「お仕事」と「お風呂」
エーダリア
「…い、一緒に入るのか?そのだな、少し待ってくれないだろうか。まずは私が出てしまってから、洗った方が…ま、待ってくれ!せめて、足の泥を落としてから…っ、…
ヒルド!」
「やれやれ、こちらでしたか。雨上がりで花壇に入ったようなのですが、その状態で屋内を走り回るとは…」
ネア
「見て下さい。このよく育った謎の毛皮四角めを。騎士さん達が困っていたので、なかなかの死闘の後に狩りました!」
「ご主人様…」
「因みに鳴き声は、クルックーです。本日は良い仕事をしました!」
「ありゃ、祟りものかな…」
「ネアが、変な四角に座ろうとする…」
「椅子に丁度いいです」
グレアム
「…まさかここで会うとは…」
「グレアムさんも砂風呂に来ていたのですね!初めて浴室着なグレアムさんを見ました」
「はは、まさかここで遭遇するとはな。向こうの区画か?」
「ああ。
ウィリアム達はこちらなんだな。…ネア?」
「グレアムさんは、ディノと同じゆったり浴室着です!」
ノア
「むぎゃ!またはだか!」
「ありゃ、ネア達も大浴場に来ちゃったかぁ。でもほら、今回は僕が先だからね」
「ぐるる…」
「もう家族だし、僕は幾ら見られても構わないよ。これを機に慣れてみようか」
「…ディノ、ノアをどこかにしまって下さい」
「
ノアベルトを…」
「わーお。片されるぞ」
ヒルド
「…にゃふ、ヒルドさんはまさか、ご入浴中でした?」
「いえ、構いませんよ。失礼、髪は乾かしてしまいましょう。ネイは…寝台の下に入ったようですね」
「尻尾をぎゅむっとは、事故なのです。そしてヒルドさんのお部屋に逃げ込みました。ぎゃ!はだか!」
「おや、下は穿いておりますよ」
オフェトリウス
「気にしなくていいよ。仕事だからね」
「むぐ。なぜ私を持ち上げるのだ」
「ここはヴェルリアだ。君を一人にしておくと危ないだろう?」
「お仕事に戻っていただきたい」
「部下達がいるさ。さて、迷子の君を、シルハーンの元に返さないとだね。その前に昼食をご馳走しようか?」
ゼノーシュ
「
グラスト、ネアが、拾ってくれた召喚書類の中に落ちちゃった…。この書類だと、オフェトリウスがいるのかなぁ。僕、叱られちゃうかも…」
「いや、今のは俺も注意が足りなかった。…それに、この書類を決済せずに隠していた騎士がいるな」
「リーナだね!僕、ディノ呼んでくる!」
ゼベル
「奥さんとお風呂に入ると、いい匂いになるのが幸せだなぁ」
「キュン!」
「兄さんは凄い顔をするけれど、夫婦なんだから一緒に入るよね」
「キュン!」
「兄さんも、今年こそ結婚出来るといいなぁ。…やっぱり、奥さんの友達に頼むしかないかな」
「キュン?!」
「あ、シャボン玉だね」
グラフィーツ
「…大変申し訳ありません」
「ほお、なぜ俺は入浴中に呼び出されたんだろうな?」
「こ、この魔術書めの、試してみるという部分を押してしまい、うっかり先生を思い浮かべてしまったのです…」
「他に幾らでもいただろうが」
「ぎゅむ。
アルテアさんを呼ぶつもりが、脳が誤作動を…」
ヴェンツェル
「…
ドリー、当たり前のようにここに居るのはなぜなんだ?」
「西方伯が不穏な動きをしているだろう?何かあるといけないからな」
「せめて、浴室の中ではなく、浴室の外に立てばいいだろう」
「湯気くらいは苦にはならない。湯冷めするぞ?」
「誰にも見られていないんだろうな…」
ウィリアム
「ゆっくり休むのも、お仕事の内ですよ!」
「はは、ネアには敵わないな。ネアは隣でいいのか?」
「ふふ、こんな夜は並んで寝るのも乙なものですよね。ウィリアムさん、テントに泊めて下さって有難うございます」
「いや、ネア達が来てくれて良かったんだろうな。…眠るのは四日ぶりだ」
ディノ
「ネア、これはもうなくなってしまったのだね…」
「まぁ、お気に入りの入浴剤が使い終わってしまったのです?」
「この香りのものは気に入っていたけれど、限定…なのだね」
「まだお店に残っていないか、聞いてみましょうか。そして、今日はたっぷりこのお湯を楽しみます!」
「ない…」
アルテア
「この仕事には、手を出すなと言わなかったか?」
「手は出していません。落下したのです…」
「ほお?だとしても忠告はしておいたんだ。その上でこの国に入り込んだ以上、どうなっても知らんぞ」
「ふむ。きりんさんをお空に投影すれば…」
「やめろ。いいか、それは絶対に出すな!」
以上となります。
お付き合いいただき、有難うございました!
最終更新:2022年05月07日 12:24