手両足のバネを利用し、相手を真上に蹴り上げる。信玄の巨躯も木の葉のように飛ぶ。 ・浮雲「蜷」 蹴りと同時に鋭い竜巻を槍の様に放ち、遠方の相手を串刺しにする。 ・浮雲「朧」 夜叉の飛翔能力を使用して相手の頭上に回り、落下の勢いと風圧を込めて蹴り落とす。エグい。 ・浮雲「鼬」 空刃弦月の簡易版。地面を這う鎌鼬を放つ。 ・浮雲「吹雪」 風を纏ったオーバーヘッドキック。&bold(){もう雲関係ないじゃねえか。} ・浮雲「紅蜷」 迦楼羅隠れから放つ合体技。「蜷」に迦楼羅の熱風を載せたファイヤートルネードをぶつける。 全甦土武最強の技「虎火奥玉砲」を貫いた。 ・空刃「朧・玄月」 政宗の空刃弦月のパクリだが、微妙に文字を変えているあたりが大泥棒たるゆえんである。 #endregion **◆豊臣家 ***・[[豊臣秀吉>豊臣秀吉(戦国武将)]] 天下人「太閤」にして本作のラスボス。 猿のイメージか茶髪であるが、史実とは異なり170㎝後半くらいの(当時としては)長身で、顔も結構イケメン。 低い身分に生まれ、迫害と貧困を経験したが故に、誰よりも強い「力」への渇望を抱く。 歳の差はあるが同志だった光秀の力量に一目置いていたのだが、信長の甦土武封印計画が理解できず、 光秀を抱き込んで信長に謀反を起こそうとするも突っぱねられてしまう。 こうして糸のように細かった秀吉の目は野望に満ちた瞳を示し、最早用済みとなった信長を殺害。 厄介払いとばかりに光秀に全ての罪を擦り付けて山崎で叩きのめした。 そして10年の月日を経て、「帝釈天」を復活させて大陸に侵攻、世界を手中に収める計画に着手。 帝釈天解放の鍵となるお長全国の大名を肥前名護屋に招集をかける。 「弱者に生きる必要などない」と言い放ち、お長も道具としてしか見ていないほどの外道であるが、 宿敵である光秀に対しては敬意を表しており、「お前が部下になるなら命は助けてやる」と嘯いている。 それでも覇道を否定する光秀に愛想を尽かし、阿修羅の全パワーで彼を葬り去ろうとしたが、獄洛に巻き込まれ敗北。 琵琶湖に転落するも部下により救助され、その目に再び世界制覇の野望の火を燈した。 #region(【主な技】) ・雷銃 阿修羅の上腕から雷の弾丸を掃射する。読み方が「らい&bold(){がん}」なのが西洋かぶれ感があって素敵。 ・阿修羅六雷道 阿修羅の6本の腕から高圧電流をぶっ放す最強技。獄洛との正面衝突で「帝釈天」より巨大な爆発を起こした。 #endregion ***・副官 ハゲ。物凄く人相が悪く慇懃無礼極まりないが、数千もの将兵に檄を飛ばすなど身分が高いことが伺える。 信じたくはないが多分黒田官兵衛。 ちなみに回想シーンには、信じたくないが多分竹中半兵衛と思しき別の副官が登場している。 ***・神子田 豊臣親衛隊「黄母衣衆」の一人で「青鬼」の使い手。下劣にして野卑な性格で、失敗した部下は即座に手打ちにしてしまう。 脱走したお長を散々罵倒した上で暴力を振るおうとしたが、光秀により青鬼を破壊され、やむを得ず脇差で切りかかるも秒殺される。 元ネタは恐らく神子田正治。秀吉と口論の末に失脚し天正15年(1587年)に処刑されたのだが、この世界では失脚しなかったのだろう、多分。 終盤の光秀捕縛の際のモブ黄母衣衆の中にも、石田三成と思しきヤツが混じっている。 **◆伊達家 ***・[[伊達政宗>伊達政宗(戦国武将)]] 豊臣に最後に屈した「奥州の独眼竜」。 24歳だが小柄で童顔であり(側近がデカいのもあって)やたら[[身長が低い事をコンプレックスにしている>エドワード・エルリック]]ようで((史実における伊達政宗は遺骨から判断して158㎝程度。当時にしてみれば中の中の体格である))、 蘇(牛乳)を愛飲し、暇さえあれば昼寝を取ろうとするなど涙ぐましい努力を重ねている。 「頭が高ェ」が口癖で、己の野望を「全てを平伏させる」と表現するなど、本当に身長ネタに事欠かない男。だがそこがいい。 天正15年時点で既に秀吉から「夜叉」を拝領しており、人取橋では一夜にして4倍もの軍勢を叩きのめす暴れぶりを見せた。 伊達男の語源通り派手好きで、鎧装束も西洋の軍服を思わせるスタイリッシュな代物。 兜も被らずに眼帯に三日月の飾りを結わえ付けており、上記人取橋での大虐殺では%%天文学的にあり得ない形状の%%三日月を背にして天より現れた。 そのせいか技名にも月にちなんだ名前が多い。 秀吉の肥前招集にイヤイヤ参陣していた所、お長の略取任務を仰せつかる。 松本城に宿泊していた所を光秀の襲撃を受け、秀吉への点数稼ぎと己の修行も兼ねて応戦。 抜群の機動力で圧倒するも、強さをひけらかすばかりの未熟さに激怒した光秀の般若心拳を受けて完敗した。 %%お長には小十郎との漫才を「いつまでイチャついている」と苦々しく言われているが、史実でも小十郎の息子・重長とは同性愛関係にあった%% 翌朝、秀吉に「夜叉」を召し上げるのを渋り、餞別と称して光秀に明け渡した。 最終回では「あんたの首を取るのは俺だ」というお決まりの言葉と共に伏兵を率いてこっそり光秀を豊臣方から逃がした。 ちなみに[[pixiv]]では一番投稿数が多い。 #region(【主な技】) ・空刃「弦月」 蹴りと同時に[[三日月型の真空の刃>かまいたち]]を飛ばし、城郭や橋すらたちどころに両断する。見た目はまんま[[ONE PIECE]]の「[[嵐脚>六式(ONE PIECE)]]」。 ・半月乱刃 壁を蹴って超スピードで移動しながら、真空刃を上空から嵐のように投げ打つ。 ・空刃奥義「望月」 空中で逆立ちしながらカポエイラのように開脚回転し、弦月を束ねた鎌鼬の竜巻を打ち込む最強技。 #endregion ***・片倉小十郎 伊達家家老、片倉景綱。長身の男性で、左目に傷がある。横笛を嗜む風流な男性。 政宗を「坊ちゃん」と呼び付き従っているが、傲岸不遜な政宗に対しては割と横着な対応を取っている。 幼い頃より政宗に教育係として仕え、精神的に未熟な主君を成長させようと躍起になっている。 松本城での決闘の後、光秀に主君の助命を乞うた際には自らの首を差しだそうとする忠誠心を見せた。 最終回では政宗と共に明智一派救出に馳せ参じた。 ***・黒脛巾組 伊達に使える忍者。 お長を攫おうとした三人組(頭は「牛頭」を所持)があっさり光秀に倒されたほか、松本城内でも何人かお長を攫おうとして五右衛門に叩きのめされている。 三人組の紅一点はお市にも並ぶ巨乳だが所詮はモブである。 **◆諏訪湖 ***・[[武田信玄>武田信玄(戦国武将)]] 甲斐の虎。20年前に病没したはずだが、秀吉により変若水の力で甦生した。 身の丈2mを超える筋骨隆々の大男であり、頭には鬼面を模した髪飾りを付けている。 変若水を取り入れるためか、いつも半裸であり、左肩には武田家の家紋「武田菱」が刻まれている。 事あるごとにオヤジギャグを言いたがるが、完成度はいずれも小学生レベルであり周囲からは不評。 並外れた怪力を持つ、類稀なる格闘技の達人であり、武術&bold(){「対武人式風林火山」}は素手で蘇土武武者を倒すほどの腕前。 加えて背負った変若水を絶えず補給しているため、常人なら即死してもおかしくない傷もたちどころに治癒してしまう。 その本性は生前よりかねてからの戦闘マニアで、「乱世」を望み「平和」を嫌う生粋の戦士。 秀吉の持つ「弱肉強食」思想には賛同しているが、彼の犬として市を守る日々には退屈していた。 新たなる戦いの火花として光秀・五右衛門と闘い一度は完勝するも、力を合わせた二人の合体技の前に変若水のストックを使い切ってしまい敗北。 死に際に身を挺して市より守られたことを受け、自身も市を「道具」でも「徒花」でもなく「人」として愛していた事を知り、 崩落する砦と運命を共にした。 しかし運よく変若水の中に落ちたため息を吹き返し、「人魚」ごと市を背負い諏訪湖を脱出。 最終回では豊臣を見限って安土城で大暴れし、光秀との旅路に同行した。 %%打ち切られていなければ家康を脱糞ネタで弄っていたりしたんだろうか…%% #region(【主な技】) ・風の構え「百花風乱」 蟷螂拳のような構えから打つ、貫手の連撃。 ・林の構え「臥林嘗胆」 拳を放ち伸びきった瞬間の相手を打つカウンターの構え。素早く利き手側に回り込み、拳で相手の胴を挟撃する。 ・林の構え「快刀林麻」 両腕を引いて放つ、鋭い足刀。一撃で光秀を吹き飛ばし、岩山を崩した。 ・火の構え「気火万丈」 光秀をKOした技だが詳細不明。 ・咆哮の構え「虎火砲」 乾闥婆を合わせて放つ気泡。生命力を直接波動に変え、触れた物体をさく裂させる。 頭上で元気玉のように巨大化させて放つ&bold(){「虎火奥玉砲」}という発展技もある。 #endregion ***・お市 信長の妹君であり、お長にとっては叔母だが、「お市姉さん」と呼んでいた。 &bold(){戦国一の美女}の名はダテではなく、その美しさを一目見んと諏訪湖には有象無象の男たちが群れを成すほど。そして[[巨乳]]である。 おまけページでお長が指摘している通り、変若水の影響で極端に老化が遅くなっている。史実通りなら三女の母だがそうは見えない。 その美しさは上っ面だけのものではなく、生前には傷ついた五右衛門を賊だと知っておきながら介抱したほどの優しさを持つ。 ただし&bold(){かなりの天然}で、信玄のオヤジギャグにもマジレスする。お長曰く「しっかりしていなくて頼りにならない」。 不老不死の水「変若水」を生成する特殊な甦土武「人魚」に唯一適合した特異体質の持ち主。 織田の血を色濃く引き継ぐため「帝釈天」解放も可能とされていた((お長の方が適合しやすかったらしい))が、秀吉が帝釈天を目覚めさせようとしている事を知るとそれを拒み自害。 彼女がいつ甦土武の孔を開けたかは明かされていないが、「人魚」により秀吉に生き帰らされ、帝釈天の鍵の控えとして監禁される。 「人魚」の中で耐えず変若水を作り続けないと死者に戻ってしまうようで、満足に出歩くことも敵わない。 打算こそあれ苦楽を共にしていた信玄の事を慕っており、今際の時には「人魚」から抜け出てまで光秀に助命を希った。 直後に黄母衣衆が砦に侵攻したため五右衛門により湖畔まで運ばれ、しばらく苫屋に隠れ潜んでいた。 最終回では復活を遂げた信玄に「人魚」ごと背負われ、光秀一行に加わった。 **◆その他 ***・[[織田信長>織田信長(戦国武将)]] 甦土武を発明し戦国の世を終わらせようとした男。 一般的なイメージとは違い温厚な性格で、民を、そして家族を想う一人の「漢」である。 「帝釈天」を用いて天下統一を成し遂げた後は、甦土武を全て破壊しようとした(その後どうやって日本を治めるつもりだったのかは不明)ため、 更なる飛躍を目論んでいた秀吉とは決定的に意見を違えてしまい、彼の手により滅ぼされた。 妹・お市の事になると光秀をボコボコにするなどややシスコン気味。 ***・[[上杉謙信>上杉謙信(戦国武将)]] 本来なら死んでいるはずだが、信玄と手紙のやり取りをしていた。信玄のくだらんギャグには「寒い」と一蹴している。 *■戦国ARMORS名所旧跡紹介 ※このマンガはフィクションです。実在の地名とは一切関係ありません ・岐阜 かつて信長が支配していた場所。秀吉からは打ち捨てられて完全に荒廃し、「どうやって建てたんだ」という形状の櫓にお長が監禁されていた。 ・大坂 桃山政権の本拠地。大坂城の堀には処刑された人々の遺体が投げ込まれ赤黒く濁るとされている。 ・長浜 近江(滋賀県)有数の商業都市にして、京・大坂に次ぐ歓楽街。民に向けて大砲をぶっ放そうとするクソ大名が治めていた。 ・松本城 信濃(長野県)の名城。伊達政宗が肥前への出兵のために宿泊していた。 城内部には中庭を囲む櫓が張り巡らされ、「夜叉」の力を最大に生かせる「竜の巣」となっている。 しかしエロ和尚と坊ちゃんにより焼かれたり切り刻まれたりする。 ・諏訪湖 信濃の湖。お市が囲われていた砦があり、変若水が垂れ流されているので空でも飛ぶか鉄の船でもない限り渡れない。 それを守るは甲斐の虎・武田信玄であり、まさしく&bold(){「虎穴に入らざれば虎子を得ず」}と言うべきか。 中には跳ね橋があり、これをお長が開けたため光秀も入ってこれた…のだが、それを渡って黄母衣衆も来てしまった。 ・安土城 琵琶湖畔に築かれた信長最後の居城。今は焼け跡となっているが、信長が「帝釈天」を作るために遺した工房は健在。 諏訪で捕えられた光秀はここに引き立てられ、最終決戦の場となった。 「ようし行くぞ! 目指すは天下一の追記・修正!」 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - バトルや設定の描写が複雑ですんなりお話に入り込めなかったので、仮にキャラの扱いが良くても打ち切りは免れなかったと思うな。あとmagicoは1年半続いた(ジャンプにしてはそこそこ検討した方)ので単純に打ち切りって言っていいか微妙なラインかと -- 名無しさん (2019-09-23 18:38:13) - 思い出せばあったなこんな漫画ソワカやヨアケモノと同じ和風バトル枠。熱意の乗ったいい項目だ。 -- 名無しさん (2019-09-23 21:37:16) - 冒頭の打ち切り漫画勢のラインナップを見た瞬間「うわぁ…」って呟いてしまった。確かにこの中ではmajicoは比較的人気というかマシな方だったが。 -- 名無しさん (2019-09-23 22:40:42) - magicoは結構持ったほうだからそこに並べるのは正直違和感。 -- 名無しさん (2019-09-24 09:57:16) - 結構好きだったんだけどなー。作者今何してんだろうな -- 名無しさん (2019-09-24 18:08:54) - ↑3 ジャンプ関連に湧いてくるこの手の美食家気取りの読者の方が痛すぎて「うわぁ……」てなるわ……何様だよコイツ -- 名無しさん (2021-12-29 14:09:26) - 当時やってたキャッチフレーズグランプリの入賞が「錫持つ男、灼熱男」・・・応募数どのくらいだったんかな? -- 名無しさん (2023-08-08 22:48:17) #comment #areaedit(end) }
&font(#6495ED){登録日}:2019/09/23(日) 16:34:05 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 18 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&size(20){&bold(){この刻より 天下一の下剋上}}} #center(){&size(20){&bold(){豊臣秀吉 討伐の儀を執行する!!}}} &bold(){『戦国ARMORS』}とは、「[[週刊少年ジャンプ]]」に2011年に掲載された榊ショウタの戦国バトル漫画である。全2巻。 *■概要 「DOIS SOL」「メルヘン王子グリム」「magico」に次ぐ2011年最初の改変として始まった新連載4部作のラストを飾る一作。%%まあ全部打ち切りだけどね%% 日本の歴史上最も人気が高い安土桃山時代(作中では浪花時代と呼称)を舞台に、&bold(){甦土武}という架空の兵器を交えて描かれた伝奇バトル漫画である。 本作の最大の特徴は、&bold(){主人公が[[明智光秀>明智光秀(戦国武将)]]である}という点である。 資料も少なく、「[[織田信長>織田信長(戦国武将)]]の覇道を終わらせた」というただ一点ばかりで有名になり、どうしても悪役のイメージが強い光秀を主役に据え、 かつて志を共にした「天下人」[[豊臣秀吉>豊臣秀吉(戦国武将)]]を最大の敵として描いている作品は、あまり見受けられない。 黒と白との大胆な配色、歴史初心者にもわかりやすい展開など、魅力はある作品であったが、 あまりに光秀贔屓が過ぎ秀吉を極悪人のように描いている点(作者も「やりすぎました」と反省している)など難点も多い。((一応前身に当たる読み切りでは秀吉が善玉で主人公なので、別に作者が秀吉嫌いというわけではない)) そのせいかわずか17話で打ち切られてしまい、光秀=天海説を取っておきながら、主君・[[徳川家康>徳川家康(戦国武将)]]が台詞にすら出てこないうちに完結してしまった。 2巻書下ろしのイラストでは成長したお長が豊臣家の千成瓢箪、徳川家の印籠、明智家の桔梗を描いた衣を纏う姿が描かれた。 作者によれば、連載が続いていれば秀吉の死と関ヶ原の決戦も描くはずだったらしい。ああ、打ち切られたのが本当に残念でならん! …まあぶっちゃけ、戦国漫画(BASARA、戦国乙女、[[BRAVE10]]、[[織田信奈の野望]]etc...)によくある「楽しんだモン勝ち」みたいなノリの作品である。 あまり深い事は考えずに読もう。 *■あらすじ 時は戦国、乱世の時代。織田信長は新兵器「甦土武」を作り出し、天下統一目前に迫っていた。 しかし股肱の臣である明智光秀により志半ばにして討たれ、「叛逆者」光秀は羽柴秀吉がその息の根を止めた…。 信長の死より10年の月日が流れた、西暦1592年。天下統一を果たした「豊臣秀吉」は、桃山政権を築き日本を手中に収めていた。 成り上がり者ほど民に苦しいのはいつの世も変わらず、桃山政権は暴力により弱き者を支配する恐怖政治を敷いていた。 そんな矢先、信長の遺児・お長は秀吉に妾として囲われることとなり、幽閉の身を解かれ岐阜から大坂へ護送される。 だが、その行列を襲う者が一人。男の名は破戒僧「天海」。僧の身でありながら甦土武を纏う変わり者であった。 天海やその弟子・無垢とふれあい、束の間の安らぎを得るお長であったが、そこに豊臣の手の者が魔の手を伸ばす。 お長を攫おうとする卑劣な甦土武武者に天海は怒りを爆発させ__「明智光秀」の真名を明かす。 本能寺の変の真の黒幕は、秀吉であった。秀吉は邪魔になった光秀に「主君殺し」の汚名を着せ、口封じのために葬り去った。 全てを失い落魄しながらも生きながらえていた光秀は、ただ一人残されたお長の為に、残る命の火を燈すことを誓ったのだ。 10年の時を経て、「天下一の忠義者」は動き出す。かつての友を、今の悪魔を討つために…。 *■&ruby(ソドム){甦土武} 信長が古の霊獣の屍より精製した史上最強の武器。 仕様の際には丹田に手術をして孔を開ける必要がある。当時は&bold(){麻酔など無かった}ので、大の男でも泣き叫ぶほど痛い。 一度開けた孔には太極図の形をした蓋を嵌め、必要に応じて開ける。 丹田に甦土武から伸びたコードを接続することにより、使い手の生命力を神通力に変え、莫大な力として放出する。 その威力はまさしく&bold(){「一騎当百」}であり、弱小勢力だった尾張を最強の国家へと作り替えた。 初陣となった桶狭間の戦いでは3万もの今川軍を10機の甦土武で壊滅させ、長篠の戦いでは鉄砲型甦土武で武田騎馬隊を蹴散らしたという。 信長は甦土武を「救世の光」と呼び「戦国の世を切って捨てる」為の道具だと言い張っていたが、 その信長を滅ぼした秀吉は圧制、侵略のために使っている。 **◆量産型甦土武 ***・青鬼 [[槍]]型の甦土武。矛先が二股に分かれた小型の槍で、刺突よりも斬撃を得意とする。その切れ味は一太刀で大地を裂き、御堂を割るほど。 ***・牛頭 金棒型の甦土武。先端が牛の首のような形状をしている。叩きつけることで爆発を起こし、巨岩をも爆壊させる。 **◆重臣級甦土武 &bold(){量産型の10倍、「一騎当千」}の破壊力を持つ、織田家の重臣に与えられた甦土武。 その強さたるや、一人の兵もつけずして1国を落とすこともできると言われる。 いずれも「SODOM 01」などと銘が打ってある。さすがは西洋被れの信長である。 他の甦土武が武器型をしているのに対し、いずれも防具を模している。名前は仏を守る[[天竜八部衆]]が由来。 光秀の回想シーンでは「拝領した重臣」を表すコマで明智家の桔梗紋、豊臣家の桐紋に加え、 滝川家の「丸に竪木瓜」、柴田氏の「丸に二つ雁金」、佐久間氏の「丸の内に三引両」が登場。 &bold(){[[丹羽長秀]]は泣いていい。} ***・壱號機「[[阿修羅]]」 背中に装着するタイプの甦土武。使用者は豊臣秀吉。 普段は折りたたまれており、戦いに応じてその名の通り6本のロボットアームを展開する。 雷を自在に操る力を有し、上から銃、二爪、刃を模している。平賀源内涙目。 ***・弐號機 出る前に打ち切られました…。 &font(#ff0000,u){&font(#ffffff){本来の拝領者は恐らく佐久間だが、史実なら信長の存命中に追放されている。やっぱり丹羽あたりに持たせた方がよかったんじゃ…。}} ***・参號機「乾闥婆」 爪型?の甦土武。武田信玄が保有。 本来の拝領者は不明だが、お市を守るための甦土武になっていることから[[察するに…>柴田勝家]]。 重臣級5大甦土武の中で&bold(){最大の火力}を有し、生命エネルギーを気泡に変えて物体を破裂させることが可能。 その反面消費する生命力も高いため、実戦での使用は少なかったらしい。信玄は回復の必要が無いため、変若水の続く限りいくらでもぶっ放せる。 ***・四號機「[[迦楼羅>ガルーダ(インド神話)]]」 明智光秀が拝領した籠手型甦土武。他のとは違い右腕のみ。 炎熱を操る力を有し、右腕を灼熱化させて拳や掌底、手刀などで相手を焼き尽くす。 なぜか&bold(){「摂死○仟度」}とカウントする。時代考証も何もあったもんじゃねーな((摂氏温度の制定は1742年。だからわざと漢字表記を変えているのだろうが))。 高熱を操る力が作用して、使用者は老化速度が極端に落ちる他、回復力を底上げする力を持ち%%主人公補正%%深いダメージを追ってもなかなか死なないようになる。 ***・五號機「[[夜叉]]」 滝川一益が拝領した足甲型甦土武。後に伊達政宗に送られる。 大気を操る力を有し、周囲の空気を吸い込み圧縮して打ち出すことで&bold(){ライト兄弟よりも300年早い飛行が可能となる}他、 竜巻や鎌鼬を起こし城すらも破壊する恐るべき甦土武。 機動力であれば他に並ぶものはない。 敗北後は豊臣に返却を良しとしない政宗の一存で光秀に渡され、五右衛門が使用。 ***・零號機「[[帝釈天>インドラ/帝釈天]]」 安土城でひそかに建設されていた、最強にして最大の甦土武。 作中ではずっと匣に隠されているが、建設途中の姿を見る限り&bold(){巨大ロボットのような兵器}だったと思われる。 本来は信長しか使えなかったようで、子女の中でもお長は唯一「帝釈天」に適合するらしく、秀吉も彼女を鉄砲玉としか思っていなかった。 最終決戦で琵琶湖に転落し行方不明となる。 ちなみに帝釈天とは、&bold(){阿修羅を狩る雷神}のことである。なんと皮肉な名前であろうか。 **◆[[人魚]] お市専用の特殊な甦土武。金魚鉢のような形状をしており、若返りの秘薬「変若水」を生成することができる。 変若水による処置は死人をも生き返らせる力を有し、信玄と謙信が秀吉により生き返らされたのもこの変若水あってのもの。 秀吉はお市を守るために諏訪湖の中に砦を築き、人魚から精製される変若水を湖に放流することにより外界から遮断していた。 (木製の船を作れば木が若葉になってしまうため。生身では入ればすぐさま赤ん坊になる) 名前の由来は恐らく八百比丘尼の伝説から。 *■登場人物 **◆明智一派 ***・天海和尚/[[明智光秀>明智光秀(戦国武将)]] 本作の主人公。大永6年生まれ、&bold(){御年66歳}だが、迦楼羅の効果により若い姿を保っている。髪を伸ばした破戒僧。自称下戸。 かなり大柄なイケメンであるが、&bold(){情けないほどにロリコンなスケベジジイ}。その助平ぶりは ・お市に1000回も見惚れ、そのうち300回は信長にシバかれる ・躊躇なくお長の傷を舐める ・趣味と実益を兼ねてお長に僧衣を着せるも丈が異常に短い ・お長が変若水で幼女化して悶える ・茶屋の娘(正体は黒脛巾組)に介抱されたら「お嬢さんにナデナデしていただければすぐさま治ります」と言い出す ・繁華街に着た途端に遊郭を凝視 ・温泉でお長を守ると言い張り女湯に突撃して、一瞬でバレる くらいの酷さ。人生わずか50年の時代に何を持て余しているのか。 念のために書いておくが、&bold(){史実の光秀は側室も持たなかった程の愛妻家である。} 秀吉との政争に敗れ、主君殺しの汚名を背負わされて山崎で葬られるも、命と迦楼羅だけはとりとめる。 部下を、妻を、家族を…((史実では三女の細川ガラシャは生き延びているが、本作ではぼかされている。))全てを失った光秀は、ただ一人残ったお長を救うため、鍛錬を重ねる。 その出自故に「失う」ことを何よりも恐れ、暴力で弱き者より「奪う」ことを許さない。 史実で領民に対し善政を敷いたことを拡大解釈し、民への圧政を断じて許さない熱血漢となっている。 政宗や秀吉のように力で相手をねじ伏せる相手には決して頭を垂れないが、彼らの熱い「心」には敬意を示している。 その反面、目先のことしか考えない小物には容赦しない。 終盤では秀吉に捕えられて処刑を待つ身となるが、五右衛門の介入により脱出。 秀吉から「力が無ければ何も救えないのはお前もわかっているだろう!」と正論を突きつけられるも、 その考えを正しいと認めたうえで、秀吉が力「しか」持ち合わせていないことを断じる。 無垢の手で最後の力を解放し、命と引き換えに秀吉と帝釈天を吹き飛ばし絶命するが…。 #region(【主な技】) ・般若正拳 摂死三仟度の正拳突き。量産型甦土武程度なら一撃で粉砕し、地面にクレーターを作る威力。 ・般若炎手刀 地面を切り裂く炎のチョップ。般若心拳時には政宗の望月を断ち割った。 武田信玄戦では五右衛門の空刃弦月と同時に放ちクロスチョップで撃破に至った。 ・般若炎掌拳 仏像のように右手を揃えて掌底突きを放つ。 簡易版でも一撃で磨崖仏を両断する威力を有し、般若心拳を併用することで伊達政宗を撃破した。 ・般若心拳 山崎の戦で敗北した後、10年の修行を経て会得した新技。 命を削る程の生命力を注ぎ込み、十念の間のみ迦楼羅の威力をオーバードライブさせる。 最大温度は摂死四仟度。 ・終ノ構 般若心拳をも超える、迦楼羅の全エネルギーを放出する最終形態。余りの熱量のため、迦楼羅自体が発火、生身の光秀すら炎に包まれる。 最終奥義「獄洛」は阿修羅六雷道を破り、帝釈天をも吹き飛ばした。 これにより光秀は絶命するが、変若水により辛うじて甦生。その代わり迦楼羅は焼失した。 #endregion ***・お長 本作のヒロイン。金髪の美少女で御年16歳(1566年生)。外見は[[フェ○リーテ○ル>FAIRY TAIL]]の[[ルー○ィ>ルーシィ・ハートフィリア(FAIRY_TAIL)]]を縮めたような感じ。 信長の何人いるかもわからない娘の一人であり、父から、そして光秀から寵愛を受けて育っていた。…寵愛昂じて尼になすとはよく言った。 秀吉に軟禁され、16歳になったことで輿入れを行わされるも、光秀により保護される。 民より自由を奪い虐げている秀吉と甦土武を毛嫌いしており、当初は光秀の甦土武も倦厭していた。 幼い頃より兄のように慕っていた光秀に恋心を抱いているが、%%父親譲りか%%短気で暴力的であり、スケベな光秀には無垢と一緒になってボコっている。 ちなみに光秀が父より年上だったことは本人に明かされるまで知りもしなかった。 物語中盤で五右衛門が変若水を飲ませたため、幼児の姿に若返ってしまう。 光秀が浪花政権に捕えられて2日が経過し、身体が元に戻ると、光秀を救うために自ら秀吉に首を垂れる。 この時に甦土武の孔を開けられているが、他の甦土武武者が腹なのに対し、彼女は&bold(){胸(両肺の間)}であり、筆舌に尽くしがたい苦痛だったことはうかがえる。 帝釈天の生体コアにされ生命力を搾取されるが、獄洛と阿修羅六雷道の衝突によりコードが切られ、接続が解除された。 光秀復活後は新たなる甦土武を彼に与えるため、下剋上の旅を続けている。 冒頭で記した通り、未来で大人になった彼女は無垢と共に旅をしている模様。 その顔には天下万民と同じ迷いない笑顔が浮かんでいるが、その見開きに天海の姿は描かれていなかった…。 ***・無垢 通称&bold(){「ムっくん」}。落魄した光秀を介抱した小僧。光秀にとっては弟子でありながら大切な恩人でもある。 礼儀正しくコンプライアンス精神が高いため、スケベな和尚をしょっちゅうどつき倒している。物凄い地獄耳の持ち主。 敵に対しては容赦なく尋問を行い、お長は愚か光秀も震えあがる。 優れた甦土武技師であり、迦楼羅の調整の他、五右衛門の丹田への穿孔手術も行った。 描きおろしのイラストでは数年後の姿が描かれており、すらりとした長身になった。 意味深に手を合わせているが、その目の先に何を見据えているのか、知るのは今となっては作者だけである。 ***・石川五右衛門 天下一の大泥棒にして義賊。歌舞伎役者のような化粧を入れた銀髪の青年。 盗んだ金は民に配って私腹を肥やさないため、浪花政権からは大悪党とされているが民からの人気は抜群。 盗人猛々しくも&bold(){「来舞」}なるパフォーマンスを行っており、若い女性からはモテモテ。 本人も筋金入りの女好きであり、光秀のようにコソコソしないオープンスケベ。 一見チャラ男に見えるが、義理人情に厚く恩は決して忘れない。 また見た目に反して金銀財宝をため込んだ頭陀袋を持ち上げたり、お市を「人魚」ごと引っ張り上げたりとかなりの怪力の持ち主。 元は(史実では信長により大弾圧を受ける)伊賀のエリート[[忍者]]であり、甦土武強奪を失敗して重傷を負ったところをお市に救われる。 その時の恩を返すため、いつしか甦土武武者となり、死の淵より蘇ったお市を浪花政権から解放することを目指していた。 天正13年(1586年)の人取橋の戦いの直前に伊賀を抜けて盗賊となり、政宗の「夜叉」を盗もうとしたが、 7000対3万の逆境を一人で跳ね返した政宗の強さに驚愕し、失敗に終わった。 長浜で光秀と出会い、黒脛巾組について情報を提供、当初は前述の苦い経験故に伊達政宗討伐に反対するも光秀の心意気を買い同行する。 政宗敗北後は松本城でお長に変若水を飲ませ、秀吉の手から隠そうとした(子供の身体では甦土武手術が行えないため)。 伊達家が光秀に託した「夜叉」を盗み出し、無垢の手で甦土武武者となる。 嘗ての約束通り諏訪湖に捕えられたお市を救うべくお長と共に「夜叉」の飛行能力で砦に侵入し、光秀との共闘の果てに武田信玄を撃破。 豊臣軍の襲来により光秀が捕えられる中、お市を「人魚」ごと沿岸まで夜叉で運んだ。 安土城最終決戦に際しては無垢と共に処刑場を襲撃し、光秀の拘束を破壊して雑魚をひきつけた。 帝釈天が水没した後、迦楼羅を無くした光秀のために、代わりとなる甦土武を盗んでやるべく旅に同行した。 #region(【余談】年齢について) 五右衛門は史実では生年未詳であり、享年は1594年と判明している(2巻あとがきによれば、連載が続いていれば[[処刑される>光月おでん]]はずだったらしい…)。 回想シーンで19歳の時に信長の居城に忍び込み、お市と出会ったとされているので、ここから算出してみよう。 市が浅井家滅亡に伴い、信長が支配する岐阜城に戻ったのが天正2年(1574年)で、「信長の」と明言されている以上、本能寺の変が起きた天正10年よりは前だろう。 最低値を取って市と出会ったのが10年前とすれば、五右衛門は&bold(){29歳}ということになる。 …結構オジサンであるが、史実では子持ちだったのも考えれば無理もないか。 #endregion #region(【主な技】) ・浮(ウキヨエ) 伊賀流隠密の移動術。ノーモーションで数mほどの距離を一瞬にして移動、跳躍する。 上手くなれれば足の指で縄を掴んで相手を縛ったりできるぞ。 ・ウキヨエ跿法「夜叉隠れ」 夜叉を利用して行う浮。鋭い蹴りの連撃から技を繋げる。技名は雲の名前から取られることが多い。 ・ウキヨエ跿法「迦楼羅隠れ」 浮の応用。迦楼羅の上に飛び乗って吹きあがる炎を利用し、夜叉の風の力で跳躍する。 ・浮雲「鱗」 夜叉隠れから放つ風の弾丸。回し蹴りを使って十数にも及ぶ圧縮空気弾を放つ。 ・浮雲「旋」 逆立ちして両手両足のバネを利用し、相手を真上に蹴り上げる。信玄の巨躯も木の葉のように飛ぶ。 ・浮雲「蜷」 蹴りと同時に鋭い竜巻を槍の様に放ち、遠方の相手を串刺しにする。 ・浮雲「朧」 夜叉の飛翔能力を使用して相手の頭上に回り、落下の勢いと風圧を込めて蹴り落とす。エグい。 ・浮雲「鼬」 空刃弦月の簡易版。地面を這う鎌鼬を放つ。 ・浮雲「吹雪」 風を纏ったオーバーヘッドキック。&bold(){もう雲関係ないじゃねえか。} ・浮雲「紅蜷」 迦楼羅隠れから放つ合体技。「蜷」に迦楼羅の熱風を載せたファイヤートルネードをぶつける。 全甦土武最強の技「虎火奥玉砲」を貫いた。 ・空刃「朧・玄月」 政宗の空刃弦月のパクリだが、微妙に文字を変えているあたりが大泥棒たるゆえんである。 #endregion **◆豊臣家 ***・[[豊臣秀吉>豊臣秀吉(戦国武将)]] 天下人「太閤」にして本作のラスボス。 猿のイメージか茶髪であるが、史実とは異なり170㎝後半くらいの(当時としては)長身で、顔も結構イケメン。 低い身分に生まれ、迫害と貧困を経験したが故に、誰よりも強い「力」への渇望を抱く。 歳の差はあるが同志だった光秀の力量に一目置いていたのだが、信長の甦土武封印計画が理解できず、 光秀を抱き込んで信長に謀反を起こそうとするも突っぱねられてしまう。 こうして糸のように細かった秀吉の目は野望に満ちた瞳を示し、最早用済みとなった信長を殺害。 厄介払いとばかりに光秀に全ての罪を擦り付けて山崎で叩きのめした。 そして10年の月日を経て、「帝釈天」を復活させて大陸に侵攻、世界を手中に収める計画に着手。 帝釈天解放の鍵となるお長全国の大名を肥前名護屋に招集をかける。 「弱者に生きる必要などない」と言い放ち、お長も道具としてしか見ていないほどの外道であるが、 宿敵である光秀に対しては敬意を表しており、「お前が部下になるなら命は助けてやる」と嘯いている。 それでも覇道を否定する光秀に愛想を尽かし、阿修羅の全パワーで彼を葬り去ろうとしたが、獄洛に巻き込まれ敗北。 琵琶湖に転落するも部下により救助され、その目に再び世界制覇の野望の火を燈した。 #region(【主な技】) ・雷銃 阿修羅の上腕から雷の弾丸を掃射する。読み方が「らい&bold(){がん}」なのが西洋かぶれ感があって素敵。 ・阿修羅六雷道 阿修羅の6本の腕から高圧電流をぶっ放す最強技。獄洛との正面衝突で「帝釈天」より巨大な爆発を起こした。 #endregion ***・副官 ハゲ。物凄く人相が悪く慇懃無礼極まりないが、数千もの将兵に檄を飛ばすなど身分が高いことがうかがえる。 信じたくはないが多分黒田官兵衛。 ちなみに回想シーンには、信じたくないが多分竹中半兵衛と思しき別の副官が登場している。 ***・神子田 豊臣親衛隊「黄母衣衆」の一人で「青鬼」の使い手。下劣にして野卑な性格で、失敗した部下は即座に手打ちにしてしまう。 脱走したお長を散々罵倒した上で暴力を振るおうとしたが、光秀により青鬼を破壊され、やむを得ず脇差で切りかかるも秒殺される。 元ネタは恐らく神子田正治。秀吉と口論の末に失脚し天正15年(1587年)に処刑されたのだが、この世界では失脚しなかったのだろう、多分。 終盤の光秀捕縛の際のモブ黄母衣衆の中にも、石田三成と思しきヤツが混じっている。 **◆伊達家 ***・[[伊達政宗>伊達政宗(戦国武将)]] 豊臣に最後に屈した「奥州の独眼竜」。 24歳だが小柄で童顔であり(側近がデカいのもあって)やたら[[身長が低い事をコンプレックスにしている>エドワード・エルリック]]ようで((史実における伊達政宗は遺骨から判断して158㎝程度。当時にしてみれば中の中の体格である))、 蘇(牛乳)を愛飲し、暇さえあれば昼寝を取ろうとするなど涙ぐましい努力を重ねている。 「頭が高ェ」が口癖で、己の野望を「全てを平伏させる」と表現するなど、本当に身長ネタに事欠かない男。だがそこがいい。 天正15年時点で既に秀吉から「夜叉」を拝領しており、人取橋では一夜にして4倍もの軍勢を叩きのめす暴れぶりを見せた。 伊達男の語源通り派手好きで、鎧装束も西洋の軍服を思わせるスタイリッシュな代物。 兜も被らずに眼帯に三日月の飾りを結わえ付けており、上記人取橋での大虐殺では%%天文学的にあり得ない形状の%%三日月を背にして天より現れた。 そのせいか技名にも月にちなんだ名前が多い。 秀吉の肥前招集にイヤイヤ参陣していた所、お長の略取任務を仰せつかる。 松本城に宿泊していた所を光秀の襲撃を受け、秀吉への点数稼ぎと己の修行も兼ねて応戦。 抜群の機動力で圧倒するも、強さをひけらかすばかりの未熟さに激怒した光秀の般若心拳を受けて完敗した。 %%お長には小十郎との漫才を「いつまでイチャついている」と苦々しく言われているが、史実でも小十郎の息子・重長とは同性愛関係にあった%% 翌朝、秀吉に「夜叉」を召し上げるのを渋り、餞別と称して光秀に明け渡した。 最終回では「あんたの首を取るのは俺だ」というお決まりの言葉と共に伏兵を率いてこっそり光秀を豊臣方から逃がした。 ちなみに[[pixiv]]では一番投稿数が多い。 #region(【主な技】) ・空刃「弦月」 蹴りと同時に[[三日月型の真空の刃>かまいたち]]を飛ばし、城郭や橋すらたちどころに両断する。見た目はまんま[[ONE PIECE]]の「[[嵐脚>六式(ONE PIECE)]]」。 ・半月乱刃 壁を蹴って超スピードで移動しながら、真空刃を上空から嵐のように投げ打つ。 ・空刃奥義「望月」 空中で逆立ちしながらカポエイラのように開脚回転し、弦月を束ねた鎌鼬の竜巻を打ち込む最強技。 #endregion ***・片倉小十郎 伊達家家老、片倉景綱。長身の男性で、左目に傷がある。横笛を嗜む風流な男性。 政宗を「坊ちゃん」と呼び付き従っているが、傲岸不遜な政宗に対しては割と横着な対応を取っている。 幼い頃より政宗に教育係として仕え、精神的に未熟な主君を成長させようと躍起になっている。 松本城での決闘の後、光秀に主君の助命を乞うた際には自らの首を差しだそうとする忠誠心を見せた。 最終回では政宗と共に明智一派救出に馳せ参じた。 ***・黒脛巾組 伊達に使える忍者。 お長を攫おうとした三人組(頭は「牛頭」を所持)があっさり光秀に倒されたほか、松本城内でも何人かお長を攫おうとして五右衛門に叩きのめされている。 三人組の紅一点はお市にも並ぶ巨乳だが所詮はモブである。 **◆諏訪湖 ***・[[武田信玄>武田信玄(戦国武将)]] 甲斐の虎。20年前に病没したはずだが、秀吉により変若水の力で甦生した。 身の丈2mを超える筋骨隆々の大男であり、頭には鬼面を模した髪飾りを付けている。 変若水を取り入れるためか、いつも半裸であり、左肩には武田家の家紋「武田菱」が刻まれている。 事あるごとにオヤジギャグを言いたがるが、完成度はいずれも小学生レベルであり周囲からは不評。 並外れた怪力を持つ、類稀なる格闘技の達人であり、武術&bold(){「対武人式風林火山」}は素手で蘇土武武者を倒すほどの腕前。 加えて背負った変若水を絶えず補給しているため、常人なら即死してもおかしくない傷もたちどころに治癒してしまう。 その本性は生前よりかねてからの戦闘マニアで、「乱世」を望み「平和」を嫌う生粋の戦士。 秀吉の持つ「弱肉強食」思想には賛同しているが、彼の犬として市を守る日々には退屈していた。 新たなる戦いの火花として光秀・五右衛門と闘い一度は完勝するも、力を合わせた二人の合体技の前に変若水のストックを使い切ってしまい敗北。 死に際に身を挺して市より守られたことを受け、自身も市を「道具」でも「徒花」でもなく「人」として愛していた事を知り、 崩落する砦と運命を共にした。 しかし運よく変若水の中に落ちたため息を吹き返し、「人魚」ごと市を背負い諏訪湖を脱出。 最終回では豊臣を見限って安土城で大暴れし、光秀との旅路に同行した。 %%打ち切られていなければ家康を脱糞ネタで弄っていたりしたんだろうか…%% #region(【主な技】) ・風の構え「百花風乱」 蟷螂拳のような構えから打つ、貫手の連撃。 ・林の構え「臥林嘗胆」 拳を放ち伸びきった瞬間の相手を打つカウンターの構え。素早く利き手側に回り込み、拳で相手の胴を挟撃する。 ・林の構え「快刀林麻」 両腕を引いて放つ、鋭い足刀。一撃で光秀を吹き飛ばし、岩山を崩した。 ・火の構え「気火万丈」 光秀をKOした技だが詳細不明。 ・咆哮の構え「虎火砲」 乾闥婆を合わせて放つ気泡。生命力を直接波動に変え、触れた物体をさく裂させる。 頭上で元気玉のように巨大化させて放つ&bold(){「虎火奥玉砲」}という発展技もある。 #endregion ***・お市 信長の妹君であり、お長にとっては叔母だが、「お市姉さん」と呼んでいた。 &bold(){戦国一の美女}の名はダテではなく、その美しさを一目見んと諏訪湖には有象無象の男たちが群れを成すほど。そして[[巨乳]]である。 おまけページでお長が指摘している通り、変若水の影響で極端に老化が遅くなっている。史実通りなら三女の母だがそうは見えない。 その美しさは上っ面だけのものではなく、生前には傷ついた五右衛門を賊だと知っておきながら介抱したほどの優しさを持つ。 ただし&bold(){かなりの天然}で、信玄のオヤジギャグにもマジレスする。お長曰く「しっかりしていなくて頼りにならない」。 不老不死の水「変若水」を生成する特殊な甦土武「人魚」に唯一適合した特異体質の持ち主。 織田の血を色濃く引き継ぐため「帝釈天」解放も可能とされていた((お長の方が適合しやすかったらしい))が、秀吉が帝釈天を目覚めさせようとしている事を知るとそれを拒み自害。 彼女がいつ甦土武の孔を開けたかは明かされていないが、「人魚」により秀吉に生き帰らされ、帝釈天の鍵の控えとして監禁される。 「人魚」の中で耐えず変若水を作り続けないと死者に戻ってしまうようで、満足に出歩くことも敵わない。 打算こそあれ苦楽を共にしていた信玄の事を慕っており、今際の時には「人魚」から抜け出てまで光秀に助命を希った。 直後に黄母衣衆が砦に侵攻したため五右衛門により湖畔まで運ばれ、しばらく苫屋に隠れ潜んでいた。 最終回では復活を遂げた信玄に「人魚」ごと背負われ、光秀一行に加わった。 **◆その他 ***・[[織田信長>織田信長(戦国武将)]] 甦土武を発明し戦国の世を終わらせようとした男。 一般的なイメージとは違い温厚な性格で、民を、そして家族を想う一人の「漢」である。 「帝釈天」を用いて天下統一を成し遂げた後は、甦土武を全て破壊しようとした(その後どうやって日本を治めるつもりだったのかは不明)ため、 更なる飛躍を目論んでいた秀吉とは決定的に意見を違えてしまい、彼の手により滅ぼされた。 妹・お市の事になると光秀をボコボコにするなどややシスコン気味。 ***・[[上杉謙信>上杉謙信(戦国武将)]] 本来なら死んでいるはずだが、信玄と手紙のやり取りをしていた。信玄のくだらんギャグには「寒い」と一蹴している。 *■戦国ARMORS名所旧跡紹介 ※このマンガはフィクションです。実在の地名とは一切関係ありません ・岐阜 かつて信長が支配していた場所。秀吉からは打ち捨てられて完全に荒廃し、「どうやって建てたんだ」という形状の櫓にお長が監禁されていた。 ・大坂 桃山政権の本拠地。大坂城の堀には処刑された人々の遺体が投げ込まれ赤黒く濁るとされている。 ・長浜 近江(滋賀県)有数の商業都市にして、京・大坂に次ぐ歓楽街。民に向けて大砲をぶっ放そうとするクソ大名が治めていた。 ・松本城 信濃(長野県)の名城。伊達政宗が肥前への出兵のために宿泊していた。 城内部には中庭を囲む櫓が張り巡らされ、「夜叉」の力を最大に生かせる「竜の巣」となっている。 しかしエロ和尚と坊ちゃんにより焼かれたり切り刻まれたりする。 ・諏訪湖 信濃の湖。お市が囲われていた砦があり、変若水が垂れ流されているので空でも飛ぶか鉄の船でもない限り渡れない。 それを守るは甲斐の虎・武田信玄であり、まさしく&bold(){「虎穴に入らざれば虎子を得ず」}と言うべきか。 中には跳ね橋があり、これをお長が開けたため光秀も入ってこれた…のだが、それを渡って黄母衣衆も来てしまった。 ・安土城 琵琶湖畔に築かれた信長最後の居城。今は焼け跡となっているが、信長が「帝釈天」を作るために遺した工房は健在。 諏訪で捕えられた光秀はここに引き立てられ、最終決戦の場となった。 「ようし行くぞ! 目指すは天下一の追記・修正!」 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - バトルや設定の描写が複雑ですんなりお話に入り込めなかったので、仮にキャラの扱いが良くても打ち切りは免れなかったと思うな。あとmagicoは1年半続いた(ジャンプにしてはそこそこ検討した方)ので単純に打ち切りって言っていいか微妙なラインかと -- 名無しさん (2019-09-23 18:38:13) - 思い出せばあったなこんな漫画ソワカやヨアケモノと同じ和風バトル枠。熱意の乗ったいい項目だ。 -- 名無しさん (2019-09-23 21:37:16) - 冒頭の打ち切り漫画勢のラインナップを見た瞬間「うわぁ…」って呟いてしまった。確かにこの中ではmajicoは比較的人気というかマシな方だったが。 -- 名無しさん (2019-09-23 22:40:42) - magicoは結構持ったほうだからそこに並べるのは正直違和感。 -- 名無しさん (2019-09-24 09:57:16) - 結構好きだったんだけどなー。作者今何してんだろうな -- 名無しさん (2019-09-24 18:08:54) - ↑3 ジャンプ関連に湧いてくるこの手の美食家気取りの読者の方が痛すぎて「うわぁ……」てなるわ……何様だよコイツ -- 名無しさん (2021-12-29 14:09:26) - 当時やってたキャッチフレーズグランプリの入賞が「錫持つ男、灼熱男」・・・応募数どのくらいだったんかな? -- 名無しさん (2023-08-08 22:48:17) #comment #areaedit(end) }

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