■異端審問印
異端審問官が、任命時に法王庁より賜託される聖印。
法王庁により精製が管理されている深銀製で、形状は‘光沢を帯びた灰褐色の十字印’であり、多くの異端審問官は細鎖を通し首から提げて所持している。
『聖典第十二章イブラ記』に記載されている‘最初の異端者’を裁いた聖職者が‘泰山木’の下でその生涯を閉じた、という一節から、‘異端に対する絶対の裁き’の意を込めて、異端審問印の表面には精密な‘泰山木の花(マグノリア)’が浮き彫りにされている。
このことから、法王庁関係者の中には、異端審問印の事を‘マグノリア’と呼ぶ者も少なくない。
単独、あるいは少数で‘聖務’に臨む異端審問官にとって、異端審問印は最大の身分証明である。
法王庁関係者の、口利きや後ろ盾が得られない場合でも、異端審問印を見せることで、ある程度の行動をとることが出来る。
異端審問印を提げた異端審問官の捜査・追跡を含む‘異端審問’には、聖職者や一般市民のみならず、領主、騎士団も協力する義務がある。
多くの市民にとって‘灰褐色の十字印’は、‘身近に異端者、あるいはその容疑を掛けられている人間が存在する’という事であり、決して快く思う対象ではない。
特に‘第一次大聖伐’‘第二次大聖伐’の中心となった地域や辺境では、この傾向が強い。
■ 第一種封印弾
異端審問官が所有するアーティファクトの性能を限界まで解放するために、法王庁が与えた銀製の弾丸。
弾丸の表面には‘汝の祈りは我に届かず’という聖句が、旧暦文字で刻まれている。
第一種封印弾は現存する武器と比較して規格外の破壊力を持ち、通常の刀剣・銃弾では破壊不能な‘竜’の鱗を穿ち、再生能力を持つ‘悪魔’の肉体を消滅させる。
法王庁は、この‘祝福された弾丸’の生産並びに効果的な運用をすることで、強大な力を持つ‘異端’の制圧を可能にしてきた。
異端審問官は、通常一つの‘聖務’に対し一発の第一種封印弾を法王庁より与えられる。例外的に、極めて重要、あるいは危険度の高い‘聖務’では、複数の封印弾が与えられることがある。
個別のアーティファクトによって、第一種封印段の使用方法が異なるが、大別すると以下の二種類となる。
・ 射出型
規格外の破壊力を持つ第一種封印弾を、文字通り‘弾丸’として撃ちだすことで、直接対象に命中させる。
射出型アーティファクトは、銃、弓などの射出に適した形状をしている場合が多い。
・ 開放型
装填された第一種封印弾を動力源とすることで、アーティファクトの直接破壊力の増強、あるいは二次的な力の解放を行う。
剣・槍に代表される接近戦武器形状のアーティファクトは、第一種封印弾の装填により、飛躍的に破壊力が高まることが多い。
また、特殊形状のアーティファクトの中には、封印弾の使用により、使用者の身体能力の一時的な強化、感知能力の拡大、短時間の飛行などの能力を発揮するものもある。、