エヴァンゲリオン弐号機

登録日:2011/08/27(土) 18:02:43
更新日:2025/04/12 Sat 22:39:47
所要時間:約 9 分で読めます






これこそ実戦用に造られた、

世界初の、本物のエヴァンゲリオンなのよ!


EVA-02 PRODUCTION MODEL


概要

エヴァンゲリオン()号機はアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する人型兵器エヴァンゲリオンの一機。
デザインは山下いくと。
旧劇場版では本田雄がリデザインしている。

エヴァンゲリオンANIMAに登場する弐号機II式とヱヴァンゲリヲン新劇場版に登場する2号機についても説明する。


作中での活躍

TVアニメ版

零号機初号機に続くEVAシリーズの実用型機体。
カラーリングはレッド。眼部は四眼で、パイロットは惣流・アスカ・ラングレー
フルパワー時には頭部装甲の一部が展開し、素体の目が露となる。

第八話「アスカ、来日」でアスカと共に初登場。
実戦を目的とした実用型であるため、初号機と零号機には規格外の装備などが使用できるなど、弐号機自体の性能は安定して高い。レギュラー3機の中で唯一暴走らしい暴走を起こしていないのも特徴*1で、悪く言えば爆発力に欠けるとも言えるが、兵器としての信頼性は他の2機と比べて極めて高いといえよう。

初登場時に第6使徒ガギエルを単独で倒し、物語中盤までは他のEVAとの共同戦線で順調に使徒を殲滅するが、第13使徒バルディエル戦では一瞬で無力化。
第14使徒ゼルエル戦でも両腕と頭部を切り落とされ沈黙するなど連敗が続き、更にそのことからアスカのプライドに綻びが生じた結果、シンクロ率の低下を招いてしまう。
第16使徒アルミサエル戦では遂にシンクロ率が2ケタを切り、起動すらしなくなってしまう。

+ ネタバレ
弐号機のコアにはアスカの母親である惣流・キョウコ・ツェッペリンの魂が入っている。

アスカと弐号機のシンクロ率が低下してしまったのは、アスカが終盤から弐号機をただの兵器と見なし、心を閉ざしてしまったから。

また機体の素体は初号機とは異なりアダムのコピーであり(というよりも初号機だけが違う。零号機は諸説あり)、
そのことを利用されTV版24話ではアダムの魂を持つ渚カヲル(第17使徒タブリス)に外部から操られ、初号機と交戦。
プログナイフで頭部を貫かれ沈黙した。

旧劇場版

修復され(破損した頭部素体を替えたためか頭部のデザインが若干異なる)戦自から守る為アスカを乗せた状態でジオフロントの湖底に沈められていた。
その後弐号機内に母の存在を感じ取り、復活を果たしたアスカにより人造人間としての真の力を発揮し、戦略自衛隊の大部分を壊滅させる。
しかし、自衛隊の攻撃でアンビリカルケーブルを切断されてしまう。

直後、ゼーレにより投入されたエヴァ量産機9機と交戦。
約3分半の活動限界が迫る中、圧倒的な戦闘力で量産機を全滅させかけるが、
一機の放ったロンギヌスの槍のコピーによって頭部を貫かれ、同時に活動限界で沈黙してしまう。

更にS2機関の力で再生した量産機によって全身を鳥葬のごとく食いつくされる。
このとき、アスカの量産機への強烈な殺意で暴走しかけるが、槍で全身を貫かれ完全に沈黙した。

エヴァンゲリオンANIMA

ロンギヌスの槍で頭部を貫かれる所までは旧劇場版と同じだが、シンジの精神が旧劇場版ほど追い詰められていなかった為、そのまま補完計画の依代にされかけてしまう。
しかし自らの意思でエヴァに乗ったシンジの初号機F型が儀式の最中に乱入、零号機F型と共に全ての量産機を撃破し救出された。

その後は量産機との戦闘の後遺症によって四眼を双眼に改めた弐号機II式として再建され、ネルフJPNの保有する機体の中では最も優秀な戦力であると評されている。
月面への強行偵察任務の際には弐号機II式・アレゴレカへと改修、この時に元の四眼に戻っている。

第一章のラストでは弐号機建造時の試作パーツを用いて建造された姉妹機「エヴァンゲリオン・EUROII・ウルトビーズ」が登場。
外観は翼の生えた白い弐号機であり、パイロットは洞木ヒカリ
ユーロ軍のネルフJPN侵攻部隊の中核としてスーパーエヴァと交戦している

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

式波・アスカ・ラングレーと共に初登場。名称が"2"号機に変更され、頭部額の左右に小さなツノが追加された。
また、プログナイフの形状もダガータイプに一新され、初登場時には空中戦仕様のS型装備で出撃した。

3号機がアメリカから日本側に譲渡されると一国のEVA保有数を三体までに制限するバチカン条約に抵触するため2号機は封印される(2号機はユーロの保有機体)。

基本的にパイロットは変わらずアスカだが、第10の使徒戦では重傷を負ったアスカに代わり真希波・マリ・イラストリアスが搭乗。
EVAの隠された強化形態である獣化第2形態(マリ曰く『裏コード:ザ・ビースト』)となるが、第10の使徒との戦闘により大破する。
シェルターに籠るシンジを外に連れ出した後、活動限界で沈黙した。

最終的には第10の使徒に敗北したものの、TV版とは違いA.T.フィールドを突破しながら使徒に大きく迫り、
大破しながらも零号機の援護をしながら食い下がる活躍を見せた。

ちなみにツノが付いたのは、旧版は劇中の活躍に比べて商品的な人気があまり無かったらしく、庵野監督が「それはツノが無いからだ」と思ったため。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q

前回で大破したため、14年経過したにもかかわらず急造修復されて「改2号機」として登場。
場面に応じて左腕の義手を換装できるようになっている。
パイロットは復帰したアスカ。
冒頭の初号機奪還戦(US作戦)ではロケットブースターと専用の楯を装備した「改2号機β」で出撃。左腕にはワイヤーアンカーを装備している。

舞台を地上に移してからは胴体がよりマッシヴになった「改2号機γ」に改良。
こちらでは左腕にマッシブな義手を装備しており、アシメントリーなシルエットに変化している。
ヴンダー発進時には救命胴衣のような浮き輪を装備して、水中から主機に点火する役目を担った。
第13号機戦では近接戦闘用の薙刀を用い、フォースインパクト発動後は素早くガトリングガンに換装している。
ヴンダーに取り付いたMark.09を倒すために「コード777」を発動し、ビースト化が進んだ獣化第4形態に変形。完全にネコ科の獣である。
しかし全身コアのMark.09を倒せず、パイロットのアスカの脱出後自爆し、四肢が千切れた状態で大破した。
最後はボロボロの状態で8号機ともども回収されている。

Q最後の予告では8号機とニコイチ状態で無双していた。
いい加減休ませてやってほしい……と、言いたいところだが休ませてもらえるはずもなく次回作でもアスカの相棒として運用される。

シン・エヴァンゲリオン劇場版:||


案の定8+2号機は一切登場しなかった。が、一応検討はされたようでデザイナーである山下いくと氏のtwiterには没のデザイン案が載っている。頭部のみだが中々カッコいい。

冒頭の戦闘には参加せず、予告から少し形を変えて8号機が調達してきたJA-2とのニコイチである「新2号機」として復活。JA-2由来であろうモスグリーンの機体カラーや背中に設けられた制御棒、所狭しと積み込まれた武装の数々と、ミリタリーかつ重厚感溢れるデザインが心をくすぐる。

終盤のヤマト作戦では8号機と共にNERV本部跡へ投入され、エヴァMark.07の大軍相手に落下しながら大迫力の戦いを繰り広げる。
そうして武装を使い果たしながらもついに再起動前のエヴァ第13号機の喉元へと王手をかけるが……?



武装

プログレッシブ・ナイフ PK-02

高振動粒子で形成されたナイフ。超高速振動で、対象を分子レベルで切断する。普段は肩の武器庫に収納されている。
初号機のものとは形状が異なり、弐号機のものはカッターナイフ状で、刃が破損しても替刃と交換することが可能。
新劇場版では剣型ナイフに変更され、両肩に2本装備されている。

ソニックグレイブ

プログナイフ同様、刃の高速振動で対象を破断する薙刀。第7使徒イスラフェルを一刀両断する威力を見せるが、使徒の能力により2体に分裂された。名前こそグレイブ(薙刀)だが、刃は直刀なのでどちらかというと槍に見える。

局地戦用EVA-D型装備

全身を覆う耐熱用のアーマー。マグマの中でも活動可能になるが見た目は雪だるまのようで動きもかなり制約される。パイロットも耐熱仕様のプラグスーツを着用する。
第8使徒サンダルフォン戦で使用された。

スマッシュホーク

刃の高速振動で対象を破断する第12使徒レリエル戦で登場するも、兵装ビルに突き立てて足場として使用されただけだった。

パレットライフル

ハンドバズーカ

両方とも第14使徒ゼルエル戦で使用。それぞれ2丁射撃による猛攻を与えたが効果は無かった。

ポジトロンライフル

陽電子砲。装備するためには肩の武器庫を外して交換する必要がある。
第7使徒イスラフェル戦のユニゾン攻撃中に使用。

ポジトロンライフル改

前述のポジトロンライフルのカラーリングを変更して望遠スコープを付加したもの。第15使徒アラエル戦で使用。
アスカが錯乱状態の上に射程外すぎたため届かなかった。

A.T.フィールド

旧劇場版にて使用。武装というよりは技に近い。腕を大きく振るい、物質化するほどの強力なA.T.フィールドを対象に叩きつける。
戦略自衛隊の空爆機を一掃するほどの威力。

後に新劇場版でもMark.07の大群を殲滅するために使用。新2号機が改8号機と掌を横に並べA.T.フィールドを共鳴させることでMark.07を蹴散らしてネルフ本部へ降下した。

F型装備

ANIMAに設定上存在する強化装備。
近接戦を想定した仕様であり、遠距離戦仕様の零号機F型、中距離戦仕様の初号機F型との連携を前提に開発されていた。
しかし、パイロットの不調によって開発を後回しにされた結果、量産機との決戦には開発が間に合わずに実戦投入される事は無かった。

ビゼンオサフネ

弐号機II式の専用武装として開発された大型刀。
弐号機の身の丈ほどもある長刀で、刃の表面にA.T.フィールドをコーティングしている。

レクテナ

弐号機II式用に開発された遠隔給電装備。
要はデュートリオンビーム
作中ではオーバーチャージによって電磁爆発を引き起こす事で、攻撃手段としても用いられた。

アレゴリカユニット

弐号機II式の強化装備。
装着した姿を一言で言い表せば『有翼のケンタウロス』。
動力源であるN2リアクターや飛行装備である重力子フローターの搭載によって様々な領域での運用が可能となった。
ペイロードにはTVアニメ版のエンディングテーマであるFLY ME TO THE MOONの文字がペイントされている。

超電磁洋弓銃

新劇場版の第7の使徒戦で使用された、貫通力と連射性に優れたクロスボウ超電磁とあるが某スーパーロボットとは関係ない
囮のコアを撃ち抜き、続けて連射された矢は2号機のイナズマキックによって、杭打ちの要領で使徒のA.T.フィールドを貫いた。

サンダースピア

第10の使徒に接近する際に使用した、折り畳み式の電磁槍。槍の先端部は電熱を帯びているかのように赤白く発光している。
銃剣の銃なし版を想像すると分かりやすい。

ペンシルロック

ニードルを発射する6連装式の発射筒。第10の使徒戦でプログナイフの代わりに両肩に装備していた。
サンダースピアで接近し、ゼロ距離で放ったがA.T.フィールドで防がれる。

ヒートランス

ヴンダーの主機に点火する際に使用した、銛型の槍。カシウスの槍に似ているが気のせい。

薙刀(仮称)

第13号機戦で使用した、実在兵器型の双刀。中央部分で取り外し、二刀流の刀として用いることも可能。

ガトリングガン(仮称)

フォースインパクト発動時に使用した、左腕に換装した実弾銃。
第12の使徒には全身コアだったため有効打を与えることはできなかったし、Mark.09にアンチA.T.フィールド弾を撃つもMark.09にはA.T.フィールドが存在しないためこちらも有効打にならなかった。

背部装着型十二連式ミサイルポッド(仮称)

ヤマト作戦の切り込み役として使われたミサイル。
後に腕ユニットの追跡を逃れるために分離され自爆攻撃機としても使用された。
2号機本体どころか装備まで自爆を始めてしまった。

三銃身ガトリング砲(仮称)

ヤマト作戦の第2の武器として使用された大型の重火器。
大量のMark.07を殲滅するも、弾切れになりその後は鈍器として使用された。

ナギナタ(仮称)

ヤマト作戦の第3の武器として使用された双刀。
8号機から投げ渡されたあと、すぐにMark.07にブッ刺して失われた
刃の部分が折りたたみになっているのが特徴的。両手分を合体させることができるなど『Q』の薙刀武器の後継機種にあたる。

アンチマテリアル丸ノコ

ヤマト作戦の第4の武器として使用された巨大な丸型チェーンソー。
ナギナタを失ったところをMark.07のに組み付かれピンチだった新2号機だが改8号機がこの丸ノコでMark.07の頭部を真っ二つにして救助。
その後は新2号機に投げ渡されMark.07を大量に殲滅したが、脚部ミサイルを使う際に投げ捨てられて退場。
合体した状態で使われたり、分離して2刀流にも出来る。登場時は刃にカバーが被せてあるが、新2号機が手にした際に外されている。
正式名称が判明している珍しい武装である。

脚部七連式ミサイル(仮称)

ヤマト作戦の第5の武器として使用されたミサイル。
ドリルのような形になり突撃してくるMark.07へ向けて放たれたが、相手の数が多過ぎて効果はなかった。
両脚の太ももの部分に搭載されている。

強制停止信号プラグ

ヤマト作戦の最終戦に用いられた武器。
第13号機を止めるために使おうとしたが、新2号機のA.T.フィールドに阻まれて使用できず。最終的に第13号機から放たれた光線によって破壊された。
普段は腰に懸架されているが使用時には十字の形に展開し、目標エヴァのコアユニットに突き刺すことで相手を沈黙させる。

大型破砕兵器デュアル・ソー

漫画版でカヲルの操縦する弐号機が使用した、2つの刃を持った大型電気ノコギリ
大型発動機によって高速回転する複数の高周波刃により対象物を肉片として砕き再生不可能にする。
アルミサエルに使用するも、効果無し。逆に侵食を受けて制御系統を乗っ取られ、足を切断された。
本来はゲーム「エヴァンゲリオン2」のオリジナル装備である。

ポジトロンハンマー

正式名称:エヴァ専用円環加速式陽電子アタッチメント試作20型
ゲーム「名探偵エヴァンゲリオン」に登場する弐号機専用のアタッチメント。装着した弐号機は球体になり、初号機に投擲されることで攻撃する。
作中ではボウリングピン型死徒に対して10体の分身へ同時に攻撃を仕掛ける「ナカヤマ作戦」が展開された。
なお、弐号機の肛門に指を突っ込まないと投げられない構造。なんでさ。



余談

富士急ハイランドには上半身だけだが1/1スケールの弐号機獣化ver.がある。
ここには他に初号機も置いてある。

新2号機の頭部は今までの2号機と違い、眼の部分が凹んでいるデザインとなっている。が、何故か立体造形物では悉く無視され眼球が出っ張った造形にされている。






私を護ってくれてる!
私を見てくれてる!
ずっとずっと、一緒だったのね!
ママ!!


負けてらんないのよぉぉぉ!!
ママが見てるのにぃッ!!!


ロンギヌスの槍…ッ!!






あ゙ァ゙ァ゙ぁあ゙ぁ゙あ゙ァ゙ァ゙ア゙ぁ゙ぁ!!!!

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最終更新:2025年04月12日 22:39

*1 旧劇での「殺してやる」連呼からの再起動は暴走であるという見方もある