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  • 決闘バトルロイヤル @ ウィキ
  • 妖星絢爛

決闘バトルロイヤル @ ウィキ

妖星絢爛

最終更新:2025年05月30日 18:28

zombi2baisoku

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「……ふむふむ。なるほど、そういう催しと、な。」

陰陽師は嗤う。決闘舞台の神を名乗る創造主の存在と、この決闘が目指す方向性に。

「ええ、ええ! 求むるは札遊戯と言う生温い児戯でなく、屍山血河舞い散る決闘と言う名の殺し合い! クロトなる、神を騙る支配者よ、このリンボもその考えには賛同させてございまするぞ!」

元・異星の神が使徒の一柱、キャスターリンボ。その役割は狂言回し。
惑わし、欺き、騙り、惨劇を起こす事こそこの悪なる陰陽師の在り方。
故にカードバトルという遊戯ではなく、明確な殺し合いという決闘を優先させた檀黎斗の考えは、斯くもリンボにとって愉快な催しであることは周知の事実であろう。

「お前の狂言回しはどうでもいいが、あれは油断ならないぞ。」

対して、冷静に思考を定めるのは悪霊・最上啓示。
檀黎斗という男がどういう人物かなど、最上啓示にはどうでもいい事だ。
ただ、自分という悪霊を連れ去りこんなくだらない事に巻き込んだその実力だけは評価せざる得ない。
しかもご丁寧にこの身体、浅桐美乃莉から出れないようにした上で。

「それはわかっておりまする。元より異星の神との接続は切れているのを考慮してでも。ですが、使えなくなった生活続命の法が制約付きとは言え機能を回復できたのは功名でございまする。」

もちろん、リンボもまた制約がかかっている。少なくとも使徒として振る舞っていた時よりは出力は大幅に落ちているだろう。
だが、逆に使えるようになったものもある。「生活続命の法」と呼ばれる、式神に己の存在を転写する術式。
オリュンポスにてクリプターであるスカンジナビア・ペペロンチーノに封じられていたそれは、この殺し合いにおいては、ある程度の制約を置いて再び使えるようにはなったのだ。
他参加者と一定以上離れてはならない、分身の性能は本体より格段に落ちる等。それでも式神との情報共有が出来るという一点においてはこのリンボは他の参加者よりも一線を画す存在であることは確か。

「ですので、もしもの時はお任せを。」
「勝手にしろ。」

リンボの態度に、最上は軽くあしらうだけ。
勝手にこっちに興味を示してるだけで、いつ気変わりするか分からない不気味な存在。
格下ならともかく、自分より格上の悪霊であるかもしれないので尚更たちが悪い。
自分の行為が悪霊を呼び寄せることは多々あったが、ここまで厄介なのを引き寄せる程、業を背負った覚えはない。

(……まあ、精々利用させてもらおうか。)

が、実力こそは自分でも認めざる得ない程。
幸か不幸か自分のことを気に入っているという方針。
どうせ他人を他人とも思わない男だろう、精々ボロ雑巾になるまで利用させて貰うことにしよう。

「それで、あの子供はどうする?」
「……ああ、良子殿の事でしょうか?」

最上の言葉にリンボも横目を向ければ、虚空の眼でタブレットを見つめる吉田良子の姿。
心ここにあらずな静寂さであるが、その顔は明らかな笑みが浮かんでいた。

「いたんだ、お姉。それに桃さんやミカンさんまでいるし、お母さんもいた。」
「ほう。……その言い振りでは家族の方も参加させられていると察せられますが。……いえいえ、貴方様が望まぬ限りは」
「ああ、気にしないで。お姉やお母さんはこういうの嫌いそうだし、桃さんやミカンさんは魔法少女だからさ。」

歪められたとは言え、家族や友人たちに対する理解は変化しては居ない。
どちらも大切な誰かである。故に、歪められた価値観から導き出される答えは一つ。

「……聞き分けがないなら、リンボさんがどうにかしてくれそうだし。」
「ンンンンン! 何だか問題を丸投げされたような気がしますが、それはそれとして遊びがいがありますなぁ!」
「……はぁ。」

最上は思わず呆れのため息。歪められたのなら別段彼女が変な方向に軸が定まってしまったのはどうと言うか。
吉田良子にとって家族も親友も「大切」にはカウントこそされているものの、それはそれ、これはこれ。
邪魔をするなら容赦しないし、どうせ殺しても蘇らせさえすればいい。結果わりかし無茶振り投げられたリンボが笑っているが等のリンボは特段困ったわけではない様子。

「……私はてっきり「殺すな」なんて言われるとは思っていたのだがな。」
「そこは気にしていません。決闘っていう、殺し合いですから。私がお姉の為に殺し合いに乗るんだから、お姉が反発しても仕方のないことだから!」

正直な話、最上としては良子の変貌はつまらない話としては片付けられは出来ない。
最上が世直しを志すきっかけとなった母親の死。それは自らが母のためにと思って為した行動が、母を悪霊へと変えた結果へと繋がったからこその顛末。
吉田良子のそれは自分の時よりもたちの悪い悪夢だ。悪意ある悪霊により齎された三流の悲劇だ。
だが、それがどうしたというのが最上啓示。多少思うところはあれど、それが自分の方針に影響を及ぼす訳では無い。

「……と、まあ。拙僧の術に何ら問題ないとして。」
「それでも支給品込みだろう。」
「まあそうですが。――――とまぁ、余計なお喋りはこれまでにして。」

陽気に言葉を連連と吐き出していたリンボの声色が多少真面目なものとなる。
余計なお喋りをしまくっていたのはお前だろうという最上のツッコミじみた目線を無視して。

「これはまた愉快なご客人が来たようで。」
「……だったらどうする?」

リンボがすでに気づいている。この場所に近づいているであろう誰かの気配を。
それは最上も当然。哀れな羊か獰猛な野獣かはどっちの類かは直接顔を見ないとわからないわけだが。

「落ち着きなされ最上殿。ここは拙僧に全てお任せを。……お相手の方も戦闘の方は避けたいご様子ですので。」
「……?」
「先程彼女を変貌させた最中に、拙僧の式を少々見回りに回させてもらいました。」
「……なるほどな。」

手が早い、と内心呆れも含めながらも、その用意周到さに思わず感心する。
間違いなくこのリンボという男は能力者としても、悪霊としても一流だと改めて認識せざる得なかった。
人の預かり知らぬ所で交渉を仕掛けて、相手を手玉に取ろうとする。
しかもその上でこの男の都合のいいように事が運ばせんと。

「……えーっと、敵じゃないって事?」
「今のところは、話に乗る気ではある、ということで御座いますな。フフフ……。」

良子の疑問に、さも必然と言わんばかりにリンボが口を喜びに歪ませ告げる。
その表情は、最上からすれば「碌なことではない」ということだけは確かである。

「――どうやら、話が決まったようでございますよ。ンンンンン!!」

ふと思い出したかのように言葉を発したリンボの顔は、醜悪な笑みを見せびらかしながら、高らかに笑うのであった。

◆

そういう事態は念頭に置いていたはずだった。

その可能性は考慮していたはずだった。

「……いるんですか。いろはお姉さまも。」


柊ねむはいい。自分と同じ思想、同じ考えを持って動くだろう。出来れば合流したい所。

深月フェリシア、七海やちよ、梓みふゆの三人はまだいい。あの時のように敵対するなら返り討ちにしれやれば良いのだから。邪魔をするのならそれこそ今度こそ再起不能ぐらいにまですればいい。最悪、殺すことも厭わない。その前に、みふゆには色々と問い詰めたいことはあるけれど。

だけど。

「どうして、お姉さままで。」

考えれば分かること。
自分たち魔法少女を、ある程度「環いろは」と「七海やちよ」を主軸として考えて呼んだのならば。
自分が「環いろは」を主軸に呼ばれた内の一人だとすれば、道理は付く。
そして、考える必要もなく結論は出ている、環いろはという人物はこの殺し合いへの叛逆を望むだろう。
自分たちを止めようとした時のように、例え自分がどれだけ傷つこうが。
でも、例え環いろはが、お姉さまが呼ばれたのを知ったとしても、自分とねむのやることは変わることはない。魔法少女の救済。ただそのために。

「でも、未だ、会いたくはなかった。」

今の自分の顔はわからないだろうけれど、とても酷い顔なんじゃないかな、と思った。
だけど止まれないのだ、どれだけ殺して、どれだけこの手を血に染めて。
そんな自分とねむを受け入れてくれようとしたお姉さまに、今だけはこんな酷い顔は見せたくないとは思ってしまった。

「……でも、しょうが無いか。だって私たちは、それでもやらないと行けないから。魔法少女の救済、その全てを。」

今更止まる訳にはいかない。この殺し合いを、決闘を勝ち抜いて、救済を果たす。
全ての魔法少女を救う。救って、環いろはを、いろはお姉さまを――――









「何やら、お悩みのようで?」

汚泥が、人の形を為して、そこに聳え立っていた。

「……え?」

信じられないことに、気配は全く感じられなかった。
魔力のようなものすらも、察知できなかった。
死臭漂う蕨の如き長身の男。その衣装は察するに平安時代の頃か。
屍の腐った匂い、乾いた骸が言葉を発し、黒い眼が自分を見つめて、会話を交わそうとしている。

「……誰?」

何者かは知らないが、敵であるなら不運だろう。自分としても、相手としても。
念には念を押して背後には召喚したモンスターたちを配置している。
下手な動きを見せれば餌になるのは相手の方。
だが、そんな自分を嘲笑うかのように、"それ"は続けざまに言葉を紡ごうとしている。

「いやはや、魔法少女の救済。大まかな内容は分からぬも、幼子の身としては大層な願望をお持ちで。このリンボ、素直に称賛いたしますぞ。」
「あなたみたいなおじさんに褒められた所で何も嬉しくはないんだけどな~。あと、知りすぎは良くないってこと、今から教えてあげても良いんだけれど?」
「それは困りますなぁ。今の拙僧、非力ですので。ですが小娘程度撚るには訳はないのですが、ねぇ?」
「そっちこそ、只の子ども扱いで舐めてたら怪我だけじゃすまないんじゃない?」
「それも一理ありますなぁ。」

警戒なテンポで奏でられる言葉の応酬。リンボと名乗ったこの長身男。余りにも不気味過ぎる。
魔法少女でなければ魔女でもない、誰かのドッペルというわけではない。いや、見た目はある意味ドッペルっぽいとは思わなくはないが。

「ですが拙僧、別に戦いに来たわけでもなく、言い換えればちょっかいを掛けに来た。と月並みな言葉ではありますがそういうわけでありまして。」
「……へぇ。だったら何なのかな?」

戦いに来たわけではない。
その言葉を完全に信用する訳では無いが、自分の立場をちゃんとした上でその発言をしたのならば命知らずのおバカさんなのか、それとも――。

「一応、話ぐらいは聞いてあげるよ。殺すのはその後にでも考えさせてもらおうかな?」

もちろん、この言葉で何かしら利になる情報を引き出せればそれでよし。
はっきり言って、こいつは殺した方がいい。
間違いなく、自分やねむどころかいろはお姉さまの害になるであろうこの男は。

「では、素人ながらご質問を。―――先程名前を出していたであろう、いろはという誰か。どうして殺してしまわない?」
「――――――――――。」

この一言で、冷静さ全部が吹き飛びそうだった。
恐ろしくふざけた雑言をこの死体のような男の口から出た。
天がひっくり返っても絶対にしないであろう事を、尋ねてきた。

「ねぇ、聞いても良いことと悪いこと、わかってて言ってる?」
「ンン、聞き方が悪かったようで。魔法少女の救済とやらと、いろはとやらの生存は、両立しなくてもいいのでは。と拙僧は思ったぐらいですが。」

今すぐにでも背後のモンスターで襲わせたい所だった。
だが、そんな事をリンボが予想出来ていないはずもない。
間違いなく意図的に、わざとこんな発言をした、どんな意図を以てかわからないのに。
私の本心を、まるで簡単に探り当てたかのように、リンボという男は口元を歪めているのだから。

「全体像は図りかねますが、拙僧の憶測からすれば、魔法少女の救済やらのため。まあ大凡ハ・デスから何かしらの手段で反抗やら、でしょうか。その正確では誰かに従って優勝するという手段は取るようには思えませんからなぁ。」

リンボの憶測は大体会っている。優勝するのではなく、ハ・デスの力を奪う。そのための手段の模索。
まるで頭の中を読まれているような、思考を蛆虫に啜られているような気持ち悪さが、悪寒と言う形で全身を苛んでいる。

「勿論、隠れ見させてもらいましたが、名簿には宿敵や盟友、大切と思う誰かはいるようで。そしてその中で貴方にとっての重要視なのが、先程口に出ていたであろういろはという誰か。」

嫌というほどに、見透かされていた。
自分が手段を選ばない人間であることを理解した上での、その口ぶり。
本当に苛立ってくる。他人の思考を掻き乱すだけなら、アリナ以上の逸材だろう。

「では。既にいろは殿が、既に救われている、ならば?」
「――えっ?」

思わず、声が、出た。
お姉さまが、既に、救われている?
冷静に考えればそうだ、自分は蘇ったというが、いろはが自分の知っている環いろはお姉さまのままである、という確証はない。
まだ魔法少女じゃない頃? 
それとも魔法少女として戦い続けた修羅の末路?
もしくは、既に環いろはという人物が、救われた後だというのなら。

「そんな、戯言で、私を惑わせようなんて。」
「そういう貴方様の口元は震えているようで? おやおや、図星でしたか?」
「黙って。お前にいろはお姉さまの何が分かるの?」

戯言だと、切り捨てたかった。でも、頭から離れない。
自分の知らない所で、いろはが救われたなんて、分かるわけがない。
少なくとも、「自分の頭の中で考えたルート」の中では、思いつかない。

「ええ、分かるはずがないですなぁ。儂は貴方の言葉の断片を繋ぎ合わせて予測を立てただけですので。ですが、救済の方向性など当人次第でしかありませぬ。」

冷静な思考が出来ない。この男の言葉一つ一つが頭の中を掻き乱す。
そうだ、所詮この男の憶測だ、勝手な妄想で自分を惑わせようとする――、狂人の、ただの、妄言――

「ですので、もし貴方が真の魔法少女の救済を望むのであれば、既に救われたいろは殿を、救う必要など、全くありませぬ、なぁ―――ンンンンン!」

◆


「―――違う!!!!」

いやはや、煽り過ぎましたか、それとも、それが彼女の瑕疵だったのやら。
この小娘、ついに冷静さをかなぐり捨てて叫んでしまったようでございますなぁ。
それこそ弄りがいがあるというもの、とってもこの拙僧はただの式。背後にいる獰猛なのを相手取るには実力不足。
と、まあ。軽く推測で誘導しましたが、それだけでも濃厚な甘味。愛しき人を救うため、魔法少女を救うため。ですが、今の彼女は下手に選択肢を得てしまったがゆえに、ノイズが生じておりますると。

「私はいろはお姉さまを救うために魔法少女になった。ねむやういならまだしも、それ以外の魔法少女なんて本当はどうでもいいのよ! 私は、私がお姉さまが、お姉さまの笑顔が、お姉さまの優しさを……ううん。私は、お姉さまを助けたかった、魔法少女という呪いから救い出すために!」

感情的に叫ぶ小娘の姿はさぞ滑稽で、さぞ陳腐な見世物。
少々危ない橋を渡って遊んだかいがあるというもの。拙僧これには中々に満足。

「ええ。素直でよろしいですな。つまり、いろは殿さえ救えればどうでもいいと?」
「――! そ、それは……いや、でも私はお姉さまの為に。」
「今更血に汚れた手のままで日和ると?」
「違う、違う違う違う。私はそんな事で戸惑うはずがない! だって私は――。」
「いろは殿を、救いたいのであろう? 救うという行為というのは、誰かを切り捨てるという行為であるのと同義であることを、一番理解しているのは、貴方様ではなかろうか?」

どう賢く繕っても、結局は、家族、親友。いやはや、親愛の情というのにはこのリンボも辛酸を嘗められた経歴がある故、その重みも理解しているのです。
ええ、魔法少女全ての救済とやらは賞賛しますが、このリンボからすれば夢物語。平安の世、飢饉に苦しむ衆生が念仏を唱えて何になったのやら、それが合理的な救済であったとしても、取り零すものは必ず出るのです。あやつですら、すべてを救うというのは不可能であるがゆえ。
誰か一人で救われてしまう世界の在り方など、それこそ滅びたほうが末の為。

「……私は、お姉さまを、救わないと。そう、魔法少女の救済じゃない。私はお姉さまを救いたかった。」
「それが、貴方の本心、と?」

だいぶ、焦燥しておられますな。まあ、拙僧がそこはかとなく誘導させてもらいましたが。
聡明でありましたが、一度でも瑕疵を掴んでしまえばこの通り。
人間の心など、思う以上に、脆いのですから、なぁ?

「……私は取り戻したかった。ねむと、ういと、お姉さまとの日常を、そんな小さな世界で、小さな箱庭で平和に過ごすことだけが……だけ、が……?」

ですが、それだけでは少々味気ない。という訳でこのリンボ、洗脳とは違う形での下拵えをさせてもらう、ということで。
彼女のおでこに手のひらをかざし、軽く呪(しゅ)を一詠唱。
まあ、式ですので、大したことは出来ないのですが。さっきのも簡単な暗示の術程度。
最も、今の彼女には、敢えてこういう手種の方が、効果的ではありますが。
軽く馴染んだのを確認できれば、ここで一言。

「それに、貴方が奪えば良いのです。いろは殿の心を。貴方のモノにしてしまえば、いいのです。」
「……私の、もの、に? お姉さま、を?」
「ええ、貴方だけの、モノに。」
「……私だけの、お姉さま。……それ、は。――――――――。」

ふむ。まあ軽い暗示程度故。効果的ではありますが、まだ迷いはある模様。
ですが果報は寝て待て。拙僧が彼女に望んでいる役割は、もっと別のもの、なのですから。

「……まだ決断できないのであれば、少しばかり情報交換と致したい所。拙僧の本体が、背後で待っておりますので。まずは我らと会話してからでも、方針を決めるのは悪くないかと。」
「…………。」
「それに、背後に待たせております貴方の眷属。今のままでは物騒なので、下がらせてもらえると助かります。」

では、最上殿と交えて、少しばかりの小休止としましょう。

◆ ◆ ◆

「灯花ちゃんもお姉の為に頑張ってるんだね!」
「……お姉さまとは血の繋りは無いけれど、私には何ら変わりない、たった一人のお姉さまなんだ。」

「――という顛末で御座いまする。」
「色々と言いたいことはあるが、掻い摘めば手駒を一人手に入れた、ということでいいのか?」

直ぐ真隣、楽しく談笑しているであろう良子と灯花を他所に、リンボは式神による経緯を最上に向けて説明。
様々なことを省いて結論づけるなら、手駒を一人手に入れた、というのが最上としての認識であるが、実際は複雑である。

「まあそう、とは少々違いまして。拙僧が施したのは導火線を植え付けた程度で。」
「……火元はどうする?」
「火元など必要ありませぬ。どう転んでも、勝手に……フフフフフ。」

大凡理解した、とは言い難いが、あの里見灯花という小娘を危うい状態に敢えてした、というのがリンボの今回の手種らしい。
リンボの提案による灯花を交えた情報交換は功を奏し、最上自身も異世界の常識、吉田良子とは違う魔法少女のシステムのことを聞き出すことが出来た。
そして、反吐が出た。宇宙の救済を肩代わりに、たった1つの願いを対価に酷使され続ける。よくもまあ吐き気のする醜悪な維持システム。
自分の願いのためといいながら、結局はインキュベーターという他人の都合に利用され続ける。しかもそれが宇宙のためだというのだから尚更たちが悪い。
やはり世直しが必要だと、最上は心のなかで改めて思う。
ちなみにリンボの式神とやらは、眼鏡の小娘の死体から首輪及びデイパックを回収しに行ったらしい。リンボの反応からして、滞りなく済んだようで。

「……まあいい。私のやることは何も変わらない。それに使える駒が増えることに異論はない。あの二人の手綱はお前に任せておく。」
「では、灯花殿の側には拙僧の式を付き纏わせておきます故。」

情報交換の結果として。灯花は此方側に直接同行するつもりはないようである。
当人としても同行者が増えることに異論はなかったようであるが(良子に対する第一印象も良いものではあった)、「ついてくるなら一人だけの方が色々と小回りが効く」とは灯花の言。
リンボの式は、自律行動という一点に置いて殺し合いの舞台においては情報収集面で強力無比なもの。
勿論制約としては、参加者から5メートル以上は離れられないとか、本体に比べてだいぶ弱体化しているとか、消滅後の再召喚に6時間のインターバルを挟む必要があるだとかだが。

なのでリンボは灯花に対し自分の式神を付き従わせる事にした。
戦力としては心細いとしても、情報収集や搦め手担当しては優秀であるから。
ちなみに小倉しおんのデイパックは式神の方、首輪の方は此方で保有することに

「灯花ちゃ~ん、ねむさんやいろはさんと出会えると良いね~!」
「良子さんも、そのシャミ子さんと言う人と再開できる事を願っております。」

式神と共に街を出る灯花を、年相応に手を降って見送る良子。
まるでリンボに狂わされた影響など残っていないような振る舞いであるが、振り返り最上に視線を向ければその眼は乾いた虚空の闇そのもの。

「それじゃあ、私達も行きましょう。私もお姉ちゃんを探したいから。」
「………。」
「ンンン――♪」

三者三様に反応は違えど、彼らはこの殺し合いの舞台における災害の一つ。魂を歪め、心を蹂躙する。
美しき獣は嘲笑い、魔族の妹は狂気のままに姉を求め、そして悪霊は、ただ一人思索する。
里見灯花の去り際に言い放った言葉を思い返すとともに。
あの女もまた、誰かの為にと利用され続けた被害者であることを、ほんの少し哀れだと思うのだった。


【G-6/1日目/深夜】
【キャスター・リンボ@Fate/Grand order】
[状態]:健康、上機嫌
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~2、RUM-バリアンズ・フォース@遊戯王ZEXALシリーズ、小倉しおんの首輪
[思考]
基本:ただ、己の衝動と欲望の赴くままに
1:最上啓示、悪霊の集合体であろうかの御方の行く末、見届けて差し上げましょう
2:吉田良子、どう利用してやりましょうか……ンンンンン
3:里見灯花、まあそちらは式神の方に任せておきましょう
[備考]
※参戦時期は地獄界曼荼羅、退場後

【吉田良子@まちカドまぞく】
[状態]:疑似英霊剣豪化?
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3
[思考]
基本:姉とこのひと(リンボ)のためにみんなころす
1:出来ればお姉を探したい。お母さんや桃さん、ミカンさんも同じく。その後は――?
2:灯花ちゃん、ちゃんとねむちゃんやいろはちゃんと会えるといいね
[備考]
※リンボの術式とバリアンズ・フォースの影響で、擬似的な英霊剣豪の様なものとなっております。
英霊剣豪特有の不死性は存在しませんが、バリアンズ・フォースの影響もあって身体能力その他が強化されております。もしかしたら魔術等を使用できるかも知れません。

【最上啓示@モブサイコ100】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3
[思考]
基本:世界の『世直し』を為す。
1:リンボはいい具合に手綱を握って利用する。裏切るなら殺す。
2:あの娘(良子)は哀れであるが、別にどうでもいい。
3:里見灯花、同じくあの女も哀れだだ。
[備考]
※参戦時期はモブ達と出会う前。
※ボディは浅桐美乃莉のものです。ボディの入れ替えは不可能となっております。

◆ ◆ ◆





『「誰かのために」などという言葉で動くのは止め給え。自分の為だけにその力を使うが良い。先達者からの助言だ』





◆ ◆ ◆

「………。」
「おや、どうしましたか灯花殿?」
「なんでも、ない。」

去り際に、最上啓示が告げたある助言。
その言葉を、理解していないわけではない。
マギウスの翼、その構成員。それは、余りにも弱すぎた。
弱すぎたがゆえに、それらの声を聞きすぎて、里見灯花は狂った。
中身のない、救いと言う名の行動原理だけが、かつて記憶を取り戻す前の彼女に宿ってしまった。

(言われなくても、私にはわかってる。)

このリンボという陰陽師、信用はならないが有能なのは認めざる得ない。
辺獄の名を関する男。天国も地獄も行けない死者が放り込まれるのが辺獄というらしい。
ならば自分も、もしかしたら辺獄に行くのではないか、と灯花は思ってしまう。
ならば、このリンボも利用する。全ては魔法少女を、環いろはを救うために。
それ以外、それ以外のことなどどうでも―――

(――!?)

「何を考えていたんだ私は」と、一瞬だけ思考が晴れる。
いろはお姉さまを救うのはまだいい。その為にねむやういすらも自分は切り捨てるのか?
いや、そもそもどうして二人まで切り捨てるような考えを一瞬思い浮かんでしまったのか。
確かにいろはお姉さまを救いたいのは本音だが、それで二人を切り捨てるという選択を、里見灯花は取りたくなかった。

(……わかってる。わかってる。)

言い聞かせるように、心の中でつぶやき続ける。
魔法少女の救済、環いろはの救済。それが自分とねむ、ういの望みだと、無理やり言い聞かせて。
だが、白紙に零れた黒インクの染みの如く。彼女の心には、間違いなく動揺は刻まれていたのだ。




式神が施した暗示は2つ。
一つは「自分に手を出さない」と言う内容。
そしてもう一つ。「環いろはを自分のものにしたい。」という衝動。

式神はそれ以外施していないし、所詮暗示は暗示。何らかの拍子で解けてしまうだろう。
が、例えそうであろうとも、刻まれたこそ、暗示が解けたところで、宿ってしまった昏い思いを完全に取り除くことなど、不可能なのだから。

【G-5/1日目/深夜】
【里見灯花@マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝(アニメ版)】
[状態]:あり得ない思考に対する動揺(極小)、リンボ(式神)による暗示の影響(小)
[装備]:デュエルディスク+素良のデッキ@遊戯王ARC-V
[道具]:基本支給品一式×2、ランダム支給品×1~3、ネネの首輪
[思考・状況]
基本方針:ハ・デスの力を奪い、魔法少女の救済を果たす。
1:使える人材は生かしておく。
2:首輪を外す。取り敢えずどこかで調べたい。
3:出来ることならねむと合流。
4:深月フェリシア、七海やちよ、梓みふゆに関しては、邪魔をしてくるなら容赦しない。
5:私は、いろはお姉さま、を――?
6:この陰陽師(リンボ)、信用はできないは実力はあるから今のところは保留
[備考]
※参戦時期は死亡後。
※首輪が爆発した時、ソウルジェムも同時に破壊されると考えています。
※リンボによる暗示の影響で、リンボに危害を加えることは不可能となっております。

【キャスターリンボ(式神)@Fate/Grand Order】
[状態]:健康(本体より弱体化)
[装備]:
[道具]:小倉しおんの支給品袋及び支給品一式、小倉しおんのランダム支給品1~3
[思考]
基本:ただ、己の衝動と欲望の赴くままに
1:里見灯花に付き従う。何時彼女が爆発するか楽しみですぞ、ンンンンン―――。
[備考]
『式神について』
※最大召喚数は1名
※他参加者から5メートル以上離れた場合自動的に消滅。
※性能は本体より著しく弱体化。
※自動消滅または撃破された場合、式神再召喚まで6時間のインターバルが必要。
※本体が撃破された場合、式神も同じく消滅する。
※式神が得た情報は本体に共有される。


002:前途多難のエンカウント 投下順 004:光芒
時系列順
29:其は、ワルプルギスの悪夢 キャスター・リンボ 052:■滅の刃(前編)
吉田良子
最上啓示
12:失楽園 里見灯花 050:贈【のろい】
SUMMON キャスター・リンボ(式神)
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