複合タイプ(ポケモン)

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&font(#6495ED){登録日}:2011/04/28 Thu 16:33:19 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 21 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- *概要 [[ポケットモンスター]]シリーズにおける、&bold(){1匹で2つのタイプを複合して持っている[[ポケモン>ポケモン(ポケットモンスター)]]}の事。 異なるタイプが混ざることで独自の相性が生まれ、[[種族値]]や[[特性>特性(ポケモン)]]と並ぶ大きな個性といえる。 複合の仕方によって優秀にも悲惨にもなる。 能力が優れていてもタイプのせいで微妙になったり、 逆に、能力が微妙でもタイプが優秀なおかげで戦えたりすることもある(特性や技に関しても同様)。 攻撃面では単純に一致技が増えるので単タイプの上位互換。 防御面では組み合わせによって弱点が増える可能性がある反面耐性も増やせる=サイクル戦で有利になるため、組み合わせ次第だがこちらも全体的に見れば単タイプよりも得な場合が多い。 よって基本的に複合タイプは攻守両面で単タイプより有利とみなされている。 例外的に第一世代では[[ノーマル>ノーマルタイプ(ポケモン)]]単や[[エスパー>エスパータイプ(ポケモン)]]単が高く評価されていたものの、これはそもそも当時のタイプ格差が激しく弱点タイプが実質機能していなかった面が大きい。 **【複合タイプのルール】 ・耐性が掛け算される 複合タイプの防御相性は双方のタイプ相性を合わせて決定される。 例えば片方が[[弱点]]であるタイプをもう片方のタイプが半減できる場合は相殺されて等倍に、片方が半減でもう片方が普通ならそのまま半減に、 どちらも弱点のタイプなら相乗効果で4倍で、逆にどちらも半減なら1/4になるといった具合である。 無効の場合は弱点のタイプ複合でも無効化する(ほのお/ひこう複合にじめん技など)。初代のみ『効果がない』ではなく命中率0%扱いで必ず外れる。 ・どちらのタイプもタイプ一致で放てる 攻撃技の相性の場合は防御面のように複合されることはなく(例外あり)、どちらのタイプもそれぞれのタイプとしてタイプ一致で放てるようになる。 ただし片方のタイプの技をほとんど覚えないポケモンも存在する。[[ギャラドス]]とか。 **【優秀な複合タイプ】 ・弱点が少ない お互いのタイプがいい具合に弱点を相殺しあった結果、弱点が減るパターン。 ただし「弱点を等倍に押さえる代わりに半減できるタイプは少ない」場合が多く、火力インフレにより抵抗面が重要視される環境では重宝されない。 [[&font(#1e90ff){みず}>みずタイプ(ポケモン)]]や[[&font(#6633cc){ゴースト}>ゴーストタイプ(ポケモン)]]、[[&font(#663333){あく}>あくタイプ(ポケモン)]]タイプなどがうまく複合すればこうなるケースが多い。 ・抵抗面が優秀 複合タイプにより半減数が増加、または特定のメジャーなポケモンやタイプに強いパターン。 火力インフレにより等倍ダメージで攻撃を受けきるのが難しい最近の環境では、多少弱点が多くてもこういうタイプ相性のほうが重宝される事が多い。 弱点は最多だが優秀な抵抗面のおかげでメジャーポケにまで上り詰めた[[ユキノオー]]が特に有名だろう。 また[[&font(#6633cc){ゴースト}>ゴーストタイプ(ポケモン)]]や[[&font(#808080){はがね}>はがねタイプ(ポケモン)]]タイプがうまく複合すると上記の弱点減少も兼ねた優秀な防御耐性になることも多い。 ・攻撃面が優秀 お互いの攻撃面の相性補完により多くのポケモンにタイプ一致の攻撃で等倍、または弱点を取れるパターン。 また技スペースに余裕のない積みアタッカーなどの場合、技スペースを二つに押さえ込めるのも利点。 この場合防御面の相性がおろそかになる事もあるが、元々耐久が紙ならあまり気にならない。 攻撃範囲が重要な速攻アタッカーの場合は基本的に単タイプより複合が優秀。 その傾向は特に[[&font(#ff0000){ほのお}>ほのおタイプ(ポケモン)]]タイプに顕著である。 ***優秀な複合タイプの例 ・&bold(){&font(#1e90ff){みず}}/&bold(){&font(#008000){くさ}} ・&bold(){&font(#008000){くさ}}/&bold(){&font(#00ced1){こおり}} ・&bold(){&font(#008000){くさ}}/&bold(){&font(#808080){はがね}} 複合で[[&font(#00ced1){こおり}>こおりタイプ(ポケモン)]]弱点を帳消しにした[[&font(#008000){くさ}>くさタイプ(ポケモン)]]タイプたち。 &font(#1e90ff){みず}/&font(#008000){くさ}の[[ルンパッパ]]は優秀な耐性と、特性『すいすい』での速攻、あるいは[[ミラーボ>ミラーボ(ポケモンコロシアム)]]さんご贔屓の特性『あめうけざら』&「[[&font(#008000){やどりぎのタネ}>ヤドリギ]]」という雨を利用した二種類の戦法が特徴。 更に後輩としていどオーガポンが登場しているが、独自性から他の二形態に使用率で差をつけられている。 &font(#008000){くさ}/&font(#00ced1){こおり}のユキノオーは弱点こそ多いがメジャーを軒並み半減し、なにより特性『ゆきふらし』で[[タスキ>きあいのタスキ]]潰し&必中「[[&font(#00ced1){ふぶき}>ふぶき(ポケモン)]]」が撃てるなど、攻撃面が優秀。 &font(#008000){くさ}/&font(#808080){はがね}の[[ナットレイ]]は幅広い耐久と「[[&font(#008000){やどりぎのタネ}>ヤドリギ]]」、特性『てつのトゲ』に『ゴツゴツメット』を組み合わせたジワジワ戦法が有名。 同じタイプの[[カミツルギ]]は最低限の耐久面とピーキーな種族値を併せ持ち、攻撃面でも優秀であることを証明した。 後ろ2匹は共通して&font(#ff0000){ほのお}4倍なので、役割破壊の「[[&font(#ff0000){だいもんじ}>大文字]]」や「[[めざパ>めざめるパワー]]&font(#ff0000){炎}」に滅法弱いことに注意。 しかし、第六世代以降は[[&bold(){&font(#cc33ff){ドラゴン}}>ドラゴンタイプ(ポケモン)]]キラーこと[[&bold(){&font(#f09199){フェアリー}}>フェアリータイプ(ポケモン)]]タイプの登場に加え、&font(#00ced1){こおり}タイプの&font(#1e90ff){みず}特効技「&font(#00ced1){フリーズドライ}」の登場によって、&font(#00ced1){こおり}弱点が帳消しになる恩恵がかなり小さくなってしまった。 それでもなお強豪は&font(#00ced1){こおり}弱点が多く、&font(#00ced1){フリーズドライ}も使用できるポケモンは限られているためまだまだ需要はある。 ・&bold(){&font(#008000){くさ}/&font(#ff0000){ほのお}} 第9世代の[[スコヴィラン]]でデビューした複合タイプ。 上記のメンツにも含まれる&font(#00ced1){こおり}等倍の&font(#008000){くさ}タイプであるが、その中でも&font(#ff0000){ほのお}複合というのがたいへん都合がいい。 &font(#008000){くさ}タイプは晴れの影響下で真価を発揮する技と特性が多いものの、素で&font(#ff0000){ほのお}が弱点な上に晴れの効果でさらに威力が上がるため、防御面での恩恵はほぼマイナスにしかなっていなかった。 しかし、&font(#ff0000){ほのお}タイプを持ったことで&font(#ff0000){ほのお}も等倍、自身の&font(#ff0000){ほのお}技の強化、特性「ようりょくそ」による素早さ上昇、等倍化した&font(#1e90ff){みず}は晴れで半減できる・・・ と、&font(#008000){くさ}タイプにとっては諸刃の剣だった晴れの恩恵を最大限に受けることが可能になった。 攻撃範囲もかなり優秀で、一致技が両方とも&font(#ff0000){ほのお}と&font(#cc33ff){ドラゴン}に半減される以外は大体のタイプに刺さってくれる。 問題があるとすると肝心のスコヴィランの耐久が足りない上に、割とひねくれた技の習得バリエーションである事。 その後、DLC「碧の仮面」で2体目の同タイプとして[[かまどオーガポン>オーガポン]]が登場。こちらは無駄の少ない速攻物理アタッカー向き配分と優秀な特性により、各フォルムの中でも高い使用率となっている。 ・&bold(){&font(#994c00){いわ}}/&bold(){&font(#008000){くさ}} &font(#008000){くさ}も&font(#994c00){いわ}も単タイプでは弱点が多いタイプだが、この2つを持ったこいつは弱点が増えるどころか&bold(){逆に弱点数を減らすことに成功している}奇跡の複合タイプである。 &font(#008000){くさ}視点なら&font(#ff0000){ほのお}・&font(#cc0099){どく}・&color(skyblue){ひこう}が、&font(#994c00){いわ}視点なら&font(#008000){くさ}・&font(#1e90ff){みず}・&font(#cc9966){じめん}を等倍とメジャーな弱点を克服できる組み合わせ。 ただし、相殺しすぎたせいで耐性がノーマルと&font(#ffcc00){でんき}しかないのが問題だが((ただしユレイドルには隠れ特性『よびみず』があるためみずタイプも無効にできる。))。 XYでは[[オーロット]]の群れに[[ウソッキー]]が混ざることがあるが、こいつらは耐性・攻撃範囲の補完が優秀なために共生関係にあると言われているとか。 [[バクーダ]]・[[グライオン]]とは互いの一致技を相殺し合う関係でもある。 [[ユレイドル]]系統のみが所持していた複合タイプだったが、DLC「碧の仮面」で同複合の[[いしずえオーガポン>オーガポン]]が登場。攻撃的な路線は評価されている。 ・&bold(){&font(#1e90ff){みず}}/&bold(){&font(#cc9966){じめん}} 第ニ世代から登場し、その後の作品でも多くのポケモンが登場した優秀なタイプ。 特徴は何といっても弱点が4倍の&font(#008000){くさ}タイプのみという点。[[金銀>ポケットモンスター 金・銀・クリスタル]]で登場した最初の&font(#1e90ff){みず}/[[&font(#cc9966){じめん}>じめんタイプ(ポケモン)]]タイプの[[ヌオー]]は[[&font(#ffcc00){でんき}>でんきタイプ(ポケモン)]]技が効かない&font(#1e90ff){みず}タイプとして当時大いに話題になった。 [[BW>ポケットモンスター ブラック・ホワイト]]からは『[[ねらいのまと>ねらいのまと(ポケモン)]]』を押し付けられると&font(#ffcc00){でんき}技が弱点になったり、[[XY>ポケットモンスター X・Y]]からは&font(#1e90ff){みず}タイプに効果抜群となる&font(#00ced1){こおり}技「&font(#00ced1){フリーズドライ}」が4倍弱点になったりしたが、依然強力な事に変わりはない。 積みポケモンキラーとなる特性『てんねん』のヌオー、 [[御三家>御三家(ポケモン)]]最強の呼び声も高い高種族値の[[ラグラージ]]、 強力な[[積み技>積み技(ポケモン)]]「&font(#cc33ff){りゅうのまい}」を操る[[ナマズン]]、 特性『よびみず』により&font(#1e90ff){みず}技を無効化し[[ダブル>ダブルバトル(ポケモン)]]にも影響を及ぼす[[トリトドン]]、 特性『すいすい』で脅威の速度、隠れ特性『ちょすい』で受けサイクルを実現する[[ガマゲロゲ]]と同タイプで多くのポケモンが居ながら各ポケモンで独自の強みを持っているのも面白い。 ・&bold(){&font(#b8d200){むし}}/&bold(){&font(#808080){はがね}} [[フォレトス]]と[[ハッサム]]から始まった、弱点が4倍弱点の&font(#ff0000){ほのお}1つだけで耐性は9つもあるという優秀なタイプ。 攻撃面では&font(#ff0000){ほのお}と&font(#808080){はがね}にどちらも半減されるという難点はあるが、サブウェポンである程度対処できることも多い。 上記の&bold(){&font(#1e90ff){みず}}/&bold(){&font(#cc9966){じめん}}と同様に第ニ世代から登場。 あまり歓迎されないことが多い&font(#b8d200){むし}複合の中では際立って評価が高い。 ・&bold(){&font(#ff0000){ほのお}}/&bold(){&font(#cc3333){かくとう}} [[パルデアケンタロス>ケンタロス(パルデアのすがた)]](ブレイズ種)が登場するまでは全員が三~五世代の炎御三家のため何かとネタにされる。 いずれのポケモンも攻撃・特攻に優れている、[[&font(#cc3333){かくとう}>かくとうタイプ(ポケモン)]]タイプであるためサブウエポンも豊富という共通点があり、[[両刀型>両刀型(ポケモン)]]として育成しやすい。実に7タイプの弱点が突けるが、防御面は微妙。 初出は第三世代の御三家[[バシャーモ]]。 可愛らしい[[アチャモ]]からのまさかの人型進化は衝撃的で当時はバシャーモンなどと言われたが、 対戦ではその攻撃範囲の広さや攻撃力と特攻の高さから強力なポケモンだった。 しかし第四世代で役割破壊の鬼・[[ゴウカザル]]が登場、バシャーモは劣化猿の烙印を押されてしまう。 第五世代ではバシャーモは強化された「&font(#cc3333){とびひざげり}」と[[隠れ特性>隠れ特性(ポケモン)]]『[[かそく>かそく(ポケモン)]]』を獲得して猿と肩を並べる一方、 &font(#ff0000){ほのお}/&font(#cc3333){かくとう}の新御三家[[エンブオー]]は素早さの低さと習得技の微妙さで、猿負王の称号を受ける羽目になった。 そして第六世代。環境は激変しバシャーモは[[メガシンカ]]を得てシングルで活躍、エンブオーは「&font(#663333){ふいうち}」を獲得し独自の路線を見出した。 しかしその中で、かつてのトップメタであったゴウカザルが差別化の道(「ねこだまし」や[[ダブルバトル>ダブルバトル(ポケモン)]]など)を探す事になろうとは誰も思わなかっただろう……   ・&bold(){&font(#ffcc00){でんき}}/&bold(){&color(skyblue){ひこう}} 初代の[[サンダー>サンダー(ポケモン)]]に始まり、[[スピンロトム>ロトム]]、[[エモンガ]]、[[ボルトロス]]、[[タイカイデン]]が該当する複合タイプ。 本来&font(#ffcc00){でんき}タイプは&font(#cc9966){じめん}タイプに対して攻防において弱いのが通例だが、この複合はその&font(#cc9966){じめん}タイプを無効にする上に[[&color(skyblue){ひこう}>ひこうタイプ(ポケモン)]]タイプの弱点である&font(#ffcc00){でんき}タイプも相殺しているという、防御面で非常に強力な個性を持つ。 弱点は&font(#00ced1){こおり}と&font(#994c00){いわ}とメジャーなものではあるが、実際のところ&font(#00ced1){こおり}技をよく使うのは&font(#ffcc00){でんき}に弱い&font(#1e90ff){みず}や&color(skyblue){ひこう}に弱い&font(#cc3333){かくとう}あたりなので対抗しやすく、&font(#994c00){いわ}も命中が不安定など癖の強い技が多いので「[[じしん>じしん(ポケモン)]]」等の&font(#cc9966){じめん}技に弱いよりはマシなことが多い。 さらにめざ氷を使えない世代では&font(#ffcc00){でんき}を半減する&font(#008000){くさ}に対して&color(skyblue){ひこう}技で弱点を突けるのも大きい。 さらにサンダーとエモンガのみ、先制で「&color(skyblue){はねやすめ}」を使えれば等倍で抑えられる。 サンダーと(化身)ボルトロスはこの打たれ強さから、アタッカー寄りの種族値配分なのに&bold(){物理受けや特殊受け}として運用されることも多い。 ・&bold(){&font(#cc33ff){ドラゴン}/&font(#808080){はがね}} ・&bold(){&font(#cc33ff){ドラゴン}/&font(#ff0000){ほのお}} パッケージを務めた禁止級伝説、[[ディアルガ]]と[[レシラム]]が初出の&font(#cc33ff){ドラゴン}複合タイプ。 対&font(#cc33ff){ドラゴン}で需要の強い&font(#00ced1){こおり}、抑止力として追加された&font(#f09199){フェアリー}(&font(#808080){はがね}複合なら&font(#cc33ff){ドラゴン}も)をいずれも等倍にでき、攻撃時はもう片方のタイプ一致をぶち込めるため攻撃性能も優秀。 &font(#00ced1){こおり}と&font(#f09199){フェアリー}以外の耐性の相殺も少なめであり、抵抗面でも優位に立ちやすい。 ・&bold(){&font(#6633cc){ゴースト}}/&bold(){&font(#663333){あく}} 第三世代から追加。第九世代まで[[ヤミラミ]]と[[ミカルゲ]]の2匹のみ。 第五世代までは特定条件下(特性が『きもったま』のポケモンの&font(#cc3333){かくとう}技など)を除けば弱点がないという驚愕の相性だった。 ただし弱点がないだけで耐性はそこまでぶっ飛んでるわけでもない(まあ無効タイプが3つもある時点で恵まれてはいるけど)。 しかしXYから&font(#663333){あく}タイプの弱点を突ける[[&font(#f09199){フェアリー}>フェアリータイプ(ポケモン)]]タイプが加わった事により、この個性は消えてしまった。 「&font(#cc3333){カウンター}」と「&font(#ff00cc){ミラーコート}」を両方とも無効化できるので、「&font(#808080){メタルバースト}」以外の反射技を気にしなくてもいい(つまり[[ソーナンス]]をほぼ完封できる)という個性は未だに残っているが、上記の2匹ともアタッカー向けの能力ではないため恩恵は薄い。 ただしダブルバトル視点で見るといたずらごころ無効+ねこだまし無効という個性が優秀で、ギミックパーティーでヤミラミが採用される事例は多め。 さらにミカルゲも第九世代でトリックルームを習得し、自主退場もできる信頼性の高いトリックルーム始動要員として独自の採用理由を得た。 ・&bold(){&font(#808080){はがね}}/&bold(){&font(#ff00cc){エスパー}} 同じく第六世代の環境変化の煽りを受けた、かつてのトップメタ。 &font(#808080){はがね}タイプの耐性と高種族値による安定感が売りの[[メタグロス]]や、特性により実質弱点が一つという特徴がある[[ドータクン]]らが該当。 [[XY>ポケットモンスター X・Y]]では&font(#808080){はがね}タイプから[[&font(#6633cc){ゴースト}>ゴーストタイプ(ポケモン)]]・&font(#663333){あく}タイプへの耐性が消滅したため、弱点が二つも増加。 更にこの後の世代でゴースト・あくタイプが活性化しておりガンガン動くのは難しくなってきている。 役割破壊の「[[&font(#cc9966){じしん}>じしん(ポケモン)]]」や「&font(#ff0000){だいもんじ}」だけに気をつければいい時代はもう終わったんや…… ・&bold(){&font(#808080){はがね}}/&bold(){&font(#f09199){フェアリー}} 第六世代で生まれた良パターンの複合タイプ。 [[クチート]]、[[クレッフィ]]、[[マギアナ]]、[[ザシアン(けんのおう)>ザシアン]]、[[デカヌチャン]]が該当する。 双方の弱点である&font(#cc3333){かくとう}・[[&font(#cc0099){どく}>どくタイプ(ポケモン)]]・&font(#808080){はがね}を打ち消し合った事で、弱点は&font(#ff0000){ほのお}と&font(#cc9966){じめん}の2つのみ、1/2が8つ、1/4が1つに無効が2つという驚異の耐性を得た。 さらにいずれも戦闘要員/補助要員として優秀な特性と技を持っていたため、対戦環境において多くのトレーナー達に重宝された。 ・&bold(){&font(#663333){あく}}/&bold(){&font(#cc33ff){ドラゴン}} × &bold(){&font(#808080){はがね}}/&bold(){&font(#6633cc){ゴースト}} こちらも第六世代で現れた組み合わせで、[[サザンドラ]]と[[ギルガルド]]による相性補完を指す。通称サザンガルド。 先に述べたように&font(#663333){あく}([[&font(#cc33ff){ドラゴン}>ドラゴンタイプ(ポケモン)]])と&font(#808080){はがね}はタイプ相性の見直しが図られていたため、情報が出始めた当初はどちらにも哀れみの視線が向けられていた。 だがこの2匹、実は(相手の特性抜き、サザンドラの特性『[[ふゆう>ふゆう(ポケモン)]]』込みで)両方に対して等倍で通るタイプがないという単純なタイプ相性に於いて、 ほぼ完璧な補完をし合っていたのだ。 またそれぞれが素で一線級のポテンシャルを持っていたため、晴れて第六世代を代表するトップメタタッグとなった。 はがね/ゴーストからは特性にも優れたサーフゴーが進出。サザンドラの相方に収まらず搦め手対策要員として採用率は高い。 ・&bold(){&font(#6633cc){ゴースト}}/&bold(){&font(#f09199){フェアリー}} 第七世代トップメタに躍り出た[[ミミッキュ]]が初出の複合タイプ。 特性の『ばけのかわ』が注目されがちだがそのタイプも非常に優秀であり、攻撃面ではなんと両方半減以下にできるのが現時点では、&font(#ff0000){ほのお}/[[ノーマル>ノーマルタイプ(ポケモン)]]タイプの[[カエンジシ]]系統と&font(#cc0099){どく}/ノーマル複合の[[タギングル]]系統という驚異の攻撃範囲を誇る。 ばけのかわや交代などで時間を稼いで積んだ「つるぎのまい」からの攻勢は生半可な受けを許さない。 防御面も非常に強く、弱点は&font(#6633cc){ゴースト}と&font(#808080){はがね}のみ。しかもこの二つは100以上の[[威力>威力(ポケモン)]]の技となると専用技だったり命中が不安定だったりと安定して使う事が難しく、 それ以下の[[サブウェポン>サブウェポン(ポケモン)]]程度の技だと威力が足りずにそこそこの耐久がある素のミミッキュを倒しきれないという事態も割と起こり得る。 そして一致で攻撃出来ても&font(#6633cc){ゴースト}タイプなら自分から&font(#6633cc){ゴースト}技で返り討ちに出来るという隙の少なさを誇る。 第九世代では[[ハバタクカミ]]がミミッキュ以上の需要を得て、特殊アタッカー代表の如き活躍を見せている。 ・&bold(){&font(#00ced1){こおり}}/&bold(){&font(#cc9966){じめん}} 第二世代で登場。[[マンムー]]とその進化前のみ該当する複合タイプ。 2倍弱点五つ。&font(#ffcc00){でんき}タイプを無効化できるが半減できるのは&font(#cc0099){どく}タイプのみ。と耐性面の恩恵は皆無と言って良いレベルで心もとない。 しかしながらタイプ一致による攻撃範囲には凄まじいものがあり、相性補完に優れた攻撃範囲範囲で実に全18タイプの半数に当たる9種類の弱点を突く事が出来る。 更に第六世代で登場したこおり技「フリーズドライ」でみずタイプにも弱点を突けるため、それも考慮すると&bold(){10種類}にものぼる。 これは第七世代で&font(#00ced1){こおり}/&font(#cc3333){かくとう}複合が登場した現在もトップタイ。 攻撃面で優秀な複合タイプを選べと言われたらまずはこれ。 しかし第四世代当時の&font(#00ced1){こおり}物理技の層の薄さから、日の目を見るには第五世代まで掛かってしまった。 前述した耐性の貧相っぷりも第五世代において隠れ特性「あついしぼう」によってある程度克服されており、&font(#00ced1){こおり}技を半減にする&font(#cc9966){じめん}タイプという唯一無二の個性を得た。 そうでなくとも、この複合タイプは&bold(){すなあらし&あられ無効、かつ4倍弱点がない}組み合わせで悪天候にも強い。 マンムー本体の優秀な総合スペックがものを言う場面も多いが、 &font(#cc9966){じめん}技を&color(skyblue){ひこう}タイプで透かそうとすれば&font(#00ced1){こおり}技が飛んで来る受け出しの困難さが攻撃面での最大の魅力。 ・&bold(){ノーマル}/&bold(){&font(#6633cc){ゴースト}} 第八世代で登場。[[ヒスイゾロアーク>ゾロアーク(ヒスイのすがた)]]が唯一持つ複合タイプ。 タイプ耐性によりノーマル、&font(#cc3333){かくとう}、&font(#6633cc){ゴースト}の3タイプの技を無効化することによって&font(#663333){あく}以外の弱点を帳消しにした優秀な複合タイプ。 現時点で[[マーシャドー]]と[[コノヨザル]]のタイプ一致技を両方無効化できる唯一の複合タイプである。 ただし、特性『きもったま』『しんがん』の場合は&font(#cc3333){かくとう}が抜群で通ってしまい、そもそもヒスイゾロアーク自体が低耐久なので高威力技が直撃すると等倍でもあっさり落ちることもある。やはり過信は禁物である。 **【悲惨な複合タイプ】 ほぼ「優秀な複合タイプ」の逆である。 ・弱点が多い お互いの相性が噛み合わず、弱点が非常に多いパターン。 ・4倍弱点持ち タイプ相性の組み合わせにより4倍弱点ができるパターン。特にそれが2つあるパラス([[パラセクト]])なんて今日も燃やされ啄まれ。 4倍ものダメージになると、たとえタイプ不一致でも一発KOの可能性が高くなる。 &bold(){ただしそれ以外の相性や基礎能力に優れているポケモンも多く、これ単体で悲惨認定を受ける事は少ない}。 第九世代は単タイプに変えるテラスタルもある為、弱点が多い奴ほどこの短所を帳消しにしやすい。 ・抵抗面が弱い 半減以下に抑えられるタイプが少なすぎると、「半減以下で受けて有利な対面に持ち込む」というのが難しくなる。 例えばエスパータイプと複合すると、ゴースト、あく、むしと3つも弱点が追加されるのに対して、得られる耐性がかくとうと&s(){攻撃技としてはマイナーな}エスパーの2つだけとかなりしょっぱいのでこのパターンに特に陥りやすい。 世代によって強い技が変わることも留意。 ・複合タイプと能力値がちぐはぐ 複合タイプ自体は上記の優秀な組み合わせのどれかに当てはまるが、そのタイプ相性が能力値と噛み合わないパターン。 攻撃面で優秀なタイプなのに能力は防御寄り。防御面で優秀なタイプなのに能力は攻撃寄り。 [[&font(#994c00){いわ}>ゴローニャ]]/[[&font(#cc9966){じめん}>イワーク/ハガネール]]や[[&font(#ff0000){ほのお}>マグカルゴ]]/[[&font(#994c00){いわ}>セキタンザン]]の複合組、[[ケケンカニ]]、[[パッチルドン]]等、こういう問題を抱えたポケモンは少なくない。 まさに宝の持ち腐れだが、[[バンギラス]]のようにちぐはぐなタイプ相性を能力値や特性で無理矢理克服しているポケモンも存在する。 ・複合タイプの攻撃範囲がちぐはぐ 攻撃面で止まる相手が多く不一致技を(場合によっては複数)覚えざるをえなかったり、上記の弱点増加がついてくるパターンが多かったりなかなか厄介な問題。 半減されやすい上に技威力が全体的に控えめなむしタイプやエスパータイプと複合すると非常にこの問題が発生しやすい。 [[第七世代>世代(ポケモン)]]では[[フェローチェ]]を採用している方に思い当たる節があるかもしれない。教え技でかなり改善されたが……。 ***【悲惨な複合タイプの例】 ・&bold(){&font(#994c00){いわ}}/&bold(){&font(#cc9966){じめん}} &bold(){攻撃タイプとしての補完相性は最高クラス}のこの2タイプだが、ポケモンのタイプとしては&bold(){過去作を遊んでいる人ほど雑魚の代名詞のようなイメージが非常に付きやすい}複合タイプ。 最メジャーは言うまでもなくイシツブテ、サイホーンの系列とイワーク。 その弱点はというと…… &font(#1e90ff){みず}4倍!&font(#008000){くさ}4倍! &font(#cc9966){じめん}2倍!&font(#00ced1){こおり}2倍! ついでに&font(#cc3333){かくとう}も2倍! 更に更に、第二世代からは&bold(){&font(#808080){はがね}}も2倍。 「ふぶき」「じしん」全盛期の初代の時点でこんなものが出たらどうなるかは言うまでもなく、ポケモン本体の性能も相まって無惨すぎる扱いに。 道中でも高威力の「なみのり」が「必ず必要になる秘伝技」なので、敵が出してきてもついでのように覚えているなみのりで即押し流せる。 その落としやすさたるや、10レベル程度上の相手でも(本体の特殊耐久の低さもあって)簡単に昇天するほど。 一応この手の複合らしく耐性は半減4・1/4が1・無効1と高くはあるのだが、なにぶん弱点がメジャーになりやすいものばかりなので……。第9世代に至っては&bold(){まじめに耐性がいらない子状態}でさらに悲惨。 一応、攻撃面で見れば&bold(){一致両半減がわずか2タイプ}((くさ/かくとう・くさ/じめん))と言う凄まじい一貫性を持つ。 なので速攻アタッカーが持つ分には非常に強力な複合なのだが、&bold(){よりにもよって持ち主は揃いも揃って重戦車}、一番素早いのはイワークの70とろくに上を取れるようなやつがいない。 つまりかみ合う奴が&bold(){いなさすぎて}弱複合になってしまっている。 初代における醜態が祟ったのか、第2世代以降で追加されたのは最終的に&s(){イワーク}&bold(){&font(#994c00){いわ}}/&bold(){&font(#663333){あく}}になってしまうヨーギラス系統&bold(){だけ}、しかもイワークも追加進化で&bold(){&font(#994c00){いわ}}タイプを止めてしまっため、この組み合わせの最終進化系はゴローニャと[[ドサイドン]]の2体のみで&bold(){むしろ初代より減っている}と別の意味もで悲惨な事になっている。 &s(){しかも何故か2体とも交換進化なので、プレイヤーの環境次第では&bold(){進化すらできない}という最悪の事態もありえる} ・&bold(){&font(#b8d200){むし}}/&bold(){&font(#008000){くさ}} おそらく複合タイプ最不遇。耐性面では上記の&bold(){&font(#994c00){いわ}}/&bold(){&font(#cc9966){じめん}}同様4倍が2つあり、弱点もあまり相殺されない。加えて&font(#008000){くさ}タイプと[[&font(#b8d200){むし}>むしタイプ(ポケモン)]]タイプの苦手な相手が被りがちで、よりにもよって第六世代で躍進した&font(#ff0000){ほのお}・&font(#cc0099){どく}・&color(skyblue){ひこう}・&font(#808080){はがね}に詰んでいる。(特に&color(skyblue){ひこう}タイプ。[[ピョェェエエエwww>ファイアロー]]) しかしパラセクトは最高級の眠らせ技「&font(#008000){キノコのほうし}」と[[雨>雨パ(ポケモン)]]潰しの特性「かんそうはだ」、[[ミノマダム>ミノマダム/ガーメイル]]は高い特殊耐久と再生技、 [[ハハコモリ]]はそれなりの素早さを文字通り加速する特性『ようりょくそ』に変化技と、&font(#1e90ff){みず}や&font(#cc9966){じめん}を筆頭に強い相手にはとことん強かった。 特に&bold(){&font(#cc9966){じめん}が1/4耐性なのはこの複合タイプのみであり、使う際は積極的に活かしていきたい}。 &font(#00ced1){れいとうビーム}?&font(#994c00){ストーンエッジ}?知らんがな。粉技無効?ぼうじんゴーグル?何それ……。&bold(){天候ターン制限ッ!?ど、どういうことだッ!!?} …一方でこのように、世代・環境変化による数多のメタ要素が意図せずして直撃する形となった。 もちろん弱点を減らせる&bold(){テラスタルと言うまでも無く非常に相性が良い}。と、言っても第9世代に参戦しているむし/くさ複合はハハコモリしかいないが……。 ・&bold(){&font(#b8d200){むし}}/&bold(){&color(skyblue){ひこう}} 上記の&font(#b8d200){むし}/&font(#008000){くさ}に匹敵していた不遇複合。 &font(#b8d200){むし}も&color(skyblue){ひこう}も似たようなタイプ相性なので&font(#008000){くさ}、&font(#cc3333){かくとう}タイプをそれぞれ1/4、&font(#cc9966){じめん}タイプは無効と有利なタイプにはとことん有利である。 しかし&font(#ff0000){ほのお}、&font(#ffcc00){でんき}、&font(#00ced1){こおり}、&color(skyblue){ひこう}とメジャーな弱点も持っており、&font(#994c00){いわ}タイプに至っては4倍弱点なせいで&bold(){「[[&font(#994c00){ステルスロック}>撒き技(ポケモン)]]」を蒔かれるだけで体力が半減してしまう}。 おまけにこの複合はストーリー序盤に登場する低種族値ポケモンが大半なので、耐性面での利点を活かせないことが多い。 &font(#cc3333){かくとう}タイプと&font(#cc9966){じめん}タイプは大抵サブウェポンに相性補完として&font(#994c00){いわ}技を仕込んでいるため、 低種族値ゆえの低めの素早さも相まってタイプ的には有利なはずの相手に一撃で倒されることも少なくないのも悲しいところ。 そもそも&font(#b8d200){むし}タイプだけでも&font(#008000){くさ}、&font(#cc3333){かくとう}、&font(#cc9966){じめん}は半減できるので&color(skyblue){ひこう}タイプが耐性面で盛大に足を引っ張っているように思えてならない。 幸い攻撃範囲は&color(skyblue){ひこう}タイプのおかげでそこそこいいのだが&color(skyblue){ひこう}技の種類がそもそも少なく、これまた活かせるポケモンが少ない。「[[&color(skyblue){ぼうふう}>ぼうふう(ポケモン)]]」を高命中で放てる[[ビビヨン]]とスキン特性を持つ[[メガカイロス>カイロス(ポケモン)]]くらいか。 剣盾からはわざレコードや教え技による&color(skyblue){ひこう}技の充実と、「[[&color(skyblue){ダイジェット}>ダイジェット(ポケモン)]]」をタイプ一致で撃てる恩恵により、対戦での立ち位置は少し改善されている。 第三世代以前は技の極貧ぶりがかなりきつく、一致技さえ組み込むのに難儀したトレーナーが多い。 ・&bold(){&font(#008000){くさ}}/&bold(){&color(skyblue){ひこう}} 最終進化系での該当者は[[ワタッコ]]、[[トロピウス]]、[[シェイミ]](スカイフォルム)。 &font(#b8d200){虫}&font(#008000){草}、&font(#b8d200){虫}&color(skyblue){飛}が不遇ならこれは? …案の定これもかなり不遇な複合タイプである。 &font(#008000){くさ}タイプ視点では、&color(skyblue){ひこう}タイプが付与されたことで攻撃範囲は良くなるが、本来有利な相手に強く出られなくなってしまう。 &font(#1e90ff){みず}タイプに繰り出せば、ほぼ間違いなく持っている&font(#00ced1){こおり}技で4倍弱点を突かれて返り討ちにされるだろうし、&font(#cc9966){じめん}タイプや&font(#994c00){いわ}タイプに繰り出そうにも、&font(#994c00){いわ}技で抜群を突かれるせいで&font(#008000){くさ}単タイプの時よりも優位性が薄い。 一方の&color(skyblue){ひこう}タイプ視点で見た場合、&font(#008000){くさ}技の通りが悪いので技範囲の恩恵も小さく、タイプ相性面では耐性は被り気味なのに弱点は3つも増えると、とにかくデメリットばかりが目立つ。 特に第5世代までは、&font(#808080){はがね}タイプや&font(#cc33ff){ドラゴン}タイプが現在以上に幅を利かせており、くさ技の通りはお察し、それら2タイプの対策としてよく用いられためざパ&font(#00ced1){氷}、めざパ&font(#ff0000){炎}のついでに狩られてしまうと、とにかくくさタイプがあることで不自由していた。 ・&bold(){ノーマル}/&bold(){&color(skyblue){ひこう}} [[序盤鳥>序盤ポケモン]]の殆どを構成する複合タイプ。 それぞれ等倍範囲は広いが、どちらも&font(#994c00){いわ}と&font(#808080){はがね}に通らないので&font(#cc3333){かくとう}や&font(#cc9966){じめん}タイプのサブウェポンへの依存度が高い。 さらに防御面ではノーマル複合により&color(skyblue){ひこう}タイプにも関わらず&font(#cc3333){かくとう}技を半減で受けられないというデメリットもある。 結果的に&color(skyblue){ひこう}タイプでもノーマル以外のタイプが複合していた方が攻守両面で強力ということになってしまいがち。 ただ、「じたばた」や「からげんき」といった特殊な戦術で力を発揮するノーマル技をタイプ一致で使えるというメリットはある。 ・&bold(){&font(#994c00){いわ}}/&bold(){&font(#808080){はがね}} 該当するのは[[ボスゴドラ]]、[[トリデプス]]、[[ダイノーズ]]、[[ツンデツンデ]]。 全体的に防御面の種族値が高めに設定されているが耐性に癖があり、耐性9に対して弱点3。 その弱点が&bold(){&font(#cc3333){かくとう}4倍・&font(#cc9966){じめん}4倍・&font(#1e90ff){みず}2倍}。 特に4倍弱点がメジャーな攻撃タイプである為どうしても耐性がないと思われやすい。 攻撃面でも命中率に優れた技が少なく、単純に考えると扱い難さを感じるタイプ。 ただ、&font(#808080){はがね}以外には大体通せる一致範囲と&font(#994c00){いわ}タイプとして見れば多い耐性もあってハマれば強い。 手持ちと技がランダムになる特殊なルール下だと耐性の多さは一気に脅威と化す。 また、ツンデツンデ以外は全員特性「[[がんじょう>がんじょう(ポケモン)]]」持ちなので、「&font(#808080){メタルバースト}」や「いたみわけ」で敢えて耐性の抜け穴を逆利用する方法も。 なので、悲惨かどうかは割とトレーナーの判断に任されやすい複合だったりもする。 耐性優秀なはがねが入るとどうしてもこうなる。 ・&bold(){&font(#b8d200){むし}}/&bold(){&font(#ff00cc){エスパー}} 近年の本編作品で不遇扱いされがちなタイプ2つが複合すれば当然悲惨。 攻撃面は両方とも技威力が控えめな上にはがねタイプに半減されるので微妙であり、耐性面は対戦環境であまり見ないエスパーが半減、かくとうが1/4になる代わりに弱点が5つとこちらも微妙でむし単タイプに見劣りしやすい。 むしもエスパーも補助技のレパートリーは優れているタイプなので一見サポーターとして優秀そうだが、逆に言えばそれしかまともにやれることがないので簡単に型を読まれて対処されやすい。 この複合を持つ[[ポケモン>イオルブ]][[2匹>ベラカス]]はどちらも耐久寄りの悪くない種族値配分かつサポートに優れているのだが、タイプの悪さに足を引っ張られている現状が悲しいところ。 ***【技における複合タイプ】 第六世代より、ポケモンの繰り出す攻撃・変化技にも複合タイプに関するものが登場した。 ・&bold(){&color(skyblue){フライング}}&bold(){&font(#cc3333){プレス}} &font(#cc3333){かくとう}/&color(skyblue){ひこう}タイプの[[ルチャブル]]の事実上の[[専用>専用わざ(ポケモン)]]((『ORAS』のみ、同作限定個体であるおきがえピカチュウの1つ「マスクド・ピカチュウ」も習得できる))の&font(#cc3333){かくとう}物理攻撃技で、威力80・命中95・追加効果は小さくなる状態の相手に必中+威力2倍というもの。 一見大した事ないように思えるが、図鑑の説明には「この技は&font(#cc3333){かくとう}タイプと同時に&color(skyblue){ひこう}タイプでもある」と書かれている。つまり&font(#cc3333){かくとう}/&color(skyblue){ひこう}の複合技。 タイプ相性の計算は一致補正(1.5倍)が&font(#cc3333){かくとう}のみ適用され、相手のタイプと&font(#cc3333){かくとう}+&color(skyblue){ひこう}の相性をすり合わせて行う。 なので仮に&font(#994c00){いわ}タイプの[[ウソッキー]]に「&color(skyblue){フライング}&font(#cc3333){プレス}」を放った場合、&font(#cc3333){かくとう}2倍&color(skyblue){ひこう}1/2となり等倍ダメージが入る。……あれ? 他、&font(#b8d200){むし}と&font(#808080){はがね}もどちらか一方のタイプのみなら有効打になる。……あれれ? 抜群と半減の数は&font(#cc3333){かくとう}技と同じで、4倍で刺さる相手の数はむしろ&font(#cc3333){かくとう}技より多いが、範囲が違いすぎるので、&font(#cc3333){かくとう}技や&color(skyblue){ひこう}技の代用にならないのがネック。 Q.要するに? A.エンターテイメント技。今後の複合技に期待。 第7世代で威力100になったため、多少使い勝手が良くなった。 ・&bold(){&font(#008000){もりののろい}} ・&bold(){&font(#6633cc){ハロウィン}} &font(#6633cc){ゴースト}/&font(#008000){くさ}タイプの[[オーロット]]、[[パンプジン]]専用変化技。それぞれ対象に&font(#008000){くさ}タイプor&font(#6633cc){ゴースト}タイプを付与する。 &font(#1e90ff){みず}単タイプにに変化させる技なら「&bold(){&font(#1e90ff){みずびたし}}」が先に出ていたのだが、こちらは付け足し。 単タイプに放つと複合タイプに、複合タイプに放つと一時的に3タイプを抱え込ませる形となる。 ただし自身の戦闘能力といまいち噛み合っていないため、単体での使用より敵味方が複数のダブルバトルなどで撹乱する様な使い方が適しているか。 例えば&font(#994c00){いわ}タイプのウソッキーが「&font(#008000){もりののろい}」で&font(#994c00){いわ}/&font(#008000){くさ}になると、&del(){嘘じゃなく本物の木になる}弱点を6つ打ち消しあった上でタイプ一致無反動「&font(#008000){ウッドハンマー}」を放てるようになる。 「ハロウィン」で&font(#994c00){いわ}/&font(#6633cc){ゴースト}になると&del(){[[ミカルゲ]]っぽくなる}&font(#cc3333){かくとう}技無効の&font(#994c00){いわ}タイプとなるなど。 なお、&font(#008000){もりののろい}/&font(#6633cc){ハロウィン}は相互上書き、&font(#1e90ff){みずびたし}/&font(#ff00cc){まほうのこな}とは追加上書きという関係にある。 なので「&font(#6633cc){ハロウィン}」で&font(#994c00){いわ}/&font(#6633cc){ゴースト}状態のウソッキーに「&font(#008000){もりののろい}」を放つと&font(#994c00){いわ}/&font(#008000){くさ}になり、これを「&font(#1e90ff){みずびたし}」にすると&font(#1e90ff){みず}単タイプになり、 再度ハロウィンを放つと木に擬態した&font(#1e90ff){みず}/&font(#6633cc){ゴースト}タイプのポケモンになる。何だお前。 余談だが、これまで(第五世代以前)は「○○が最大火力で××を△△に放ったら何体分の瀕死ダメージになるか」という疑問の被験体には、 ほぼ必ずLv.1[[パラス>パラセクト]](&font(#ff0000){ほのお}4倍の&font(#b8d200){むし}/&font(#008000){くさ}複合に加え、特性『かんそうはだ』により&font(#ff0000){ほのお}技のダメージが1.25倍)が選出され、「&font(#ff0000){Vジェネレート}」などで消毒されていた。 しかし「&font(#008000){もりののろい}」であらゆるポケモンに&font(#008000){くさ}タイプを付与できるようになったため、今回はパラス以外の犠牲者が億単位のダメージを受けて消し飛ぶ計算が成立した。単純なダメージだと「&font(#008000){くさ}タイプを持たない&font(#ff0000){ほのお}4倍」がターゲットとして好都合。 さらに第8世代では[[セキタンザン]]の専用技「&font(#994c00){タールショット}」で&font(#ff0000){ほのお}弱点を付加できるようになったほか、新たなターゲットの[[ユキハミ>モスノウ]]が登場したためさらに加速した。 詳細は『もりののろい 最大ダメージ』で検索されたし。 ***【複合タイプの制約】 同時に抱え込めるタイプが2つまでというのは意外と不便なところもある。 ポケモンに2つのタイプを持たせたとき、空を飛ぶのに&color(skyblue){ひこう}タイプがない、水の中に棲むのに&font(#1e90ff){みず}タイプがないといったケースは少なからずある。 こう言った場合はタイプを重ねられないため、習得技に&color(skyblue){ひこう}タイプや&font(#1e90ff){みず}タイプといった技を持たせることでそのタイプの個性を無理矢理再現していることが多い。 また、複合タイプが2つまでということはタイプ一致補正が掛かる技も2タイプまでということである。 3つ以上のタイプを持つというケースは標準で存在せず、上記の変化技によって発生する状態変化に限定されている。 しかし擬似的に3つタイプ以上のタイプ相性を与えるケースはあり、特性によって3つ目のタイプを代用するケースがある。 代表的なものは&color(skyblue){ひこう}タイプを持てない&font(#cc33ff){ドラゴン}ポケモンの多くが持つ『[[ふゆう>ふゆう(ポケモン)]]』の特性であり、2つのタイプの相性に&font(#cc9966){じめん}無効化の耐性が追加されている。 攻撃面では特性によってタイプ一致補正の掛かる技を増やしているポケモンもいる。 例えば[[ダダリン]]は自身が持つ&font(#008000){くさ}・&font(#6633cc){ゴースト}タイプの技に加え、特性『はがねつかい』により&font(#808080){はがね}タイプの技も事実上のタイプ一致で扱うことができる。 特性『へんげんじざい』や『リベロ』を持つポケモンは技を繰り出す前に自身のタイプを変更して、様々なタイプの技を一致で扱うことができる。 この特性はタイプが変わるため弱点も変わる上、複合タイプの片方と同じ技をつかっても必ずもう片方のタイプが消えて複合タイプではなくなる。 ***【[[テラスタル]]の影響】 上記のように、複合タイプはその組み合わせにより優劣が発生し、対戦においてもその影響は多大なものであるが、第9世代で登場したテラスタルにより大きく状況が変化している。 というのも、「元のタイプからテラスタイプへの変化」というアクションにより、一部の特殊な技や特性でしか実現できなかった「耐性の有利・不利を覆す」という戦術を容易に行える可能性が高まった。 4倍弱点を持つポケモンがテラスタルし、その弱点を半減ないしは無効にできるタイプになることで、狩られる側から狩る側へシフトし一気に形勢逆転、というような場面を作りやすくなったのだ。 この恩恵を受けている代表的なポケモンとしては[[カイリュー]]がおり、&bold(){本来の氷4倍弱点をテラスタルで消すことで隙をなくす}という立ち振る舞いで猛威を奮っている。 ***【固有タイプのポケモン一覧】 以下は自身の[[進化>しんか(ポケモン)]]前と[[メガシンカ]]形態を除いて同じタイプを持つポケモンが存在しない種族。 &bold(){太字}は[[禁止級>伝説のポケモン]]。 ・[[アローラライチュウ>ライチュウ]]:&bold(){&font(#ffcc00){でんき}}/&bold(){&font(#ff00cc){エスパー}} ・[[アローラサンドパン>サンドパン]]:&bold(){&font(#00ced1){こおり}}/&bold(){&font(#808080){はがね}} ・[[アローラキュウコン>キュウコン(ポケモン)]]:&bold(){&font(#00ced1){こおり}}/&bold(){&font(#f09199){フェアリー}} ・[[クロバット>ゴルバット/クロバット]]:&bold(){&font(#cc0099){どく}}/&bold(){&color(skyblue){ひこう}} ・[[バンギラス]]:&bold(){&font(#994c00){いわ}}/&bold(){&font(#663333){あく}} ・[[ヌケニン>ヌケニン(ポケモン)]]:&bold(){&font(#b8d200){むし}}/&bold(){&font(#6633cc){ゴースト}} ・[[メガチルタリス>チルタリス]]:&bold(){&font(#cc33ff){ドラゴン}}/&bold(){&font(#f09199){フェアリー}} ・[[ネンドール]]:&bold(){&font(#cc9966){じめん}}/&bold(){&font(#ff00cc){エスパー}} ・[[エンペルト]]:&bold(){&font(#1e90ff){みず}}/&bold(){&font(#808080){はがね}} ・[[ビーダル]]:&bold(){ノーマル}/&bold(){&font(#1e90ff){みず}} ・[[ユキノオー]]:&bold(){&font(#008000){くさ}}/&bold(){&font(#00ced1){こおり}} ・[[マンムー]]:&bold(){&font(#00ced1){こおり}}/&bold(){&font(#cc9966){じめん}} ・[[ユキメノコ]]:&bold(){&font(#00ced1){こおり}}/&bold(){&font(#6633cc){ゴースト}} ・[[ロトム]]:&bold(){&font(#ffcc00){でんき}}/&bold(){&font(#6633cc){ゴースト}} ・ロトム(ヒートロトム):&bold(){&font(#ffcc00){でんき}}/&bold(){&font(#ff0000){ほのお}} ・[[ヒードラン]]:&bold(){&font(#ff0000){ほのお}}/&bold(){&font(#808080){はがね}} ・[[ガラルヒヒダルマ(ダルマモード)>ヒヒダルマ(ガラルのすがた)]]:&bold(){&font(#00ced1){こおり}}/&bold(){&font(#ff0000){ほのお}} ・[[ヒスイゾロアーク>ゾロアーク(ヒスイのすがた)]]:&bold(){ノーマル}/&bold(){&font(#6633cc){ゴースト}} ・[[テラキオン]]:&bold(){&font(#994c00){いわ}}/&bold(){&font(#cc3333){かくとう}} ・[[カエンジシ]]:&bold(){&font(#ff0000){ほのお}}/&bold(){ノーマル} ・[[エレザード]]:&bold(){&font(#ffcc00){でんき}}/&bold(){ノーマル} ・[[ガチゴラス]]:&bold(){&font(#994c00){いわ}}/&bold(){&font(#cc33ff){ドラゴン}} ・&bold(){[[ボルケニオン]]}:&bold(){&font(#ff0000){ほのお}}/&bold(){&font(#1e90ff){みず}} ・[[ケケンカニ]]:&bold(){&font(#cc3333){かくとう}}/&bold(){&font(#00ced1){こおり}} ・[[アブリボン]]:&bold(){&font(#b8d200){むし}}/&bold(){&font(#f09199){フェアリー}} ・[[オーロンゲ]]:&bold(){&font(#663333){あく}}/&bold(){&font(#f09199){フェアリー}} ・[[ストリンダー]]:&bold(){&font(#ffcc00){でんき}}/&bold(){&font(#cc0099){どく}} ・[[モルペコ]]:&bold(){&font(#ffcc00){でんき}}/&bold(){&font(#663333){あく}} ・[[モスノウ]]:&bold(){&font(#00ced1){こおり}}/&bold(){&font(#b8d200){むし}} ・[[エクスレッグ]]:&bold(){&font(#b8d200){むし}}/&bold(){&font(#663333){あく}} ・[[ブロロローム]]:&bold(){&font(#808080){はがね}}/&bold(){&font(#cc0099){どく}} ・[[タギングル]]:&bold(){&font(#cc0099){どく}}/&bold(){ノーマル} ・[[ドドゲザン]]:&bold(){&font(#663333){あく}}/&bold(){&font(#808080){はがね}} ・[[イダイナキバ]]:&bold(){&font(#cc9966){じめん}}/&bold(){&font(#cc3333){かくとう}} ・[[テツノブジン]]:&bold(){&font(#f09199){フェアリー}}/&bold(){&font(#cc3333){かくとう}} ちなみに&bold(){&font(#b8d200){むし}}/&bold(){&font(#cc9966){じめん}}の最終進化ポケモンは[[ミノマダム>ミノマダム/ガーメイル]](すなちのミノ)のみ(進化前まで含めるとツチニンがいるが、自身の進化前ではないので除外している)。 ***【未登場の複合タイプ一覧】 ・&bold(){ノーマル}/&bold(){&font(#00ced1){こおり}} ・&bold(){ノーマル}/&bold(){&font(#b8d200){むし}} ・&bold(){ノーマル}/&bold(){&font(#994c00){いわ}} ・&bold(){ノーマル}/&bold(){&font(#808080){はがね}} ・&bold(){&font(#ff0000){ほのお}}/&bold(){&font(#f09199){フェアリー}} ・&bold(){&font(#00ced1){こおり}}/&bold(){&font(#cc0099){どく}} ・&bold(){&font(#cc9966){じめん}}/&bold(){&font(#f09199){フェアリー}} ・&bold(){&font(#b8d200){むし}}/&bold(){&font(#cc33ff){ドラゴン}} ・&bold(){&font(#994c00){いわ}}/&bold(){&font(#6633cc){ゴースト}} 『スカーレット・バイオレット』時点で&font(#1e90ff){みず}・&color(skyblue){ひこう}・&font(#ff00cc){エスパー}・&font(#cc3333){かくとう}・&font(#008000){くさ}・&font(#ffcc00){でんき}・&font(#663333){あく}は全タイプとの複合を達成しており、&font(#808080){はがね}・&font(#ff0000){ほのお}・&font(#cc0099){どく}・&font(#cc9966){じめん}・&font(#cc33ff){ドラゴン}・&font(#6633cc){ゴースト}は全複合にリーチがかかっている。 追記・修正は新たな複合タイプのポケモンを想像しつつお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,24) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #lsd() #comment_num2(num=30) }
&font(#6495ED){登録日}:2011/04/28 Thu 16:33:19 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 21 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- *概要 [[ポケットモンスター]]シリーズにおける、&bold(){1匹で2つのタイプを複合して持っている[[ポケモン>ポケモン(ポケットモンスター)]]}の事。 異なるタイプが混ざることで独自の相性が生まれ、[[種族値]]や[[特性>特性(ポケモン)]]と並ぶ大きな個性といえる。 複合の仕方によって優秀にも悲惨にもなる。 能力が優れていてもタイプのせいで微妙になったり、 逆に、能力が微妙でもタイプが優秀なおかげで戦えたりすることもある(特性や技に関しても同様)。 攻撃面では単純に一致技が増えるので単タイプの上位互換。 防御面では組み合わせによって弱点が増える可能性がある反面耐性も増やせる=サイクル戦で有利になるため、組み合わせ次第だがこちらも全体的に見れば単タイプよりも得な場合が多い。 よって基本的に複合タイプは攻守両面で単タイプより有利とみなされている。 例外的に第一世代では[[ノーマル>ノーマルタイプ(ポケモン)]]単や[[エスパー>エスパータイプ(ポケモン)]]単が高く評価されていたものの、これはそもそも当時のタイプ格差が激しく弱点タイプが実質機能していなかった面が大きい。 **【複合タイプのルール】 ・耐性が掛け算される 複合タイプの防御相性は双方のタイプ相性を合わせて決定される。 例えば片方が[[弱点]]であるタイプをもう片方のタイプが半減できる場合は相殺されて等倍に、片方が半減でもう片方が普通ならそのまま半減に、 どちらも弱点のタイプなら相乗効果で4倍で、逆にどちらも半減なら1/4になるといった具合である。 無効の場合は弱点のタイプ複合でも無効化する(ほのお/ひこう複合にじめん技など)。初代のみ『効果がない』ではなく命中率0%扱いで必ず外れる。 ・どちらのタイプもタイプ一致で放てる 攻撃技の相性の場合は防御面のように複合されることはなく(例外あり)、どちらのタイプもそれぞれのタイプとしてタイプ一致で放てるようになる。 ただし片方のタイプの技をほとんど覚えないポケモンも存在する。[[ギャラドス]]とか。 **【優秀な複合タイプ】 ・弱点が少ない お互いのタイプがいい具合に弱点を相殺しあった結果、弱点が減るパターン。 ただし「弱点を等倍に押さえる代わりに半減できるタイプは少ない」場合が多く、火力インフレにより抵抗面が重要視される環境では重宝されない。 [[&font(#1e90ff){みず}>みずタイプ(ポケモン)]]や[[&font(#6633cc){ゴースト}>ゴーストタイプ(ポケモン)]]、[[&font(#663333){あく}>あくタイプ(ポケモン)]]タイプなどがうまく複合すればこうなるケースが多い。 ・抵抗面が優秀 複合タイプにより半減数が増加、または特定のメジャーなポケモンやタイプに強いパターン。 火力インフレにより等倍ダメージで攻撃を受けきるのが難しい最近の環境では、多少弱点が多くてもこういうタイプ相性のほうが重宝される事が多い。 弱点は最多だが優秀な抵抗面のおかげでメジャーポケにまで上り詰めた[[ユキノオー]]が特に有名だろう。 また[[&font(#6633cc){ゴースト}>ゴーストタイプ(ポケモン)]]や[[&font(#808080){はがね}>はがねタイプ(ポケモン)]]タイプがうまく複合すると上記の弱点減少も兼ねた優秀な防御耐性になることも多い。 ・攻撃面が優秀 お互いの攻撃面の相性補完により多くのポケモンにタイプ一致の攻撃で等倍、または弱点を取れるパターン。 また技スペースに余裕のない積みアタッカーなどの場合、技スペースを二つに押さえ込めるのも利点。 この場合防御面の相性がおろそかになる事もあるが、元々耐久が紙ならあまり気にならない。 攻撃範囲が重要な速攻アタッカーの場合は基本的に単タイプより複合が優秀。 その傾向は特に[[&font(#ff0000){ほのお}>ほのおタイプ(ポケモン)]]タイプに顕著である。 ***優秀な複合タイプの例 ・&bold(){&font(#1e90ff){みず}}/&bold(){&font(#008000){くさ}} ・&bold(){&font(#008000){くさ}}/&bold(){&font(#00ced1){こおり}} ・&bold(){&font(#008000){くさ}}/&bold(){&font(#808080){はがね}} 複合で[[&font(#00ced1){こおり}>こおりタイプ(ポケモン)]]弱点を帳消しにした[[&font(#008000){くさ}>くさタイプ(ポケモン)]]タイプたち。 &font(#1e90ff){みず}/&font(#008000){くさ}の[[ルンパッパ]]は優秀な耐性と、特性『すいすい』での速攻、あるいは[[ミラーボ>ミラーボ(ポケモンコロシアム)]]さんご贔屓の特性『あめうけざら』&「[[&font(#008000){やどりぎのタネ}>ヤドリギ]]」という雨を利用した二種類の戦法が特徴。 更に後輩としていどオーガポンが登場しているが、独自性から他の二形態に使用率で差をつけられている。 &font(#008000){くさ}/&font(#00ced1){こおり}のユキノオーは弱点こそ多いがメジャーを軒並み半減し、なにより特性『ゆきふらし』で[[タスキ>きあいのタスキ]]潰し&必中「[[&font(#00ced1){ふぶき}>ふぶき(ポケモン)]]」が撃てるなど、攻撃面が優秀。 &font(#008000){くさ}/&font(#808080){はがね}の[[ナットレイ]]は幅広い耐久と「[[&font(#008000){やどりぎのタネ}>ヤドリギ]]」、特性『てつのトゲ』に『ゴツゴツメット』を組み合わせたジワジワ戦法が有名。 同じタイプの[[カミツルギ]]は最低限の耐久面とピーキーな種族値を併せ持ち、攻撃面でも優秀であることを証明した。 後ろ2匹は共通して&font(#ff0000){ほのお}4倍なので、役割破壊の「[[&font(#ff0000){だいもんじ}>大文字]]」や「[[めざパ>めざめるパワー]]&font(#ff0000){炎}」に滅法弱いことに注意。 しかし、第六世代以降は[[&bold(){&font(#cc33ff){ドラゴン}}>ドラゴンタイプ(ポケモン)]]キラーこと[[&bold(){&font(#f09199){フェアリー}}>フェアリータイプ(ポケモン)]]タイプの登場に加え、&font(#00ced1){こおり}タイプの&font(#1e90ff){みず}特効技「&font(#00ced1){フリーズドライ}」の登場によって、&font(#00ced1){こおり}弱点が帳消しになる恩恵がかなり小さくなってしまった。 それでもなお強豪は&font(#00ced1){こおり}弱点が多く、&font(#00ced1){フリーズドライ}も使用できるポケモンは限られているためまだまだ需要はある。 ・&bold(){&font(#008000){くさ}/&font(#ff0000){ほのお}} 第9世代の[[スコヴィラン]]でデビューした複合タイプ。 上記のメンツにも含まれる&font(#00ced1){こおり}等倍の&font(#008000){くさ}タイプであるが、その中でも&font(#ff0000){ほのお}複合というのがたいへん都合がいい。 &font(#008000){くさ}タイプは晴れの影響下で真価を発揮する技と特性が多いものの、素で&font(#ff0000){ほのお}が弱点な上に晴れの効果でさらに威力が上がるため、防御面での恩恵はほぼマイナスにしかなっていなかった。 しかし、&font(#ff0000){ほのお}タイプを持ったことで&font(#ff0000){ほのお}も等倍、自身の&font(#ff0000){ほのお}技の強化、特性「ようりょくそ」による素早さ上昇、等倍化した&font(#1e90ff){みず}は晴れで半減できる・・・ と、&font(#008000){くさ}タイプにとっては諸刃の剣だった晴れの恩恵を最大限に受けることが可能になった。 攻撃範囲もかなり優秀で、一致技が両方とも&font(#ff0000){ほのお}と&font(#cc33ff){ドラゴン}に半減される以外は大体のタイプに刺さってくれる。 問題があるとすると肝心のスコヴィランの耐久が足りない上に、割とひねくれた技の習得バリエーションである事。 その後、DLC「碧の仮面」で2体目の同タイプとして[[かまどオーガポン>オーガポン]]が登場。こちらは無駄の少ない速攻物理アタッカー向き配分と優秀な特性により、各フォルムの中でも高い使用率となっている。 ・&bold(){&font(#994c00){いわ}}/&bold(){&font(#008000){くさ}} &font(#008000){くさ}も&font(#994c00){いわ}も単タイプでは弱点が多いタイプだが、この2つを持ったこいつは弱点が増えるどころか&bold(){逆に弱点数を減らすことに成功している}奇跡の複合タイプである。 &font(#008000){くさ}視点なら&font(#ff0000){ほのお}・&font(#cc0099){どく}・&color(skyblue){ひこう}が、&font(#994c00){いわ}視点なら&font(#008000){くさ}・&font(#1e90ff){みず}・&font(#cc9966){じめん}を等倍とメジャーな弱点を克服できる組み合わせ。 ただし、相殺しすぎたせいで耐性がノーマルと&font(#ffcc00){でんき}しかないのが問題だが((ただしユレイドルには隠れ特性『よびみず』があるためみずタイプも無効にできる。))。 XYでは[[オーロット]]の群れに[[ウソッキー]]が混ざることがあるが、こいつらは耐性・攻撃範囲の補完が優秀なために共生関係にあると言われているとか。 [[バクーダ]]・[[グライオン]]とは互いの一致技を相殺し合う関係でもある。 [[ユレイドル]]系統のみが所持していた複合タイプだったが、DLC「碧の仮面」で同複合の[[いしずえオーガポン>オーガポン]]が登場。攻撃的な路線は評価されている。 ・&bold(){&font(#1e90ff){みず}}/&bold(){&font(#cc9966){じめん}} 第ニ世代から登場し、その後の作品でも多くのポケモンが登場した優秀なタイプ。 特徴は何といっても弱点が4倍の&font(#008000){くさ}タイプのみという点。[[金銀>ポケットモンスター 金・銀・クリスタル]]で登場した最初の&font(#1e90ff){みず}/[[&font(#cc9966){じめん}>じめんタイプ(ポケモン)]]タイプの[[ヌオー]]は[[&font(#ffcc00){でんき}>でんきタイプ(ポケモン)]]技が効かない&font(#1e90ff){みず}タイプとして当時大いに話題になった。 [[BW>ポケットモンスター ブラック・ホワイト]]からは『[[ねらいのまと>ねらいのまと(ポケモン)]]』を押し付けられると&font(#ffcc00){でんき}技が弱点になったり、[[XY>ポケットモンスター X・Y]]からは&font(#1e90ff){みず}タイプに効果抜群となる&font(#00ced1){こおり}技「&font(#00ced1){フリーズドライ}」が4倍弱点になったりしたが、依然強力な事に変わりはない。 積みポケモンキラーとなる特性『てんねん』のヌオー、 [[御三家>御三家(ポケモン)]]最強の呼び声も高い高種族値の[[ラグラージ]]、 強力な[[積み技>積み技(ポケモン)]]「&font(#cc33ff){りゅうのまい}」を操る[[ナマズン]]、 特性『よびみず』により&font(#1e90ff){みず}技を無効化し[[ダブル>ダブルバトル(ポケモン)]]にも影響を及ぼす[[トリトドン]]、 特性『すいすい』で脅威の速度、隠れ特性『ちょすい』で受けサイクルを実現する[[ガマゲロゲ]]と同タイプで多くのポケモンが居ながら各ポケモンで独自の強みを持っているのも面白い。 ・&bold(){&font(#b8d200){むし}}/&bold(){&font(#808080){はがね}} [[フォレトス]]と[[ハッサム]]から始まった、弱点が4倍弱点の&font(#ff0000){ほのお}1つだけで耐性は9つもあるという優秀なタイプ。 攻撃面では&font(#ff0000){ほのお}と&font(#808080){はがね}にどちらも半減されるという難点はあるが、サブウェポンである程度対処できることも多い。 上記の&bold(){&font(#1e90ff){みず}}/&bold(){&font(#cc9966){じめん}}と同様に第ニ世代から登場。 あまり歓迎されないことが多い&font(#b8d200){むし}複合の中では際立って評価が高い。 ・&bold(){&font(#ff0000){ほのお}}/&bold(){&font(#cc3333){かくとう}} [[パルデアケンタロス>ケンタロス(パルデアのすがた)]](ブレイズ種)が登場するまでは全員が三~五世代の炎御三家のため何かとネタにされる。 いずれのポケモンも攻撃・特攻に優れている、[[&font(#cc3333){かくとう}>かくとうタイプ(ポケモン)]]タイプであるためサブウエポンも豊富という共通点があり、[[両刀型>両刀型(ポケモン)]]として育成しやすい。実に7タイプの弱点が突けるが、防御面は微妙。 初出は第三世代の御三家[[バシャーモ]]。 可愛らしい[[アチャモ]]からのまさかの人型進化は衝撃的で当時はバシャーモンなどと言われたが、 対戦ではその攻撃範囲の広さや攻撃力と特攻の高さから強力なポケモンだった。 しかし第四世代で役割破壊の鬼・[[ゴウカザル]]が登場、バシャーモは劣化猿の烙印を押されてしまう。 第五世代ではバシャーモは強化された「&font(#cc3333){とびひざげり}」と[[隠れ特性>隠れ特性(ポケモン)]]『[[かそく>かそく(ポケモン)]]』を獲得して猿と肩を並べる一方、 &font(#ff0000){ほのお}/&font(#cc3333){かくとう}の新御三家[[エンブオー]]は素早さの低さと習得技の微妙さで、猿負王の称号を受ける羽目になった。 そして第六世代。環境は激変しバシャーモは[[メガシンカ]]を得てシングルで活躍、エンブオーは「&font(#663333){ふいうち}」を獲得し独自の路線を見出した。 しかしその中で、かつてのトップメタであったゴウカザルが差別化の道(「ねこだまし」や[[ダブルバトル>ダブルバトル(ポケモン)]]など)を探す事になろうとは誰も思わなかっただろう……   ・&bold(){&font(#ffcc00){でんき}}/&bold(){&color(skyblue){ひこう}} 初代の[[サンダー>サンダー(ポケモン)]]に始まり、[[スピンロトム>ロトム]]、[[エモンガ]]、[[ボルトロス]]、[[タイカイデン]]が該当する複合タイプ。 本来&font(#ffcc00){でんき}タイプは&font(#cc9966){じめん}タイプに対して攻防において弱いのが通例だが、この複合はその&font(#cc9966){じめん}タイプを無効にする上に[[&color(skyblue){ひこう}>ひこうタイプ(ポケモン)]]タイプの弱点である&font(#ffcc00){でんき}タイプも相殺しているという、防御面で非常に強力な個性を持つ。 弱点は&font(#00ced1){こおり}と&font(#994c00){いわ}とメジャーなものではあるが、実際のところ&font(#00ced1){こおり}技をよく使うのは&font(#ffcc00){でんき}に弱い&font(#1e90ff){みず}や&color(skyblue){ひこう}に弱い&font(#cc3333){かくとう}あたりなので対抗しやすく、&font(#994c00){いわ}も命中が不安定など癖の強い技が多いので「[[じしん>じしん(ポケモン)]]」等の&font(#cc9966){じめん}技に弱いよりはマシなことが多い。 さらにめざ氷を使えない世代では&font(#ffcc00){でんき}を半減する&font(#008000){くさ}に対して&color(skyblue){ひこう}技で弱点を突けるのも大きい。 さらにサンダーとエモンガのみ、先制で「&color(skyblue){はねやすめ}」を使えれば等倍で抑えられる。 サンダーと(化身)ボルトロスはこの打たれ強さから、アタッカー寄りの種族値配分なのに&bold(){物理受けや特殊受け}として運用されることも多い。 ・&bold(){&font(#cc33ff){ドラゴン}/&font(#808080){はがね}} ・&bold(){&font(#cc33ff){ドラゴン}/&font(#ff0000){ほのお}} パッケージを務めた禁止級伝説、[[ディアルガ]]と[[レシラム]]が初出の&font(#cc33ff){ドラゴン}複合タイプ。 対&font(#cc33ff){ドラゴン}で需要の強い&font(#00ced1){こおり}、抑止力として追加された&font(#f09199){フェアリー}(&font(#808080){はがね}複合なら&font(#cc33ff){ドラゴン}も)をいずれも等倍にでき、攻撃時はもう片方のタイプ一致をぶち込めるため攻撃性能も優秀。 &font(#00ced1){こおり}と&font(#f09199){フェアリー}以外の耐性の相殺も少なめであり、抵抗面でも優位に立ちやすい。 ・&bold(){&font(#6633cc){ゴースト}}/&bold(){&font(#663333){あく}} 第三世代から追加。第九世代まで[[ヤミラミ]]と[[ミカルゲ]]の2匹のみ。 第五世代までは特定条件下(特性が『きもったま』のポケモンの&font(#cc3333){かくとう}技など)を除けば弱点がないという驚愕の相性だった。 ただし弱点がないだけで耐性はそこまでぶっ飛んでるわけでもない(まあ無効タイプが3つもある時点で恵まれてはいるけど)。 しかしXYから&font(#663333){あく}タイプの弱点を突ける[[&font(#f09199){フェアリー}>フェアリータイプ(ポケモン)]]タイプが加わった事により、この個性は消えてしまった。 「&font(#cc3333){カウンター}」と「&font(#ff00cc){ミラーコート}」を両方とも無効化できるので、「&font(#808080){メタルバースト}」以外の反射技を気にしなくてもいい(つまり[[ソーナンス]]をほぼ完封できる)という個性は未だに残っているが、上記の2匹ともアタッカー向けの能力ではないため恩恵は薄い。 ただしダブルバトル視点で見るといたずらごころ無効+ねこだまし無効という個性が優秀で、ギミックパーティーでヤミラミが採用される事例は多め。 さらにミカルゲも第九世代でトリックルームを習得し、自主退場もできる信頼性の高いトリックルーム始動要員として独自の採用理由を得た。 ・&bold(){&font(#808080){はがね}}/&bold(){&font(#ff00cc){エスパー}} 同じく第六世代の環境変化の煽りを受けた、かつてのトップメタ。 &font(#808080){はがね}タイプの耐性と高種族値による安定感が売りの[[メタグロス]]や、特性により実質弱点が一つという特徴がある[[ドータクン]]らが該当。 [[XY>ポケットモンスター X・Y]]では&font(#808080){はがね}タイプから[[&font(#6633cc){ゴースト}>ゴーストタイプ(ポケモン)]]・&font(#663333){あく}タイプへの耐性が消滅したため、弱点が二つも増加。 更にこの後の世代でゴースト・あくタイプが活性化しておりガンガン動くのは難しくなってきている。 役割破壊の「[[&font(#cc9966){じしん}>じしん(ポケモン)]]」や「&font(#ff0000){だいもんじ}」だけに気をつければいい時代はもう終わったんや…… ・&bold(){&font(#808080){はがね}}/&bold(){&font(#f09199){フェアリー}} 第六世代で生まれた良パターンの複合タイプ。 [[クチート]]、[[クレッフィ]]、[[マギアナ]]、[[ザシアン(けんのおう)>ザシアン]]、[[デカヌチャン]]が該当する。 双方の弱点である&font(#cc3333){かくとう}・[[&font(#cc0099){どく}>どくタイプ(ポケモン)]]・&font(#808080){はがね}を打ち消し合った事で、弱点は&font(#ff0000){ほのお}と&font(#cc9966){じめん}の2つのみ、1/2が8つ、1/4が1つに無効が2つという驚異の耐性を得た。 さらにいずれも戦闘要員/補助要員として優秀な特性と技を持っていたため、対戦環境において多くのトレーナー達に重宝された。 ・&bold(){&font(#663333){あく}}/&bold(){&font(#cc33ff){ドラゴン}} × &bold(){&font(#808080){はがね}}/&bold(){&font(#6633cc){ゴースト}} こちらも第六世代で現れた組み合わせで、[[サザンドラ]]と[[ギルガルド]]による相性補完を指す。通称サザンガルド。 先に述べたように&font(#663333){あく}([[&font(#cc33ff){ドラゴン}>ドラゴンタイプ(ポケモン)]])と&font(#808080){はがね}はタイプ相性の見直しが図られていたため、情報が出始めた当初はどちらにも哀れみの視線が向けられていた。 だがこの2匹、実は(相手の特性抜き、サザンドラの特性『[[ふゆう>ふゆう(ポケモン)]]』込みで)両方に対して等倍で通るタイプがないという単純なタイプ相性に於いて、 ほぼ完璧な補完をし合っていたのだ。 またそれぞれが素で一線級のポテンシャルを持っていたため、晴れて第六世代を代表するトップメタタッグとなった。 はがね/ゴーストからは特性にも優れたサーフゴーが進出。サザンドラの相方に収まらず搦め手対策要員として採用率は高い。 ・&bold(){&font(#6633cc){ゴースト}}/&bold(){&font(#f09199){フェアリー}} 第七世代トップメタに躍り出た[[ミミッキュ]]が初出の複合タイプ。 特性の『ばけのかわ』が注目されがちだがそのタイプも非常に優秀であり、攻撃面ではなんと両方半減以下にできるのが現時点では、&font(#ff0000){ほのお}/[[ノーマル>ノーマルタイプ(ポケモン)]]タイプの[[カエンジシ]]系統と&font(#cc0099){どく}/ノーマル複合の[[タギングル]]系統という驚異の攻撃範囲を誇る。 ばけのかわや交代などで時間を稼いで積んだ「つるぎのまい」からの攻勢は生半可な受けを許さない。 防御面も非常に強く、弱点は&font(#6633cc){ゴースト}と&font(#808080){はがね}のみ。しかもこの二つは100以上の[[威力>威力(ポケモン)]]の技となると専用技だったり命中が不安定だったりと安定して使う事が難しく、 それ以下の[[サブウェポン>サブウェポン(ポケモン)]]程度の技だと威力が足りずにそこそこの耐久がある素のミミッキュを倒しきれないという事態も割と起こり得る。 そして一致で攻撃出来ても&font(#6633cc){ゴースト}タイプなら自分から&font(#6633cc){ゴースト}技で返り討ちに出来るという隙の少なさを誇る。 第九世代では[[ハバタクカミ]]がミミッキュ以上の需要を得て、特殊アタッカー代表の如き活躍を見せている。 ・&bold(){&font(#00ced1){こおり}}/&bold(){&font(#cc9966){じめん}} 第二世代で登場。[[マンムー]]とその進化前のみ該当する複合タイプ。 2倍弱点五つ。&font(#ffcc00){でんき}タイプを無効化できるが半減できるのは&font(#cc0099){どく}タイプのみ。と耐性面の恩恵は皆無と言って良いレベルで心もとない。 しかしながらタイプ一致による攻撃範囲には凄まじいものがあり、相性補完に優れた攻撃範囲範囲で実に全18タイプの半数に当たる9種類の弱点を突く事が出来る。 更に第六世代で登場したこおり技「フリーズドライ」でみずタイプにも弱点を突けるため、それも考慮すると&bold(){10種類}にものぼる。 これは第七世代で&font(#00ced1){こおり}/&font(#cc3333){かくとう}複合が登場した現在もトップタイ。 攻撃面で優秀な複合タイプを選べと言われたらまずはこれ。 しかし第四世代当時の&font(#00ced1){こおり}物理技の層の薄さから、日の目を見るには第五世代まで掛かってしまった。 前述した耐性の貧相っぷりも第五世代において隠れ特性「あついしぼう」によってある程度克服されており、&font(#00ced1){こおり}技を半減にする&font(#cc9966){じめん}タイプという唯一無二の個性を得た。 そうでなくとも、この複合タイプは&bold(){すなあらし&あられ無効、かつ4倍弱点がない}組み合わせで悪天候にも強い。 マンムー本体の優秀な総合スペックがものを言う場面も多いが、 &font(#cc9966){じめん}技を&color(skyblue){ひこう}タイプで透かそうとすれば&font(#00ced1){こおり}技が飛んで来る受け出しの困難さが攻撃面での最大の魅力。 ・&bold(){ノーマル}/&bold(){&font(#6633cc){ゴースト}} 第八世代で登場。[[ヒスイゾロアーク>ゾロアーク(ヒスイのすがた)]]が唯一持つ複合タイプ。 タイプ耐性によりノーマル、&font(#cc3333){かくとう}、&font(#6633cc){ゴースト}の3タイプの技を無効化することによって&font(#663333){あく}以外の弱点を帳消しにした優秀な複合タイプ。 現時点で[[マーシャドー]]と[[コノヨザル]]のタイプ一致技を両方無効化できる唯一の複合タイプである。 ただし、特性『きもったま』『しんがん』の場合は&font(#cc3333){かくとう}が抜群で通ってしまい、そもそもヒスイゾロアーク自体が低耐久なので高威力技が直撃すると等倍でもあっさり落ちることもある。やはり過信は禁物である。 **【悲惨な複合タイプ】 ほぼ「優秀な複合タイプ」の逆である。 ・弱点が多い お互いの相性が噛み合わず、弱点が非常に多いパターン。 ・4倍弱点持ち タイプ相性の組み合わせにより4倍弱点ができるパターン。特にそれが2つあるパラス([[パラセクト]])なんて今日も燃やされ啄まれ。 4倍ものダメージになると、たとえタイプ不一致でも一発KOの可能性が高くなる。 &bold(){ただしそれ以外の相性や基礎能力に優れているポケモンも多く、これ単体で悲惨認定を受ける事は少ない}。 第九世代は単タイプに変えるテラスタルもある為、弱点が多い奴ほどこの短所を帳消しにしやすい。 ・抵抗面が弱い 半減以下に抑えられるタイプが少なすぎると、「半減以下で受けて有利な対面に持ち込む」というのが難しくなる。 例えばエスパータイプと複合すると、ゴースト、あく、むしと3つも弱点が追加されるのに対して、得られる耐性がかくとうと&s(){攻撃技としてはマイナーな}エスパーの2つだけとかなりしょっぱいのでこのパターンに特に陥りやすい。 世代によって強い技が変わることも留意。 ・複合タイプと能力値がちぐはぐ 複合タイプ自体は上記の優秀な組み合わせのどれかに当てはまるが、そのタイプ相性が能力値と噛み合わないパターン。 攻撃面で優秀なタイプなのに能力は防御寄り。防御面で優秀なタイプなのに能力は攻撃寄り。 [[&font(#994c00){いわ}>ゴローニャ]]/[[&font(#cc9966){じめん}>イワーク/ハガネール]]や[[&font(#ff0000){ほのお}>マグカルゴ]]/[[&font(#994c00){いわ}>セキタンザン]]の複合組、[[ケケンカニ]]、[[パッチルドン]]等、こういう問題を抱えたポケモンは少なくない。 まさに宝の持ち腐れだが、[[バンギラス]]のようにちぐはぐなタイプ相性を能力値や特性で無理矢理克服しているポケモンも存在する。 ・複合タイプの攻撃範囲がちぐはぐ 攻撃面で止まる相手が多く不一致技を(場合によっては複数)覚えざるをえなかったり、上記の弱点増加がついてくるパターンが多かったりなかなか厄介な問題。 半減されやすい上に技威力が全体的に控えめなむしタイプやエスパータイプと複合すると非常にこの問題が発生しやすい。 [[第七世代>世代(ポケモン)]]では[[フェローチェ]]を採用している方に思い当たる節があるかもしれない。教え技でかなり改善されたが……。 ***【悲惨な複合タイプの例】 ・&bold(){&font(#994c00){いわ}}/&bold(){&font(#cc9966){じめん}} ポケモンのタイプとしては過去作を遊んでいる人ほど雑魚の代名詞のようなイメージが非常に付きやすい複合タイプ。 最メジャーは言うまでもなくイシツブテ、サイホーンの系列とイワーク。 その弱点はというと…… &font(#1e90ff){みず}4倍!&font(#008000){くさ}4倍! &font(#cc9966){じめん}2倍!&font(#00ced1){こおり}2倍! ついでに&font(#cc3333){かくとう}も2倍! 更に更に、第二世代からは&bold(){&font(#808080){はがね}}も2倍。 「ふぶき」「じしん」全盛期の初代の時点でこんなものが出たらどうなるかは言うまでもなく、ポケモン本体の性能も相まって無惨すぎる扱いに。 道中でも高威力の「なみのり」が「必ず必要になる秘伝技」なので、敵が出してきてもついでのように覚えているなみのりで即押し流せる。 その落としやすさたるや、10レベル程度上の相手でも(本体の特殊耐久の低さもあって)簡単に昇天するほど。 一応この手の複合らしく耐性は半減4・1/4が1・無効1と高くはあるのだが、なにぶん弱点がメジャーになりやすいものばかりなので……。第9世代に至っては&bold(){まじめに耐性がいらない子状態}でさらに悲惨。 一応、攻撃面で見れば&bold(){一致両半減がわずか2タイプ}((くさ/かくとう・くさ/じめん))と言う凄まじい一貫性を持つ。 なので速攻アタッカーが持つ分には非常に強力な複合なのだが、&bold(){よりにもよって持ち主は揃いも揃って重戦車}、一番素早いのはイワークの70とろくに上を取れるようなやつがいない。 つまりかみ合う奴が&bold(){いなさすぎて}弱複合になってしまっている。 初代における醜態が祟ったのか、第2世代以降で追加されたのは最終的に&s(){イワーク}&bold(){&font(#994c00){いわ}}/&bold(){&font(#663333){あく}}になってしまうヨーギラス系統&bold(){だけ}、しかもイワークも追加進化で&bold(){&font(#994c00){いわ}}タイプを止めてしまっため、この組み合わせの最終進化系はゴローニャと[[ドサイドン]]の2体のみで&bold(){むしろ初代より減っている}と別の意味もで悲惨な事になっている。 &s(){しかも何故か2体とも交換進化なので、プレイヤーの環境次第では&bold(){進化すらできない}という最悪の事態もありえる} ・&bold(){&font(#b8d200){むし}}/&bold(){&font(#008000){くさ}} おそらく複合タイプ最不遇。耐性面では上記の&bold(){&font(#994c00){いわ}}/&bold(){&font(#cc9966){じめん}}同様4倍が2つあり、弱点もあまり相殺されない。加えて&font(#008000){くさ}タイプと[[&font(#b8d200){むし}>むしタイプ(ポケモン)]]タイプの苦手な相手が被りがちで、よりにもよって第六世代で躍進した&font(#ff0000){ほのお}・&font(#cc0099){どく}・&color(skyblue){ひこう}・&font(#808080){はがね}に詰んでいる。(特に&color(skyblue){ひこう}タイプ。[[ピョェェエエエwww>ファイアロー]]) しかしパラセクトは最高級の眠らせ技「&font(#008000){キノコのほうし}」と[[雨>雨パ(ポケモン)]]潰しの特性「かんそうはだ」、[[ミノマダム>ミノマダム/ガーメイル]]は高い特殊耐久と再生技、 [[ハハコモリ]]はそれなりの素早さを文字通り加速する特性『ようりょくそ』に変化技と、&font(#1e90ff){みず}や&font(#cc9966){じめん}を筆頭に強い相手にはとことん強かった。 特に&bold(){&font(#cc9966){じめん}が1/4耐性なのはこの複合タイプのみであり、使う際は積極的に活かしていきたい}。 &font(#00ced1){れいとうビーム}?&font(#994c00){ストーンエッジ}?知らんがな。粉技無効?ぼうじんゴーグル?何それ……。&bold(){天候ターン制限ッ!?ど、どういうことだッ!!?} …一方でこのように、世代・環境変化による数多のメタ要素が意図せずして直撃する形となった。 もちろん弱点を減らせる&bold(){テラスタルと言うまでも無く非常に相性が良い}。と、言っても第9世代に参戦しているむし/くさ複合はハハコモリしかいないが……。 ・&bold(){&font(#b8d200){むし}}/&bold(){&color(skyblue){ひこう}} 上記の&font(#b8d200){むし}/&font(#008000){くさ}に匹敵していた不遇複合。 &font(#b8d200){むし}も&color(skyblue){ひこう}も似たようなタイプ相性なので&font(#008000){くさ}、&font(#cc3333){かくとう}タイプをそれぞれ1/4、&font(#cc9966){じめん}タイプは無効と有利なタイプにはとことん有利である。 しかし&font(#ff0000){ほのお}、&font(#ffcc00){でんき}、&font(#00ced1){こおり}、&color(skyblue){ひこう}とメジャーな弱点も持っており、&font(#994c00){いわ}タイプに至っては4倍弱点なせいで&bold(){「[[&font(#994c00){ステルスロック}>撒き技(ポケモン)]]」を蒔かれるだけで体力が半減してしまう}。 おまけにこの複合はストーリー序盤に登場する低種族値ポケモンが大半なので、耐性面での利点を活かせないことが多い。 &font(#cc3333){かくとう}タイプと&font(#cc9966){じめん}タイプは大抵サブウェポンに相性補完として&font(#994c00){いわ}技を仕込んでいるため、 低種族値ゆえの低めの素早さも相まってタイプ的には有利なはずの相手に一撃で倒されることも少なくないのも悲しいところ。 そもそも&font(#b8d200){むし}タイプだけでも&font(#008000){くさ}、&font(#cc3333){かくとう}、&font(#cc9966){じめん}は半減できるので&color(skyblue){ひこう}タイプが耐性面で盛大に足を引っ張っているように思えてならない。 幸い攻撃範囲は&color(skyblue){ひこう}タイプのおかげでそこそこいいのだが&color(skyblue){ひこう}技の種類がそもそも少なく、これまた活かせるポケモンが少ない。「[[&color(skyblue){ぼうふう}>ぼうふう(ポケモン)]]」を高命中で放てる[[ビビヨン]]とスキン特性を持つ[[メガカイロス>カイロス(ポケモン)]]くらいか。 剣盾からはわざレコードや教え技による&color(skyblue){ひこう}技の充実と、「[[&color(skyblue){ダイジェット}>ダイジェット(ポケモン)]]」をタイプ一致で撃てる恩恵により、対戦での立ち位置は少し改善されている。 第三世代以前は技の極貧ぶりがかなりきつく、一致技さえ組み込むのに難儀したトレーナーが多い。 ・&bold(){&font(#008000){くさ}}/&bold(){&color(skyblue){ひこう}} 最終進化系での該当者は[[ワタッコ]]、[[トロピウス]]、[[シェイミ]](スカイフォルム)。 &font(#b8d200){虫}&font(#008000){草}、&font(#b8d200){虫}&color(skyblue){飛}が不遇ならこれは? …案の定これもかなり不遇な複合タイプである。 &font(#008000){くさ}タイプ視点では、&color(skyblue){ひこう}タイプが付与されたことで攻撃範囲は良くなるが、本来有利な相手に強く出られなくなってしまう。 &font(#1e90ff){みず}タイプに繰り出せば、ほぼ間違いなく持っている&font(#00ced1){こおり}技で4倍弱点を突かれて返り討ちにされるだろうし、&font(#cc9966){じめん}タイプや&font(#994c00){いわ}タイプに繰り出そうにも、&font(#994c00){いわ}技で抜群を突かれるせいで&font(#008000){くさ}単タイプの時よりも優位性が薄い。 一方の&color(skyblue){ひこう}タイプ視点で見た場合、&font(#008000){くさ}技の通りが悪いので技範囲の恩恵も小さく、タイプ相性面では耐性は被り気味なのに弱点は3つも増えると、とにかくデメリットばかりが目立つ。 特に第5世代までは、&font(#808080){はがね}タイプや&font(#cc33ff){ドラゴン}タイプが現在以上に幅を利かせており、くさ技の通りはお察し、それら2タイプの対策としてよく用いられためざパ&font(#00ced1){氷}、めざパ&font(#ff0000){炎}のついでに狩られてしまうと、とにかくくさタイプがあることで不自由していた。 ・&bold(){ノーマル}/&bold(){&color(skyblue){ひこう}} [[序盤鳥>序盤ポケモン]]の殆どを構成する複合タイプ。 それぞれ等倍範囲は広いが、どちらも&font(#994c00){いわ}と&font(#808080){はがね}に通らないので&font(#cc3333){かくとう}や&font(#cc9966){じめん}タイプのサブウェポンへの依存度が高い。 さらに防御面ではノーマル複合により&color(skyblue){ひこう}タイプにも関わらず&font(#cc3333){かくとう}技を半減で受けられないというデメリットもある。 結果的に&color(skyblue){ひこう}タイプでもノーマル以外のタイプが複合していた方が攻守両面で強力ということになってしまいがち。 ただ、「じたばた」や「からげんき」といった特殊な戦術で力を発揮するノーマル技をタイプ一致で使えるというメリットはある。 ・&bold(){&font(#994c00){いわ}}/&bold(){&font(#808080){はがね}} 該当するのは[[ボスゴドラ]]、[[トリデプス]]、[[ダイノーズ]]、[[ツンデツンデ]]。 全体的に防御面の種族値が高めに設定されているが耐性に癖があり、耐性9に対して弱点3。 その弱点が&bold(){&font(#cc3333){かくとう}4倍・&font(#cc9966){じめん}4倍・&font(#1e90ff){みず}2倍}。 特に4倍弱点がメジャーな攻撃タイプである為どうしても耐性がないと思われやすい。 攻撃面でも命中率に優れた技が少なく、単純に考えると扱い難さを感じるタイプ。 ただ、&font(#808080){はがね}以外には大体通せる一致範囲と&font(#994c00){いわ}タイプとして見れば多い耐性もあってハマれば強い。 手持ちと技がランダムになる特殊なルール下だと耐性の多さは一気に脅威と化す。 また、ツンデツンデ以外は全員特性「[[がんじょう>がんじょう(ポケモン)]]」持ちなので、「&font(#808080){メタルバースト}」や「いたみわけ」で敢えて耐性の抜け穴を逆利用する方法も。 なので、悲惨かどうかは割とトレーナーの判断に任されやすい複合だったりもする。 耐性優秀なはがねが入るとどうしてもこうなる。 ・&bold(){&font(#b8d200){むし}}/&bold(){&font(#ff00cc){エスパー}} 近年の本編作品で不遇扱いされがちなタイプ2つが複合すれば当然悲惨。 攻撃面は両方とも技威力が控えめな上にはがねタイプに半減されるので微妙であり、耐性面は対戦環境であまり見ないエスパーが半減、かくとうが1/4になる代わりに弱点が5つとこちらも微妙でむし単タイプに見劣りしやすい。 むしもエスパーも補助技のレパートリーは優れているタイプなので一見サポーターとして優秀そうだが、逆に言えばそれしかまともにやれることがないので簡単に型を読まれて対処されやすい。 この複合を持つ[[ポケモン>イオルブ]][[2匹>ベラカス]]はどちらも耐久寄りの悪くない種族値配分かつサポートに優れているのだが、タイプの悪さに足を引っ張られている現状が悲しいところ。 ***【技における複合タイプ】 第六世代より、ポケモンの繰り出す攻撃・変化技にも複合タイプに関するものが登場した。 ・&bold(){&color(skyblue){フライング}}&bold(){&font(#cc3333){プレス}} &font(#cc3333){かくとう}/&color(skyblue){ひこう}タイプの[[ルチャブル]]の事実上の[[専用>専用わざ(ポケモン)]]((『ORAS』のみ、同作限定個体であるおきがえピカチュウの1つ「マスクド・ピカチュウ」も習得できる))の&font(#cc3333){かくとう}物理攻撃技で、威力80・命中95・追加効果は小さくなる状態の相手に必中+威力2倍というもの。 一見大した事ないように思えるが、図鑑の説明には「この技は&font(#cc3333){かくとう}タイプと同時に&color(skyblue){ひこう}タイプでもある」と書かれている。つまり&font(#cc3333){かくとう}/&color(skyblue){ひこう}の複合技。 タイプ相性の計算は一致補正(1.5倍)が&font(#cc3333){かくとう}のみ適用され、相手のタイプと&font(#cc3333){かくとう}+&color(skyblue){ひこう}の相性をすり合わせて行う。 なので仮に&font(#994c00){いわ}タイプの[[ウソッキー]]に「&color(skyblue){フライング}&font(#cc3333){プレス}」を放った場合、&font(#cc3333){かくとう}2倍&color(skyblue){ひこう}1/2となり等倍ダメージが入る。……あれ? 他、&font(#b8d200){むし}と&font(#808080){はがね}もどちらか一方のタイプのみなら有効打になる。……あれれ? 抜群と半減の数は&font(#cc3333){かくとう}技と同じで、4倍で刺さる相手の数はむしろ&font(#cc3333){かくとう}技より多いが、範囲が違いすぎるので、&font(#cc3333){かくとう}技や&color(skyblue){ひこう}技の代用にならないのがネック。 Q.要するに? A.エンターテイメント技。今後の複合技に期待。 第7世代で威力100になったため、多少使い勝手が良くなった。 ・&bold(){&font(#008000){もりののろい}} ・&bold(){&font(#6633cc){ハロウィン}} &font(#6633cc){ゴースト}/&font(#008000){くさ}タイプの[[オーロット]]、[[パンプジン]]専用変化技。それぞれ対象に&font(#008000){くさ}タイプor&font(#6633cc){ゴースト}タイプを付与する。 &font(#1e90ff){みず}単タイプにに変化させる技なら「&bold(){&font(#1e90ff){みずびたし}}」が先に出ていたのだが、こちらは付け足し。 単タイプに放つと複合タイプに、複合タイプに放つと一時的に3タイプを抱え込ませる形となる。 ただし自身の戦闘能力といまいち噛み合っていないため、単体での使用より敵味方が複数のダブルバトルなどで撹乱する様な使い方が適しているか。 例えば&font(#994c00){いわ}タイプのウソッキーが「&font(#008000){もりののろい}」で&font(#994c00){いわ}/&font(#008000){くさ}になると、&del(){嘘じゃなく本物の木になる}弱点を6つ打ち消しあった上でタイプ一致無反動「&font(#008000){ウッドハンマー}」を放てるようになる。 「ハロウィン」で&font(#994c00){いわ}/&font(#6633cc){ゴースト}になると&del(){[[ミカルゲ]]っぽくなる}&font(#cc3333){かくとう}技無効の&font(#994c00){いわ}タイプとなるなど。 なお、&font(#008000){もりののろい}/&font(#6633cc){ハロウィン}は相互上書き、&font(#1e90ff){みずびたし}/&font(#ff00cc){まほうのこな}とは追加上書きという関係にある。 なので「&font(#6633cc){ハロウィン}」で&font(#994c00){いわ}/&font(#6633cc){ゴースト}状態のウソッキーに「&font(#008000){もりののろい}」を放つと&font(#994c00){いわ}/&font(#008000){くさ}になり、これを「&font(#1e90ff){みずびたし}」にすると&font(#1e90ff){みず}単タイプになり、 再度ハロウィンを放つと木に擬態した&font(#1e90ff){みず}/&font(#6633cc){ゴースト}タイプのポケモンになる。何だお前。 余談だが、これまで(第五世代以前)は「○○が最大火力で××を△△に放ったら何体分の瀕死ダメージになるか」という疑問の被験体には、 ほぼ必ずLv.1[[パラス>パラセクト]](&font(#ff0000){ほのお}4倍の&font(#b8d200){むし}/&font(#008000){くさ}複合に加え、特性『かんそうはだ』により&font(#ff0000){ほのお}技のダメージが1.25倍)が選出され、「&font(#ff0000){Vジェネレート}」などで消毒されていた。 しかし「&font(#008000){もりののろい}」であらゆるポケモンに&font(#008000){くさ}タイプを付与できるようになったため、今回はパラス以外の犠牲者が億単位のダメージを受けて消し飛ぶ計算が成立した。単純なダメージだと「&font(#008000){くさ}タイプを持たない&font(#ff0000){ほのお}4倍」がターゲットとして好都合。 さらに第8世代では[[セキタンザン]]の専用技「&font(#994c00){タールショット}」で&font(#ff0000){ほのお}弱点を付加できるようになったほか、新たなターゲットの[[ユキハミ>モスノウ]]が登場したためさらに加速した。 詳細は『もりののろい 最大ダメージ』で検索されたし。 ***【複合タイプの制約】 同時に抱え込めるタイプが2つまでというのは意外と不便なところもある。 ポケモンに2つのタイプを持たせたとき、空を飛ぶのに&color(skyblue){ひこう}タイプがない、水の中に棲むのに&font(#1e90ff){みず}タイプがないといったケースは少なからずある。 こう言った場合はタイプを重ねられないため、習得技に&color(skyblue){ひこう}タイプや&font(#1e90ff){みず}タイプといった技を持たせることでそのタイプの個性を無理矢理再現していることが多い。 また、複合タイプが2つまでということはタイプ一致補正が掛かる技も2タイプまでということである。 3つ以上のタイプを持つというケースは標準で存在せず、上記の変化技によって発生する状態変化に限定されている。 しかし擬似的に3つタイプ以上のタイプ相性を与えるケースはあり、特性によって3つ目のタイプを代用するケースがある。 代表的なものは&color(skyblue){ひこう}タイプを持てない&font(#cc33ff){ドラゴン}ポケモンの多くが持つ『[[ふゆう>ふゆう(ポケモン)]]』の特性であり、2つのタイプの相性に&font(#cc9966){じめん}無効化の耐性が追加されている。 攻撃面では特性によってタイプ一致補正の掛かる技を増やしているポケモンもいる。 例えば[[ダダリン]]は自身が持つ&font(#008000){くさ}・&font(#6633cc){ゴースト}タイプの技に加え、特性『はがねつかい』により&font(#808080){はがね}タイプの技も事実上のタイプ一致で扱うことができる。 特性『へんげんじざい』や『リベロ』を持つポケモンは技を繰り出す前に自身のタイプを変更して、様々なタイプの技を一致で扱うことができる。 この特性はタイプが変わるため弱点も変わる上、複合タイプの片方と同じ技をつかっても必ずもう片方のタイプが消えて複合タイプではなくなる。 ***【[[テラスタル]]の影響】 上記のように、複合タイプはその組み合わせにより優劣が発生し、対戦においてもその影響は多大なものであるが、第9世代で登場したテラスタルにより大きく状況が変化している。 というのも、「元のタイプからテラスタイプへの変化」というアクションにより、一部の特殊な技や特性でしか実現できなかった「耐性の有利・不利を覆す」という戦術を容易に行える可能性が高まった。 4倍弱点を持つポケモンがテラスタルし、その弱点を半減ないしは無効にできるタイプになることで、狩られる側から狩る側へシフトし一気に形勢逆転、というような場面を作りやすくなったのだ。 この恩恵を受けている代表的なポケモンとしては[[カイリュー]]がおり、&bold(){本来の氷4倍弱点をテラスタルで消すことで隙をなくす}という立ち振る舞いで猛威を奮っている。 ***【固有タイプのポケモン一覧】 以下は自身の[[進化>しんか(ポケモン)]]前と[[メガシンカ]]形態を除いて同じタイプを持つポケモンが存在しない種族。 &bold(){太字}は[[禁止級>伝説のポケモン]]。 ・[[アローラライチュウ>ライチュウ]]:&bold(){&font(#ffcc00){でんき}}/&bold(){&font(#ff00cc){エスパー}} ・[[アローラサンドパン>サンドパン]]:&bold(){&font(#00ced1){こおり}}/&bold(){&font(#808080){はがね}} ・[[アローラキュウコン>キュウコン(ポケモン)]]:&bold(){&font(#00ced1){こおり}}/&bold(){&font(#f09199){フェアリー}} ・[[クロバット>ゴルバット/クロバット]]:&bold(){&font(#cc0099){どく}}/&bold(){&color(skyblue){ひこう}} ・[[バンギラス]]:&bold(){&font(#994c00){いわ}}/&bold(){&font(#663333){あく}} ・[[ヌケニン>ヌケニン(ポケモン)]]:&bold(){&font(#b8d200){むし}}/&bold(){&font(#6633cc){ゴースト}} ・[[メガチルタリス>チルタリス]]:&bold(){&font(#cc33ff){ドラゴン}}/&bold(){&font(#f09199){フェアリー}} ・[[ネンドール]]:&bold(){&font(#cc9966){じめん}}/&bold(){&font(#ff00cc){エスパー}} ・[[エンペルト]]:&bold(){&font(#1e90ff){みず}}/&bold(){&font(#808080){はがね}} ・[[ビーダル]]:&bold(){ノーマル}/&bold(){&font(#1e90ff){みず}} ・[[ユキノオー]]:&bold(){&font(#008000){くさ}}/&bold(){&font(#00ced1){こおり}} ・[[マンムー]]:&bold(){&font(#00ced1){こおり}}/&bold(){&font(#cc9966){じめん}} ・[[ユキメノコ]]:&bold(){&font(#00ced1){こおり}}/&bold(){&font(#6633cc){ゴースト}} ・[[ロトム]]:&bold(){&font(#ffcc00){でんき}}/&bold(){&font(#6633cc){ゴースト}} ・ロトム(ヒートロトム):&bold(){&font(#ffcc00){でんき}}/&bold(){&font(#ff0000){ほのお}} ・[[ヒードラン]]:&bold(){&font(#ff0000){ほのお}}/&bold(){&font(#808080){はがね}} ・[[ガラルヒヒダルマ(ダルマモード)>ヒヒダルマ(ガラルのすがた)]]:&bold(){&font(#00ced1){こおり}}/&bold(){&font(#ff0000){ほのお}} ・[[ヒスイゾロアーク>ゾロアーク(ヒスイのすがた)]]:&bold(){ノーマル}/&bold(){&font(#6633cc){ゴースト}} ・[[テラキオン]]:&bold(){&font(#994c00){いわ}}/&bold(){&font(#cc3333){かくとう}} ・[[カエンジシ]]:&bold(){&font(#ff0000){ほのお}}/&bold(){ノーマル} ・[[エレザード]]:&bold(){&font(#ffcc00){でんき}}/&bold(){ノーマル} ・[[ガチゴラス]]:&bold(){&font(#994c00){いわ}}/&bold(){&font(#cc33ff){ドラゴン}} ・&bold(){[[ボルケニオン]]}:&bold(){&font(#ff0000){ほのお}}/&bold(){&font(#1e90ff){みず}} ・[[ケケンカニ]]:&bold(){&font(#cc3333){かくとう}}/&bold(){&font(#00ced1){こおり}} ・[[アブリボン]]:&bold(){&font(#b8d200){むし}}/&bold(){&font(#f09199){フェアリー}} ・[[オーロンゲ]]:&bold(){&font(#663333){あく}}/&bold(){&font(#f09199){フェアリー}} ・[[ストリンダー]]:&bold(){&font(#ffcc00){でんき}}/&bold(){&font(#cc0099){どく}} ・[[モルペコ]]:&bold(){&font(#ffcc00){でんき}}/&bold(){&font(#663333){あく}} ・[[モスノウ]]:&bold(){&font(#00ced1){こおり}}/&bold(){&font(#b8d200){むし}} ・[[エクスレッグ]]:&bold(){&font(#b8d200){むし}}/&bold(){&font(#663333){あく}} ・[[ブロロローム]]:&bold(){&font(#808080){はがね}}/&bold(){&font(#cc0099){どく}} ・[[タギングル]]:&bold(){&font(#cc0099){どく}}/&bold(){ノーマル} ・[[ドドゲザン]]:&bold(){&font(#663333){あく}}/&bold(){&font(#808080){はがね}} ・[[イダイナキバ]]:&bold(){&font(#cc9966){じめん}}/&bold(){&font(#cc3333){かくとう}} ・[[テツノブジン]]:&bold(){&font(#f09199){フェアリー}}/&bold(){&font(#cc3333){かくとう}} ちなみに&bold(){&font(#b8d200){むし}}/&bold(){&font(#cc9966){じめん}}の最終進化ポケモンは[[ミノマダム>ミノマダム/ガーメイル]](すなちのミノ)のみ(進化前まで含めるとツチニンがいるが、自身の進化前ではないので除外している)。 ***【未登場の複合タイプ一覧】 ・&bold(){ノーマル}/&bold(){&font(#00ced1){こおり}} ・&bold(){ノーマル}/&bold(){&font(#b8d200){むし}} ・&bold(){ノーマル}/&bold(){&font(#994c00){いわ}} ・&bold(){ノーマル}/&bold(){&font(#808080){はがね}} ・&bold(){&font(#ff0000){ほのお}}/&bold(){&font(#f09199){フェアリー}} ・&bold(){&font(#00ced1){こおり}}/&bold(){&font(#cc0099){どく}} ・&bold(){&font(#cc9966){じめん}}/&bold(){&font(#f09199){フェアリー}} ・&bold(){&font(#b8d200){むし}}/&bold(){&font(#cc33ff){ドラゴン}} ・&bold(){&font(#994c00){いわ}}/&bold(){&font(#6633cc){ゴースト}} 『スカーレット・バイオレット』時点で&font(#1e90ff){みず}・&color(skyblue){ひこう}・&font(#ff00cc){エスパー}・&font(#cc3333){かくとう}・&font(#008000){くさ}・&font(#ffcc00){でんき}・&font(#663333){あく}は全タイプとの複合を達成しており、&font(#808080){はがね}・&font(#ff0000){ほのお}・&font(#cc0099){どく}・&font(#cc9966){じめん}・&font(#cc33ff){ドラゴン}・&font(#6633cc){ゴースト}は全複合にリーチがかかっている。 追記・修正は新たな複合タイプのポケモンを想像しつつお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,24) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #lsd() #comment_num2(num=30) }

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