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エヴァンゲリオン3号機

登録日:2026/01/04 Sun 17:05:00
更新日:2026/03/02 Mon 15:38:25
所要時間:約 10 分で読めます



推奨BGM:『F-2(次回予告)』

予告

アメリカから起動実験のため、エヴァ3号機が松代に届く
人々は明日の惨劇も知らず、最後の日常を謳歌していた
その日、全ての光景は子供達の悲劇へと収束する
慣れ合いが偽造していた穏やかな日常が去り
ミサトの心はシンジの絶叫で満たされる



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エヴァンゲリオン3号機はアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』および『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』に登場するエヴァンゲリオン
デザインは山下いくと。
パイロットは鈴原トウジ(新世紀)、式波・アスカ・ラングレー(新劇場版)

概要

試作零号機試験初号機に続いて制作された正規実用型のエヴァンゲリオン。
黒がメインカラーで、白が差し色に入るというカッコイイカラーリング。
兵器としての量産化を前提としているため、頭部以外はエヴァ弐号機と共通している。
漢数字の「参」ではなくアラビア数字の「3」なのは本機がアメリカで建造されたため*1
また頭部まで全く同じ色違いの同型機として稼働時間の延長を目的とした実験機エヴァ4号機も制作されたが、そちらはディラックの海へ消滅している。

新劇場版のデザインでは他のエヴァ同様に色分けが増えた他、黒と白に加えて深い赤色がアクセントとして差し込まれている。
頭部の仮面のような装甲も赤色になっており、かなりカッコいい。

アメリカで制作され運用されていたが、4号機の消滅事件に怖気付いたアメリカ政府によって日本へ譲渡される。
輸送中に積乱雲の中を強行、雲の中に潜んでいた使徒に侵食されてしまった。
使徒が潜伏していることに気付かれないまま起動実験の準備は着々と進められていた。

作中での活躍

TVアニメ版

第拾八話「命の選択を」に登場。
S2機関搭載型エヴァ4号機の消滅事件を切っ掛けにアメリカ政府はエヴァを危険視、同型機であるエヴァ3号機を日本へ譲渡した。
そのパイロットすなわちフォースチルドレンにはシンジの友人である鈴原トウジが選ばれた。
3号機起動実験予定日が迫る中、ミサトはシンジに彼の友人が戦いに加わるという決定事項を伝えられずにいた。
結局シンジは3号機のパイロットを知らないままに当日を迎える。

3号機起動実験が始まると、エヴァ3号機の起動と同時に第13の使徒バルディエルが活動を開始、エヴァ3号機を侵食してしまう。
完全に使徒と化した3号機になす術もなく撃破される弐号機、寄生されそうになるも左腕を分離したことで難を逃れた零号機。
侵攻する第13の使徒に対し一騎討ちの構えで立ち向かうシンジだったが、第13の使徒だと伝えられていたものがエヴァンゲリオン3号機だと気付き動揺する。
敵がエヴァということは即ち自分と同じ中学生がエントリープラグに乗っている。その気付きから戦闘することを躊躇う。
3号機に初号機の首を締め上げられても抗うことなく受け入れるシンジにゲンドウは問い掛ける。
ここで戦わなければシンジ自身が死ぬことになると、それに対しシンジは人を殺すよりはいいと答える。
シンジが戦えないことを確信したゲンドウはダミープラグを起動。
初号機の制御がシンジからダミープラグに奪われた。


推奨BGM:『NORMAL BLOOD』
ダミープラグで起動した初号機は反撃に転じる。
3号機の首を握り力尽くで3号機の首をへし折る。首の骨を折られた3号機は力なく項垂れた。
初号機の攻撃は止まることなく、3号機を地面に叩きつけると振り上げた拳で頭部を貫く。
更に3号機の拘束具や腕を無理に引き千切り解体していった。第三新東京市の街並みは赤い液体で染められていく。
最後に初号機はエントリープラグを握り締める。シンジの声も操縦も届かず、エントリープラグは無慈悲に握り潰された。

戦闘後、3号機パイロットは一命をとりとめる。その報告を喜んだシンジの目映ったのは足が無くなった友人鈴原トウジだった。
自らが友人を傷付けた事実を自覚したシンジは絶叫する。
シンジは友人殺しの判断を強行した父親に失望し、遂に自らの意思でエヴァを降りるのだった。

漫画版

第6巻「四人目の適格者」に登場。デザインや設定はTV版と同じ。
劇中の扱いも概ね上記と同一だが決定的に異なるのが、TVアニメ版ではパイロットを知らなかったシンジに対しトウジ本人がカミングアウトしている点と、重傷を負いながらも生存していたトウジが明確に死亡してしまう点。
これによりシンジはケンスケやヒカリ達学友との繋がりを断ち切り、より深く心を閉ざしてしまう。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

アンビリカルケーブル非接続時のの稼働時間問題を解決するために新型内蔵していた次世代試験4号機が北米NERVの第2支部ごと消滅するという事件が起こる。
そのため並行して制作されていたエヴァ3号機が日本NERVへ譲渡される。
なお新劇場版では「バチカン条約」という一国のエヴァ保有数を3体までに制限する条約があるため、3号機の配備と入れ替わる形で2号機は封印された。

3号機起動実験の予定日は不運にも綾波レイが企画していた食事会の日付と重なってしまう。
レイはその食事会を通してシンジとゲンドウの仲を取り持つつもりだった。
そのためミサトは3号機のテストパイロット選出に迷っていたのだが、
レイとシンジに気を利かせたアスカが3号機のテストパイロットに自ら名乗り出る。

そして迎える3号機起動実験。
アスカは実験場へ向かう中、綾波レイからの留守電を再生していた。
非常に長い沈黙のあと、一言だけ「ありがとう」と言われる。アスカは照れを隠すように3号機を赤く塗り直すことをミサトにお願いした。
3号機仮設ケイジへ向かう輸送リフトの中アスカはミサトに電話を掛ける。
アスカが今まで一人で生きてきたこと、他人に合わせるのは苦手で、エヴァに乗るだけなら一人で出来ると語る。
最後に最近は他人といるのが楽しいと伝えた。不器用なアスカをミサトは励ました。
3号機に搭乗したアスカは今まで知らなかった他人といる幸せを自覚して微笑む。

そっか……私、笑えるんだ

瞬間、エントリープラグ内のモニターが赤い色へ急速に塗り替えられる。アスカが戸惑っている間にも侵食は進む。
数多の笑い声に包まれたアスカはコアユニットの方へ吸い込まれ、その顔は第9の使徒に完全に侵食された。
制御を使徒に乗っ取られた3号機が暴走する。枷となっていた仮設ケイジを破壊し、第三新東京市への侵攻を開始した。

レイの食事会へ向かっていたシンジは3号機の爆発事故の報告を受けてネルフ本部へ招集される。それはゲンドウもレイも同じだった。
第9の使徒はエントリープラグの射出を阻むように強く接着していた。
分析結果が使徒を示す青と判明次第、ゲンドウは3号機を第9の使徒と識別、そしてシンジに使徒殲滅の任務を命じた。

3号機は戦車隊の砲撃をものともせず夕陽を背にして歩き続ける。その姿を目にしたシンジは驚き、困惑する。

まさか……使徒?これが使徒ですか?
そうだ。目標だ
目標って、これは……エヴァじゃないか……そんな
目標は接近中だ。お前が倒せ
でも、目標って言ったって……アスカが乗ってるんじゃないの……アスカが……

敵が3号機ということはそのパイロットはアスカだ。もしもこのまま攻撃すれば彼女に被害が及ぶことは想像に難しくない。
友人を相手に躊躇うシンジに対しゲンドウは非情な指示を出す。目標を倒せと。

夕暮れ時の田園風景で二人の巨人が睨み合う。先に動いたのは3号機だった。
3号機は雄叫びを上げると頭部に使徒の光輪を展開して勢いよく跳び上がり、そこから蹴りを食らわせることで初号機のパレットライフルを破壊する。
3号機が伏せるように着地したことでエントリープラグが見える。アスカが乗っていることを確信したシンジは戦闘姿勢を解いてしまう。
3号機は自身の腕を延長し遠くから初号機の首を掴み、山腹に投げると首を締め上げる。
初号機はなんとかその腕を振りほどき、力比べでは拮抗していたが。
しかし3号機はウエポンラックを破棄しその肩から人間のような第2の腕を生やして再び初号機の首を締め上げる。
皮膚は手の辺りにしかなく、肘の先からは筋繊維が剥き出しになった即席の歪な腕だが力は十分なようだ。
3号機はエヴァの腕で初号機を拘束し、人の腕で首を強く絞める。それは初号機のシンクロしているシンジの首を絞めることと等しかった。
初号機のA.T.フィールドは破られ、首を絞める手から初号機も侵食されていく。
命の危機に瀕しているにも関わらず戦いを躊躇うシンジにゲンドウは問い掛ける。

シンジ、なぜ戦わない?
だって……アスカが乗ってるんだよ……父さん……
構わん。そいつは使徒だ。我々の敵だ
でも……できないよ……人殺しなんてできないよ!
お前が死ぬぞ
いいよ!アスカを殺すよりはいい!

ゲンドウはシンジの答えに失望したように、シンジと初号機のシンクロ遮断、そしてダミーシステムの起動を指示。
首絞めから解放されたシンジだが、奇妙な音と共にインテリアの後ろからダミーシステム基幹部が起き上がった。
ダミーシステム基幹部はシンジに覆い被さり、シンジの手を拘束する。目隠しのようにダミーシステムが起動し、シンジはここから先の残酷な惨劇を把握しきれない。

推奨BGM:『今日の日はさようなら』
ダミーシステムによって制御されている初号機は力強い咆哮を上げて反撃を開始する。その瞳は赤く染まっていた。
初号機の剛力で拘束されていた手を振り解くと3号機の首に掴み掛かり、互いに首を絞め合う異様な光景。気圧されていたのは3号機の方だった。
初号機は3号機の首を力強く絞め上げて首の骨を折る。その音と共に3号機の4本腕は重力に引かれて垂れ下がる。
初号機は動けない3号機を軽々と振り回し地面に叩きつけると、馬乗りになって攻撃する。
なおも抵抗する3号機の左腕を引き千切り、装甲も剥がしていく。
噴き上がる血飛沫の中で雄叫びを上げた初号機はその臓物を貪る。
第三新東京市には3号機の骨や内臓が赤黒い血とともに散乱していった。
もはや抗う術を持たない3号機の頭部が初号機によって粉砕された。

なんだよ父さん……なんだよ……!何やってんだよ!!

肉が潰れる音だけでもその殺戮している様は想像できた。
シンジは初号機を止めようと操縦桿を必死に動かそうとするが、拘束されたまま動かせない。
初号機は使徒に侵食された3号機のエントリープラグを口に咥えると、そのエントリープラグごと使徒を噛み砕こうとする。

……なんの音だ!?

金属が軋む異音を聞いたシンジは今にも泣きそうな顔で初号機を止めようとする。

やめろおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!

だが初号機は躊躇うことなくエントリープラグを噛み砕いてしまう。
鉄が砕かれた音、L.C.L.が噴き出す音、少女の悲鳴、少年の絶叫が重なって辺りに響いた。
最後まで灯っていた赤い眼光もやがて消え、内臓が溢れた3号機の上で立ち尽くした。
使徒を殲滅した初号機は遂に活動を停止した。


その後の3号機の骸は腹を食い千切られた本体も離散している両椀も真っ二つになったエントリープラグもネルフによって回収された。
しかしその損傷具合は酷く修復作業等は行われなかった。
パイロットであるアスカは一命を取り留めたものの、集中治療室にて使徒封印用呪詛文様柱に囲まれて隔離されていた。

3号機事件は歩み寄っていたシンジとゲンドウの関係に大きな亀裂を残し、シンジは父の元を去り二度とエヴァにも乗らない決意を固める。
だがそのタイミングで第10の使徒が現れ……


武装

なし

本編では素手で格闘戦を行っているため、武装している描写はない。
とはいえ同じエヴァである以上プログレッシブナイフやパレットライフルといった汎用的な武装は扱えるものと思われる。
実際ゲーム作品で味方になる場合は高頻度で装備している。
また2号機と同型ということで肩部ミサイル砲ペンシルロックを扱える作品もある。

立体化

金型が2号機のものを9割使い回せるというメリットがあり立体化はかなり多い。
新劇場版以降は四本腕の部分や侵食されたエントリープラグは新規で作る必要があるが、そういった独自ギミックは省略されることもしばしば。
プラモデルではバンダイからTV版がHGとLM、新劇場版仕様がRGで発売されているが、TV版名義の商品名が「参号機」となっていた(厳密に言えばこれは誤謬である)ため、今でも「参号機」と誤表記されることが多い原因ともなっている。
またHG版はリデコでバルディエルバージョンも存在しており、腕を伸ばすシーンを再現している。

近年では完成品フィギュアブランドロボ道にて発売された。
2号機のカラバリに収まらない範囲として、人間のような質感の腕が付属し作中での四本腕をしっかりと再現できる。
更に通常の腕と交換できる伸びた状態の両腕も付属し第九使徒寄生後の延長をまでも再現可能。
第九使徒寄生状態のエントリープラグも単体で付属するのでエヴァ初号機に咥えさせよう。

余談

新劇場版においてパイロットが変更された理由は鶴巻和哉監督によって語られている。
まず制作初期段階で貞本氏が漫画版での経験をもって「『破』ではトウジ、アスカ、カヲルの三人のうち、多くて二人、おそらく一人しかキャラクターとしてはきちんと描けないだろう」と鶴巻監督に助言した。
せっかく新登場したアスカがシナリオ上では賑やかしに近い扱いにしか出来ていないという理由もあり、3号機のパイロットをトウジからアスカに変更するという提案が鶴巻監督によってなされ、庵野総監督もその決断に同意したためアスカが3号機に乗ることになったのだ。
このことは当時劇場公開されるまでは徹底的に秘匿され、3号機には当然トウジが乗るだろうと予想していたファンの度肝を抜かせた。
なお「破」作中ではトウジが棒アイスのくじで「ハズレ」を引いており、「(設定上だと実は不得意な)バスケのシュートを成功させ3号機に乗る」TV版と異なる展開になる事を暗示しているようにも見える。

追記・修正は使徒に侵食された人にお願いします

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最終更新:2026年03月02日 15:38

*1 TV版の「弐」号機と新劇場版の「2」号機の違いも同様で、「弐」号機は部品製造は日本・組み立てはドイツ、「2」号機はオールドイツ製。