エンジェル(X-MEN)

登録日:2024/04/19 Fri 10:05:37
更新日:2024/04/21 Sun 01:05:45
所要時間:約 10 分で読めます




エンジェル(Angel)は米国MARVEL社のヒーローコミックス『X-MEN』の登場人物の一人。
栄光あるファーストファイブの一人。
本名はウォーレン・ワージントンⅢ世。(ウォーレン・ケネス・ワージントンⅢ)

改造後のアークエンジェル(Arc Angel)のコードネームでも知られる。

“ファーストファイブ”として、X-MENの歴史上でも格別の扱いを受けている初代X-MENの一人。
……ではあるのだが、90年代位までならともかく00年代以降はネタキャラと言ってしまえるレベルの扱いを受けている不遇のベテランで、長期的な目で見た場合にはファーストファイブの中でも恐らくは一番扱いが悪い。


【主な経歴と活躍】

元貴族にして財閥を構える名門ワージントン家の一員であるが、成長するにつれて背中に鳥類を思わせる巨大な白い翼が育っていったミュータントであった。
元々に入れられていた名門の寄宿学校に居られなくなり、チャールズ・エグゼビアの誘いを受けて『恵まれし子らの学園』に転入……自らの能力を高める為の厳しい訓練にも臨み、X-MENの一員となった。

因みに、X-MENのリーダーと言えばサイクロップス(スコット・サマーズ)として知られているが、実は連載開始当初から暫くは、寧ろエンジェルのが目立っていた
何なら、ヒョロガリノッポで男性的魅力に欠けていたティーンな頃の“スリム”サマーズに比べ、ハンサムで当時から口の上手いプレイボーイだったウォーレンのがジーン・グレイのボーイフレンド候補とみなされていた位であったのだが、後にスコットが名実共にリーダーに相応しい男となっていき、ジーンもスコットを選んだことで、自他ともに認めるプレイボーイでありながらビースト(ハンク)、アイスマン(ボビー)と共に初恋に破れた痛みを共有している。

古参にして見た目も美しく、目立つキャラクターでもあるのだが、よくよく考えると“飛ぶことしかできない”という地味な能力の持ち主である。
……それが、だんだんと活躍させてもらえなくなっていった原因なのかもしれない。飛ぶことしか出来ないことは自身でもメタ的に発言している。

“生きた島”こと大怪獣クラコアとの戦いに敗れて初代X-MENが解散した後は実家に戻りつつ偶にX-MENを援助する等していたのだが、アベンジャーズ脱退後のハンクに協力してボビーと共に新生ディフェンダーズに参加してヒーロー稼業に復帰。

その後、初代X-FACTORにて再びファーストファイブの5人で活動を開始したのだが、この際にスポンサーに付いてくれていた、ウォーレンは昔からの友人と思っていたが実は病的な反ミュータント主義者のキャメロン・ホッジに裏切られ、
秘密裏にホッジに雇われたマローダーズの襲撃で翼に重傷を負わされた上に、更に治療と騙されて根本から翼を外科手術で切断されてしまうことに。

……かつては肉体の欠陥として憎んだこともあったが、同時にX-MEN、及び自らがヒーローとして生きる為のアイデンティティとなっていた翼を失ったことで傷心したウォーレンは自らの命を絶とうとまでするが、そこを救ったのは遥かなる過去から蘇った魔神アポカリプスであった。
アポカリプスが自らの細胞より生み出したテクノオーガニックウィルスを利用しての肉体改造を施されたウォーレンことエンジェルは、これによって失われた本物の翼の代わりに生体金属製の翼を得て復活。
……しかし、同時に人間性が消失した機械のような人格となり、肌の色が真っ青になり黒目が消えた怪物的な容姿にもなった。
こうして、音速を越えたスピードで飛び回り汎ゆる物を切り裂くアポカリプス軍最強の戦士たる“死の天使”デスへと転生して暴れ回ったウォーレンは、後に4人となっていたX-FACTORと遭遇。

激闘の末に何とか洗脳を解かれたウォーレンはコードネームを“アークエンジェル”と改めてX-FACTORに復帰したのだが、人間性を取り戻しても尚、美貌を失った“怪物”となってしまったことで以前の陽気で社交的な性格から一転して暗い性格になってしまった。(ただし“同じ悩み”を抱えるようになったビーストとは以前以上の親友関係となり二人だけの時には昔の顔を見せることもあった。)

そうした悲劇的な事情とは対象的に改造手術を受けた後の戦闘能力の高まりは凄まじく、生体金属製の翼はそれ自体が武器になり、挙げ句に成層圏を越えて飛行する能力をもウォーレンに与えていた。

死んだはずのキャメロン・ホッジが暗躍していたジェノーシャでの戦いを経てXファミリーが再編された後はストームの率いるゴールドチームのアタッカーとして活躍している。

そして、師チャールズ・エグゼビアがケーブル……に偽装したストライフに狙撃され、サイクロップス(スコット)とジーン・グレイが誘拐されてしまったエクスキューショナーズ・ソング事件では不完全状態で復活したアポカリプスと邂逅。
死にかけていた“父”を葬ることも出来たが、敢えて放置することで漸く冷酷な殺人マシーンではない己を取り戻したと実感できたのか、ビースト(ハンク)と共にわざわざ深夜にスコットとジーンが誘拐されたダイナー=ファーストファイブの青春が詰まった馴染みの店を修理しに来るなど、昔の調子を取り戻しはじめたのが窺えた。

さて、そんな中でウォーレンが久々にプレイボーイぶりを発揮して恋仲となったのが、此方も予期せぬ形で全く姿が変わってしまって以来、何となく浮いた存在になっていたサイロック(ベッツィー・ブラドック)だった。
久々に人間らしい生き甲斐を得たことが+方向に働いたのか、復活以来はプライベートでも“アークエンジェル”のコスチュームを脱がなかったのに、以降は、元の“エンジェル”のコスチュームに戻して青変した肌を仲間の前に晒すこともするようになった。

唐突にも見えるカップリングながら別冊の主役誌が作られる等、推されているかに見えたウォーレン&ベッツィーのカップルだったが、この後で廃人状態から復活したセイバートゥースにベッツィーが重傷を負わされ、その治療の為に魔界に触れさせたことで人格が変化したり、ウォーレンも実は生体金属製の翼が肉体の負担になっている等の怪しいフラグが立てられる中で破局してしまう。

しかし、その一方で生体金属製の翼の下から本来の翼が復活して肉体的な負担から解放。
宿敵の一人ブラック・トム・キャシディとの戦いの後には肌の色も元に戻るという祝福を得た。
……一方で、再び“空を飛ぶだけのミュータント”に戻ったのはマズかったと判断されたのか、セカンドミューテーションを引き起こして、ウルヴァリンのヒーリングファクターに似ているが、此方は抽出さえすれば他者をも全回復させることが出来る“ヒーリングブラッド”を得ることに。

しかし、“アークエンジェルになったから格好よかったのに補助要員にしてどうする?”……との不評でも出たのか、その後の戦いで重傷を負った際に強力な治癒能力を持つエリクサーに治療されたのだが、その治療の影響で“エンジェル”と“アークエンジェル”の姿を切り替えることが出来る能力(フォームチェンジ)を得た。

これによって、戦闘能力も一線級に戻ったのを幸いとばかりに、ウルヴァリンが指揮を取る新生X-FORCEに参加。
数々の荒事をこなしていたが、その影響でアークエンジェル状態が極まる=アポカリプスの遺伝子の影響でダークエンジェルと化してしまい、何とアポカリプスの後継者を自称して暴れ回る事態に。

しかし、アポカリプスに支配された暗黒の平行世界エイジ・オブ・アポカリプス(AOA)からやって来たセレスティアルライフシードに刺されて治癒能力を無効化されて死亡した……と思われたものの、そこからも復活。
しかし、完全な死からの復活だったためか肉体はともかく精神的には完全に死=一切の記憶を失ってしまっており、何と他の同世代は校長やら教師をやってるオッサンにも関わらず生徒としてジーン・グレイ学園に迎え入れられることに。
一時期は記憶を失った挙げ句に自分を本当の“天使”だと思い込む残念ぶりだったが、現在では何とか“まとも”にはなっている。
また、この時期に教師として勤務していたハスク(ペイジ・ガスリー)と明らかにオッサンな生徒と若い女教師というセクシービデオみたいなシチュエーションの恋仲となり、ハスクが精神的にアレだった時期とはいえ、目撃者も居る中で“空中おせっせ”をかますという、読者もドン引きな展開を割り当てられてしまい、二人共に更に評判を落としてしまった。


【能力】

基本的な能力は背中の鳥類を思わせる一対の翼による飛行能力。
朋友のビースト同様に“生物的な能力”なので種も仕掛けもない……といった所ではあるが、X-MENとなる為にプロフェッサーXより限界までに飛行能力を発揮でき得るだけのスパルタ特訓を施されている為に実際には非常にパワフルで、自分で抱えなければいけないが大の大人を軽々と輸送したり、強風や空気の薄い高々度でも飛行可能だったりと、パワーというよりはウォーレンの技能によるものではあるが、決して卑下するような能力ではない。

……しかし、その優れた技能も翼が無ければ何も発揮できなくなる訳で、親友と信じていたホッジの策略により実際に誇りとしていた翼を失ってしまった訳だが、ここでアポカリプスにより生体金属製の翼を与えられて四騎士の筆頭格たるデス(アークエンジェル)に改造される。

このことで飛行能力は飛躍的にパワーアップ。
何と、音速を軽く越えて飛行していると思われる描写すらが窺え、他の飛行能力を持つミュータントとも比較にならない程に速く、精度も高いことが劇中描写から予想される。
また、改造による影響なのか成層圏でも飛行可能と思われる描写すらあり、単純な飛行能力のみでここまでの能力を発揮しているミュータントや超人は他に類を見ない。(宇宙空間まで飛び出していけるような超人(神)はソーやキャプテン・マーベルとかで、テクノロジーで実現しているのはアイアンマン、超能力だが別格的に応用が広いから可能となっているのはマグニートー…と、他にはスタートラインがおかしい連中ばかりである。)
また、このデス(アークエンジェル)となってからは生体金属製の翼より“スパイク”と名付けた羽根手裏剣を打ち出せるようになっており、遠距離攻撃まで獲得。
使う気になれば翼自体で相手を切り裂くことも可能と、正に殺戮マシーンのような状態となった。
その完成度の高さにはアポカリプスもご満悦で、度々に“自身の最高傑作”“我が息子”とまで呼んで執着を見せていたことすらある。
前述のエクスキューショナーズ・ソングで(現在のように設定が強化される前とはいえ)ガチで死にかけていた時にもウォーレンになら殺されても構わん、位に発言していた程。


……しかし、その後に段階を経て元のエンジェルの姿に戻りセカンドミューテーションにより高い治癒能力を発揮する“ヒーリングブラッド”を生成する能力を獲得。
……一説では、アークエンジェル状態からエンジェル状態に回復したのも、反対にアークエンジェル形態を取り戻したり、死んだと思われた状態から復活したのも、この強力な治癒能力のせいではないか?とする考察も。(実写映画では実際にそういった設定になっている……扱いが悪いけど。)


【実写映画】

実写映画シリーズでは90年代アニメ版同様にレギュラーではなくゲスト的な扱いで初期三部作の完結編『X-MEN:ファイナル ディシジョン』にやっとこさ登場。
ミュータントになってしまった彼を救うために父親がミュータント治療薬“キュア”を求めて起きた騒動が最終決戦の幕を開けてしまう。

シリーズ再開後の『X-MEN:アポカリプス』では、別人設定でアークエンジェルが登場。
ファンの期待通りにホースメンとして登場……したはずなのだが、何故かマグニートーやサイロックまでホースメンになっていたので原作より数段に格落ちしてしまい、原作では自身の最高傑作として格別の思い入れをされていたはずのアポカリプスから役立たずと戦死した際に言われてしまうことに。寧ろ原作より弱体化し過ぎてガッカリさせられたのは……お前じゃい!





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最終更新:2024年04月21日 01:05