「そろそろ、一姫が戻ってくる頃合いだ」
乃亜の尊大で不快な放送を聞き終え、フリーレンは時計の針に一瞥をくれる。
開示された名簿には知人や仲間の名前はない。子供の知り合いなどそう多くもないが、もし乃亜が死者を蘇らせるのなら断頭台のアウラでも復活させているのではと懸念したくらいか。
それもただの思い過ごしで済んだのは幸いだったが。
何にせよ、フェルンとシュタルクが巻き込まれていないのは僥倖だった。
開示された名簿には知人や仲間の名前はない。子供の知り合いなどそう多くもないが、もし乃亜が死者を蘇らせるのなら断頭台のアウラでも復活させているのではと懸念したくらいか。
それもただの思い過ごしで済んだのは幸いだったが。
何にせよ、フェルンとシュタルクが巻き込まれていないのは僥倖だった。
「三人の名前は呼ばれてないね」
写影がフリーレンに確認するように呟く。
数時間前にマサオの探索に出掛けた一姫、梨花、ガッシュの名前は呼ばれていない。
殺し合いのルールに則ればまだ命を落としていないことになる。
だからこそ、フリーレン達はまだこの仮拠点の民家から移動していない。
リーゼロッテの急襲後、怨嗟の魔女を警戒しながらも一姫達との合流を考え、この拠点に滞在していた。
数時間前にマサオの探索に出掛けた一姫、梨花、ガッシュの名前は呼ばれていない。
殺し合いのルールに則ればまだ命を落としていないことになる。
だからこそ、フリーレン達はまだこの仮拠点の民家から移動していない。
リーゼロッテの急襲後、怨嗟の魔女を警戒しながらも一姫達との合流を考え、この拠点に滞在していた。
「マサオさん……」
あの時、雷帝の少年から逃げ出したときに、取りこぼしてしまった二人の小さな子供。
その内の一人は名も知らない赤ん坊だった。
桃華は二人が助かるように、遥か上空から自分の安全をかなぐり捨て余力を回してマサオ達を着地させた。
そのつもりだった。
けれど、この島の中で本当に戦えない無力な子らを、突き放してしまったようで。
胸が抉られてしまうような錯覚に陥る。
その内の一人は名も知らない赤ん坊だった。
桃華は二人が助かるように、遥か上空から自分の安全をかなぐり捨て余力を回してマサオ達を着地させた。
そのつもりだった。
けれど、この島の中で本当に戦えない無力な子らを、突き放してしまったようで。
胸が抉られてしまうような錯覚に陥る。
「僕らにやれることは、多くはなかった」
それが慰めにならないと分かってはいる。
だが、桃華と写影がほぼ身動きのできなかった上空の中で、取れる選択肢はあまりにも少ない。
こうして助かったのも、フリーレンと合流できたのも運が良かったからだ。
場合によっては、本来は自分たちが死ぬ可能性の方が高かったすらとさえ思う。
だが、桃華と写影がほぼ身動きのできなかった上空の中で、取れる選択肢はあまりにも少ない。
こうして助かったのも、フリーレンと合流できたのも運が良かったからだ。
場合によっては、本来は自分たちが死ぬ可能性の方が高かったすらとさえ思う。
「私も聞いた限りだと、桃華に非はないと思うわ」
「あまり、マサオという子に気を取られても仕方ないよ」
ハーマイオニーは心中を察して同情的に、フリーレンは逆に現実的に物事を見て切り替えていけと指摘する。
放送で名前を呼ばれていない以上、マサオは少なくとも死んではいない。
赤ん坊も写影の推測を聞く限りでは、相当きな臭い。赤ん坊に擬態した魔族というのもありえない話じゃない。
それに、この島の中で上位の戦闘力を持つガッシュと、高度な頭脳を持つ一姫を探索に向かわせている。
やれるだけの救助は送っているし、それで間に合わなければ仕方のないことだ。
フリーレンも自分や、ここの子供達を死なせずに済むだけで手一杯なのだから。
放送で名前を呼ばれていない以上、マサオは少なくとも死んではいない。
赤ん坊も写影の推測を聞く限りでは、相当きな臭い。赤ん坊に擬態した魔族というのもありえない話じゃない。
それに、この島の中で上位の戦闘力を持つガッシュと、高度な頭脳を持つ一姫を探索に向かわせている。
やれるだけの救助は送っているし、それで間に合わなければ仕方のないことだ。
フリーレンも自分や、ここの子供達を死なせずに済むだけで手一杯なのだから。
「ガッシュと一緒に戻ってくるかも。案外、元気かもしれないよ」
「……えぇ」
桃華は小さく笑みを作って、みんなに微笑えんだ。
「ところで、名簿が開示されたけど皆、知り合いはいた?
マーダーになりそうな人物や、友好的な人が居るなら知っておきたい」
マーダーになりそうな人物や、友好的な人が居るなら知っておきたい」
「梨沙さんは、大丈夫だと思いますわ」
「僕は誰もいなかった」
「マルフォイ! 絶対に殺し合いに乗ると思うわ!!」
ドラコ・マルフォイという子供が少し、危険思想なのはハーマイオニーの口ぶりから伝わってくる。
ハーマイオニーの住む世界だが、大分差別思想が蔓延しており魔法使いとそれ以外を区分しているようだ。
マルフォイもその例に漏れず、マグル──魔法が使えない者の総称らしいが──を殺して自分だけ助かろうとするのではないか。
そうハーマイオニーは懸念していた。
ハーマイオニーの住む世界だが、大分差別思想が蔓延しており魔法使いとそれ以外を区分しているようだ。
マルフォイもその例に漏れず、マグル──魔法が使えない者の総称らしいが──を殺して自分だけ助かろうとするのではないか。
そうハーマイオニーは懸念していた。
「落ち着いてハーマイオニー。
所詮、子供だよ。会ったら無力化しておけばいい」
所詮、子供だよ。会ったら無力化しておけばいい」
本当に誰かを殺していて、引き返せないところまできているならまだしも。
殺し合いに巻き込まれた混乱と恐怖で、パニックに陥っているだけなら、軽くあしらい殺し合いに乗るのを断念させればいい。
差別思想もただ大人の真似をしてるだけで、本人が心の奥底から考えているとも分からない。
こちらが寛大に扱って、それでも言う事を聞かないのなら、その時だが。
殺し合いに巻き込まれた混乱と恐怖で、パニックに陥っているだけなら、軽くあしらい殺し合いに乗るのを断念させればいい。
差別思想もただ大人の真似をしてるだけで、本人が心の奥底から考えているとも分からない。
こちらが寛大に扱って、それでも言う事を聞かないのなら、その時だが。
「もう、うんこと小便だらけで最悪よ!!」
血と排泄物の匂いを纏わせ、玄関から一個の異形が飛び込んできた。
首から下は肥満体系の子供、だが頭部は人のものでは考えられないサイズと両脇から五本ずつ伸びたカニのような造形。
人一人の頭なら、一口で丸飲みにできそうな巨大な口。
一目で魔物や魔族に属する存在だとフリーレンは直感する。
首から下は肥満体系の子供、だが頭部は人のものでは考えられないサイズと両脇から五本ずつ伸びたカニのような造形。
人一人の頭なら、一口で丸飲みにできそうな巨大な口。
一目で魔物や魔族に属する存在だとフリーレンは直感する。
(どうやって入った───いや)
リーゼロッテに張られた結界を破られたとはいえ、交戦後に即座に修復した。
破壊前より急ごしらえになってしまったのは否めないが。
だが、こんな見るからに化け物然とした魔族の侵入を許すほど、雑なものでもない。
破壊前より急ごしらえになってしまったのは否めないが。
だが、こんな見るからに化け物然とした魔族の侵入を許すほど、雑なものでもない。
───魔族を殺す(ゾルトラ───)
「ひいいいいいい!!!?」
ハンディ・ハンディにとってはとんだ災難だった。
リンリンから逃げる際、うんことおしっこを漏らしそれが冷えてひんやりとした気色悪い触感に耐え。
放送で山本勝次の名を呼ばれ、上機嫌になり、宮本明と横のいつもくっついているクソハゲに「ざまあみなさい! クソ人間!!」 等と蔑みながら上機嫌になり。
見つけた手ごろな家でシャワーを浴びようと飛び込んだ次の瞬間、妙な服を着た耳の長いクソ女に杖を向けられ光がハンディを照らしている。
魔法なんてものは存在しない世界の住人のハンディでも、ルーデウスとの交戦を経てこの女があれと同系統の力の使い手なのは理解している。
それが尋常ではない勢いで光を瞬かせているのだ。
今、人間でいうところの、眉間に銃を突きつけられて引き金に指を掛けられているのと同じ状況なのは理解していた。
リンリンから逃げる際、うんことおしっこを漏らしそれが冷えてひんやりとした気色悪い触感に耐え。
放送で山本勝次の名を呼ばれ、上機嫌になり、宮本明と横のいつもくっついているクソハゲに「ざまあみなさい! クソ人間!!」 等と蔑みながら上機嫌になり。
見つけた手ごろな家でシャワーを浴びようと飛び込んだ次の瞬間、妙な服を着た耳の長いクソ女に杖を向けられ光がハンディを照らしている。
魔法なんてものは存在しない世界の住人のハンディでも、ルーデウスとの交戦を経てこの女があれと同系統の力の使い手なのは理解している。
それが尋常ではない勢いで光を瞬かせているのだ。
今、人間でいうところの、眉間に銃を突きつけられて引き金に指を掛けられているのと同じ状況なのは理解していた。
「待ちなさいちょっと! ねぇ!!?」
だから叫ぶ、ありったけ。
もっとも、相手が最悪すぎた。
この島で最も魔族を憎み、そして信用を置かない狩人。
多くの魔族を葬送してきたフリーレンが血の匂いと、排せつ物の匂いしかしないこんな化け物の命乞いに耳を傾けるはずがない。
もっとも、相手が最悪すぎた。
この島で最も魔族を憎み、そして信用を置かない狩人。
多くの魔族を葬送してきたフリーレンが血の匂いと、排せつ物の匂いしかしないこんな化け物の命乞いに耳を傾けるはずがない。
「ちょっと、何をしているのよ!!」
そこに、割り込んだのはハーマイオニーだった。
フリーレンの前に立ち、ハンディを庇うように腕を広げる。
フリーレンの前に立ち、ハンディを庇うように腕を広げる。
「ハーマイオニー、そいつは魔族だ」
「魔法生物かもしれないじゃない。
話くらい、聞くべきよ。見た目で判断するのは良くないと思うわ」
「魔法生物かもしれないじゃない。
話くらい、聞くべきよ。見た目で判断するのは良くないと思うわ」
これはフリーレンの世界とハーマイオニーの世界の価値観の違いだ。
ハーマイオニーの世界には、人語を話す異形は少なくない。ケンタウルスのように、あくまで一部ではあるが、ダンブルドアやハリーに等の人に好意的な種もいる。
それらの事情もあり、フリーレンの話は聞いていたが、何も全ての魔族とやらを殺処分するのはやりすぎではないかとハーマイオニーは反感を持っていた。
このカニのような怪物が、フリーレン世界の魔族とも限らないのだから。
ハーマイオニーの世界には、人語を話す異形は少なくない。ケンタウルスのように、あくまで一部ではあるが、ダンブルドアやハリーに等の人に好意的な種もいる。
それらの事情もあり、フリーレンの話は聞いていたが、何も全ての魔族とやらを殺処分するのはやりすぎではないかとハーマイオニーは反感を持っていた。
このカニのような怪物が、フリーレン世界の魔族とも限らないのだから。
「その返り血……」
「これ、一緒にいた男の子が殺されちゃってぇ!!」
「これ、一緒にいた男の子が殺されちゃってぇ!!」
ここぞとばかりにハンディは叫ぶ。
この血は石毛もといチンゲという自分が同行していた男の子が殺されてしまった時に浴びてしまったものだと。
着替えなかったのも、その後に隠れるのを優先したのと色々あったからだという。
実際に名簿には石毛という名前があった。少なくとも、石毛と面識があったのは事実らしい。
この血は石毛もといチンゲという自分が同行していた男の子が殺されてしまった時に浴びてしまったものだと。
着替えなかったのも、その後に隠れるのを優先したのと色々あったからだという。
実際に名簿には石毛という名前があった。少なくとも、石毛と面識があったのは事実らしい。
「誰が殺したか見てないの?」
「だから、暗くて見えなかったのよ! 怖くてすぐ逃げちゃったし」
「……」
「な、なによ……仕方ないじゃない! 私も死にたくないんだから!」
「だから、暗くて見えなかったのよ! 怖くてすぐ逃げちゃったし」
「……」
「な、なによ……仕方ないじゃない! 私も死にたくないんだから!」
話の筋は通っている。
ハンディは一番最初の放送前に襲われたと供述していた。
血の固まり具合から見て、その頃合いに襲われたのであれば矛盾もない。
ハンディは一番最初の放送前に襲われたと供述していた。
血の固まり具合から見て、その頃合いに襲われたのであれば矛盾もない。
(見た目よりは、賢いな)
こいつは人間の血がどれだけの時間で固まるか、正確な知識を経験則で得るほどに人を殺めたのだろうと予測する。
フリーレンはハンディ語る話を嘘だと確信していた。
ただ、証拠が一切ない。それを証明するすべがフリーレンには欠けている。
フリーレンはハンディ語る話を嘘だと確信していた。
ただ、証拠が一切ない。それを証明するすべがフリーレンには欠けている。
「警戒をしたほうが良いかもしれないけど、だからといってすぐに殺すのはやり過ぎよ」
「……」
フリーレンは人間性に欠けているが、社会性を重んじない訳ではない。
魔族を前にして衛兵に取り押さえられれば、実力行使で抜け出せたにも関わらず敢えて連行され、事を荒立てないように努めた。
かつて、ヒンメルやその時立ち寄った村の村長が魔族に情けを掛けた時も、警告はしつつも止めは刺さなかった。
魔族を前にして衛兵に取り押さえられれば、実力行使で抜け出せたにも関わらず敢えて連行され、事を荒立てないように努めた。
かつて、ヒンメルやその時立ち寄った村の村長が魔族に情けを掛けた時も、警告はしつつも止めは刺さなかった。
「もし、妙な真似をしたら殺す」
「し、しないわよ……」
無表情のまま睨みを利かせ、フリーレンは杖を下す。
ここでハンディを殺すのは簡単だが、ハーマイオニーの反対を押し切って関係を悪化させ、内輪揉めにもつれ込むのもよろしくない。
さすがに、村長を殺された時の繰り返しにならないよう、厳重に監視はしておくが。
ここでハンディを殺すのは簡単だが、ハーマイオニーの反対を押し切って関係を悪化させ、内輪揉めにもつれ込むのもよろしくない。
さすがに、村長を殺された時の繰り返しにならないよう、厳重に監視はしておくが。
(封魔鉱か…こんなものが支給されているなんてね)
ハンディの取り調べを行う中で、支給品をカツアゲしたところ興味深いものをフリーレンは発見した。
封魔鉱、魔法を封じる力を持つ鉱石。
ハンディがフリーレンの結界を突破したのも、これが理由だろう。
封魔鉱、魔法を封じる力を持つ鉱石。
ハンディがフリーレンの結界を突破したのも、これが理由だろう。
(だが、これは非常に出来が良いとは言えない贋作だな)
面白いのは、フリーレンの結界を完全解除するのではなく、フリーレンすら気付かない程の一部分だけを無効化した事。
そして本来は魔法を封じ光を放つ封魔鉱が、光ではなく罅が入っている事。
何より、フリーレンが放とうとしたゾルトラークをランドセル収納時とはいえ、無効化しなかった事。
この事から、無効範囲も狭まった上で魔法を無効化する度に、亀裂が入り耐久にも問題がある偽物だと判断した。
そして本来は魔法を封じ光を放つ封魔鉱が、光ではなく罅が入っている事。
何より、フリーレンが放とうとしたゾルトラークをランドセル収納時とはいえ、無効化しなかった事。
この事から、無効範囲も狭まった上で魔法を無効化する度に、亀裂が入り耐久にも問題がある偽物だと判断した。
(乃亜も封魔鉱は加工できなかったのか)
硬すぎて、乃亜の技術でも加工する術が存在しなかった。
あるいは。
あるいは。
(純度の高すぎる封魔鉱は、この島の魔法に影響を及ぼすから持ち込めなかった)
これは悪くない情報だ。
もしも、乃亜が封魔鉱を自在に加工でき武器へと仕込めるのなら、フリーレンには手立てがなかった。
無論、この偽物がフェイクで油断させる為と考えられなくもないが。
もしも、乃亜が封魔鉱を自在に加工でき武器へと仕込めるのなら、フリーレンには手立てがなかった。
無論、この偽物がフェイクで油断させる為と考えられなくもないが。
「───マサオ、さんが……?」
あまりにも臭う為、シャワーを浴びさせ着替えも民家から拝借しハンディに着せた後。
ハンディも一息着いて気が抜けたのか、シュライバーという気狂いとリンリンという怪物に襲われて、大変だったと口を滑らせた。
その時にエスターという少女が捕食され、その場にマサオが立ち会っていたとも。
ハンディも一息着いて気が抜けたのか、シュライバーという気狂いとリンリンという怪物に襲われて、大変だったと口を滑らせた。
その時にエスターという少女が捕食され、その場にマサオが立ち会っていたとも。
「そうよ、あいつ追い詰められた時、変なカードの力でエスターと入れ替わったのよ。
そしたら、そのまんまエスター、食べられちゃったワケ」
そしたら、そのまんまエスター、食べられちゃったワケ」
特殊なカード、フリーレンに支給されたアイテムと恐らく同一種のものだろう。
リンリンが巨人のような体躯の持ち主で、人を食らいだした理由は分からない。強く半ば脅すようにフリーレンが聞き出そうとしても、ハンディも要領を得ない口ぶりで、ハンディ自身も理解しきれていない様子だ。
リンリンが巨人のような体躯の持ち主で、人を食らいだした理由は分からない。強く半ば脅すようにフリーレンが聞き出そうとしても、ハンディも要領を得ない口ぶりで、ハンディ自身も理解しきれていない様子だ。
(魔族? いや、奴らならもっと狡猾にする)
個体差はあるが、魔族の知能は低くない。フリーレンを侮り、実力差も分からず挑んだアウラの配下のような個体もいるが、一先ずは対主催という体で溶け込んだのなら、そんな発作のように人を捕食するような、あからさまな真似はしないだろう。
それは、フリーレンの世界の魔族という概念であるため、別世界の魔族という事も考えられるが。
それは、フリーレンの世界の魔族という概念であるため、別世界の魔族という事も考えられるが。
「そん、な……」
リンリンの異常さと危険性などよりも、桃華にとって驚嘆に値したのはマサオが間接的な殺人を犯してしまったことだった。
そして、そのマサオの元には赤ん坊はおらず、なおかつマサオ本人が語るにはうずまきナルトという化け狐を操る殺戮者に襲われ、命を落としたのだという。
そして、そのマサオの元には赤ん坊はおらず、なおかつマサオ本人が語るにはうずまきナルトという化け狐を操る殺戮者に襲われ、命を落としたのだという。
「あの時……」
選択肢はほぼ無いに等しかった。
マサオ達を安全に着地させられるようにするのが精一杯で。
でも、ハンディが言うにはマサオが飛ばされた施設はろくでもない場所らしかった。
施設の名称を確認し、写影が顔をしかめるのを見て。
写影ははぐらかしていたものの、地図を見てハーマイオニーが「とんでもない施設ね! 頭がおかしいんだわ!」と叫んでいたのを聞いて。
どういうことかと聞けば、気まずそうにハーマイオニーは話してくれた。
本当に最低な施設名で、流石の桃華といえども乃亜に対する嫌悪感が、その上限を更に飛び越えていく。
人の命を弄ぶ輩に言っても今更だが、女性を何だと思っているのか。
映画館にそこを運営するスタッフが居なかったように。
仮にそういう場所であったとしても、今は誰もいないもぬけの殻で、危険性はそうないだろうと写影は言ってくれたが。
自分があの二人を死地に追いやったのではないかと、ずっと自分を責め続けていた。
もっと桃華が上手くウェザーリポートを操れていれば、全員はぐれることなくフリーレンと合流できたかもしれない。
今頃は皆でハンバーグを食べて、あの赤ちゃんも死なずに済んだかもしれない。
マサオ達を安全に着地させられるようにするのが精一杯で。
でも、ハンディが言うにはマサオが飛ばされた施設はろくでもない場所らしかった。
施設の名称を確認し、写影が顔をしかめるのを見て。
写影ははぐらかしていたものの、地図を見てハーマイオニーが「とんでもない施設ね! 頭がおかしいんだわ!」と叫んでいたのを聞いて。
どういうことかと聞けば、気まずそうにハーマイオニーは話してくれた。
本当に最低な施設名で、流石の桃華といえども乃亜に対する嫌悪感が、その上限を更に飛び越えていく。
人の命を弄ぶ輩に言っても今更だが、女性を何だと思っているのか。
映画館にそこを運営するスタッフが居なかったように。
仮にそういう場所であったとしても、今は誰もいないもぬけの殻で、危険性はそうないだろうと写影は言ってくれたが。
自分があの二人を死地に追いやったのではないかと、ずっと自分を責め続けていた。
もっと桃華が上手くウェザーリポートを操れていれば、全員はぐれることなくフリーレンと合流できたかもしれない。
今頃は皆でハンバーグを食べて、あの赤ちゃんも死なずに済んだかもしれない。
「アンタ、せめてデパートとかに飛ばしてあげれば良かったじゃない」
それが本当にあの佐藤マサオなのか、確認のために容姿やそれまでの経緯を知る限りハンディに話させたが。
間違いなく、その全てが佐藤マサオ本人であることを示していた。
ハンディもその中で事情を知りながら、特に悪気もなく人間相手に珍しく同情的な発言を漏らす。
間違いなく、その全てが佐藤マサオ本人であることを示していた。
ハンディもその中で事情を知りながら、特に悪気もなく人間相手に珍しく同情的な発言を漏らす。
「君、黙れ」
「ひぃ……!」
写影から殺意のボルテージが引きあがったのを感じ、ハンディは冷や汗をかきながら口を噤んだ。
常日頃、馬鹿人間と見下した言動を繰り返すハンディでも、この殺し合いは自分よりも何百倍も強い人間がごまんと居るのは理解していた。
この写影も、それに連なる強さを持っているかもと考えると、生きた心地がしない。
常日頃、馬鹿人間と見下した言動を繰り返すハンディでも、この殺し合いは自分よりも何百倍も強い人間がごまんと居るのは理解していた。
この写影も、それに連なる強さを持っているかもと考えると、生きた心地がしない。
「良いんですのよ。写影さん、ハンディさんの言う通りですもの」
「それは違うよ。君は……」
「ちゃんと、地図を見て立地をちゃんと頭に入れていれば、もっとマシな場所に。
ウェザーリポートの扱いももっと練習していれば……マサオさんも赤ちゃんも……」
「桃華、それはもう…そう出来るのが理想かもしれないけど、いくら何でも無茶だわ」
「それは違うよ。君は……」
「ちゃんと、地図を見て立地をちゃんと頭に入れていれば、もっとマシな場所に。
ウェザーリポートの扱いももっと練習していれば……マサオさんも赤ちゃんも……」
「桃華、それはもう…そう出来るのが理想かもしれないけど、いくら何でも無茶だわ」
一人の人間が並行して行うには限界がある。
幼いながら、豊富な知識とそれに見合った能力を兼ねるハーマイオニーだが。
殺し合いを強制され、変な島に送られ、慣れない未知の能力を手にしてその練度を二時間もしない内に深め、島の立地も正確に頭に叩き込むなど、不可能だと匙を投げる。
幼いながら、豊富な知識とそれに見合った能力を兼ねるハーマイオニーだが。
殺し合いを強制され、変な島に送られ、慣れない未知の能力を手にしてその練度を二時間もしない内に深め、島の立地も正確に頭に叩き込むなど、不可能だと匙を投げる。
「万全を期するのが一番だけど、そうならずに賭けに出るしかない場面もある。
仕方ないで、済ませられない気持ちは分かるけどね」
仕方ないで、済ませられない気持ちは分かるけどね」
フリーレンも、桃華の立場でそんな完璧な立ち回りを要求されて、叶えられるとも思えない。
かつてエルフの村を滅ぼされ、誰も守れなかった。
あまり他者への共感性の高くないフリーレンでも、その過去から桃華が自分を責め続けてしまう辛さも想像がついた。
かつてエルフの村を滅ぼされ、誰も守れなかった。
あまり他者への共感性の高くないフリーレンでも、その過去から桃華が自分を責め続けてしまう辛さも想像がついた。
「マサオさんは、まだこの近くにいるかもしれない。ハンディさん、そうですわね?」
「様付けにしてくれないかしr───」
「様付けにしてくれないかしr───」
ひやりと、後頭部に冷たいものが当たる。
フリーレンの杖の先だった。
フリーレンの杖の先だった。
「は、ハンディで……い…良いわ……桃華ちゃん……。
ま、子供の足だしそう遠くには行ってないんじゃない?」
ま、子供の足だしそう遠くには行ってないんじゃない?」
「……フリーレンさん、私」
「駄目だよ。桃華」
桃華の意図を察し、先回りするように否定する。
「そのリンリンという娘も危ないけど、それ以上にシュライバーという男の子も不味い。
正直に言うけど、私でもあまり勝てる気がしない」
正直に言うけど、私でもあまり勝てる気がしない」
不安にさせるのは分かったうえで、説得力を持たせられるように敢えて自分を卑下するような言い方をする。
ハンディの話を聞いただけでもシュライバーの実力は高い。その残虐性も、ある意味では魔族をも凌ぐだろう。
本当に戦うのであれば、絶対に負ける気などないが。それは別とし、交戦のないまま殺し合いからの脱出を達したいのが本音だ。
ハンディの話を聞いただけでもシュライバーの実力は高い。その残虐性も、ある意味では魔族をも凌ぐだろう。
本当に戦うのであれば、絶対に負ける気などないが。それは別とし、交戦のないまま殺し合いからの脱出を達したいのが本音だ。
「全員で固まっている方が良い。私もその方が守りやすいから。
……多分だけど、シュライバーは機動性が高すぎて、逆に一つのエリアに留まることは多くないと思う。マサオとは、きっとそう何度も遭遇しないよ。
リンリンというのも、腹が膨れたのならそう人は襲わないだろうし。
だから、慌てて探すより……ガッシュとの…合流を待とう」
……多分だけど、シュライバーは機動性が高すぎて、逆に一つのエリアに留まることは多くないと思う。マサオとは、きっとそう何度も遭遇しないよ。
リンリンというのも、腹が膨れたのならそう人は襲わないだろうし。
だから、慌てて探すより……ガッシュとの…合流を待とう」
「……」
理屈では、フリーレンが語るまでもなく、この場に留まり続けた方が良いと分かっていた。
だけど、今もこうしてマサオが辛い目に合っていると考えるだけで、良心の呵責に苛まれていく。
フリーレンに保護され、食事まで提供されて、談笑までして。
そんなぬるま湯に浸かっている時に、あの子はどんな怖い目に合って苦しんだのか。
自分はそんなことも知らずに、最低な事を。
だけど、今もこうしてマサオが辛い目に合っていると考えるだけで、良心の呵責に苛まれていく。
フリーレンに保護され、食事まで提供されて、談笑までして。
そんなぬるま湯に浸かっている時に、あの子はどんな怖い目に合って苦しんだのか。
自分はそんなことも知らずに、最低な事を。
「───この結界、あの屋敷のものと同じだな」
フリーレンが異変に気付き、結界の破壊を悟ったのと同時に冷たく声が響き渡る。
民家の壁が吹き飛び、その破片が舞い散る。
そこから詫びることもなく、外から土足で大きな瓢箪を担いだ少年が入り込む。
民家の壁が吹き飛び、その破片が舞い散る。
そこから詫びることもなく、外から土足で大きな瓢箪を担いだ少年が入り込む。
「……しつこいな」
「禁止エリア、殺し合いの停滞を考えたうえでの処置であれば、そこに多くの参加者が潜んでいるのは当然か。
もしやと思ったが、移動して正解だったようだな」
もしやと思ったが、移動して正解だったようだな」
砂漠の我愛羅。
血に飢えた殺戮者は、新たな血を求め狩場を移動した。
血に飢えた殺戮者は、新たな血を求め狩場を移動した。
(こいつ……)
血の匂いがする。
今まで出会った人類と魔族と魔物と野生の獣も。
その全てを合算した中で、上位に位置するほどの血の匂いだ。
殺した数は生半可なものではないだろう。その死臭がこびりついて、我愛羅から剥がれていない。
今まで出会った人類と魔族と魔物と野生の獣も。
その全てを合算した中で、上位に位置するほどの血の匂いだ。
殺した数は生半可なものではないだろう。その死臭がこびりついて、我愛羅から剥がれていない。
「良い腕だ」
不穏な殺意はそのままに、フリーレンの実力を高く称賛する。
それが忍術かまでは分からず、畑違いのものではあるが。フリーレンの張った結界は非常に高度なものだった。
一度目は、それで顔も拝めず取り逃がしたのだから。
だが二度目であれば、我愛羅も相応に対策も思いつく。砂で地面を砕き、結界の及ばぬ地中から接近し内部に潜り込み、内部から結界を破壊する。
フリーレンが気付いた頃には、既に我愛羅は目の前だ。
それが忍術かまでは分からず、畑違いのものではあるが。フリーレンの張った結界は非常に高度なものだった。
一度目は、それで顔も拝めず取り逃がしたのだから。
だが二度目であれば、我愛羅も相応に対策も思いつく。砂で地面を砕き、結界の及ばぬ地中から接近し内部に潜り込み、内部から結界を破壊する。
フリーレンが気付いた頃には、既に我愛羅は目の前だ。
「────!!」
瞬時にして五つの光線が迸る。
我愛羅の意識と関係なく砂の自動ガードが展開された。
我愛羅の意識と関係なく砂の自動ガードが展開された。
「凄まじい貫通力だ」
盾のように広げられた砂の塊。
そこに五つの風穴が広げられ、その奥から我愛羅の視線がフリーレンを捉えた。
砂を抉り、貫く触感の僅かな違和感から、我愛羅は砂の防御を自動から手動へと変更。
防ぐのではなく、射線を逸らすよう砂を変形させしフリーレンの魔法を避けた。
そこに五つの風穴が広げられ、その奥から我愛羅の視線がフリーレンを捉えた。
砂を抉り、貫く触感の僅かな違和感から、我愛羅は砂の防御を自動から手動へと変更。
防ぐのではなく、射線を逸らすよう砂を変形させしフリーレンの魔法を避けた。
「……」
完全な不意打ち、そして初見の人を殺す魔法(ゾルトラーク)を、その性質を見抜き対処された。
そして砂の防御も非常に厄介だ。
自動に攻撃を感知し、意識外であろうと攻撃を遮断する。砂という不形の性質も特定の形に囚われることなく、優秀な防御を可能とする。
ただの防御であれば、ゾルトラークの着弾で決着が着いたのだ。
それを射線をずらす等と器用な真似を出来たのは、砂のその性質ゆえだ。
そして砂の防御も非常に厄介だ。
自動に攻撃を感知し、意識外であろうと攻撃を遮断する。砂という不形の性質も特定の形に囚われることなく、優秀な防御を可能とする。
ただの防御であれば、ゾルトラークの着弾で決着が着いたのだ。
それを射線をずらす等と器用な真似を出来たのは、砂のその性質ゆえだ。
────砂縛柩
足元から砂がうねりを上げ、フリーレンを取り囲むように浮かぶ。
四方を囲む砂に、防御魔法を展開しその身に触れるのを阻む。
四方を囲む砂に、防御魔法を展開しその身に触れるのを阻む。
(物質に魔力を練り込んだ砂の魔法)
ゾルトラークがそのあまりの強さに解析、普及したが為に一般攻撃魔法と成り果て、防御魔法は魔法には強いが、物理的な攻撃には脆弱であるという独特な変化を遂げた。
今の魔法使い。フェルンならばいざ知らず、例え一級魔法使いでもこれを初見で食らえば今の防御魔法で防ごうとし、砂に押し潰され血と肉片を撒き散らしていたに違いない。
今の魔法使い。フェルンならばいざ知らず、例え一級魔法使いでもこれを初見で食らえば今の防御魔法で防ごうとし、砂に押し潰され血と肉片を撒き散らしていたに違いない。
「写影、すぐにカタを着ける。皆を連れて逃げて」
「フリーレン……」
どの時間に、何処で合流するか。
それらの情報を口にしない理由は一つ。
フリーレンも我愛羅を確実に仕留めきる自信がないから。
もしもフリーレンが破れてしまえば、それを聞いた我愛羅に追跡されてしまう。
そして、リーゼロッテもリンリンもシュライバーも近辺に居るかもしれないこのエリアで、フリーレンがこの場への離脱を指示したのは。
それらの情報を口にしない理由は一つ。
フリーレンも我愛羅を確実に仕留めきる自信がないから。
もしもフリーレンが破れてしまえば、それを聞いた我愛羅に追跡されてしまう。
そして、リーゼロッテもリンリンもシュライバーも近辺に居るかもしれないこのエリアで、フリーレンがこの場への離脱を指示したのは。
「ごめん。巻き込まない自信がない」
民家を覆い隠し朝日を遮断し、大きな影が写影を黒く染め上げる。
その正体は砂だった。山のように膨大な砂が、我愛羅の背後から盛り上がり蠢いている。
地中を掘り進めた時に、石を岩を砕き、それらを砂に変えたのだ。
あの結界の主であれば我愛羅も苦戦は必須だろうと考えて。
その正体は砂だった。山のように膨大な砂が、我愛羅の背後から盛り上がり蠢いている。
地中を掘り進めた時に、石を岩を砕き、それらを砂に変えたのだ。
あの結界の主であれば我愛羅も苦戦は必須だろうと考えて。
(なん、だ…あれ……)
まるで生きた砂嵐だった。
あんなものを、ちっぽけな人間にぶつける気なのか?
固まっていた方が良いと言ったフリーレンが今はリスクと危険を承知で、自分から離れ逃げろというのも納得がいく。
こんなものを、庇いながら対処するなど不可能だ。
あんなものを、ちっぽけな人間にぶつける気なのか?
固まっていた方が良いと言ったフリーレンが今はリスクと危険を承知で、自分から離れ逃げろというのも納得がいく。
こんなものを、庇いながら対処するなど不可能だ。
「写影、行くわよ。フリーレンの犠牲を無駄にしては駄目」
「ハンディ、お前は残れ」
「え、そんな……そん……」
「僅かでも動けば殺す」
フリーレンから僅かに睨まれ、ハンディはその場を微動だに出来ずにいた。
自分の監視から離れて、写影達と同行させるなどフリーレンが許す訳もない。
自分の監視から離れて、写影達と同行させるなどフリーレンが許す訳もない。
「フリーレンさん……」
「桃華、行こう」
躊躇う桃華の腕を掴む。
リーゼロッテの時は、フリーレンが敢えてヘイトを稼いで攻撃がこちらに及ばないよう調整してくれた。
だが、我愛羅は────。
リーゼロッテの時は、フリーレンが敢えてヘイトを稼いで攻撃がこちらに及ばないよう調整してくれた。
だが、我愛羅は────。
────流砂瀑流
一度、取り逃がした経験から。
ここで逃がすくらいならばと、一気にこの場の全員を圧殺する。
声で語らずも。その殺意に満ち溢れた目が語っている。
ここで逃がすくらいならばと、一気にこの場の全員を圧殺する。
声で語らずも。その殺意に満ち溢れた目が語っている。
「くっ、皆! 走るんだ!!」
まるで海のように、砂が波立ち民家をも遥かに超えた津波となって、一斉に降り注ぐ。
以前、ルーデウスとさくらに放ったそれとは、規模が比較にもならない程の砂の津波。
間に合うかなんて分からない。逃げろと言われたが、これはフリーレンすらも想定外の異常事態かもしれない。
ただ、ハーマイオニーが涙目になりながら自分の横を走り去ったのを確認して、写影も桃華の腕をより強く掴んで、引っ張るように走る。
もう、今はただただ走るかしない。
意思を持った砂は雪崩の如く民家を飲み込み、その仲まで砂が流れ込み、一秒もせずにフリーレンに迫っていく。
その次は、写影達だ。猶予は一秒にも満たないだろう。フリーレンのほんの数コンマ後に死ぬかどうかでしかない。
以前、ルーデウスとさくらに放ったそれとは、規模が比較にもならない程の砂の津波。
間に合うかなんて分からない。逃げろと言われたが、これはフリーレンすらも想定外の異常事態かもしれない。
ただ、ハーマイオニーが涙目になりながら自分の横を走り去ったのを確認して、写影も桃華の腕をより強く掴んで、引っ張るように走る。
もう、今はただただ走るかしない。
意思を持った砂は雪崩の如く民家を飲み込み、その仲まで砂が流れ込み、一秒もせずにフリーレンに迫っていく。
その次は、写影達だ。猶予は一秒にも満たないだろう。フリーレンのほんの数コンマ後に死ぬかどうかでしかない。
「大丈夫だよ。写影」
膨大な量の砂の蠢くなか、その轟音にかき消されそうな小さな声。
だが、深い強さを込められた声で、フリーレンは言い放つ。
だが、深い強さを込められた声で、フリーレンは言い放つ。
「ここから先は誰も通さない」
絶体絶命だった。
フリーレンの強さは先のリーゼロッテとの戦いで知っていたが、それでもこれをどうにか出来るとは到底思えない。
だけど、その砂の波に比べあまりにも矮小な後姿が。
今はとても大きく力強く思えて。
フリーレンの強さは先のリーゼロッテとの戦いで知っていたが、それでもこれをどうにか出来るとは到底思えない。
だけど、その砂の波に比べあまりにも矮小な後姿が。
今はとても大きく力強く思えて。
「お前────」
鏖殺を確信していた我愛羅が表情を驚嘆へと染め上げる。
感じるからだ。チャクラではない。だが、非常に近しいエネルギーの鼓動を。
その強大さ、絶大さ、膨大さ。
どれを取ってもそれはまるで、尾獣のようだ。
感じるからだ。チャクラではない。だが、非常に近しいエネルギーの鼓動を。
その強大さ、絶大さ、膨大さ。
どれを取ってもそれはまるで、尾獣のようだ。
「そうか、力を」
砂がそれを上回る光線により相殺された。
この流砂瀑流は、決して我愛羅の負担も少なくない大技だ。
それを相殺する程の力量を、この少女からは見いだせなかった。
だが、今ならば分かる。これは敵を欺く為の罠だ。奴の持つエネルギーの総量は、尾獣にも匹敵し得る。
それを長年の研磨により、悟らせぬよう力を低く見せる技術を習得している。
何の為かなど聞くまでもない。強さを誤認させることで、相手の隙を突く。
確実にして万全の態勢で相手を殺す。何を仮想敵にしているか知らないが、この女はそれに強い殺意を胸に抱き、こんな騙しの技術を磨き続けたのだ。
この流砂瀑流は、決して我愛羅の負担も少なくない大技だ。
それを相殺する程の力量を、この少女からは見いだせなかった。
だが、今ならば分かる。これは敵を欺く為の罠だ。奴の持つエネルギーの総量は、尾獣にも匹敵し得る。
それを長年の研磨により、悟らせぬよう力を低く見せる技術を習得している。
何の為かなど聞くまでもない。強さを誤認させることで、相手の隙を突く。
確実にして万全の態勢で相手を殺す。何を仮想敵にしているか知らないが、この女はそれに強い殺意を胸に抱き、こんな騙しの技術を磨き続けたのだ。
「フリーレン────」
まるでミサイルでも投下されたかのような爆風が炸裂し、目が開けられない程の閃光が迸る。
その風圧は、今にも写影の小さな体躯なら吹き飛ばしてしまいそうだ。
それなのに、風は髪や服を揺らすだけでその体には傷一つ付いていない。
民家の破片や砂の粒など、人を簡単に殺傷するようなものが、風に煽られて飛び交っているというのに、そのどれもが写影達を避けるように飛んでいく。
その風圧は、今にも写影の小さな体躯なら吹き飛ばしてしまいそうだ。
それなのに、風は髪や服を揺らすだけでその体には傷一つ付いていない。
民家の破片や砂の粒など、人を簡単に殺傷するようなものが、風に煽られて飛び交っているというのに、そのどれもが写影達を避けるように飛んでいく。
フリーレンが自分達の逃げ道を守っている。
どんな魔法なのか知らないが、でもそれしか考えられない。
フリーレンの強さを改めて知ると同時に、あんな大技何度も連発すればきっと消耗も激しいのだろうとすぐに分かる。
そこへ、写影達への配慮もして戦えば猶更だ。
自分達は邪魔なんだ。
もう、振り返る事すらせず写影は走り去る。
フリーレンの強さを改めて知ると同時に、あんな大技何度も連発すればきっと消耗も激しいのだろうとすぐに分かる。
そこへ、写影達への配慮もして戦えば猶更だ。
自分達は邪魔なんだ。
もう、振り返る事すらせず写影は走り去る。
(行ったか)
二つ結びにした髪を揺らし、フリーレンは無表情のまま相対者へと視線を向ける。
砂の防御を展開しながら我愛羅は健在だ。
フリーレンに驚嘆しながらも、決して己が劣るとも考えてはいない。
むしろ、笑みを深めていた。
砂の防御を展開しながら我愛羅は健在だ。
フリーレンに驚嘆しながらも、決して己が劣るとも考えてはいない。
むしろ、笑みを深めていた。
「ク、……く、ク……」
引き攣ったような笑いで、普段からそういったことになれていないのだろう。
糸で皮を無理やり吊り上げたような、口許の笑みに反して瞳孔は見開いている。
それは笑いというよりも、威嚇のようにすら見えた。
糸で皮を無理やり吊り上げたような、口許の笑みに反して瞳孔は見開いている。
それは笑いというよりも、威嚇のようにすら見えた。
「中に何か飼っているな」
「知りたいなら教えてやる」
両手を動かし、印を素早く組む。
なるほど、この男の世界の魔法は手の動きにより設定(プログラミング)されるのだろう。
自分達の扱う魔法がそのイメージにより具現化するのであれば、あの男の術は印を組むことでより強くイメージの固定化を図っているのかもしれない。
フリーレンは努めて冷静に、相手を観察し分析する。
なるほど、この男の世界の魔法は手の動きにより設定(プログラミング)されるのだろう。
自分達の扱う魔法がそのイメージにより具現化するのであれば、あの男の術は印を組むことでより強くイメージの固定化を図っているのかもしれない。
フリーレンは努めて冷静に、相手を観察し分析する。
「生きていられたらな」
我愛羅は歪んだ笑みを更に歪ませる。
開示された名簿には、あのうちはサスケの名はなかった。
期待外れも良い所だろう。うずまきナルトとかいうアホ面を呼んで、奴を呼ばなかった乃亜の目は節穴のそれだ。
だが、あの沙都子を守ろうとするメリュジーヌという少女。
そしてこの未知数の力を持つフリーレンという女。
少しは、楽しめる相手が増えた。
それに、うずまきナルトと奈良シカマルもいずれは殺すつもりだった。逃がす気はない。
開示された名簿には、あのうちはサスケの名はなかった。
期待外れも良い所だろう。うずまきナルトとかいうアホ面を呼んで、奴を呼ばなかった乃亜の目は節穴のそれだ。
だが、あの沙都子を守ろうとするメリュジーヌという少女。
そしてこの未知数の力を持つフリーレンという女。
少しは、楽しめる相手が増えた。
それに、うずまきナルトと奈良シカマルもいずれは殺すつもりだった。逃がす気はない。
「フリーレン、あ…あんた……ほ、ほんとに……あいつなんとかできるんでしょうね?」
怯えながらハンディはやはり微動だにせず震えた声を絞り出す。
我愛羅もヤバいが、フリーレンも怖すぎる。
戦いの最中、その節々からあの男と似たものを感じるのだ。
吸血鬼を憎み、一切の慈悲もなく鬼のように斬り捨てる修羅のような男。
あの宮本明に。
我愛羅もヤバいが、フリーレンも怖すぎる。
戦いの最中、その節々からあの男と似たものを感じるのだ。
吸血鬼を憎み、一切の慈悲もなく鬼のように斬り捨てる修羅のような男。
あの宮本明に。
「操られてるって訳でもないね。それなら、私も加減はしない」
砂と光線が交わり、爆音を鳴り響かせる。
殺意と殺意のぶつけ合い、それが文字通り殺し合いの開幕のゴングとなった。
────
『二人…上手く行けば三人仕留めた』
「期待以上の戦果ですけど」
メリュジーヌから連絡を受けて、沙都子は息を飲んだ。
上手くいけば三人。あの時、仕留め損ねたシカマル、梨沙、龍亞。
人数で言えばあの三人組になるが。
確か、港に向かったのは他にも、サトシともう一人梨花も居た筈だ。
彼らが合流し五人になり、その内の三人というのも考えられる。
上手くいけば三人。あの時、仕留め損ねたシカマル、梨沙、龍亞。
人数で言えばあの三人組になるが。
確か、港に向かったのは他にも、サトシともう一人梨花も居た筈だ。
彼らが合流し五人になり、その内の三人というのも考えられる。
(……梨花を、殺したんですの?)
メリュジーヌは会ってから話すと言った。その時、何故沙都子は誰を殺めたか聞かなかったのか、自分でも分からずにいた。
ただ、何かを悟られぬように平静を装っていた。望んだ通りに期待通りの返事を聞けたのというのに。
ただ、何かを悟られぬように平静を装っていた。望んだ通りに期待通りの返事を聞けたのというのに。
───ここでは君のオヤシロ様の力も制限されている。自殺するのはやめた方がいい。
今になって、乃亜のメッセージカードが脳裏で何度も反唱してしまう。
もしかして自分の知らぬところで、取り返しのつかない事になっているのでは。
自分と同じく、梨花も同様の制限を科せられていないとどうして言える?
もしかして自分の知らぬところで、取り返しのつかない事になっているのでは。
自分と同じく、梨花も同様の制限を科せられていないとどうして言える?
(いえ、あれは…別のカケラの梨花、関係ない……そうよ、関係ない)
引き金を引く事に躊躇いなんてなかった。他人が梨花を殺すのも、散々やり尽くした事だ。
死んでも別のカケラへと移る。世界がループする。例え、その世界が惨劇であっても、最後に行き付いた世界が幸せであれば何の問題もないから。
だけど、その前提が崩れようとしている。
死んでも別のカケラへと移る。世界がループする。例え、その世界が惨劇であっても、最後に行き付いた世界が幸せであれば何の問題もないから。
だけど、その前提が崩れようとしている。
(……仮にそうでも、優勝すれば何の問題はないでしょう)
この手で殺めた有馬かなも。
薬を盛った孫悟飯も。
メリュジーヌが殺した誰かも。
別のカケラの梨花も。
いずれ、死んで貰うこの島の全員も。
優勝した暁には、その願いを叶える力で生き返らせたって良い。それが不可能であれば、その時は悪いが諦めて貰うが。
薬を盛った孫悟飯も。
メリュジーヌが殺した誰かも。
別のカケラの梨花も。
いずれ、死んで貰うこの島の全員も。
優勝した暁には、その願いを叶える力で生き返らせたって良い。それが不可能であれば、その時は悪いが諦めて貰うが。
(ええ……生還さえすれば、私のカケラの梨花が待っているんですもの)
だから、何の問題もない。
問題などない。
問題などない。
「お姉ちゃん、何処か痛いの?」
沙都子の手を取って、メリュジーヌの容姿のままカオスは囁く。
放送が終わってメリュジーヌとの連絡を終えてから、ずっと沙都子は浮かない顔をしていたから。
稼働してから少ない経験の中で、こうなるのは何か痛い事があるんじゃと、カオスは心配そうに顔を覗き込む。
放送が終わってメリュジーヌとの連絡を終えてから、ずっと沙都子は浮かない顔をしていたから。
稼働してから少ない経験の中で、こうなるのは何か痛い事があるんじゃと、カオスは心配そうに顔を覗き込む。
「────ッ、いえ…大丈夫ですわ」
メリュジーヌの顔で、目と鼻の先にまで近づかれるのは心臓に悪かった。
見れば見る程に美しい顔で、幼い顔つき故の未完成さもまたその美に一役買っていた。
カオスの無垢で純粋な奉仕も、その美しさを更に引き立てる。
全くもって、こんな女の子を捨てたらしいオーロラの考える事はよく分からない。
見れば見る程に美しい顔で、幼い顔つき故の未完成さもまたその美に一役買っていた。
カオスの無垢で純粋な奉仕も、その美しさを更に引き立てる。
全くもって、こんな女の子を捨てたらしいオーロラの考える事はよく分からない。
「カオスさんは良い子ですわね。とても」
「んっ……」
頭を軽く撫でてあげる。
自分に反感を抱いているメリュジーヌの容姿のまま目を瞑って、飼い主に懐く犬のように心地よさそうにしている様は悪くない気分だった。
自分に反感を抱いているメリュジーヌの容姿のまま目を瞑って、飼い主に懐く犬のように心地よさそうにしている様は悪くない気分だった。
「カオスさんもお知り合いが呼ばれたんですのよね」
「うん、ニンフお姉様が……でも、良いの。
きっと会ったら、痛い愛を与えてくるから」
きっと会ったら、痛い愛を与えてくるから」
先程の放送でカオスも身内の名前が呼ばれたらしい。
一瞬、それで自暴自棄になって襲ってはこないかと警戒したが、杞憂に終わってくれたようだ。
一瞬、それで自暴自棄になって襲ってはこないかと警戒したが、杞憂に終わってくれたようだ。
「沙都子……」
「ええ、私も分かりますわ」
目を開けて、カオスは意識をメリュジーヌを演じる事へと切り替える。
「僕の後ろに居て」
一人称も妖精騎士のものへと変えて。
堂々と騎士然とした態度で、カオスはこちらへと走ってくる少年と少女達を見つめる。
堂々と騎士然とした態度で、カオスはこちらへと走ってくる少年と少女達を見つめる。
────
────最悪の展開だ。
北条沙都子とメリュジーヌ。
一見して、とても友好的でメリュジーヌもまるで絵本から飛び出した王子のような。
凛々しくも誇り高い戦士としての毅然とした態度で、写影達へと接してくれている。
慌てて逃げ出し、行き場もろくに定めないまま──運が良ければガッシュと再合流出来るかもしれないと、大雑把に西側へ──体力も尽き掛けた所へ優しく、落ち着く様諭し、体を休めた方がよいと、そしてメリュジーヌがその間のしばしの護衛を買って出てくれた。
一見して、とても友好的でメリュジーヌもまるで絵本から飛び出した王子のような。
凛々しくも誇り高い戦士としての毅然とした態度で、写影達へと接してくれている。
慌てて逃げ出し、行き場もろくに定めないまま──運が良ければガッシュと再合流出来るかもしれないと、大雑把に西側へ──体力も尽き掛けた所へ優しく、落ち着く様諭し、体を休めた方がよいと、そしてメリュジーヌがその間のしばしの護衛を買って出てくれた。
(どっちなんだ?
本当に北条沙都子は殺し合いに乗っていないのか、乗っていてメリュジーヌはグルか?
それとも、メリュジーヌも騙されているのか?)
本当に北条沙都子は殺し合いに乗っていないのか、乗っていてメリュジーヌはグルか?
それとも、メリュジーヌも騙されているのか?)
写影と桃華はグレイラット邸での情報交換で、風見一姫から北条沙都子は危険であるかもしれないと注意喚起を受けていた。
その知人である古手梨花も同じく、ループする世界で何度も惨劇を起こされ殺され続けたとも。
俄かには信じがたいが、梨花や沙都子は死ぬことで前の時間軸かつ、ほんの僅かに梨花に関わる範疇で歴史の異なってくる世界へタイムリープするのだという。
それを利用し、沙都子は梨花の心をへし折る為に、幾度なく惨劇を繰り返し暗躍したのだと。
その知人である古手梨花も同じく、ループする世界で何度も惨劇を起こされ殺され続けたとも。
俄かには信じがたいが、梨花や沙都子は死ぬことで前の時間軸かつ、ほんの僅かに梨花に関わる範疇で歴史の異なってくる世界へタイムリープするのだという。
それを利用し、沙都子は梨花の心をへし折る為に、幾度なく惨劇を繰り返し暗躍したのだと。
「良かったわ……沙都子とメリュジーヌに会えて」
「いえ、困ったときはお互い様ですもの」
「僕は騎士道に従っているだけだ」
ハーマイオニーはこの事を知らない。
沙都子に関しては一姫の憶測でしかなく、殺し合いに乗っているという明確な根拠がないからだ。
これは当の一姫も言っていた事で、雛見沢症候群に関しては警戒を広めるべきだが沙都子の悪評を悪戯に撒くのは、逆にこちらの信用を落とす可能性もあるので控えた方が良いと。
沙都子に関しては一姫の憶測でしかなく、殺し合いに乗っているという明確な根拠がないからだ。
これは当の一姫も言っていた事で、雛見沢症候群に関しては警戒を広めるべきだが沙都子の悪評を悪戯に撒くのは、逆にこちらの信用を落とす可能性もあるので控えた方が良いと。
「疲れたでしょう? 私、レモンティーを淹れてきましたの。先ずは落ち着く為にも、一杯如何でしょう?
このランドセル、優れモノでして。
温かいお茶を淹れれば、ずっと温かいまま。冷たい物も冷えたまま。鮮度を一切落とさず、質量も無視して、好きなだけ入れられる冷蔵庫要らずでしてよ」
このランドセル、優れモノでして。
温かいお茶を淹れれば、ずっと温かいまま。冷たい物も冷えたまま。鮮度を一切落とさず、質量も無視して、好きなだけ入れられる冷蔵庫要らずでしてよ」
ランドセルから美柑達に振舞った時、その民家からくすねておいた水筒とカップを取り出し、沙都子はレモンティーを注ぐ。
「そう、淹れたてのまま保存できるのね。
えぇ……一杯もら……」
えぇ……一杯もら……」
「は、はっくしょん……!!」
大袈裟にくしゃみをするフリをして、桃華がよろめいたままハーマイオニーへと衝突する。
強い衝撃でハーマイオニーもよろめき、手にしたカップを傾けてお茶は零れてしまった。
強い衝撃でハーマイオニーもよろめき、手にしたカップを傾けてお茶は零れてしまった。
「ご、ごめんなさいまし。ハーマイオニーさん! お怪我は……」
「い、いえ……良いわ。大丈夫よ」
「い、いえ……良いわ。大丈夫よ」
鼻を啜る仕草を見せた桃華に、むしろハーマイオニーは風邪を引いたのかと心配してくれた。
内心で猛烈に謝りながら、桃華は地面に落ちて土に吸収されていくレモンティーを見つめる。
これにもし薬が盛られていれば、雛見沢症候群という疑心暗鬼を誘発する病に掛かるというのだから、信じられない。
内心で猛烈に謝りながら、桃華は地面に落ちて土に吸収されていくレモンティーを見つめる。
これにもし薬が盛られていれば、雛見沢症候群という疑心暗鬼を誘発する病に掛かるというのだから、信じられない。
(そうだ……フリーレンが確か、変な風土病が持ち込まれているかもしれないって言ってたわね。
口にする物には気を付けろって……)
口にする物には気を付けろって……)
遅れて、ハーマイオニーがフリーレンからの注意喚起を思い起こし、戦慄した。
今、自分は桃華に偶然を装い助けられたのか?
この沙都子という少女は、警戒しなくてはいけないのか?
今、自分は桃華に偶然を装い助けられたのか?
この沙都子という少女は、警戒しなくてはいけないのか?
「メリュジーヌ、フリーレンが心配なんだ。
頼む。力を貸して欲しい」
頼む。力を貸して欲しい」
沙都子に違和感を悟られる前に、本音とその矛逸らしの半々の入れ混じった思いでフリーレンの応援を要請する。
「……沙都子?」
メリュジーヌのアリバイと信用を稼ぐという点では、彼らの求めに応じるのも悪くない。
それぐらいはカオスでも分かったが、襲ってきたのはあの砂の少年らしい。
カオスとしては、沙都子を連れてあれの相手をするのは、あまり良い気持ちではない。
高い範囲攻撃を可能とする砂の能力は、沙都子を庇いながら戦うのは難しい。
それぐらいはカオスでも分かったが、襲ってきたのはあの砂の少年らしい。
カオスとしては、沙都子を連れてあれの相手をするのは、あまり良い気持ちではない。
高い範囲攻撃を可能とする砂の能力は、沙都子を庇いながら戦うのは難しい。
(彼らに借りを作るのも悪くありませんが)
あの砂使いを相手にするのは、大分リスクが高い。これがメリュジーヌならともかく、カオスは表面上を真似ているだけに過ぎない。
可能なら、カオスと本物のメリュジーヌを入れ替えてからフリーレンの救助に向かいたい。
それに、どうにも彼らはきな臭い。
まるでこちらのことを知って、警戒をしているような。先の桃華のくしゃみも、あれは本当に故意ではないのか。
誰かが雛見沢症候群について、触れ回っていて警戒されているのか?
可能なら、カオスと本物のメリュジーヌを入れ替えてからフリーレンの救助に向かいたい。
それに、どうにも彼らはきな臭い。
まるでこちらのことを知って、警戒をしているような。先の桃華のくしゃみも、あれは本当に故意ではないのか。
誰かが雛見沢症候群について、触れ回っていて警戒されているのか?
(一姫という女が、梨花から話を聞いて彼らに言いふらしても、おかしくありませんわね……)
写影達が一姫と繋がっていれば、沙都子を危険人物として考えいることだろう。
そして、雛見沢症候群について知っていても当然だ。
そして、雛見沢症候群について知っていても当然だ。
(さて、問題は……この後、どうするか)
メリュジーヌと合流して、カオスと入れ替わってからフリーレンの元へ行く。
しかし、これは時間的に無理だ。そこまで戦いは長引かないだろうし、仮に長引いても写影達の前で気付かれず入れ替わるのも無理だ。
では、見捨てるか? しかし、心象は決して良くない。メリュジーヌを対主催だと誤認させるのに、それでは意味がない。
いっそ自分を知っている可能性のある写影達を殺すのもアリか。
しかし、これは時間的に無理だ。そこまで戦いは長引かないだろうし、仮に長引いても写影達の前で気付かれず入れ替わるのも無理だ。
では、見捨てるか? しかし、心象は決して良くない。メリュジーヌを対主催だと誤認させるのに、それでは意味がない。
いっそ自分を知っている可能性のある写影達を殺すのもアリか。
(そうですわね……無力なただの子供三人なら────)
疑わしきは罰する。
エリス達以外にも友好関係を築きたい所ではあるが、懸念事項を抱えてまで優先すべきことでもない。
エリス達以外にも友好関係を築きたい所ではあるが、懸念事項を抱えてまで優先すべきことでもない。
(────口封じに、僕らを殺すなんて考えられたら……!)
その最悪の可能性に、写影も気付いている。
この場で、生殺与奪の権利を握っているのは沙都子だ。
やれる限り、事を荒立てないよう穏便に済むよう慎重に話してきてはいたが、やはり違和感を隠しきるのは難しい。
沙都子もそれに気づかないような馬鹿でもない。
この場で、生殺与奪の権利を握っているのは沙都子だ。
やれる限り、事を荒立てないよう穏便に済むよう慎重に話してきてはいたが、やはり違和感を隠しきるのは難しい。
沙都子もそれに気づかないような馬鹿でもない。
(どうする……考えろ。あの娘が、それを思いとどまる何かを……!)
リーゼロッテとは違うのは、会話自体はまだ通じる相手。
あくまでメリュジーヌを従ている以外は、肉体的なスペックではこちらとほぼ同等の条件だ。
だから、取引や交渉もあちらに利があれば応じる可能性はある。
だが何を口にすればいい? 何が彼女の利になる?
こちらへの攻撃を躊躇させる切り札は何だ?
あくまでメリュジーヌを従ている以外は、肉体的なスペックではこちらとほぼ同等の条件だ。
だから、取引や交渉もあちらに利があれば応じる可能性はある。
だが何を口にすればいい? 何が彼女の利になる?
こちらへの攻撃を躊躇させる切り札は何だ?
「ねぇ、写影さん────」
「なんだい……沙都子」
それは、死刑宣告に等しかった。
「私……」
口調は相変わらず、だがそこに込められた冷たさは刃物のように。
首元に凶器を突き付けられているような錯覚を覚える。
まだ写影は次の一手を考えられてはいない。ここで、沙都子が凶行に及ぶのであればそれを止める手立てはない。
首元に凶器を突き付けられているような錯覚を覚える。
まだ写影は次の一手を考えられてはいない。ここで、沙都子が凶行に及ぶのであればそれを止める手立てはない。
(せめて、桃華とハーマイオニーを逃がすくらいは……それで、沙都子を道連れに……)
なんとか、自分を犠牲にしてでも二人を生かして、可能ならメリュジーヌのブレインである沙都子を潰す。
そうすれば犠牲者はより少なく済むはずだ。メリュジーヌも沙都子を殺められた影響を受けて、桃華達への追撃を緩めるかもしれない。
そうすれば犠牲者はより少なく済むはずだ。メリュジーヌも沙都子を殺められた影響を受けて、桃華達への追撃を緩めるかもしれない。
(やるしかない……。予知能力とスペクテッドを合わせて、一撃でもメリュジーヌの攻撃を避けるんだ。
その後、沙都子を……殺す)
その後、沙都子を……殺す)
自分の命を勘定から度外視し、写影は特攻の手順を脳裏に組み立て、いつでも動けるように注視する。
「今、写影って言ったよな」
ズシリと。
怪獣が街並みを破壊しながら、進行するかのように。
地響きが木霊する。
それは沙都子にも、そして写影にとっても。お互いにとっての不幸であった。
怪獣が街並みを破壊しながら、進行するかのように。
地響きが木霊する。
それは沙都子にも、そして写影にとっても。お互いにとっての不幸であった。
「お前が、エスターを殺したんだな」
風船に手足の生えたような、ピンクの服を着た肥満体系の子供だった。
ただ、その巨体さは人の物ではなく。
まるで巨人の子供のようでサイズ差で言えば、その足元にも及ばない小ささの沙都子や写影が虫けらのようにすら見える。
ただ、その巨体さは人の物ではなく。
まるで巨人の子供のようでサイズ差で言えば、その足元にも及ばない小ささの沙都子や写影が虫けらのようにすら見える。
「しゃ…写影さん……お知り合い、ですの……?」
「いや、僕も……」
さっきまでの一触即発の空気から変わって、お互いに同じ困惑を共有する。
これが一体誰の敵で誰の味方なのか分からない。
しかも、エスターというのはハンディが語っていた捕食されたという少女で。
思えばハンディの語るその化け物の特徴にも一致している。
これが一体誰の敵で誰の味方なのか分からない。
しかも、エスターというのはハンディが語っていた捕食されたという少女で。
思えばハンディの語るその化け物の特徴にも一致している。
────
『小嶋元太
アーカード
ロキシー・ミグルディア
ベッキー・ブラックベル
右天
野原しんのすけ
マニッシュ・ボーイ
有馬かな
山本勝次』
アーカード
ロキシー・ミグルディア
ベッキー・ブラックベル
右天
野原しんのすけ
マニッシュ・ボーイ
有馬かな
山本勝次』
なんでこんな酷い事をするのか、リンリンには分からなかった。
『条河麻耶
城ヶ崎姫子
美遊・エーデルフェルト
リップ=トリスタン
ニンフ』
城ヶ崎姫子
美遊・エーデルフェルト
リップ=トリスタン
ニンフ』
まだ幼いリンリンには数字を数えるのは苦手だが、でも多くの子が死んだのはよく分かる。
『エスター』
最後に呼ばれた女の子名前。
リンリンが、助けることが出来なかった。守れなかった女の子。
リンリンが、助けることが出来なかった。守れなかった女の子。
「ごめん、エスター……おれ、おれ……!」
どんな酷い目にあったんだろう。どんな苦しい思いをしたんだろう。どれだけ怖かったんだろう。
考えるだけで、涙が溢れてきた。
しかも、エスターだけじゃない。他にもたくさんの子の名前が呼ばれた。
これがエスターと同じ目に合った子達ということくらい、リンリンでも分かる。
考えるだけで、涙が溢れてきた。
しかも、エスターだけじゃない。他にもたくさんの子の名前が呼ばれた。
これがエスターと同じ目に合った子達ということくらい、リンリンでも分かる。
「しん、ちゃ……ん……」
マサオはもう涙すら涸れ果て、口をだらしなく開けて終わったと呆然と立っていた。
まだどこかで希望はあった。
いつものように、あのお馬鹿でお下品で。
でも、勇気もあって本当は優しいヒーローみたいな男の子が。
自分をお助けしてくれるんじゃないかって。
まだどこかで希望はあった。
いつものように、あのお馬鹿でお下品で。
でも、勇気もあって本当は優しいヒーローみたいな男の子が。
自分をお助けしてくれるんじゃないかって。
だけど、それは都合の良い幻想でしかなかった。
野原しんのすけは死んだ。この殺し合いに巻き込まれ、誰かに無慈悲に殺されてしまったんだ。
ボーちゃんと同じように。
ボーちゃんと同じように。
────もう、僕死んだ方が楽なんじゃないかな。
「マサオ……お前……」
しんのすけという名前は憶えていた。
マサオの友達らしい。見付けたら、友達になって守ってあげなきゃと思っていた。
だけど、間に合わなかった。
マサオの友達らしい。見付けたら、友達になって守ってあげなきゃと思っていた。
だけど、間に合わなかった。
「ごめん…マサオ……おれ、強いのに……しんのすけの事……」
悔しかった。
自分が強いのは、この殺し合いの中でエスターに話を聞いて、よく理解出来て来ていたから。
自分が強いのは、この殺し合いの中でエスターに話を聞いて、よく理解出来て来ていたから。
────リンリン、貴女の強さは人を守る為に使うのよ。
貴女は優しい子なんだから。
貴女は優しい子なんだから。
江戸川コナン達と合流する前、エスターはこんな事をリンリンに言った。
表面上は美しい人道を説いたものだが、本音は自分を守るように都合よく誘導したいハリボテの台詞ではあったが。
リンリンにとってそれはとても良い響きだった。
人を守れるなら。仲間も友達も家族も。みんな、失わなくて済む。
両親が居なくなっちゃった自分のような子が居たら、優しくしてあげられる。
そしてみんなで仲良くなったら、一緒にテーブルを囲んでお菓子を食べるんだ。
表面上は美しい人道を説いたものだが、本音は自分を守るように都合よく誘導したいハリボテの台詞ではあったが。
リンリンにとってそれはとても良い響きだった。
人を守れるなら。仲間も友達も家族も。みんな、失わなくて済む。
両親が居なくなっちゃった自分のような子が居たら、優しくしてあげられる。
そしてみんなで仲良くなったら、一緒にテーブルを囲んでお菓子を食べるんだ。
この殺し合いも。そう出来れば良いと、リンリンは本当に思っていたのに。
エスターもしんのすけも居ない。
知らない子達も両手の指じゃ足りない位居なくなってしまった。
エスターもしんのすけも居ない。
知らない子達も両手の指じゃ足りない位居なくなってしまった。
「おれ…おれ……弱いんだ……全然、強くなんかねぇ……!」
それは、自分は弱いからだと。リンリンはそう思っていた。
────この娘、何言ってんの。
マサオは死ぬほど冷めた目でリンリンを見つめていた。
エスターを美味しそうに殺しといて、それと同じ口で吐いた台詞とは思えなかった。
挙句、その仇を勝手に勘違いして。
挙句、その仇を勝手に勘違いして。
(エスターが死んだのも、桃華さん達を巻き込んだのも……全部、僕のせいじゃないか……)
もう、助けてなんて思う事も出来ない。
だって悪いのは自分だから。しんのすけも居ないのなら、きっと誰も自分に手を差し伸べてなんかくれない。
対主催(ヒーロー)に出会っても、自分は悪い子だから誰も助けてくれないし、殺されちゃうかかもしれない。
正義の味方は悪者を合法的に殺せるんだから。
だって悪いのは自分だから。しんのすけも居ないのなら、きっと誰も自分に手を差し伸べてなんかくれない。
対主催(ヒーロー)に出会っても、自分は悪い子だから誰も助けてくれないし、殺されちゃうかかもしれない。
正義の味方は悪者を合法的に殺せるんだから。
「あれ……誰だ‥‥…」
放送を聞いてから、桃華と写影を探し当てもなく彷徨っていると。
数人の集団が前方に見えてきた。
そして、金髪の女の子が一言、致命的な台詞を吐いてしまう。
数人の集団が前方に見えてきた。
そして、金髪の女の子が一言、致命的な台詞を吐いてしまう。
ねぇ、写影さん────。
マサオには全く聞こえなかったが、リンリンはその小さな声も逃さず聞き取ったらしい。
その後の行動は早かった。
鬼のような形相で、リンリンは台風のように駆け出していく。そしてマサオもその後に続いていく。
本当は逃げれば良かったのかもしれないけど。もし、リンリンから離れたら何をされるのか分からなくて、やっぱり怖かったから。
こんな時すら勇気を振り絞れない自分をより嫌悪して、マサオも走っていく。
その後の行動は早かった。
鬼のような形相で、リンリンは台風のように駆け出していく。そしてマサオもその後に続いていく。
本当は逃げれば良かったのかもしれないけど。もし、リンリンから離れたら何をされるのか分からなくて、やっぱり怖かったから。
こんな時すら勇気を振り絞れない自分をより嫌悪して、マサオも走っていく。
────
「マサオ…さん……!!?」
この人間離れした存在の傍らに、小さくおにぎり頭の男の子が居た。
見間違える筈もない。雷帝ゼオンから逃げる時に、自分が救い零した男の子。
少なくとも桃華はそう思っている。
見間違える筈もない。雷帝ゼオンから逃げる時に、自分が救い零した男の子。
少なくとも桃華はそう思っている。
「も……もも、か…さん……?」
「良かった、マサオさん。無事でしたのね……!」
「お前が桃華か、エスターを殺しやがって」
激しい怒りと敵意、そして殺意が込められていた。
「マサオから聞いたんだ! お前らが、エスターを殺したって!!
お前ら二人がマサオに酷い目に合わせたんだって!!!」
お前ら二人がマサオに酷い目に合わせたんだって!!!」
その叫びは咆哮のように。声の圧だけで、全身が砕け散りそうなほどの声量だった。
「写影さん、貴方何したんですの?」
「知らない。本当に知らないんだ……」
「知らないフリするんじゃねえッ!! マサオが言ってたんだ!!
おれの仲間が嘘ついてるって言うのか!!?」
おれの仲間が嘘ついてるって言うのか!!?」
困惑しかない。
もし、沙都子のように殺し合いに乗っているなら手を組むのもアリだが、この様子では言いがかりを付けられているようにしか見えない。
その情報源も、桃華と面識のあるマサオというおにぎり頭のようだが、部外者の沙都子からしても信憑性に乏しい。
もし、沙都子のように殺し合いに乗っているなら手を組むのもアリだが、この様子では言いがかりを付けられているようにしか見えない。
その情報源も、桃華と面識のあるマサオというおにぎり頭のようだが、部外者の沙都子からしても信憑性に乏しい。
「あ……あなた…巨人ね。
お、落ち着くのよ。話せば分かる────」
お、落ち着くのよ。話せば分かる────」
「うるせええええ!!!」
「ッ、ァ……」
ハーマイオニーは涙を流して、腰が抜けてへたり込む。
股間辺りが生暖かく、服を濡らしていく。恐怖のあまり失禁してしまった。
怖さと人前で放尿した情けなさで、ハーマイオニーは顔を俯かせた。
股間辺りが生暖かく、服を濡らしていく。恐怖のあまり失禁してしまった。
怖さと人前で放尿した情けなさで、ハーマイオニーは顔を俯かせた。
「エスターはおれの子分で仲間だったんだ!! お前ら、絶対に許さねえ!」
「さ…沙都子……エスターってあの時の子じゃないかな」
「なっ……!?」
やられた。
沙都子は舌打ちし、写影を睨み返す。
当然、写影はおろか沙都子はエスターなんて知らない。会ったこともないのだから。
だが例え嘘でも、あの時の子だと問われてしまえば。
まるで旧知の中で、共に組んでいたように思われてしまえば、
ただでさえ頭に血が上って、ろくにハーマイオニーの話も聞かないこんな相手が。
沙都子は舌打ちし、写影を睨み返す。
当然、写影はおろか沙都子はエスターなんて知らない。会ったこともないのだから。
だが例え嘘でも、あの時の子だと問われてしまえば。
まるで旧知の中で、共に組んでいたように思われてしまえば、
ただでさえ頭に血が上って、ろくにハーマイオニーの話も聞かないこんな相手が。
「お前、こいつらと一緒にエスターを殺したのか?」
沙都子を標的としてカウントしない理屈はない。
「許さねぇ。お前────」
「沙都子に手は出させない」
リンリンの拳とメリュジーヌの剣を模したカオスの翼が激突する。
お互いに奪おうとする者と、守るものが相まみえたのなら交戦は避けられない。
お互いに奪おうとする者と、守るものが相まみえたのなら交戦は避けられない。
(どうしよう……桃華さん達が……)
リンリンが急に走ったと思えば、そこに居たのは今一番出会いたくない人達で。
自分のせいで危険な目にあっている。
マサオの良心が強く痛み、何とかしなきゃいけないのは分かっている。
それでも、自分に何が出来るのか全く分からない。
焦りだけが積もっていき、桃華達が殺されるのは恐らく時間の問題だろう。
自分のせいで危険な目にあっている。
マサオの良心が強く痛み、何とかしなきゃいけないのは分かっている。
それでも、自分に何が出来るのか全く分からない。
焦りだけが積もっていき、桃華達が殺されるのは恐らく時間の問題だろう。
だけど、自分に何が出来るって言うんだ。
むしろここでリンリンがやっつけてくれた方が良いのかもしれない。
だって、僕は────
全て、アンタが悪い子だから───
何もしなければ、自分が助かろうとしたから死んでしまった女の子。
絶対に生き返らせろと、彼女は言っていた。
嫌だった。人なんか殺したくない。それでも、殺し合いで優勝しなければ願いは叶わない。
エスターが生き返らないと、自分はずっと許されない。それも凄く怖くて。
関係ないと言い訳したいけど、何処かで吹っ切れない。
絶対に生き返らせろと、彼女は言っていた。
嫌だった。人なんか殺したくない。それでも、殺し合いで優勝しなければ願いは叶わない。
エスターが生き返らないと、自分はずっと許されない。それも凄く怖くて。
関係ないと言い訳したいけど、何処かで吹っ切れない。
リンリンに写影と桃華の悪評を撒いたのは、マサオだ。エスターを実質殺したのも。
そんな自分が受け入れられる訳がなくて。
そんな自分が受け入れられる訳がなくて。
そんな身勝手な事を考える自分に、更にまた嫌気が差して。
マサオは自己嫌悪のループに陥いっていく。
マサオは自己嫌悪のループに陥いっていく。
「ぁ、う、ぅ……」
ようやく会えた、頼れる年上の桃華にも写影にも。
助けを求める事も、謝る事も出来なかった。
涙すら、枯れ果ててしまった。
助けを求める事も、謝る事も出来なかった。
涙すら、枯れ果ててしまった。
【H-5/1日目/朝】
【フリーレン@葬送のフリーレン】
[状態]魔力消費(中)、疲労(中)、ダメージ(小)
[装備]王杖@金色のガッシュ!
[道具]基本支給品、魔法解除&不明カード×3枚@遊戯王デュエルモンスターズ&遊戯王5D's、ランダム支給品0~1、戦士の1kgハンバーグ、封魔鉱@葬送のフリーレン
[思考・状況]基本方針:殺し合いを止める。
0:早急に我愛羅を倒し、写影達を追う。
1:首輪の解析に必要なサンプル、機材、情報を集めに向かう。
2:ガッシュについては、自分の世界とは別の別世界の魔族と認識はしたが……。
3:シャルティアは次に会ったら恐らく殺すことになる。
4:H-5の一番大きな民家(現在居る場所)にて、ガッシュ達と再合流したいけど。
5:北条沙都子をシャルティアと同レベルで強く警戒、話がすべて本当なら、精神が既に人類の物ではないと推測。
6:リーゼロッテは必ず止める。ヒンメルなら、必ずそうするから。
[備考]
※断頭台のアウラ討伐後より参戦です
※一部の魔法が制限により使用不能となっています。
※風見一姫、美山写影目線での、科学の知識をある程度知りました。
※グレイラッド邸が襲撃を受けた場合の措置として隣接するエリアであるH-5の一番大きな民家で落ち合う約束をしています。
[状態]魔力消費(中)、疲労(中)、ダメージ(小)
[装備]王杖@金色のガッシュ!
[道具]基本支給品、魔法解除&不明カード×3枚@遊戯王デュエルモンスターズ&遊戯王5D's、ランダム支給品0~1、戦士の1kgハンバーグ、封魔鉱@葬送のフリーレン
[思考・状況]基本方針:殺し合いを止める。
0:早急に我愛羅を倒し、写影達を追う。
1:首輪の解析に必要なサンプル、機材、情報を集めに向かう。
2:ガッシュについては、自分の世界とは別の別世界の魔族と認識はしたが……。
3:シャルティアは次に会ったら恐らく殺すことになる。
4:H-5の一番大きな民家(現在居る場所)にて、ガッシュ達と再合流したいけど。
5:北条沙都子をシャルティアと同レベルで強く警戒、話がすべて本当なら、精神が既に人類の物ではないと推測。
6:リーゼロッテは必ず止める。ヒンメルなら、必ずそうするから。
[備考]
※断頭台のアウラ討伐後より参戦です
※一部の魔法が制限により使用不能となっています。
※風見一姫、美山写影目線での、科学の知識をある程度知りました。
※グレイラッド邸が襲撃を受けた場合の措置として隣接するエリアであるH-5の一番大きな民家で落ち合う約束をしています。
【ハンディ・ハンディ(拷問野郎またはお手手野郎)@彼岸島 48日後…】
[状態]:左吉の体、ダメージ(小)、リンリンに対する恐怖(大)、フリーレンへの恐怖(大)
[装備]:レナの鉈@ひぐらしのなく頃に、対ミサイル型の変異種×5@彼岸島 48日後…
[道具]:基本支給品一式、ランダム品0~1
[思考・状況]
基本方針:優勝するわよ。
1:いずれ、ルーデウスとさくらは楽しんで殺してやるわ。
2:ストレス解消にもっと人間を食べたいわね。
3:飛び道具の防御には自信があるわ。だから、マーダーでも対主催でも良いから前衛を探すのよ。
4:リンリンも利用できそうだけど、怖いわ。
5:乃亜、あいつほんとバカ。死ね。
6:フリーレン怖いわ。
[備考]
※蟲の王撃破以降、左吉の肉体を奪って以降からの参戦です。
※生首状態になった場合、胴体から離れる前に首輪が起爆し死亡します。
※変異種は新たに作れないよう制限されています。
※こいつの血を摂取しても、吸血鬼にはならないよう制限されています。
※対ミサイル型の変異種はハンディ・ハンディしか操れません。
そして、ハンディ・ハンディが死ねば死にます(後の原作と矛盾した場合、ロワ内の制限ということにします)。
[状態]:左吉の体、ダメージ(小)、リンリンに対する恐怖(大)、フリーレンへの恐怖(大)
[装備]:レナの鉈@ひぐらしのなく頃に、対ミサイル型の変異種×5@彼岸島 48日後…
[道具]:基本支給品一式、ランダム品0~1
[思考・状況]
基本方針:優勝するわよ。
1:いずれ、ルーデウスとさくらは楽しんで殺してやるわ。
2:ストレス解消にもっと人間を食べたいわね。
3:飛び道具の防御には自信があるわ。だから、マーダーでも対主催でも良いから前衛を探すのよ。
4:リンリンも利用できそうだけど、怖いわ。
5:乃亜、あいつほんとバカ。死ね。
6:フリーレン怖いわ。
[備考]
※蟲の王撃破以降、左吉の肉体を奪って以降からの参戦です。
※生首状態になった場合、胴体から離れる前に首輪が起爆し死亡します。
※変異種は新たに作れないよう制限されています。
※こいつの血を摂取しても、吸血鬼にはならないよう制限されています。
※対ミサイル型の変異種はハンディ・ハンディしか操れません。
そして、ハンディ・ハンディが死ねば死にます(後の原作と矛盾した場合、ロワ内の制限ということにします)。
【封魔鉱@葬送のフリーレン】
ハンディ様に支給。
魔法を封じる鉱石だが、今ロワでは乃亜が作った偽物として支給されている。
効果はその通り魔法を封じ無効化する。魔法以外の異能力も無効にできる。
その効果範囲も極めて小規模になっており、ランドセルへの収納でも効果は発揮されない。
そして一度の使用で亀裂が入り、あまりに強い異能を無効化したり何度も使用すればで自壊してしまう。
ハンディ様に支給。
魔法を封じる鉱石だが、今ロワでは乃亜が作った偽物として支給されている。
効果はその通り魔法を封じ無効化する。魔法以外の異能力も無効にできる。
その効果範囲も極めて小規模になっており、ランドセルへの収納でも効果は発揮されない。
そして一度の使用で亀裂が入り、あまりに強い異能を無効化したり何度も使用すればで自壊してしまう。
【我愛羅@NARUTO-少年編-】
[状態]健康
[装備]砂の瓢箪(中の2/3が砂で満たされている) ザ・フールのスタンドDISC
[道具]基本支給品×2、タブレット×2@コンペLSロワ、サトシのピジョットが入っていたボール@アニメ ポケットモンスター めざせポケモンマスター (現在、サトシのピジョットは空を飛行中)、かみなりのいし@アニメポケットモンスター、血まみれだったナイフ@【推しの子】、スナスナの実@ONEPIECE
[思考・状況]基本方針:皆殺し
0:フリーレンを殺す。
1:出会った敵と闘い、殺す。
2:ピジョットを利用し、敵を、特に強い敵を殺す、それの結果によって行動を決める
3:スタンドを理解する為に時間を使ってしまったが、その分殺せば問題はない
4:あのスナスナの実の使用は保留だ
5:俺の知っている忍者がいたら積極的に殺したい、特にうちはサスケは一番殺したい
6:かみなりのいしは使えたらでいい、特に当てにしていない
7:メリュジーヌに対する興味(カオス)、いずれまた戦いたい
[備考]
原作13巻、中忍試験のサスケ戦直前での参戦です
守鶴の完全顕現は制限されています。
[状態]健康
[装備]砂の瓢箪(中の2/3が砂で満たされている) ザ・フールのスタンドDISC
[道具]基本支給品×2、タブレット×2@コンペLSロワ、サトシのピジョットが入っていたボール@アニメ ポケットモンスター めざせポケモンマスター (現在、サトシのピジョットは空を飛行中)、かみなりのいし@アニメポケットモンスター、血まみれだったナイフ@【推しの子】、スナスナの実@ONEPIECE
[思考・状況]基本方針:皆殺し
0:フリーレンを殺す。
1:出会った敵と闘い、殺す。
2:ピジョットを利用し、敵を、特に強い敵を殺す、それの結果によって行動を決める
3:スタンドを理解する為に時間を使ってしまったが、その分殺せば問題はない
4:あのスナスナの実の使用は保留だ
5:俺の知っている忍者がいたら積極的に殺したい、特にうちはサスケは一番殺したい
6:かみなりのいしは使えたらでいい、特に当てにしていない
7:メリュジーヌに対する興味(カオス)、いずれまた戦いたい
[備考]
原作13巻、中忍試験のサスケ戦直前での参戦です
守鶴の完全顕現は制限されています。
【G-5/1日目/朝】
【美山写影@とある科学の超電磁砲】
[状態]精神疲労(小)、疲労(小)あちこちに擦り傷や切り傷(小)
[装備]五視万能『スペクテッド』
[道具]基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]
基本方針:ゲームから脱出する。
0:ドロテアの様な危険人物との対峙は避けつつ、脱出の方法を探す。
1:桃華を守る。…そう言いきれれば良かったんだけどね。
2:……あの赤ちゃん、どうにも怪しいけれど
3:桃華には助けられてばかりだ…。
4:沙都子とメリュジーヌを強く警戒。リンリンも何とかしないと。
[備考]
※参戦時期はペロを救出してから。
※マサオ達がどこに落下したかを知りません。
※フリーレンから魔法の知識をある程度知りました。
[状態]精神疲労(小)、疲労(小)あちこちに擦り傷や切り傷(小)
[装備]五視万能『スペクテッド』
[道具]基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]
基本方針:ゲームから脱出する。
0:ドロテアの様な危険人物との対峙は避けつつ、脱出の方法を探す。
1:桃華を守る。…そう言いきれれば良かったんだけどね。
2:……あの赤ちゃん、どうにも怪しいけれど
3:桃華には助けられてばかりだ…。
4:沙都子とメリュジーヌを強く警戒。リンリンも何とかしないと。
[備考]
※参戦時期はペロを救出してから。
※マサオ達がどこに落下したかを知りません。
※フリーレンから魔法の知識をある程度知りました。
【櫻井桃華@アイドルマスター シンデレラガールズ U149(アニメ版)】
[状態]疲労(小)
[装備]ウェザー・リポートのスタンドDISC
[道具]基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]
基本方針:ゲームから脱出する。
0:写影さんや他の方と協力して、誰も犠牲にならなくていい方法を探しますわ。
1:写影さんを守る。
2:この場所でも、アイドルの桜井桃華として。
3:マサオさん、様子が……。
[備考]
※参戦時期は少なくとも四話以降。
※失意の庭を通してウェザー・リポートの記憶を追体験しました。それによりスタンドの熟練度が向上しています。
※マサオ達がどこに落下したかを知りません。
[状態]疲労(小)
[装備]ウェザー・リポートのスタンドDISC
[道具]基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]
基本方針:ゲームから脱出する。
0:写影さんや他の方と協力して、誰も犠牲にならなくていい方法を探しますわ。
1:写影さんを守る。
2:この場所でも、アイドルの桜井桃華として。
3:マサオさん、様子が……。
[備考]
※参戦時期は少なくとも四話以降。
※失意の庭を通してウェザー・リポートの記憶を追体験しました。それによりスタンドの熟練度が向上しています。
※マサオ達がどこに落下したかを知りません。
【ハーマイオニー・グレンジャー@ハリー・ポッター シリーズ】
[状態]:背中にダメージ(小)、失禁、リンリンに対する恐怖
[装備]:ハーマイオニーの杖@ハリー・ポッター
[道具]:基本支給品×1、ロウソク×4、ランダム支給品0~1(確認済)
[思考・状況]基本方針:殺し合いはしたくない。
0:あの巨人の娘、どうすればいいの……。
1:ホグワーツ魔法魔術学校へと向かう。
2:当面の間はフリーレン達と行動したい。
3:マルフォイを警戒。
4:殺し合いするしかないとは思いたくない。
[備考]
※参戦時期は秘密の部屋でバジリスクに石にされた直後です。
※写影、桃華、フリーレン世界の基本知識と危険人物の情報を交換しています。
[状態]:背中にダメージ(小)、失禁、リンリンに対する恐怖
[装備]:ハーマイオニーの杖@ハリー・ポッター
[道具]:基本支給品×1、ロウソク×4、ランダム支給品0~1(確認済)
[思考・状況]基本方針:殺し合いはしたくない。
0:あの巨人の娘、どうすればいいの……。
1:ホグワーツ魔法魔術学校へと向かう。
2:当面の間はフリーレン達と行動したい。
3:マルフォイを警戒。
4:殺し合いするしかないとは思いたくない。
[備考]
※参戦時期は秘密の部屋でバジリスクに石にされた直後です。
※写影、桃華、フリーレン世界の基本知識と危険人物の情報を交換しています。
【北条沙都子@ひぐらしのなく頃に業】
[状態]:疲労(小)、梨花に対する凄まじい怒り(極大)、梨花の死(まだ予想だが)に対する動揺
[装備]:FNブローニング・ハイパワー(7/13発)
[道具]:基本支給品、FNブローニング・ハイパワーのマガジン×2(13発)、葬式ごっこの薬@ドラえもん×2、イヤリング型携帯電話@名探偵コナン
[思考・状況]基本方針:優勝し、雛見沢へと帰る。
0:何なんですの、このデカブツは!
1:メリュジーヌさんを利用して、優勝を目指す。
2:使えなくなったらボロ雑巾の様に捨てる。
3:カオスさんはいい拾い物でした。使えなくなった場合はボロ雑巾の様に捨てますが。
4:願いを叶える…ですか。眉唾ですが本当なら梨花に勝つのに使ってもいいかも?
5:メリュジーヌさんを殺せる武器も探しておきたいですわね。
6:エリスをアリバイ作りに利用したい。
7:写影さんも厄介ですわね。死んで欲しいのですけれど。
8:梨花……。
[備考]
※綿騙し編より参戦です。
※ループ能力は制限されています。
※梨花が別のカケラ(卒の14話)より参戦していることを認識しました。
※ルーデウス・グレイラットについて、とても詳しくなりました
[状態]:疲労(小)、梨花に対する凄まじい怒り(極大)、梨花の死(まだ予想だが)に対する動揺
[装備]:FNブローニング・ハイパワー(7/13発)
[道具]:基本支給品、FNブローニング・ハイパワーのマガジン×2(13発)、葬式ごっこの薬@ドラえもん×2、イヤリング型携帯電話@名探偵コナン
[思考・状況]基本方針:優勝し、雛見沢へと帰る。
0:何なんですの、このデカブツは!
1:メリュジーヌさんを利用して、優勝を目指す。
2:使えなくなったらボロ雑巾の様に捨てる。
3:カオスさんはいい拾い物でした。使えなくなった場合はボロ雑巾の様に捨てますが。
4:願いを叶える…ですか。眉唾ですが本当なら梨花に勝つのに使ってもいいかも?
5:メリュジーヌさんを殺せる武器も探しておきたいですわね。
6:エリスをアリバイ作りに利用したい。
7:写影さんも厄介ですわね。死んで欲しいのですけれど。
8:梨花……。
[備考]
※綿騙し編より参戦です。
※ループ能力は制限されています。
※梨花が別のカケラ(卒の14話)より参戦していることを認識しました。
※ルーデウス・グレイラットについて、とても詳しくなりました
【カオス@そらのおとしもの】
[状態]:全身にダメージ(中)、自己修復中、アポロン大破、アルテミス大破、イージス半壊、ヘパイトス、クリュサオル使用制限、沙都子に対する信頼(大)、メリュジーヌに変身中
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品2~1
[思考・状況]基本方針:優勝して、いい子になれるよう願う。
0:リンリンから沙都子を守る。
1:沙都子おねぇちゃんと、メリュ子おねぇちゃんと一緒に行く。
2:沙都子おねぇちゃんの言う事に従う。おねぇちゃんは頭がいいから。
3:殺しまわる。悟空の姿だと戦いづらいので、使い時は選ぶ。
4:沢山食べて、悟空お兄ちゃんや青いお兄ちゃんを超える力を手に入れる。
5:…帰りたい。でも…まえほどわるい子になるのはこわくない。
[備考]
原作14巻「頭脳!!」終了時より参戦です。
アポロン、アルテミスは大破しました。修復不可能です。
ヘパイトス、クリュサオルは制限により12時間使用不可能です。
ルーデウス・グレイラットについて、とても詳しくなりました。
[状態]:全身にダメージ(中)、自己修復中、アポロン大破、アルテミス大破、イージス半壊、ヘパイトス、クリュサオル使用制限、沙都子に対する信頼(大)、メリュジーヌに変身中
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品2~1
[思考・状況]基本方針:優勝して、いい子になれるよう願う。
0:リンリンから沙都子を守る。
1:沙都子おねぇちゃんと、メリュ子おねぇちゃんと一緒に行く。
2:沙都子おねぇちゃんの言う事に従う。おねぇちゃんは頭がいいから。
3:殺しまわる。悟空の姿だと戦いづらいので、使い時は選ぶ。
4:沢山食べて、悟空お兄ちゃんや青いお兄ちゃんを超える力を手に入れる。
5:…帰りたい。でも…まえほどわるい子になるのはこわくない。
[備考]
原作14巻「頭脳!!」終了時より参戦です。
アポロン、アルテミスは大破しました。修復不可能です。
ヘパイトス、クリュサオルは制限により12時間使用不可能です。
ルーデウス・グレイラットについて、とても詳しくなりました。
【佐藤マサオ@クレヨンしんちゃん】
[状態]:精神疲労(限界寸前)、失意の庭の影響?、ナルトを追い詰めるという確固たる意志、エスターを犠牲にした罪悪感とトラウマ(極大)、
リンリンへの恐怖(極大)、桃華への憎しみ(逆恨みの自覚アリ)
[装備]:モンスター・リプレイス(シフトチェンジ)(24時間使用不可)&不明カード×4@遊戯王DM&5D's
[道具]:基本支給品、グルメテーブルかけ@ドラえもん(故障寸前)
[思考・状況]基本方針:生きて帰りたい。
0:もう、何をしたらいいのか分からない……。
1:赤ちゃんを殺したあの怪物は許さない、絶対に追い詰める。エスターの言う通りナルトの横に居た子も絶対に追い詰める。
2:何だよ皆おにぎりおにぎりって…!
3:桃華さん……せ、聖母だ……!出来たら結婚し(ry僕ができるわけないだろ……。
4:写影さんや桃華さんが…リンリンに……どうしよう。
5:エスターを……。
[備考]
※デス13の暗示によってマニッシュ・ボーイの下手人であるナルトを追い詰めるという意志が発生しています。
※自分を襲った赤ん坊に与する矛盾には暗示によって気づかない様になっています。
[状態]:精神疲労(限界寸前)、失意の庭の影響?、ナルトを追い詰めるという確固たる意志、エスターを犠牲にした罪悪感とトラウマ(極大)、
リンリンへの恐怖(極大)、桃華への憎しみ(逆恨みの自覚アリ)
[装備]:モンスター・リプレイス(シフトチェンジ)(24時間使用不可)&不明カード×4@遊戯王DM&5D's
[道具]:基本支給品、グルメテーブルかけ@ドラえもん(故障寸前)
[思考・状況]基本方針:生きて帰りたい。
0:もう、何をしたらいいのか分からない……。
1:赤ちゃんを殺したあの怪物は許さない、絶対に追い詰める。エスターの言う通りナルトの横に居た子も絶対に追い詰める。
2:何だよ皆おにぎりおにぎりって…!
3:桃華さん……せ、聖母だ……!出来たら結婚し(ry僕ができるわけないだろ……。
4:写影さんや桃華さんが…リンリンに……どうしよう。
5:エスターを……。
[備考]
※デス13の暗示によってマニッシュ・ボーイの下手人であるナルトを追い詰めるという意志が発生しています。
※自分を襲った赤ん坊に与する矛盾には暗示によって気づかない様になっています。
【シャーロット・リンリン(幼少期)@ONE PIECE】
[状態]健康、満腹、思いきりハサミの影響。エスターを亡くした強い悲しみと怒り、桃華への憎悪(極大)
[装備]なし、
[道具]基本支給品ランダム支給品1、ニンフの羽@そらのおとしもの(現地調達)、エリスの置き手紙@無職転生、首輪探知機@オリジナル、エスターの首輪(腹の中)
スミス&ウェッソン M36@現実、思いきりハサミ@ドラえもん、エスターのランダム支給品0~1
[思考・状況]基本方針:喧嘩(殺し合い)を止める。
0:こいつら全員エスターの仇だ。殺す。
1:喧嘩をしてる人を見付けたら仲良くさせる。悪い奴は反省させる
2:他の人を探して仲間(ともだち)にする。マサオは親分として守ってやる。
3:ナルト本人と、ナルトと共にいた男の子は懲らしめて反省させる。
4:出来れば乃亜とも友だちになりたいなぁ。
5:この手紙を書いたエリスって娘にはお説教が必要かなぁ? いるかどうかわからないけど。
6:もしルーデウスって子にあったらちゃんと伝えておかないと、じゃないとちょっと可哀想。こっちもいるかどうかわからないけど。
7:エスターを殺した桃華と写影、訳の分からない事を言うシュライバーは殺す。
[備考]
※原作86巻でマザー達が消えた直後からの参戦です。
※ソルソルの能力は何故か使えます。
※思いきりハサミの影響で、エスター達に一定の距離を取るようになっています。
※粗削りですが、徐々に覇気を使いこなしてきています。覇王色の覇気は制限により、意識を奪うのは不可能です。
[状態]健康、満腹、思いきりハサミの影響。エスターを亡くした強い悲しみと怒り、桃華への憎悪(極大)
[装備]なし、
[道具]基本支給品ランダム支給品1、ニンフの羽@そらのおとしもの(現地調達)、エリスの置き手紙@無職転生、首輪探知機@オリジナル、エスターの首輪(腹の中)
スミス&ウェッソン M36@現実、思いきりハサミ@ドラえもん、エスターのランダム支給品0~1
[思考・状況]基本方針:喧嘩(殺し合い)を止める。
0:こいつら全員エスターの仇だ。殺す。
1:喧嘩をしてる人を見付けたら仲良くさせる。悪い奴は反省させる
2:他の人を探して仲間(ともだち)にする。マサオは親分として守ってやる。
3:ナルト本人と、ナルトと共にいた男の子は懲らしめて反省させる。
4:出来れば乃亜とも友だちになりたいなぁ。
5:この手紙を書いたエリスって娘にはお説教が必要かなぁ? いるかどうかわからないけど。
6:もしルーデウスって子にあったらちゃんと伝えておかないと、じゃないとちょっと可哀想。こっちもいるかどうかわからないけど。
7:エスターを殺した桃華と写影、訳の分からない事を言うシュライバーは殺す。
[備考]
※原作86巻でマザー達が消えた直後からの参戦です。
※ソルソルの能力は何故か使えます。
※思いきりハサミの影響で、エスター達に一定の距離を取るようになっています。
※粗削りですが、徐々に覇気を使いこなしてきています。覇王色の覇気は制限により、意識を奪うのは不可能です。
079:空と君のあいだには | 投下順に読む | 081:悪鬼羅刹も手を叩く |
時系列順に読む | ||
070:ターニングポイント | 我愛羅 | 085:Frieren the Slayer |
065:館越え | 北条沙都子 | 088:悪の不在証明 |
カオス | ||
055:愛を示す術を失いかけても | 美山写影 | |
櫻井桃華 | ||
ハーマイオニー・グレンジャー | ||
フリーレン | 085:Frieren the Slayer | |
064:まもるべきもの | 佐藤マサオ | 088:悪の不在証明 |
シャーロット・リンリン | ||
ハンディ・ハンディ | 085:Frieren the Slayer |