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1 「異端審問官」

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匿名ユーザー

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ITAN

■背景:
残雪に薄日を燈す小さな村に、血臭が蔓延していた。
目の前に散乱する50体を超える死体の山は、昨夜君を暖かく迎え入れてくれた村人のものだった。
退屈だが暖かさに満ちた村、そんな印象が覆ったのは君が、異端審問印を見せた後からだ。
人々の目が、表情が、声が、凍りついた。
以前、君が取り逃がし、この村に潜伏していた「異端者」が、既に村の中枢深くに入り込んでいた。


「異端審問官に見つかれば、死よりも苦しい死があるのみ。生き残るためには殺すしかない」


あざ笑う「異端者」の前で、狂気の表情の村人達が武器を持って立ちふさがり、君は何かを叫びながら銃を手に取り、そして・・・夜が明けた。

 自分は間違ってなどいない。
「異端者」の死体を前に、君は呟いた。
10年前、故郷の村を邪教徒に焼かれ、逃げ込んだ森で凍死寸前だった君を助けてくれたのは、師が差し出してくれた一枚のパンと、擦り切れたマントだった。
全ての人にパンを与える事は出来ないが、パンに飢える人を一人でも少なくする事はできる。
そのために、君は厳しい修練に耐え、師の後を継いで異端審問官になった。

もう一度祈りの言葉を口にした後、君は降り積もった雪道を掻き分けるように、「法王庁」への報告のため歩き出した。



■解説:
『法王庁』最高位の存在である『法王』より選定される'神に仇なす「異端」を狩るもの'、それが異端審問官です。
 異端審問官は、'「異端」を見つけ出し、最大限速やかに裁く事'を唯一にして最大の使命としています。
そのために法王庁から二つの物を渡されます。
すなわち、嫌疑がかかったものに対してあらゆる権限を無視しての捜査が可能な「異端審問印」と、法王庁・聖騎士団以外では製造・所有・使用が禁じられている「カテゴリーB」以上の祝福武器(アーティファクト)です。
祝福武器は個人によって異なりますが、『特殊精選された弾丸(封印弾)を撃ちだすことが可能な銃』が多いようです。

その容赦ない審議のため、アスガルド半島の住民のほとんどからは「法王庁の恐怖の象徴」と認識されています。
また、異端審問官が異端を犯した場合、「教典」に記されている117の刑罰のうち最も苦痛を伴う刑罰で罪を償った後、神のもとに旅立つとされています。

『背景』に出てきた異端審問官は、僅かな迷いを持ちながらも自分の理念のため「異端審問」を実行していたようですが、あなたが異端審問官である理由は何でしょうか?
 信仰深い良家に生まれ、法王庁の直属とも言える異端審問官になる事が最良の信仰だ、と父に教わったからでしょうか?
 「異端」に大切なものを奪われ、異端審問官になる事があなたの乾きを癒す最善の方法だったのでしょうか?
 蔑まれていた過去を、異端審問官に対する周囲の怯える視線から生まれる優越感で消そうとしているからでしょうか?

 いずれにせよ異端審問官は、やがて「異端」の中に自分の目的や理念を覆すような真実を見るかもしれません。
そしてその後、どのような道をあなたは選ぶのでしょうか?
この辺りがアーキタイプとしての「異端審問官」、そして「異端審問官RPG」の醍醐味のひとつです。


注)異端審問官を選択した場合は、AF作成ルール(第5章:ルールサマリー参照)に従って、所有するAFを決定してください(作成AFポイント'カテゴリーB'以内)。

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