怖がらないで
ネア
「大丈夫ですよ。怖くないですからね」
「フキュフー!」
「怖がっているのかな…」
「この、苺の香りの犬用シャンプーでいい匂いのちびふわにするのです」
「フキュフ?!」
「優しく洗いますから大丈夫ですよ。そして、尻尾の先をくるんと巻いてみます!」
「
アルテアが…」
「フキュフー!」
ディノ
「怖くないよ。こちらにおいで」
「無理でふ!あやつらは、私にばしんと体当たりしたのですよ!」
「うん。野生の紙吹雪らしいからね。ほら、もう動かなくしてあるよ」
「お祝いされてしまいません?」
「うん。私達は踏み越えてしまおう」
「と、通れました!む、後ろから
ヨシュアさんが…」
エーダリア
「怖くはないのだ、これは魔術仕掛けの換毛期用のブラシでな…」
「狐さんはすっかり厳戒態勢です」
「やはり、新しい魔術の添付が警戒されてしまうのだろうか」
「エーダリア様が目をきらきらにしているからなのでは…」
「しかし、この魔術の構築にはかなり手をかけ…」
「逃げました」
ヒルド
「おや、怖がらせてしまいましたか?」
「わーお。それって何の残骸なんだろう…」
「愚かにも、エーダリア様を狙った者のようですね。
バンルから連絡を受け、様子を見ていたのですが残しておく必要はなさそうです」
「…うん。僕が怖がるって言うよりも、もうエーダリアが怖くないやつだね」
ウィリアム
「ネア、もう終わったぞ」
「…町がなくなりました」
「ああ。適度なところで終わらなかったからな。この方が後腐れないだろう」
「レイノは、これを見ても怖がりませんねぇ」
「む?ウィリアムさんは、怖くないようにして下さったのですよ?そして、これからお肉を食べに行くのです!」
アルテア
「ったく。狩りに夢中になり過ぎだ」
「…ぎゅむ」
「考えてもみろ。この規模の森なら蜘蛛くらいいるだろうが」
「…ふぇっく」
「やれやれだな。このまま連れ出してやるのを有り難く思えよ?」
「…ふぇっく」
「帰りに、近くの街の海鮮料理の専門店に連れて行ってやる。それでいいな?」
ノア
「ほら、僕が一緒にいるからもう怖くないでしょ」
「ふふ。ノアが側にいてくれれば、怖いものなどありませんね」
「うん。僕が家族も、その他の近くにあるものも全部一緒に守っちゃうからさ」
「まぁ、全部なのです?」
「特別にね」
「いざとなれば、きりんさんもありますしね」
「ありゃ…」
本日はここまでとなります!
お付き合いいただき、有り難うこざいました。
おまけ
「ふぇ、ふぇぇ!!」
「やれやれ、あなたはまた、何をしてきたんですか…」
「か、紙吹雪に包まれたんだ。…イーザは、助けに来るべきだったよ…」
「という事は、本日の午後にウィームの街道沿いの森付近にいましたね?!」
「ほぇ、…何で知ってるの?」
最終更新:2022年05月07日 12:12