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終幕

最終更新:

匿名ユーザー

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拾郎 :
2018/01/06 (Sat) 16:53:59

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【空中要塞編・終幕】

前提
・空中要塞はラストで北の教会に対し落下するが、要塞に残っていたキールベイン、ジグの活躍で落下コースを変える。

・畜生サーシャは撤退「私だけ楽しむと怒られちゃいますから」

・帰還後、キールベインがライナスに何らかの報告。ジグが北の教会に戻って来たことに対し、皆当然の反応。ジグはそれが落ち着かない。

シーン1
・夜の食事シーン。教会の大ホール。顔キャラ、モブキャラ、北の教会を頼ってきた避難民達と一緒の食事。勝利後の食事だが、酒もなく食糧事情通も良くないため質素な食事。宴会という感じではない。だが、とりあえずの危機はしのいだという達成感、火を使って暖かい食事が取れる安心感、時間を気にせず食べられる充実感が、自然に集まっている人達の顔を穏やかにする。馬鹿騒ぎはない。お祭り感もない。ただ、原始的な食事に対する満足感が、ホール全体にあった。

シーン2
・食事中のホールを通過するジグ(見張りが終わり交代で食事の時間?)。
・ホールを抜け、バックヤードへ。
・雑用(芋のかわむき、皿洗い)をしているキールベイン
130:拾郎 :
2018/01/06 (Sat) 17:14:37

続き

「こんな所にいたのか?」
「こんな所にきたのですか?」

張り詰めた表情のジグ。

「一つだけ、答えてもらう」
「奇遇ですね」
手を休めず、答えるキールベイン。
「僕も一つだけ、伝えなくてはいけない事があります」

「お前は、なぜ・・・」
-私を助けた

喉元まで出た言葉を必死で飲み込む。

「なぜ、戦えるんだ」
「お前のような、弱い奴がなぜた戦えるんだ?」

「僕はジグさんのような奇跡の力は使えません。
ザックさんやアズールさんのような膂力もありません。
レイノスさんのような錬金術も、アンジェさんのような上位AFも使えません」
「でも、僕は戦えます。僕の幸せを奪おうとする人達となら戦えます。」

「嘘だ」
「お前は、自分の為には戦わない」
「他人の為に、戦っている」

それが、半年間キールベインと旅したジグの、
キールベインと二度、真剣に戦い、
二度、命を救われたジグの結論であり疑問であった。

「それは、誤解というか、買い被りです」
131:拾郎 :
2018/01/08 (Mon) 15:25:40

続き

「戦う事は怖いです。得意でもありません」
「でも、自分の幸せのためなら戦えます」

「・・・分からない。これまでの戦いに、お前の幸せがかかっていたのか?」
「例えばですね」

始めて手を休め、食事が続くホールを見るキールベイン。

「ここで皆さんが食事をして、『美味しい』と感じています。」

以下、キールベインの話の概要
・その料理を作っている料理長は、ありきたりの食材(寒冷前線地でも収穫でき、保存のきく芋や葱)から美味しい料理を作ってくれる
・貧村から料理人を志したが、『粗末な食材からそこそこ美味しくする技術』に特化した修行をしたため、自分の店を持つことは叶わなかった
・料理長も皆に美味しいと食べて貰える事に幸せを感じている。
・つまり、このホールでは『与えられる幸せを』と『与える幸せ』の両方が生まれている。

「そのどちらもが、僕の幸せなんです」
「僕には美味しい料理は作れません。
でも、僕が皮を剥いた芋で、料理長は調理する
だから、僕も料理長の幸せを分かち合わせてもらっています」

「そんなつまらない事が、お前の幸せなのか?」
「こんなに凄い事が、僕の幸せなんです」
「僕に出来る事で、誰かを幸せに出来る事は限られています。
でも、僕には出来なくても、僕が動く事で、誰かのほんの少しの助けになることなら出来ます。
ほんの少しの助けを得た誰かが、別の誰かを幸せにする事ならたくさんあります。
だから、その幸せは僕の幸せなんです」
132:拾郎 :
2018/01/08 (Mon) 15:53:36

続き

「お前は・・・」
ジグは言葉に詰まる。

「ありがとうございます、ジグさん」
「何?」
「僕一人では、空中要塞の落下コースは変えられませんでした。ジグさんが助けてくれたから、ここの皆さんの幸せがあるんです。だから・・・」

ジグに振り向き微笑むキールベイン。

「貴方が僕にたくさんの幸せをくれました」

言葉に詰まるジグ。

-ああ、そうか
-分かったよ
-『あの時の私』を誰も助けてくれなかったが
-『今の私』なら、『あの時の私』を癒してあげられるんだな

-心配するな
-お前は暫く苦しみを味わい、周囲を憎むが
-お前の未来は救われる
-白馬の王子は現れないが
-マヌケ面の王が現れお前を救う
-一人の臣下もなく、足裏程の領土もなく、冠どころかみすぼらしい衣しか身につけていないが
-この世の全て幸福を自分の物とし、幸せを奪う者に許さない、奇妙な王だ
-分かるか、ジグ・ブライド
-このマヌケ面の王は、汚れたお前を受け入れるだろう
-どうしようもなく自分を憎み、破滅を望んでいたお前を受け入れる
-生まれ変わる事も、過去を変える子供達できないが、生き方を変える事はできる
-これからのお前は

「もう暫く・・・」
素っ気ない口調で、ジグは告げる

「お前と旅を続けてもいい・・・」
「僕もお願いしようと思っていました」
 
 
空中要塞編:完

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