──英独戦争、開戦!
イギリスは既に核分裂・マンハッタン計画・ウランを保有し
不気味な潜水艦も湾内に潜伏中。
対するドイツは、エチオピア戦を潜り抜けた機甲師団と、新編成の航空部隊で対峙する!
核の恐怖が落ちてくる前に、この戦を終わらせることができるのか。
人々の思いを乗せて、パンツァーは進む!
更に闘う者達
「報告! 飛行船の偵察によれば、イギリス北部沿岸に英軍潜水艦を確認!
ドイツ東部洋上、東南洋上には敵影なし!」
「よし! 飛行船は常に毎ターン偵察を続けろ。飛行船は他航空ユニットとは違い
潜水艦を発見することができる。また、航続距離も上位の戦闘機よりも長い。
ドイツ艦隊は一部散開! 潜水艦の侵入に即座に対処できる陣形を取れ!」
「あとはウランの接続を切りたい。だが、3箇所のうち2箇所は陸軍の侵攻、航空爆撃ですぐ
破壊できるとしても、一箇所、ワーウィック近辺のウランだけは東部都市からのジェット戦闘機が
届かん。西部や北西部の都市は爆撃機の基地になってたり、出来る限り攻撃に使いたい」
「航空母艦にジェット戦闘機を艦載させ、向かわせるという手もありますが──
あいにく、英領北部は渦のように航空ユニットと艦船ユニットが待機しています。
こちらのジェットの数も余裕はなく、艦隊も万一の核を積んだ潜水艦対策に残しておくだけの
量しかありません。向こうの領海で足を止めて殴りあうのは自殺行為です」
「本当にギリギリの戦いというわけだな。だが、今放置し大量の核を製造された後では
文字通り勝負にならん。なんとかせねば。まずは、あの離れたウランだが──」
「お久しぶりでございます、陛下」
「あ、お前はあの汚い忍者! 今更、どの面下げてきやがったんだ!?」
「汚いは褒め言葉だ……! しかし自分の爽やかな寝覚めのためにも、少しばかり助力致しましょう。
スパイ経済は取らなかったとはいえ、スパイユニットと対英諜報ポイントは振ってありますな?」
「あ、ああ。平時防諜用のスパイ2体と、イギリスに諜報は向けてあるが」
「お借りしますぞ。一人は、手近な都市で防諜任務を。もう一人は潜入し──それがしと共に
その奥地とやらの、ウランの改善破壊に向かわせます。何、イギリス領の鉄道を伝って
いけば容易いこと。航空機は事前の計画通り攻撃にお使い下さい」
「──!その手がありましたか! 確かにそれならば相手の戦力は関係ありません!」
「ただし、破壊の時期は全箇所統一して頂かねばなりませんぞ。また、あくまで一時的なもの。
すぐに労働者が改善を直しますし、核の製造自体を止めるのには、都市の製造物がわからない以上、
ポイント、公安局などでリスクが大きすぎます。しかし楔(くさび)を打ち込むことにはなりましょう。
では、それがしはこれにて。後は陛下のお手並み次第でございます」
「よし……ジェット戦闘機発進!まずは航空戦だ! その後、航空迎撃が途絶え次第、
爆撃機発進! 戦略爆撃を実施せよ!」
「相手は移動式SAMなどに加え、戦争に入ってからは機械化歩兵も量産してきています。
例え航空迎撃がなくなったとしても、無傷では済みませんが……承知の上ですね?」
「…………」
「どうやら出撃だとよ。俺帰ったら結婚するつもりだったんだけどな。おっと相手がいなかった!」
「なんだその無理矢理な逆フラグは!? 俺帰ったらレッドバロンって名前つけてもらうんだ」
「ジェット戦闘機でレッドバロンもねえもんだ。それじゃいくか、相棒!」
「おうよ、相棒!」
AD1971 ヘイスティング(イギリス)陥落! 占領!
各地で戦略爆撃と空爆を繰り返すうち、多くのユニットが迎撃されてゆく。大幅なダメージだけではなく
撃ち落されるものも、少なからず続出。しかし、ただでさえ技術力では劣るドイツ軍には、航空支援なしでの
攻撃は不可能。傷ついたユニットであっても、瀕死でなければ攻撃に加わってもらう。
特にガンシップはやはり支援があっても強敵だ。向こうからの攻撃もあり、衝突すれば激戦が繰り広げられる。
ドイツ軍も進軍にSAM歩兵、機関銃兵、海兵隊などを混ぜいくらかの防御策は講じるが、それでも
相手は最終世代の精鋭を繰り出し、世代が丸ごと違う技術力の差は辛い。
だが、退く事は出来ない戦いだ。撃破し、撃破された夥しい残骸を乗り越え機甲師団は進む。
「やるわね。だがまだまだ、だ。首都ロンドンに防衛軍と現代機甲部隊を移動! そして核の用意を──」
「大変です!各地のウラン鉱山が一斉に破壊されました! 只今労働者を向かわせておりますが
復旧までわずかな時間が、かかります!」
「くっ…。だが、払った犠牲は大きいだろう、フリードリッヒ。ジェット戦闘機は4体、爆撃機は5体、
パンツァーもガンシップなどとの連戦で20体近く失っている。残った航空ユニットも最早傷だらけ。
余裕はあるか? ないだろう!」
「イギリス首都ロンドン、近接いたしました! 爆撃機が既に撃破と負傷で1体しか飛べぬ状態の
ため、ジェット戦闘機でも攻撃をかけます! 後はご命令を!」
「ドイツ機甲師団──突撃!!」
「はっ、いくら多少の攻撃を受けたとはいえ、こちらの最強の現代機甲部隊の攻撃力はまだまだ健在だ!
そんな前時代のユニットの攻撃が届くか!」
「我がドイツのUUの能力は、対戦車+50%ではないぞ。──対装甲ユニット+50%だ!
そして例え、他の兵に阻まれ、最初からは無理でも……幾多の航空ユニットの、犠牲の後なら……
届くんだよ!! 我らがドイツのパンツァーならなァ──ッ!」
AD1973 イギリス首都 ロンドン陥落! 占領!
AD1977 ノッティンガム(イギリス ヒンズー聖都)陥落! 占領!
AD1980 ヨーク(イギリス)陥落! 占領!
ロンドンを落とした後は、周囲の都市に後続生産した航空ユニットをそれぞれ配備。多方向からの厚い支援を行い
都市Ⅱ、Ⅲをつけた機甲師団を突撃させる。時間が経つにつれ、相手の機械化歩兵の配備も進むが
それより僅かに、パンツァー達がイギリス領を切り崩していく方が早かった。
「これが……これが、ドイツの科学力か……」
「ああ。だが、純粋な技術だけならばお前が勝っていただろう。
しかし…それだけではなかったということだ。エリザベス」
AD1980 イギリス降伏。各ユニットの奮闘により、ついに核は撃たれる事なく終わった。
「……おーい。生きてるか? 燃料切れだ。少しわけてくれ」
「ガソリンか? こっちも空ッケツだ。大人しく迎えが来るのを待とうぜ」
「そっちじゃねえよ。お前の懐の瓶の中身だ。しかししぶといな、相棒」
「貴重だから半分にしろよ。だが酒(コレ)が美味く飲めるってのはやっぱり最高だぜ、相棒」
懲りない人たち
ドイツ・イギリス戦争はこちらも多大な犠牲を払った。特に主力パンツァーの損耗と爆撃機、哨戒・艦砲射撃中に
少なからず撃破された海軍の損耗は痛い。
しかし、得た物も大きかった。
「現時点で、核分裂を持っている国は我が国、徳川、エリザベス、ルーズヴェルトになりました。
すぐにシャカに飲まれる位置の徳川はウランを持っていませんので、実質、確実な対シャカ連合のみが
核を持っていることになります。徳川は戦略防衛構想まで持っているのですが、実に残念賞です」
「そして、ねんがんの石炭を手に入れたぞ! 忘れてたけど、これで首都の製鉄所が本格稼動だ!
それと、和平の際に手に入れた複合装甲! これでこちらも現代機甲部隊が作れるようになった!
戦功値の高いパンツァーから順にアップグレードせよ!」
「旧エチオピア領も復興を開始しましたので、新たなシド寿司・マイニングを初め設備を再建し、
経済を整えています。戦争で失った各種ユニット、特に現代機甲と、前回ではやや数不足だった
航空ユニットの拡充を急いでいます。また都市が増えましたので官僚制から表現の自由を採用しました」
この時点でのシド寿司・マイニングの出力はそれぞれ、食料+4、ハンマー+8。
数字で見ると分かりづらいが、生物学+草原農場2枚(維持食料含)
鉄道+草原丘鉱山2つに食料2、と書くと、どれだけの物かわかってもらえると思う。
また、シド寿司は文化も産出するので、占領地で0からスタートのそちらの方もカバーしてくれる。
出費は自由市場の社会制度(企業維持費-25%)で我慢。
「それと遺産だな。ハリウッドなどや、クレムリン、キリスト像、エッフェル塔。
特にキリスト像は嬉しい限りだ。社会制度変更のターンロスがなくなる上に、細かい変更にも
柔軟に対応できる。これで戦略の幅が大きく広がるぞ。さあ、この小康状態のうちに、戦力を整えるんだ」
「ようやく一息ですね。相手が核持ちだと気が休まる時がありません──」
ぱぱぱぱぱうあー どどん
「報告──!シャカ・ジョアンがルーズヴェルトに再侵攻! 戦車・歩兵を中心にした編成!
そ、その数……確認できるだけで百…101体! 視界外のユニット・後続の長い航空ユニットもありますので、
おそらくこれよりも多大な軍勢が押し寄せてるものと思われます! また、ルーズヴェルトは
まだ核分裂を入手してから日が浅く、対抗で核を保持している様子はありません!」
「またかぁ──!?」
一難去ってまた一難。
アメリカはとても対抗する力はなく、かといって飲まれれば次はドイツなのは明らか。
この危機にフリードリッヒ達はどう立ち向かうのか。
「核落としちゃえばいいんじゃん?」
「だから、それをしないのがウチなの! いやもう、ホントどうしようか!?」
