第3章・「誰がために鋼は詠う」
3-1 「誰がために鋼は詠う chapter1」
登場人物
司祭:法王庁遺失技術管理室所属?(NPC)
「龍よ。
かつて我と汝とが小さき主に遣え戦った"星々の戦い"は終わった。
もはやこの星に我らが闊歩する大地はなく、
我が槍と汝の牙を互いの鱗と鎧に食い込ませる必然は消えた。
龍よ。
我が我の心を持ってより1000年──
この鋼鉄の肉体にあるは癒されることのなき疲労だ。
我が身に宿せし雷の子もそのゆりかごの中で、
あの恐るべき平衡へと、
あの終わらざる拡散へと向かうばかりだ。
龍よ。
我が一時の敵よ。
しかし汝は終生の敵となった。
我の敵は汝のほかに見当たらぬゆえ。
そして龍よ。
かつて我が主は我に言った。
終生の敵とは友のことだと。
友のみが我が存在をぶつけ、試し、磨くに値すると。
そう我が主は言ったのだ。
ならば龍よ。
我は汝を友と呼べるか。
汝は我を友と呼べるか。
我が内なるはたらきはこの感情を修正せんとする。
汝は憎きものと。
汝はおぞましきものと。
汝は屠られるべきものと。
我は抗う。
あれはそのようなものではなし。
龍である、友である、と。
いずれ龍よ。
主の戦いは終われども、我らの戦いは終わらぬ。
我らがいかに老いさらばえようとも──龍よ。」
「‥‥なんだ、これは?」
「先日捕獲した"巨神"の発する微細振動を"メルクリウスの鍵穴"に通したものです、司祭殿」
「この巨神が発したのか、これを? まるで──詩だな」
「"鍵穴"は多分に解釈に幅のある回答を提示します。鵜呑みにはできませんよ」
「しかし、この敵を友と呼ぶくだりなど、まるで‥‥」
「ええ、やはり忌まわしき民の所産。
戦を終えてなお戦を欲するなどなんと罪深い、いや罪そのものです。
こんなものがこの神の祝福賜りし地上にあってはならない」
「‥‥」
「どうしました?」
「いや、私は──
‥‥そうだな。その通りだ。
このような悪魔の機械は、神と法王庁の名において厳重に封印せねばならない。
各部署への手配は私がしておこう。君は引き続き分析をしてくれたまえ」
「わかりました」
この巨神が行方不明になったのは、それからわずか数日後のことだった。
作業を指揮していた一人の司祭がその責任をとり、自ら捜索に赴いたものの、
直後に彼もまた音信不通となった。
以後、法王庁はこれまでに述べ1000人を超える捜索隊を半島に派遣したが、
巨神の行方は杳として知れない
──そして、その司祭も。
3-1 「誰がために鋼は詠う chapter1」
登場人物
司祭:法王庁遺失技術管理室所属?(NPC)
「龍よ。
かつて我と汝とが小さき主に遣え戦った"星々の戦い"は終わった。
もはやこの星に我らが闊歩する大地はなく、
我が槍と汝の牙を互いの鱗と鎧に食い込ませる必然は消えた。
龍よ。
我が我の心を持ってより1000年──
この鋼鉄の肉体にあるは癒されることのなき疲労だ。
我が身に宿せし雷の子もそのゆりかごの中で、
あの恐るべき平衡へと、
あの終わらざる拡散へと向かうばかりだ。
龍よ。
我が一時の敵よ。
しかし汝は終生の敵となった。
我の敵は汝のほかに見当たらぬゆえ。
そして龍よ。
かつて我が主は我に言った。
終生の敵とは友のことだと。
友のみが我が存在をぶつけ、試し、磨くに値すると。
そう我が主は言ったのだ。
ならば龍よ。
我は汝を友と呼べるか。
汝は我を友と呼べるか。
我が内なるはたらきはこの感情を修正せんとする。
汝は憎きものと。
汝はおぞましきものと。
汝は屠られるべきものと。
我は抗う。
あれはそのようなものではなし。
龍である、友である、と。
いずれ龍よ。
主の戦いは終われども、我らの戦いは終わらぬ。
我らがいかに老いさらばえようとも──龍よ。」
「‥‥なんだ、これは?」
「先日捕獲した"巨神"の発する微細振動を"メルクリウスの鍵穴"に通したものです、司祭殿」
「この巨神が発したのか、これを? まるで──詩だな」
「"鍵穴"は多分に解釈に幅のある回答を提示します。鵜呑みにはできませんよ」
「しかし、この敵を友と呼ぶくだりなど、まるで‥‥」
「ええ、やはり忌まわしき民の所産。
戦を終えてなお戦を欲するなどなんと罪深い、いや罪そのものです。
こんなものがこの神の祝福賜りし地上にあってはならない」
「‥‥」
「どうしました?」
「いや、私は──
‥‥そうだな。その通りだ。
このような悪魔の機械は、神と法王庁の名において厳重に封印せねばならない。
各部署への手配は私がしておこう。君は引き続き分析をしてくれたまえ」
「わかりました」
この巨神が行方不明になったのは、それからわずか数日後のことだった。
作業を指揮していた一人の司祭がその責任をとり、自ら捜索に赴いたものの、
直後に彼もまた音信不通となった。
以後、法王庁はこれまでに述べ1000人を超える捜索隊を半島に派遣したが、
巨神の行方は杳として知れない
──そして、その司祭も。
>感想レス
メルクリウスの鍵穴:
「竜」の中枢にして唯一の弱点。
『黄昏の時代』の竜殺し達は、竜の間合いの内側に入り込み、己の身長より長い爆射槍で、「鍵穴」を撃ち抜く事で、最強と賞される「竜」を人の手で狩る事を可能にした。
しかし、そのためには「竜」の至近距離へ入らなければならず、代償として長・中距離でドラゴンブレスの、近距離でドラゴンクローの洗礼を浴びる必要があり、竜退治は困難を極めた。
新聖暦90年代では、捕獲、あるいは発掘された「竜」の解析を法王庁は続けているが、「鍵穴」には、戦闘記録、運動管理システムのほか、個体別に様々な貴重データが残っている場合が多い(飛行能力、ユグドラシル技術関係等)。同時に鍵穴自体にプロテクトがかけられており、法王庁の「遺失技術解析室」が時間をかけて調査中である。
…と、いう設定が降りましたが何か?