苦手な食べ物
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ゼノーシュ
「僕、これ嫌い」
「む?サナアークの、何でもチョコレート?」
「チョコレートの中に、なんでも入れちゃうんだよ。これは辛い香辛料が沢山入ってるの」
「アンゲリカも、初めての旅行で何も知らずに買ってきてしまったんだろう。怒らないでやってくれ」
「…うん。でも、僕いらない!」
アルテア
「…ディノ、
アルテアさんが死んでしまいました」
「サナアークのチョコレートを、あげたのかい?」
「会食堂に来たので、知っていますかと話を振ろうとしたのですよ。決して、お勧めはしていません…」
「…くそ、…ろくでもないものを食わせるな…」
「わたしはむじつなのですよ…?」
ヒルド
「ここまでとなると、私もあまり好みませんが…」
「ありゃ、どうしたのこれ?」
「アルビクロムの領主からなのだ。技術提携があったので、その謝礼品なのだが、…
ヒルドの口には合わなかったらしい」
「もはや、茶葉とも言えませんね。なぜここまでの品物が作れるのか、私にも分かりません」
ネア
「あるびくろむのおちゃがし…。とてもいらないので、ぽいです!」
「ご主人様…」
「あ、だよね。
エーダリアがすごい顔で一個食べてたから、ネアなら食べられるかなって思って聞いただけだから」
「あの食堂での記憶は、もう消したのですよ。こやつもきっと、同じ仕様に違いありません…」
ノア
「はぁ。散々な目に遭ったよ…」
「ノア?また刺されてしまったのですか?」
「今回はさ、店での食事に、精霊の婚姻の宴の祝い料理が混ぜられていたんだよね。危なかったなぁ…」
「そ、そのような事もあるのだな…」
「食べても、繋ぎを切るのに苦労するくらいだけれどね。よくあるんだよね…」
ディノ
「…これは、もういいかな」
「あらあら、苦味のある葉野菜は苦手なのですね?」
「…うん。混ざっているのはいいけれど、…全部はあまり…」
「ふふ。そんな悲しい目をしなくても、苦手な物は苦手でいいのですよ。では、このサラダは私が引き取りますね」
「うん。有難う、ネア」
「むぐ!」
ウィリアム
「
ウィリアムさんは、騎士さんとして戦いに出た事もあるのですか?」
「いや、調査遠征止まりだな。だが、騎士の携帯用保存食が、どうも苦手でな…」
「干し肉的な…」
「俺が食べたのは、揚げた麦菓子を糖蜜で固めた物なんだ。そのまま齧るんだが、なぜか苦いのがな…」
「ぷいです!」
ニエーク
「ご主人様の食べた物以外は、遠慮させていただこう」
「…ニエーク、我儘は駄目だろう」
「オルガ、ご主人様と同じ物を食べようとするだけでも、僕は毎日大変なのだからな?」
「この季節に、そんな事ばかりしているのもどうなのだろう…」
「今夜の晩餐は、スフレの専門店から取り寄せた」
ダナエ
「子供は食べない…」
「ああ。この子は
迷い子だろう。近くの村に返してやろう」
「ネアもいつまでも食べたくならないんだ。…友達、…でいいのかな」
「いいのではないか?だが、あまり大人にならないことを指摘しない方がいいぞ」
「可愛いのに。…あ」
「っ、何を捕まえて食べたんだ?!」
ヴェンツェル
「…これは、やめておこう」
「毒か。俺が燃やして破棄しておく。食べていないな?」
「ああ。だが、念の為に毒消しの薬飴を噛んでおくか。苦手なのだがな…」
「…
ヴェンツェル、帰りにいつもの港町に寄っていこう。檸檬と牛乳の砂糖菓子が美味しいらしい」
「…子供じゃないんだぞ」
エーダリア
「おや、どうされました?」
「…っ、…いや、こうも多いと、少し避けてしまうものだな」
「ああ。胡椒の実が丸ごと入っておりますからね」
「ギルドから新しい商品を送ってくれるのは嬉しいのだ。出来れば残さず食べたいのだが…」
「今はもう残されてもいいのですよ。嗜好品ですからね」
グレアム
「…
グレアム?」
「どうしたんだ、ギード?」
「今、手に持っていた物を投げ捨てなかったか?」
「気のせいだろう」
「屋台のクレープは、気に入らなかったのか?」
「…気のせいだ。ただ、この辺りでは虫を食するのを失念していた」
「虫が入っていたんだな…」
「あちらの店に行こうか」
以上となります。
お付き合いいただき、有難うございました!
最終更新:2022年05月07日 15:26