青空のショウ少佐・白金の瞳
ロザー黙示録が終わり、戦場の煙がようやく晴れた。街の周囲ではまだ微かな爆音が響き、いくつかの建物が崩れ落ちている。だが、ショウ少佐とレウス、そしてランバルドは、見事なまでにその危機を乗り越えてきた。しかし、これで終わりではなかった。
「次がある……」
ショウ少佐はぽつりと呟き、深く息を吸った。目の前に広がるのは荒れ果てた街並みだったが、その先にはさらに待ち受けるであろう戦闘の予感が漂っている。
その時、通信機が鳴り、アイリスからの連絡が入った。
「ショウ少佐、レウス、ランバルド。状況はどうですか?」
アイリスの冷静な声が響く。彼女のバイザー越しの視線が、もはや彼らの進行ルートと未来の戦況を予測しているのがわかる。アイリスの指示を受けることで、仲間たちはこれまで数多の戦場で生き残ってきた。
「アイリス、そっちはどうだ?」
ショウ少佐が答えると、アイリスは瞬時に次の指示を出す。
「こちらの予測では、次のミッション地に到達するまでに時間はほとんどありません。レウス、ランバルド、準備を整えてください」
「了解だぜ」
「ついやっちゃうんだ!」
レウスとランバルドもそれぞれに反応し、アイリスの指示を待つ。
アイリスは画面の向こうでしばらく黙っていたが、すぐにまた言葉を発する。
「レウス、今後の戦局を考えると、貴方が最前線で指揮を取るべきです。そして、ランバルド。あなたは予備として、動きやすい位置を確保しておいてください」
「分かってるぜ。俺が先に行って、みんなを導くんだな」
レウスが軽く頷くと、ランバルドも肩をすくめて応じた。
「任せとけ! でも、どんな状況でも楽しませてやるぜ!」
その頃、アイリスは再び冷静な指示を出している。彼女の目は、戦場の全体を把握し、どんな局面にも対応できるよう準備している。
「次の目的地に向けて動き始めます。こちらで支援はしますが、進行中の状況によっては、即座に戦術を変更する準備をしてください。戦いは、常に予測できるとは限りません」
その言葉通り、次の戦いが予想を超えて激化するのは時間の問題だった。
ショウ少佐、レウス、ランバルド。彼らは仲間として信頼し合い、アイリスからの指示を忠実に実行していく。しかし、アイリスが言うように、次に待ち受けるのはただの戦闘ではなかった。
「雷鳴のムバト……」
ショウ少佐は冷静に呟いた。未来の戦いの兆しが、彼らの視界に迫っている。
アイリスが背後からデータを更新し、戦術を瞬時に再編成する。それは、まるで彼女が先を見越して戦っているかのようだった。バイザーを通して映し出される敵の動向や戦局が、アイリスの冷徹な判断力を駆使して次々と整理されていく。
その時、突然、通信機が一瞬途切れる。
「状況に変化……?」
アイリスは眉をひそめ、データを再確認する。
その瞬間、画面に映し出されたのは、予測されていたものとは違った。レウスが進行する先に現れたのは、どこか異様な気配を放つ敵だった。
「こいつら……?」
アイリスは一瞬、動揺を見せたが、すぐに冷静さを取り戻す。
「レウス、前進しろ。これは予測の範囲外だが、対処可能だ。私の指示で動いて」
レウスは言われるままに戦場へと踏み出した。ショウ少佐も、その指示に従い、冷静に進行を指揮する。
アイリスはスクリーン越しにその動きを追いながら、仲間たちをサポートするために全力を尽くす。
「戦況は私が支える。みんな、無駄な動きはするな。必要な時だけ、指示に従って動いてくれ」
アイリスの言葉が静かに響き渡り、戦闘が激化していく。
最終更新:2024年12月07日 00:32