第41話~第45話

第41話「ヴァーレ王国の危機、忍び寄る影」

各勢力の思惑が交錯する中、ヴァーレ王国は未曾有の危機に瀕していた。

ORDOの動き ―― RP兵器「ピジョン・オブ・ロスト」
ヴァーレ王国の領空近く、
黒雲を突き抜けて一機の無人戦略兵器が飛行していた。

その名は―― 「ピジョン・オブ・ロスト」。

ORDOが開発した特殊RP兵器であり、対象の記憶を改ざんし、従属させる能力を持つ無人戦略兵器だった。

ORDOの最高司令官は、ヴァーレ王国の政権を転覆させ、新たな傀儡国家を築くことを目論んでいた。

「ヴァーレ王国はこの兵器の影響下に置かれる。すべてはORDOの意志のままに。」

ピジョン・オブ・ロストがヴァーレ王国の上空へと向かう中、
その裏で、ORDOの精鋭部隊が侵入の準備を進めていた――。

ショウ少佐 vs. 新たなるアウトロー
一方、新学園都市郊外。

ショウ少佐は、また新たなアウトロー組織と交戦していた。

その名も――「アイアン・ホークス」。

重武装した彼らは、廃墟となった旧都市を拠点とし、
ORDOや黒帝の国、さらにはグリーン・ラプターとも裏で取引を行っていた。

「てめぇら、やけに高級な武器を持ってるじゃねぇか……。
 どこから仕入れた?」

ショウ少佐は敵を蹴散らしながら問いかける。

「へへっ……そいつは教えられねぇな!」

アイアン・ホークスのリーダー、**"ブラスター・ギャロン"**が、
巨大なエネルギー砲を肩に担ぎ、少佐に向けて照準を合わせる。

「消し飛べぇぇぇッ!!!」

爆音とともに、超高熱のレーザーが放たれる。

だが、ショウ少佐は冷静だった。

「甘ぇな――!」

瞬時にブースターを吹かし、回避。
すかさずストームキャノンを構え、反撃の一撃を放つ!

炸裂するエネルギー弾。

アイアン・ホークスの戦線は崩れ始める――!

グリーン・ラプターの動き ―― ヴァーレ王国の宝を狙え!
そして、そんな戦乱の最中……

グリーン・ラプターの一団は、黒帝の国の襲撃に便乗し、ヴァーレ王国の宝物庫を狙っていた。

「戦争?上等だな……その隙に、いただくぜ!」

リーダーの**"ヴァルチャー・レッド"**は不敵に笑い、
手下たちを率いてヴァーレ王国の王城へと潜入を開始する。

黒帝の軍勢とヴァーレ王国の守備隊が激突する裏で、
彼らは闇に紛れ、王国の秘宝を狙う――。

「こんなチャンス、そうそうねぇぜ……!」

彼らは"とある"秘宝に目をつけていた。

それは――「光輝のグレイル」。

王国の象徴とも言われるその秘宝には、未知の力が宿っているとされていた。

「さあ、どっちが先に手に入れるか……運試しといこうぜ!」

ヴァーレ王国、戦火の行方――!
黒帝の国の襲撃、ORDOの暗躍、アウトローの暗部。
各勢力が入り乱れる中、ヴァーレ王国の運命が揺らぎ始める――!!

第42話「光輝のグレイルを奪え!」

ヴァーレ王国を巡る戦乱は、新たな局面を迎えていた。

黒帝の国、ORDO、アウトロー、そしてショウ少佐――。
各勢力が交錯し、戦場は混沌を極めていく。

ヴァーレ王国襲撃――黒帝の国の猛威

黒帝の国からの襲撃部隊が、ヴァーレ王国の国境を突破した。
彼らを率いるのは――

「重装のザラドス」と「死告のエルディナ」。

漆黒の甲冑を纏った黒騎士たちが、
影の兵士たちを引き連れ、ヴァーレ王国の城壁へと迫る。

「フン……これがヴァーレ王国の防備か。あまりにも脆弱だな。」

ザラドスは大剣を構え、一撃で城門を叩き壊そうとする。

エルディナは、静かに呟く。

「死の鐘が鳴る時……お前たちは何を想う?」

影の兵士たちが次々と現れ、王国の守備兵を呑み込んでいく。
ヴァーレ王国は、かつてない危機に晒されていた――。

ORDOの刺客――「グレアII」、降臨!

そこへ、新たな脅威が舞い降りる。

ORDOが送り込んだ、怪鳥型RP兵器「グレアII」。

その姿は、不気味な黒翼の猛禽。
金属製の鋭い爪を持ち、両翼から超音速の振動波を放つ。

「ピジョン・オブ・ロスト」と共に、ヴァーレ王国を支配下に置くための刺客だった。

ORDOのオペレーターが指示を下す。

「グレアII、目標を殲滅せよ。ピジョン・オブ・ロストと連携し、王国の完全制圧を。」

怪鳥が空を舞い、超音波攻撃が王国の街を破壊していく――!

グリーン・ラプター、闇に紛れて

そんな大混乱の中、グリーン・ラプターの一団が動いていた。

「戦争のどさくさで、しっかりいただくぜ!」

彼らの狙いはただ一つ――

ヴァーレ王国の秘宝「光輝のグレイル」。

王国の象徴とも言える秘宝を、影に紛れて奪い取ろうとしていた。

果たして彼らは、無事に宝を持ち去ることができるのか――!?

ショウ少佐 vs. 断罪のオリアクス

一方、新学園都市郊外――。

ショウ少佐は、アイアン・ホークスの新たな刺客と対峙していた。

その男の名は――

「断罪のオリアクス」。

漆黒の外骨格スーツを身に纏い、
青空のショウ少佐と同じような高速戦闘スタイルを得意とするアウトロー。

「へぇ……お前が"青空のショウ少佐"か。」

オリアクスは鋭い視線を向け、ブリッツブレードに似た振動剣を構える。

「噂通りの戦いっぷり……だが、俺とお前は同類だ。」

ショウ少佐は冷静に応じる。

「ほぉ……そりゃまた、面白ぇ話だな。」

オリアクスが笑う。

「同じ空を翔る者同士――どちらがより速く、強く、高く舞えるか……試してみようぜ!」

次の瞬間、二人の戦士が一気に間合いを詰め、激突する――!!

戦場は、さらなる混沌へと突き進んでいく――!!

第43話「オリオンの門を叩け!」

1. 断罪の翼、交わる剣

ショウ少佐と断罪のオリアクスの戦いは、熾烈を極めた。

ブリッツブレードと振動剣が火花を散らし、二人の戦士は空を舞いながら攻防を繰り広げる。

オリアクスは、アイアン・ホークスの精鋭中の精鋭。
その動きはショウ少佐と同等か、それ以上の速さを誇っていた。

「ははっ!いいねぇ、ショウ少佐!お前ほどのヤツとやり合えるとはな!」

オリアクスは楽しそうに笑いながら、一気に距離を詰める。

「だが、こっちも手加減する気はねぇ!」

振動剣が放つ斬撃がショウ少佐を襲うが、彼は冷静に回避し、反撃を仕掛ける。

「悪ぃが、俺も負けるつもりはねぇぜ!」

二人のスピードバトルは、夜空を彩る閃光となって激突した――。

2. 交わる宿命、そしてライバルへ

激しい戦闘の末、二人は互いに刃を突きつけたまま動きを止めた。

どちらが勝ってもおかしくない、まさに紙一重の勝負だった。

「……ククッ、これは引き分けってところか。」

オリアクスが剣を収めると、ショウ少佐も同じようにブリッツブレードを納める。

「なぁ、ショウ少佐……俺たち、また戦うことになるかもな。」

ショウ少佐はニヤリと笑い、手を差し出した。

「その時は手加減なしだぜ?」

オリアクスも笑い、ガッチリとその手を握り返す。

「当然だ。」

こうして、ショウ少佐とオリアクスは良きライバルとなった。
アイアン・ホークスもまた、新学園都市にとって完全な敵ではなくなったのだった。

3. オリオン高等学園への招待

戦いを終えたショウ少佐たちは、新たな目的地へと向かうこととなる。

「オリオン高等学園(Orion High Academy)」

この学園は、技術・兵器開発に特化した学府であり、
最新鋭の研究施設と、数多くの天才エンジニアを擁する機関だった。

「ここが……オリオン高等学園か。」

広大なキャンパスには、最先端のメカや兵器が並び、
どこか新学園都市とは異なる洗練された空気が漂っていた。

「ショウ少佐、ここは**HARP(High-tech Arms Research Project)**と深い関係がある組織だ。」

同行していたオペレーターが説明する。

HARP――
それは、新学園都市と密接な関係を持つ、兵器開発機関の総称であり、
様々な色彩兵器やマグナムシリーズの研究も行っているとされる。

「なるほどな……面白そうだ。」

ショウ少佐は、学園の正門をくぐる。

ここで待ち受けるのは、新たな同盟か、それとも新たな敵か――?

オリオン高等学園の闇が、少しずつ明かされようとしていた。

第44話「黒翼の降臨、荒神六式」

1. 黒煙に包まれるヴァーレ王国

ヴァーレ王国の城壁が崩れ、街中には炎が広がっていた。
ピジョンofロストの無慈悲な砲撃、そして怪鳥型RP兵器グレアIIの猛襲――
国を覆う黒煙は、滅亡の前兆のようだった。

「くそっ、ヴァーレ王国はもう終わりか……!」

王国軍の兵士たちが絶望に打ちひしがれる中、
グリーンラプターのメンバーは、悠々と撤退を始めていた。

「やったぜ、野郎ども!光輝のグレイルは俺たちのもんだ!」

リーダー格の男が宝を掲げる。
神聖な光を放つそれは、かつて伝説の王が持っていたとされる至宝。

「こんなクソみたいな国にゃ勿体ねぇ。さぁ、ずらかるぞ!」

グリーンラプターは煙の中へと消えていく。
彼らの目的は達成された。
ヴァーレ王国の崩壊など、彼らにとってはどうでもよかったのだ――。

2. 黒帝の恐るべき力

王国が炎に包まれる中、
上空を旋回するピジョンofロストとグレアIIが、
最後のトドメを刺そうとしていた。

その時――。

「……ッ!? なんだ、あれは――!?」

漆黒の空間に、突如として六枚の翼を持つ異形が現れた。
その姿は、人間の兵器とは思えない。
まるで悪魔のような禍々しさを帯びた巨大な兵器。

「報告します! 未知の兵器が出現、ピジョンofロストに向かっています!」

ORDOのオペレーターが悲鳴のような声を上げる。

しかし、報告が終わるよりも早く、
その兵器の六枚の翼が広がり、異様なエネルギーが収束した。

――ズドン!!!

一瞬だった。

ピジョンofロストが、まるで砂粒のようにチリと化した。
ORDOが誇る最新鋭のRP兵器が、まるで存在しなかったかのように消滅したのだ。

「……バカな……ッ!?」

ORDOの兵士たちは絶句した。
そして、異形の兵器はゆっくりとヴァーレ王国の上空に舞い降りる。

「荒神六式(こうじんろくしき)――」

黒帝の国が生み出した究極の兵器。
それは黒城の色彩兵器とは異なり、まるで生物のような禍々しい形をしていた。
異形、悪夢、恐怖……まるで"神"をも冒涜するかのようなその姿は、
ORDOやヴァーレ王国の兵士たちに絶望を刻み込んだ。

3. 異形の兵器 vs ORDO

「総員、攻撃用意!!」

ORDOの指揮官が叫ぶ。
ピジョンofロストを失った彼らに、選択肢はなかった。

「目標、荒神六式! 全砲門開放、撃て――!」

レーザー砲、ミサイル、電磁砲――
ORDOの最新兵器が、一斉に火を吹いた。

だが――。

「……ッ!? すべて……効かない……!?」

荒神六式の六枚の翼がゆっくりと動くと、
ORDOの攻撃はすべて弾かれ、無効化されてしまった。

「冗談じゃねえ……こ、こんなバケモンが……!」

ORDOの部隊は戦意を喪失し始める。

「撤退するぞ! こんなのと戦えるか!!」

パイロットたちは恐怖に駆られ、次々と撤退を始める。

荒神六式は、それを静かに見送るかのように動かない。
まるで、"虫けらには興味がない"と言わんばかりに。

しかし、一つだけはっきりしたことがあった。

黒帝の国は、すでにORDOやヴァーレ王国を圧倒する戦力を持っている。

そして、黒帝の王ロザーは、
この世界の覇者になるべく動き始めていた――。

第45話「覇王の布石」

1. 退却するORDO、消える荒神六式

「……撤退するぞ!」

ORDOの指揮官レイブリックは、瞬時に決断した。
目の前でピジョンofロストがチリと化し、
グレアIIすら手も足も出せずにいる。

「くそっ……!」

ヴァーレ王国を焼き尽くしていた荒神六式の異形の兵器が、
ゆっくりと動きを止めた。

そして、突然――

その巨体が炎に包まれ、跡形もなく消え去った。

「……どこへ行った!?」

ORDOの兵士たちは、レーダーを確認する。
しかし、荒神六式の反応はすでに消えていた。

「報告します! 荒神六式、完全に消滅……! いや、これは――」

兵士の声が震える。
まるで別の次元へ消え去ったかのようだった。

「馬鹿な……こんな兵器が存在するなんて……」

レイブリックは唾を飲み込む。
一瞬の交戦で、ORDOの誇る兵器が完膚なきまでに破壊され、
敵の力が未知数のまま撤退を強いられる。

「黒帝の国……ロザー……貴様、一体何者だ……?」

彼は戦場を睨みつけながら、撤退命令を下した。

2. 恐怖を感じる黒城たち

「……これは、まずいな。」

新学園都市の奥深く。
黒城俊光は、報告を受けながら険しい表情を浮かべていた。

「黒帝の国が、ヴァーレ王国を滅ぼすのは時間の問題だ。
 それにしても……"荒神六式"だと?」

彼の隣で、黒城玲美も同じく顔を曇らせていた。

「……黒城様。私は確かに"黒の色彩"の力を得た身ですが、
 あの兵器から感じたのは、それとは異なる"異質な恐怖"です。」

玲美の言葉には、微かな震えがあった。

「色彩兵器とは違う……何か、得体の知れない力。」

「……私もそう思う。」

暗黒のシドが、静かに呟く。

「黒帝の国が、黒の色彩とは異なる力を持っているとすれば……
 この戦争のバランスは、完全に崩れる。」

「我々も、動かねばなるまい。」

黒城は、拳を握りしめながら呟いた。
"覇王"ロザー――その存在が、学園都市の命運すら左右しかねないと、
彼らは悟り始めていた。

3. オリオン高等学園の探索

その頃――。

ショウ少佐たちは、新たな拠点として**オリオン高等学園(Orion High Academy)**へと足を踏み入れていた。

「へぇ……なかなかの施設じゃねえか。」

ショウ少佐は、軍帽を指でクイッと持ち上げながら周囲を見渡す。

「ここは技術・兵器開発に特化した学園だ。
 HARPとの連携も深く、最新鋭の研究者やエンジニアが集まる場所だ。」

案内役の研究者が説明する。

「ここで新たな兵器を開発できるってことか。」

「ええ。しかし、最近アウトローの襲撃も多くなっています。」

「グリーンラプターか?」

「それだけではありません。"アイアン・ホークス"や、
 謎の黒い部隊もこの学園に干渉しようとしているのです。」

「……黒い部隊?」

ショウ少佐が眉をひそめた、その時――

警報が鳴り響いた!

「襲撃かッ!?」

ショウ少佐はすぐさま武器を構える。
新学園都市に迫る脅威は、ますます加速していた――!
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最終更新:2025年02月28日 20:52