ダンゲロスSS上海
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⚪︎ジョバンニのアジト
夜。根城とする廃ビルの一室で、大柄の女が準備運動を終えて、ひとつ息を吐いた。彼女と相対する少年は、息ひとつない。
夜。根城とする廃ビルの一室で、大柄の女が準備運動を終えて、ひとつ息を吐いた。彼女と相対する少年は、息ひとつない。
「準備完了?」
「ああ」
「ああ」
彼女は持っていたナイフを、テーブルに突き刺す。テーブルに置かれていたカードごと。それはタロット。星のアルカナだ。
希望や成就、そして復活を意味する。
彼女がダイヤに願う奇跡が、きっと叶えられることだろう。
希望や成就、そして復活を意味する。
彼女がダイヤに願う奇跡が、きっと叶えられることだろう。
「行くぞァ。目的は蘇絲織——あのマフィアくずれの本拠地だ」
【状況】
ジョバンニの願い……復活
カウントダウン……【4】
ジョバンニの願い……復活
カウントダウン……【4】
⚪︎下水路
女陰黄泉が下水路を歩いている。地上を歩くと非難囂々、臭い臭いと言われて泣きながら逃げてきたのだ。殭屍とはいえ、まだ若い彼女には辛かったろう。涙。
死体くらい臭い下水道で、鼠以外の声がした。
女陰黄泉が下水路を歩いている。地上を歩くと非難囂々、臭い臭いと言われて泣きながら逃げてきたのだ。殭屍とはいえ、まだ若い彼女には辛かったろう。涙。
死体くらい臭い下水道で、鼠以外の声がした。
「いっけなーい遅刻遅刻!」
「……」
「……」
食パンを咥えた女子高生が、謎のXメンと対峙している。
ただの女子高生とただのXメンがこんなところにいるわけがない。彼らもまた【清王朝のダイヤ】を探しているのだろうと推測される。
ただの女子高生とただのXメンがこんなところにいるわけがない。彼らもまた【清王朝のダイヤ】を探しているのだろうと推測される。
入り組んだ路の角に隠れて息殺す女陰黄泉も、ここにダイヤがあると少しは思っている。
イッチバン汚いところに逆に一番いいもんが転がっているのがエモじゃん、という理屈だ。なんの根拠もないが、彼女の能力『律令』を考えれば、一蹴できない。
イッチバン汚いところに逆に一番いいもんが転がっているのがエモじゃん、という理屈だ。なんの根拠もないが、彼女の能力『律令』を考えれば、一蹴できない。
彼女が思いつく理屈は、あり得る。
彼女が思いつかない理屈は、あり得ない。
彼女が思いつかない理屈は、あり得ない。
見向きされない所だからこそある、という理屈を思い付いているのだから、ここにダイヤがあってもおかしくないのだ(あり得るだけで、実際にはないけど。ダイヤはカジノにある)。
女陰黄泉は気づかれぬよう、足音殺してさらに深くへと進んでいった。
【状況】
清王朝のダイヤ……あり得る
ご主人……なし
殭屍……女陰黄泉
カウントダウン……【3】
清王朝のダイヤ……あり得る
ご主人……なし
殭屍……女陰黄泉
カウントダウン……【3】
⚪︎地上・洋館
ダイヤの翼生えた男(金剛シグリ)が、白く輝く糸を辿り、着いた先は豪華な洋館だった。ダイヤとダイヤは惹かれ合うという。
ダイヤの望むままについた先、ここに清王朝のダイヤがあるに違いない(実際にはないけど。ダイヤはカジノにある)。
彼の連れ合いである海圻は、洋館の中から強者の気を感じ取った。
ダイヤの望むままについた先、ここに清王朝のダイヤがあるに違いない(実際にはないけど。ダイヤはカジノにある)。
彼の連れ合いである海圻は、洋館の中から強者の気を感じ取った。
「シグリ。警戒だ」
この洋館は、かつて魔幇に次ぐ反社会勢力組織、蘇マフィアの本拠地だった。
蘇一族は残虐で破壊的。彼らが魔幇——つまり魔都全体——を相手取ったテロル行為が失敗したことに、胸を撫で下ろした市民は数知れない。邪を祓うものは聖なるかなと、楽観するものは魔都にはいない。
彼らの残党・後継者が復興を望みダイヤを求める時、どんな手段を取るか分かったものではない。
蘇一族は残虐で破壊的。彼らが魔幇——つまり魔都全体——を相手取ったテロル行為が失敗したことに、胸を撫で下ろした市民は数知れない。邪を祓うものは聖なるかなと、楽観するものは魔都にはいない。
彼らの残党・後継者が復興を望みダイヤを求める時、どんな手段を取るか分かったものではない。
二人は警戒しながら館内に突入する。
応接間。シグリと海圻は予想だにしないものを目の当たりにする。
死。
女とメイドの死体に胡座かく、巨大な女だった。その大きさは見ため上だけでなく、彼女の暴力的な""気""に由来する恐ろしさの発露だった。
応接間。シグリと海圻は予想だにしないものを目の当たりにする。
死。
女とメイドの死体に胡座かく、巨大な女だった。その大きさは見ため上だけでなく、彼女の暴力的な""気""に由来する恐ろしさの発露だった。
「なんだァ手前ら……ァ?」
女がすっくと立ち上がる。ぞんざいに立つだけで、彼女の気が何倍にも膨れ上がる。彼女の腰には大振りのナイフが提げられており、それは血に濡れている。
殺気に貫かれたように、シグリは震え青ざめる。
数の上では二対一だが、一般人であるシグリが戦力に数えられるかは微妙なところだ。
海圻は相対する彼女の足元の遺体を見る。生命の気は全く感じられない。その損傷から見て、ナイフによる殺害は間違いないだろう。
大柄の女でナイフ使い、思い当たる人物像が見えた。その予想が当たっていれば相手が一人という前提から覆される。
海圻は大きく息を漏らし、わかりやすく""気""を抜いてみせた。
数の上では二対一だが、一般人であるシグリが戦力に数えられるかは微妙なところだ。
海圻は相対する彼女の足元の遺体を見る。生命の気は全く感じられない。その損傷から見て、ナイフによる殺害は間違いないだろう。
大柄の女でナイフ使い、思い当たる人物像が見えた。その予想が当たっていれば相手が一人という前提から覆される。
海圻は大きく息を漏らし、わかりやすく""気""を抜いてみせた。
「あんたと協力したい。あんたは私兵やチンピラでないマトモな解決屋と聞いている。——」
「お前はコイツらの敵か? 仲間か?」
「お前はコイツらの敵か? 仲間か?」
女はつま先で遺体の顔を蹴る。熟練のひと断ちで落とされていた首が、転がる。生の気のない瞳が海圻と合う。
間違いなく、蘇の一人娘だ。
間違いなく、蘇の一人娘だ。
敵の敵は味方——そのような方程式が成り立つほど簡単ではないが、危険な勢力を止めてくれたのは間違いない。彼女を味方に引き込めれば良いが。
暴力的な振る舞いに隠れ、彼女の""気""は傾聴に寄っている。
暴力的な振る舞いに隠れ、彼女の""気""は傾聴に寄っている。
「いや、俺は『清海』だ。争いごとにはしたくない。はじめましてだがあんたの実力は知っている、スカビオサ」
スカビオサ——カムパネルラとジョバンニという解決屋の片割れが使う偽の通名だ。とも呼ばれる解決屋は正体不明だとされている。しかし全く分からないわけでもない。時の調停者と繋がる海圻は、少しだけ彼女らの情報を掴んでいる。【巨女と少年】。彼女らは願いを叶える力を求めており、かつて日本でもなんらかの闘争に参加していたハズだ。
清王朝のダイヤを求めていても、不思議ではない。
清王朝のダイヤを求めていても、不思議ではない。
海圻の争いを回避する意思が伝わったか——。彼女は殺気を収め、シグリをジロと睨んだ。
「子守り付きか……『清海』は、理念はよく分からんが均衡の守人と理解してる。目的はダイヤか?」
シグリの手から伸びる金剛糸が、ピンと張って、彼女の豊満な胸に伸びている。
ダイヤの糸を追ってここへ来たのだ。海圻の脳裏に、休戦は無理かと過ぎる。
彼女は二人を交互に見、顎をクイとあげ、その糸を引っ張るよう指図する。
緊張した面持ちでシグリが糸を引くと、彼女の胸元から果たして宝石が転がり落ちた。
ダイヤの糸を追ってここへ来たのだ。海圻の脳裏に、休戦は無理かと過ぎる。
彼女は二人を交互に見、顎をクイとあげ、その糸を引っ張るよう指図する。
緊張した面持ちでシグリが糸を引くと、彼女の胸元から果たして宝石が転がり落ちた。
「これはまさに清王朝のダイヤ——」
だが緑に輝いていた。
パチン、と彼女は指を鳴らす。
するとその瞬間、ダイヤと思っていたのが不思議なほど、その宝石は明らかにエメラルドであった。
パチン、と彼女は指を鳴らす。
するとその瞬間、ダイヤと思っていたのが不思議なほど、その宝石は明らかにエメラルドであった。
「ダイヤとダイヤは惹かれ合うからな。少し小細工させてもらったよ」
と彼女は笑った。なんらかの認識を誤認させる能力を使用したのは間違いない。
「ここにダイヤはない……か。シグリ、撤退だ」
そうして二人は洋館に背を向けた。
正門の脇にバイクが置かれている。ボディがひしゃげ血に濡れている。だれか轢いたのだろうか。
正門の脇にバイクが置かれている。ボディがひしゃげ血に濡れている。だれか轢いたのだろうか。
「シグリ、次のダイヤがどこにあるか、分かりそうか?」
「うーん、ちょっと反応ないかなあ」
「うーん、ちょっと反応ないかなあ」
彼の指から垂らされたダイヤモンドの糸は、だらんと下がっている。
シグリは反応がないと思ったが、海圻は違う見解を示した。
シグリは反応がないと思ったが、海圻は違う見解を示した。
「地下か?」
蘇一族は、土の下を支配するという理念があり、下水路浄水路排水路を隠し道として、神出鬼没に行動していたはずだ。魔幇に対するテロル行為として、地下からの爆破および上海全土地盤沈下計画を進めていた。
蘇一族が最も重視する本拠地の地下で、使用されなかった爆弾がダイヤを守っている。
……なくはないストーリーだと海圻は考えた。
蘇一族が最も重視する本拠地の地下で、使用されなかった爆弾がダイヤを守っている。
……なくはないストーリーだと海圻は考えた。
地下への隠し道を探すのなら、屋敷の中を探索したいが……と海圻は振り向き、そこに大きな女が立っていた。
「っと、驚かせたか? 悪ぃな」
「いや、気配を感じとれなかったこっちの落ち度だ」
「いや、気配を感じとれなかったこっちの落ち度だ」
海圻は内心舌打ちする。ちゃんと自分らが離れるよう、警告されたと感じたためだ。
「分かってる、あんたと敵対する意志はない」
「なんかおよび腰だなあ? けっこーやるヤツに見えるが……雑魚がいるぶん守りに入ってんのか?」
「なんかおよび腰だなあ? けっこーやるヤツに見えるが……雑魚がいるぶん守りに入ってんのか?」
海圻に——違和感が走る。
シグリを雑魚と呼ばれて怒っているわけじゃない。ただ、気配を感じただけだ。確かめるよう、言葉を選ぶ。
シグリを雑魚と呼ばれて怒っているわけじゃない。ただ、気配を感じただけだ。確かめるよう、言葉を選ぶ。
「あんたはバディを——組まないのか?」
「面倒だ」
「面倒だ」
そう本心から言い放っているようだった。ますます疑念が深まる。
海圻は思考を深め、そして思い出す。
スカビオサの正体は大柄な女で間違いない。ナイフを使用するのも間違いない。
ただ銃器も使用したハズだ。
今目の前にいる女性はナイフの他のエモノを持ってる気配がない。
海圻は思考を深め、そして思い出す。
スカビオサの正体は大柄な女で間違いない。ナイフを使用するのも間違いない。
ただ銃器も使用したハズだ。
今目の前にいる女性はナイフの他のエモノを持ってる気配がない。
「あんたはスカビオサか?」
「なんかさっきも言ってたな。誰だそれ——」
「なんかさっきも言ってたな。誰だそれ——」
彼女が「カムパネルラとジョバンニ」でないのなら——
彼女が二人組でないのなら——
彼女が二人組でないのなら——
「洋館の中で動いている気は誰のものだ?」
眉根を顰める大柄の女性——白髪黒羽は、一瞬の間のあと、急いで館に戻った。海圻らもそれに続く。
白髪黒羽はイメージを植え付け誤認させる能力を持つ。しかし海圻の勘違いは能力によるものではなく、彼の早とちりによるものだった。
白髪黒羽はイメージを植え付け誤認させる能力を持つ。しかし海圻の勘違いは能力によるものではなく、彼の早とちりによるものだった。
洋館の応接間。
あったはずの死体、首が落とされた蘇絲織の遺体がどこにもない。
あったはずの死体、首が落とされた蘇絲織の遺体がどこにもない。
「蘇一族は、蘇生の秘術により力を得ていた。——黄泉返りだ」
遺体があったはずの場所から血痕が伸びていた。書庫へと伸びていた。したたる血量は歩くごと減り、彼女の回復能力を想像させた。
本棚がずらされその奥には大きな扉、地下へと続くエレベーターの扉があった。その行く先は……
本棚がずらされその奥には大きな扉、地下へと続くエレベーターの扉があった。その行く先は……
【状況】
海圻と白髪黒羽……即席の協力関係
カムパネルラとジョバンニ……乱入した黒羽のせいでバイクに轢かれる
蘇絲織……自らに繋がる赤い糸で蘇生し秘密のエレベーターで地下へ逃げ込む
雷雅忠……絲織の駒として黒羽と戦闘。死亡(蘇の赤い糸は自分自身としか繋がっていなかった)
カウントダウン……【2】
海圻と白髪黒羽……即席の協力関係
カムパネルラとジョバンニ……乱入した黒羽のせいでバイクに轢かれる
蘇絲織……自らに繋がる赤い糸で蘇生し秘密のエレベーターで地下へ逃げ込む
雷雅忠……絲織の駒として黒羽と戦闘。死亡(蘇の赤い糸は自分自身としか繋がっていなかった)
カウントダウン……【2】
⚪︎地下大放水路
男一人と女二人(槌唄塔也と浅村育美と倉森七歌)が広大な空間を歩いている。
地下放水路の神殿がごとき巨大柱を、塔也はハンマーで軽く叩く。鈍く伸びる音がこだまする。
地下放水路の神殿がごとき巨大柱を、塔也はハンマーで軽く叩く。鈍く伸びる音がこだまする。
「いつまでやってんのさ」
幼馴染の倉森が茶々入れる。塔也は舌打ち一つで返す。彼は地下放水路にダイヤが隠されているという情報を得ている(実際にはないけど。ダイヤはカジノにある)。
上海に巨大放水路はないと聞くが、実際にはある。ないとされる理由は、この広大な空間を違法なブツの倉庫や取引場として利用するためだろうと思われる。そんな後ろ暗い場所なら、ダイヤが隠されていてもおかしくはない。
上海に巨大放水路はないと聞くが、実際にはある。ないとされる理由は、この広大な空間を違法なブツの倉庫や取引場として利用するためだろうと思われる。そんな後ろ暗い場所なら、ダイヤが隠されていてもおかしくはない。
塔也が次なる柱を叩く直前、倉森は小さくつぶやいた。
「おもはざるもの ここよりいづる」
柱を叩く、その反響が高く響く。明らか石以外のものが詰まっている音だ。
倉森七歌の魔人能力『深く昏き森』により、理が歪められる。
認識を書き換えるのが魔人の本質とはいえ、こうもあからさまに手がかりをつかまされると、塔也はいい気はしない。解決屋としての地道さを無碍にされた気がするからだ。
とはいえ、なしのつぶてよりはマシだが。
はたして柱のうちから何が出るか、塔也はもう一度ハンマーを振りかぶり、柱を砕かんとして、あわててそれを止めた。柱が自ら開いたからだ。
自動ドアのように開いたそれから、一人の少女が現る。服を血に濡らしている。襲われたのは明白だ。驚いたのは塔也たちだけじゃない。彼女もまた、地下に人がいることに驚いていた。
ただ、塔也の護衛対象である浅村育美だけは違った驚きを見せた。
倉森七歌の魔人能力『深く昏き森』により、理が歪められる。
認識を書き換えるのが魔人の本質とはいえ、こうもあからさまに手がかりをつかまされると、塔也はいい気はしない。解決屋としての地道さを無碍にされた気がするからだ。
とはいえ、なしのつぶてよりはマシだが。
はたして柱のうちから何が出るか、塔也はもう一度ハンマーを振りかぶり、柱を砕かんとして、あわててそれを止めた。柱が自ら開いたからだ。
自動ドアのように開いたそれから、一人の少女が現る。服を血に濡らしている。襲われたのは明白だ。驚いたのは塔也たちだけじゃない。彼女もまた、地下に人がいることに驚いていた。
ただ、塔也の護衛対象である浅村育美だけは違った驚きを見せた。
「絲織お姉さま!」
育美はかけ寄り、血まみれの蘇絲織を抱きしめた。血だらけで怪我をしていると思ったから抱きついて癒す能力を行使しようとしたのだ。予想に反して絲織は傷ひとつなかったが、育美はそれを不審に思わず、むしろホッとした。
育美の知り合いと分かると、塔也の警戒も下がる。
育美の拙い説明と、絲織の簡潔な訂正で、言葉少なに関係を把握する。
育美の拙い説明と、絲織の簡潔な訂正で、言葉少なに関係を把握する。
育美の持つ治癒の力、それは蘇一族を本家とする分たれた力である。
本家本元の絲織は見上げるような遠い人だが、育美には仲が良いと言う。
本家本元の絲織は見上げるような遠い人だが、育美には仲が良いと言う。
「つまりアンタは育美の味方ってことか? ダイヤのために彼女を追う奴らが誰か、わかるか?」
「………………さあ、全く分からないわ。でも相手が魔幇の一派なのは間違いないわね。ごめんなさい、ここにいればあなたたちを巻き込んでしまうわ。いまも魔幇の尖兵に襲われているの。育美ちゃん、私を見捨てて逃げるのよ、私の命と引き換えにあなたは無事でいて。助けようとしちゃダメよ、切り捨てて生き延びるのよ」
「そんな!」
「………………さあ、全く分からないわ。でも相手が魔幇の一派なのは間違いないわね。ごめんなさい、ここにいればあなたたちを巻き込んでしまうわ。いまも魔幇の尖兵に襲われているの。育美ちゃん、私を見捨てて逃げるのよ、私の命と引き換えにあなたは無事でいて。助けようとしちゃダメよ、切り捨てて生き延びるのよ」
「そんな!」
絲織はチラチラと塔也と七歌を見ながら、育美を説得する。
育美は涙目になって塔也を見上げる。
育美は涙目になって塔也を見上げる。
「七歌、どうするよ」
「どうするより、どうしたいかじゃないの。お節介なあなたがここで見捨てるとは思えないけど」
「どうするより、どうしたいかじゃないの。お節介なあなたがここで見捨てるとは思えないけど」
育美は絲織に抱きつきつつ、ふと違和感に気づいた。
「そういえば、レイお姉ちゃんは?」
雷雅忠。
蘇一族に忠誠を誓い、絲織に全幅の信頼を置いていたメイドだ。彼女は絲織の能力により不死の兵と称されていたが、絲織は彼女ではなく自身に赤い糸を結ぶことで、窮地を脱したのだ。
メイドを切り捨てたことなどおくびにも出さず、悲しみを堪えない口ぶりで無念を告げた。
蘇一族に忠誠を誓い、絲織に全幅の信頼を置いていたメイドだ。彼女は絲織の能力により不死の兵と称されていたが、絲織は彼女ではなく自身に赤い糸を結ぶことで、窮地を脱したのだ。
メイドを切り捨てたことなどおくびにも出さず、悲しみを堪えない口ぶりで無念を告げた。
「魔幇の奴らに殺されてしまったわ、すさまじく卑劣な手段でね。私の能力を知っているでしょう? そうでなければ私は私の命に代えてでも助けたのに。もう何も残ってないの。私が頼れるのはもうあなたしかいない」
絲織は育美の手をぎゅと力強く握った。
あの凛とした気高いお姉様に、一族の長にここまで言わせるなんて。と育美の目にこれまでにない怒りが宿った。彼女は決意を新たにした。
あの凛とした気高いお姉様に、一族の長にここまで言わせるなんて。と育美の目にこれまでにない怒りが宿った。彼女は決意を新たにした。
「——はい、私もこれまで命を狙われました。ぜったい許しません」
気色ばむ育美。突如エレベーターの扉が閉まり、動き出す。地上で誰かが操作したのだろう。上から追っ手が現るまで時間がない。
ひとつ息を吐いて、塔也も決心する。
ひとつ息を吐いて、塔也も決心する。
「魔幇の追っ手と戦うことになるか。絲織さん、相手はどんなやつだった?」
エレベーターの周囲を、岩ブロックを生み出す能力によって組みながら、塔也は追っ手の情報を聞き出す。防塁を、砦を作っていく。
その様子を見ながら七歌は、小さくつぶやく。
その様子を見ながら七歌は、小さくつぶやく。
「おきゃくさまが もとめてるもの」
ダイヤではなく護衛のために動かねばならないときもある。
望みを叶えるために必要な戦闘なのだろうか、と七歌は考えるも、それを振り払う。
必要なくとも、塔也がそう決めたのだから、一緒になって戦おう。
望みを叶えるために必要な戦闘なのだろうか、と七歌は考えるも、それを振り払う。
必要なくとも、塔也がそう決めたのだから、一緒になって戦おう。
戦いの前のわずかな間に、呼吸を整える。
「ドリルではなく それはあなです」
望みを叶えるダイヤがどこかにあって、しかし願いが叶うならダイヤはいらないのか?
あるいはダイヤ以外に、全ての望みを叶えられるものがいるなら?
あるいはダイヤ以外に、全ての望みを叶えられるものがいるなら?
七歌は宙を見上げる。放水路のキャットウォークに、人影が見えた気がした。
——ダイヤではなく それは女陰 です
わずかな戦闘準備の間が過ぎ去り、エレベーターの扉が開いた。
【状況】
槌唄塔也……護衛対象である浅村育美を守るため追っ手を討つ決意をする
倉森七歌……不要な戦いの予感を覚える、誰かに見られていると気付く
浅村育美……絲織お姉様を襲い、レイお姉様を殺しただなんて許せません
蘇絲織……育美の力があればダイヤの欠片から清王朝のダイヤを復元可能だと気付き、彼女の身柄を狙った。雷雅忠のように用済みになれば切り捨ててしまおうと考えている
X……ボスである蘇絲織の元に向かおうとするもただの女子高生に苦戦中
カウントダウン……【1】
槌唄塔也……護衛対象である浅村育美を守るため追っ手を討つ決意をする
倉森七歌……不要な戦いの予感を覚える、誰かに見られていると気付く
浅村育美……絲織お姉様を襲い、レイお姉様を殺しただなんて許せません
蘇絲織……育美の力があればダイヤの欠片から清王朝のダイヤを復元可能だと気付き、彼女の身柄を狙った。雷雅忠のように用済みになれば切り捨ててしまおうと考えている
X……ボスである蘇絲織の元に向かおうとするもただの女子高生に苦戦中
カウントダウン……【1】
⚪︎大乱闘スマッシュブラザーズ(戦場・地下大放水路)
キャットウォークに立つ女陰黄泉からは、戦況がよく見えた。
柱の扉が開いた途端、塔也が岩のあられを、ゴルフボールのように飛ばした。空中で岩は岩を生み出し、巨大な塊となったその質量攻撃は、海圻の一撃によって粉砕された。彼は気配によって迎撃があることを察知し、あらかじめ気を練っていたのだ。
気功パンチで開けた空間に、ダイヤの翼を生やしたシグリが飛び出す。
第二陣の飛んできた岩を金剛糸で掴み、岩同士をぶつけ合わせる。
第三弾も同じように金剛糸で絡めようとし、赤い糸に邪魔される。絲織の動脈から伸びる赤い糸だ。
防げない岩はあわやシグリにぶつかる。それに白髪黒羽がナイフを突き立てる。刃が折れる。ナイフを握っていた彼女の拳が、岩をも砕いた。イテテと手を振ったあと、【痛くない】というイメージを自身に付与し、即座に戦線復帰する。
黒羽は攻めに転じ岩の防塁を蹴り砕く。人影があり、幼子を背負った少女を見つける、思わず手を止めてしまう。黒羽のお人よしの部分が出たが、手を止めずとも、治癒の力で守られた倉森七歌を倒すことはできなかったろう。倉森七歌の詠唱が完了する。
気功パンチで開けた空間に、ダイヤの翼を生やしたシグリが飛び出す。
第二陣の飛んできた岩を金剛糸で掴み、岩同士をぶつけ合わせる。
第三弾も同じように金剛糸で絡めようとし、赤い糸に邪魔される。絲織の動脈から伸びる赤い糸だ。
防げない岩はあわやシグリにぶつかる。それに白髪黒羽がナイフを突き立てる。刃が折れる。ナイフを握っていた彼女の拳が、岩をも砕いた。イテテと手を振ったあと、【痛くない】というイメージを自身に付与し、即座に戦線復帰する。
黒羽は攻めに転じ岩の防塁を蹴り砕く。人影があり、幼子を背負った少女を見つける、思わず手を止めてしまう。黒羽のお人よしの部分が出たが、手を止めずとも、治癒の力で守られた倉森七歌を倒すことはできなかったろう。倉森七歌の詠唱が完了する。
「からだのちから すべてぬけだす」
七歌の範囲内にいる黒羽がガクンと身を崩す。黒羽は即座に、自らに【風】のイメージを付与する。見えず触れれず、どこかへと消え去ったように思わせ、萎れた枯れ木のように力の抜けた腕で這いずり、七歌の範囲から逃れんとする。
敵を見失って、塔也は集中砲火ではなく、拡散攻撃に切り替える。砂利の一粒一粒を岩へと変えつつ撒き、無差別爆撃を行う。そのような無作為の攻撃など、熟練の戦闘経験を持つ海圻には容易にかわすことができた。彼は足に気を集め一気に距離を詰める。塔也の脳天を砕かんとしたが、彼の体から生えてきた岩の発勁に押されてしまう。瞬時に岩を作り出す攻防一体の能力に目を見張りつつ、気を十分に込めれば破砕可能と判断した。
敵を見失って、塔也は集中砲火ではなく、拡散攻撃に切り替える。砂利の一粒一粒を岩へと変えつつ撒き、無差別爆撃を行う。そのような無作為の攻撃など、熟練の戦闘経験を持つ海圻には容易にかわすことができた。彼は足に気を集め一気に距離を詰める。塔也の脳天を砕かんとしたが、彼の体から生えてきた岩の発勁に押されてしまう。瞬時に岩を作り出す攻防一体の能力に目を見張りつつ、気を十分に込めれば破砕可能と判断した。
海圻と塔也が向かい合い、一触即発の気配が満ちるなか、絲織は頬に風を感じた。それは七歌の範囲から抜け出し【風】となった白髪黒羽が振り下ろす刃だった。かまいたちのように絲織の首が落ちる。本日2度目の斬首だ。
育美が叫び、癒そうと無我夢中で近づくも、その必要はなかった。噴き出た血が空中で縒られ、一本の太い糸となり、首と頸とを繋ぐ。そうして逆再生のように元に戻る。これぞ蘇一族に伝わる不死の業である。
不死者相手に消耗戦になれば勝ち目はない。自衛を越えた範囲で女子供相手に戦えるほどシグリは染まっていない。海圻は塔也を片付けるか、黒羽に加勢するか、迷った瞬間に、ふと別の気配に気付いた。
キャットウォークから戦いを観察する女陰黄泉——ではない。彼女は殭屍ゆえ生者の気配を持たない。
海圻の感じた気配は、柱のエレベーターを通って、この放水路に現れた。
血まみれの巨漢の女、その腰にはホルスターが下げられている。そして傍には金髪碧眼の少年が口をへの字にして立っている。
敵か味方か、皆の目線が一斉に交錯する。
現れた女はホルスターから銃を抜き、早撃ちする。
育美が叫び、癒そうと無我夢中で近づくも、その必要はなかった。噴き出た血が空中で縒られ、一本の太い糸となり、首と頸とを繋ぐ。そうして逆再生のように元に戻る。これぞ蘇一族に伝わる不死の業である。
不死者相手に消耗戦になれば勝ち目はない。自衛を越えた範囲で女子供相手に戦えるほどシグリは染まっていない。海圻は塔也を片付けるか、黒羽に加勢するか、迷った瞬間に、ふと別の気配に気付いた。
キャットウォークから戦いを観察する女陰黄泉——ではない。彼女は殭屍ゆえ生者の気配を持たない。
海圻の感じた気配は、柱のエレベーターを通って、この放水路に現れた。
血まみれの巨漢の女、その腰にはホルスターが下げられている。そして傍には金髪碧眼の少年が口をへの字にして立っている。
敵か味方か、皆の目線が一斉に交錯する。
現れた女はホルスターから銃を抜き、早撃ちする。
「黒羽ァアア!テメーが乱入したせいで!!バイクに轢かれて!!計画が狂っちまった!!!!」
黒羽に轢かれたジョバンニが、寸分違わず、白髪黒羽の額を撃ち抜いた。
黒羽の砕けた額が逆再生のように回復する。
黒羽の背後にポップアップした少年がナイフでなますに切り伏せる。これも同じように元通りになる。
黒羽の砕けた額が逆再生のように回復する。
黒羽の背後にポップアップした少年がナイフでなますに切り伏せる。これも同じように元通りになる。
【白髪黒羽】のイメージを付与された蘇絲織が、10回は死んだだろう。
「ねぇジョバンニ、なんか死なないけどどーするのさ」
「死ぬまで殺してやる」
「死ぬまで殺してやる」
続けざまに殺される蘇絲織。蘇るとはいえ痛いのは嫌だ。震え縮こまっていると、ジョバンニとの間に育美が割り込んできた。「もうやめて」的なことを言ったが、ジョバンニは鼻で笑い、蹴り飛ばした。
「俺の周りにクソガキは一人で十分だ」
蹴り飛ばされた育美に、蘇絲織が覆い被さる。蘇絲織には【白髪黒羽】のイメージが被されていたが、育美は守られている気がした。
蘇絲織は、育美にひとつアドバイスをした。
蘇絲織は、育美にひとつアドバイスをした。
「自分で自分を抱きしめてごらん。そうしたら、ほら、暖かいよ」
蘇一族に連なる育美の、抱きつけば癒す能力の応用だ。自分自身を抱くことで同じような不死性を得ることができるかもしれない。蘇絲織はその可能性に賭けた。
そうでなければ次なる手段——最終手段の巻き添えになって死ぬだろう。
蘇絲織は育美を庇いつつ、ジョバンニに相対する。その瞳に決死の覚悟が宿っていると気付いた倉森七歌は即座に口を開いた。
そうでなければ次なる手段——最終手段の巻き添えになって死ぬだろう。
蘇絲織は育美を庇いつつ、ジョバンニに相対する。その瞳に決死の覚悟が宿っていると気付いた倉森七歌は即座に口を開いた。
「じばくこういは ぜったいやめ——」
蘇絲織は胸元でスイッチを押した。
閃光。続いて衝撃。
閃光。続いて衝撃。
【状況】
カウントダウン……【0】
カウントダウン……【0】
⚪︎爆心地
敵味方思惑入り乱れ、収集つかなくなっていた状況から、白髪黒羽は早々に抜け出していた。損な役を蘇絲織に押し付け逃げていたが、巻き添え喰らった。それほどの大爆発だった。
テロル用か自決用か知らねども、地下でもつれあった運命の糸を断ち切るに十分の爆発だった。
骨が折れたか瓦礫に埋まったか、下半身の感覚がない。目がやられたか、なにも見えない。腕を闇雲に動かす。声を出す。声が出せているのか自分でもよく分からない。
誰か、動く気配がある。
それが味方か、判別つかない。
——この場にはすでに協力関係にあるものが多い。だから黒羽は、強く強く自らに「なにより大切な存在」というイメージを付与した。
それは確かに間違いではない。仲間や護衛、あるいはダイヤそのものだと誤認させればトリアージの優先順位は上がる。
敵味方思惑入り乱れ、収集つかなくなっていた状況から、白髪黒羽は早々に抜け出していた。損な役を蘇絲織に押し付け逃げていたが、巻き添え喰らった。それほどの大爆発だった。
テロル用か自決用か知らねども、地下でもつれあった運命の糸を断ち切るに十分の爆発だった。
骨が折れたか瓦礫に埋まったか、下半身の感覚がない。目がやられたか、なにも見えない。腕を闇雲に動かす。声を出す。声が出せているのか自分でもよく分からない。
誰か、動く気配がある。
それが味方か、判別つかない。
——この場にはすでに協力関係にあるものが多い。だから黒羽は、強く強く自らに「なにより大切な存在」というイメージを付与した。
それは確かに間違いではない。仲間や護衛、あるいはダイヤそのものだと誤認させればトリアージの優先順位は上がる。
彼女は無事救助された。
ただ問題は——
「ご無事ですか!」
関節の曲がる女が、真に見つけるべきものを見つけた目で、いとおしく黒羽を抱きしめていた。
——問題は、思い込みを強化してはいけないが殭屍が、ここにいたことだ。
——問題は、思い込みを強化してはいけないが殭屍が、ここにいたことだ。
「やっと見つけました、ご主人様! あなたのヨニですよ! さあさあ、配下もいっぱい稼げたことですし、全員ぶっ殺しちゃいましょうよ、ご主人様の望む通りに!」
白髪黒羽は【反論】しようとしたが、言葉が出なかった。それは爆発による影響か、殭屍の熱意に押されたのか、それは分からない。
『律令』。
女陰黄泉が思いつく理屈は、あり得る。
女陰黄泉が思いつかない理屈は、あり得ない。
女陰黄泉が思いつく理屈は、あり得る。
女陰黄泉が思いつかない理屈は、あり得ない。
なにより大切に思った相手が黒羽ということは、黒羽が主人であると相違ない。黄泉はそのように理屈付け、またそれ以外の理屈は考え付かなかった。
黄泉の魔人能力『律令』は、理屈さえあればなんでも起こりうる可能性が恐ろしいのではない。
ひとつしか思いつかなければそれ以外あり得ない排除性が恐ろしいのだ。
ひとつしか思いつかなければそれ以外あり得ない排除性が恐ろしいのだ。
イメージを強化し植え付ける白髪黒羽は、女陰黄泉の最悪の起爆剤である。
白髪黒羽は、殭屍の主人となった。
殭屍を作る呪術師となった。それ以外ではあり得なくなった。
殭屍を作る呪術師となった。それ以外ではあり得なくなった。
【状況】
海圻……生存(額にお札を貼りなぜか関節が曲がらない)
金剛シグリ……同上
槌唄塔也……同上
浅村育美……同上
蘇絲織……同上
雷雅忠……死亡
金剛シグリ……同上
槌唄塔也……同上
浅村育美……同上
蘇絲織……同上
雷雅忠……死亡
カムパネルラとジョバンニ……爆発の衝撃で流れてきた下水の濁流に呑まれる
⚪︎エピローグ
小柄な女陰黄泉が、180cmもある黒羽を背負って地下放出路を抜け出す。彼女の後ろを物言わぬ仲間たちが、ピョンピョン、膝を曲げずについてくる。
汚臭漂う地下水路、そこに二人の人影がある。ただの女子高生とXメン。それを一瞥した殭屍は、ご主人に声をかけた。
汚臭漂う地下水路、そこに二人の人影がある。ただの女子高生とXメン。それを一瞥した殭屍は、ご主人に声をかけた。
「大丈夫ですよご主人様、あんなものは路傍の石、ご主人様の道を塞ぐものではありません」
そこには、石ころが二つ転がっていた。
『律令』。
彼女の思いつかない理屈は消え去る。
ご主人を安心させたいのだ。だからこそ余計な可能性は考えない。専心し一つのことを思えば、それ以外は消えてなくなる。
いま、女陰黄泉は、全てご主人のためだけに全心を捧げている。
『律令』。
彼女の思いつかない理屈は消え去る。
ご主人を安心させたいのだ。だからこそ余計な可能性は考えない。専心し一つのことを思えば、それ以外は消えてなくなる。
いま、女陰黄泉は、全てご主人のためだけに全心を捧げている。
おぶわれた黒羽は、目の前で人が消えたことに驚いた。爆発の影響も薄まり、声を出すことは容易だ。しかし、なぜだか言葉が出せない。
「言葉がなくても伝わってますよ。ご主人様の、私に対する愛情は。でも、ごめんなさい。私は殭屍です。ご主人様の道具にすぎません。道具が何かを思うことはできないんです。ご主人様の望み通りに動く道具にすぎないんです」
——望み通り? いやいや私が思うより先に動いてるやんけどう考えても。
そのようなことを白髪黒羽が思った事実は無くなった。
そのようなことを白髪黒羽が思った事実は無くなった。
白髪黒羽は殭屍を操っている。
殭屍は司令を受け行動するものだ。
だから女陰黄泉が勝手に動くことはない。
女陰黄泉の思っていることは全てご主人様の司令だ。
白髪黒羽は自らに能力発動。【殭屍の司令塔】というイメージを付与させられたした。
殭屍は司令を受け行動するものだ。
だから女陰黄泉が勝手に動くことはない。
女陰黄泉の思っていることは全てご主人様の司令だ。
白髪黒羽は自らに能力発動。【殭屍の司令塔】というイメージを付与
女陰黄泉は満面の笑みだ。これからもご主人にひっつき、離れようとしない。たとえ白髪黒羽がどこへ逃げ出そうとも絶対に追いかける、という狂信的な笑みを浮かべている。
だから女陰黄泉にこう言わせるのも、白髪黒羽の司令である。それ以外、ない。
「さんざご主人様を探したんですから、も〜今日はごほうびとして⊕けつあな確定ですよ!」
【状況】
女陰黄泉 Bルート:護衛-escortへ変更
護衛対象 白髪黒羽
対象との関係
ご主人様。ご主人の命令は絶対。ご主人の命令を叶えるためだけに動いていると自負するが、自分の思ったことを主人の命令だと思い込んでいるだけである。しかしその思い込みは、白髪黒羽の能力により強化&女陰黄泉の能力により他の可能性の排除されており、解くことは難しいだろう。
護衛対象 白髪黒羽
対象との関係
ご主人様。ご主人の命令は絶対。ご主人の命令を叶えるためだけに動いていると自負するが、自分の思ったことを主人の命令だと思い込んでいるだけである。しかしその思い込みは、白髪黒羽の能力により強化&女陰黄泉の能力により他の可能性の排除されており、解くことは難しいだろう。