ビル内部、階段踊り場にて。

「吉良吉影が、援護しに来たというのは……私の思い違いだったな」

チョコラータは匍匐前進しつつ、反省していた。
『グリーン・ディ』の優位性が崩れたその時に、逃げるべきだったと。
放っておけば、じき死ぬ。だからその瞬間まで撮影してやろうと思っていた。
更に、ジョセフに迫る新たなスタンド。そこでチョコラータは勝利を確信。
倒れている早人を無視したことから、ジョセフを敵視していると判断してしまったのだ。
戦車の正面に携えた骸骨の意匠が、吉良吉影のネクタイの柄と一致していたこともあり、それが思い込みを深化させた。
ディアボロが来てようやく動き出したが、『シアーハートアタック』を投げ込まれてからは後の祭り。

「ひとまず……ここから、離れなければ……!」

爆風によるダメージはともかく、拳銃が壊れてしまったのが痛い。
だが悔やんでもいられない。一刻も早く、移動するのが先決だ。

「そして手に入れるのだ……ッ! この殺し合いの、全記録を!」

先の放送で「望むものを与える」という言質は取った。
後は、生き残るだけ。そのはずだった。

「させんよ」

階下から聞こえたのは。

「貴様は、ここで倒す」

ジョセフ・ジョースターと、ディアボロの声。
ディアボロがジョセフを支え、一歩一歩、ゆっくりとだが果敢に迫ってくる。

チョコラータはしかし、下の二人を見て尚、淡白な笑みを保っていた。

「強気な事を言ってくれるじゃあないか。
 深達性II度の熱傷面積が、全体表の皮膚の15%を超えている。知覚鈍麻も進んでいるだろう?」

ディアボロは、デイパックに入っていた飲料水全てをジョセフの火消しと火傷の治療に使った。
墨のように黒焦げている箇所もあり、それこそ焼け石に水をかける様なものだったが。
『シアーハートアタック』が爆発してから、『グリーン・ディ』のカビが解除されたのは早人で確認済み。
それを確認してからの、随分と遅れた処置。今のジョセフは気力で立っているようなものだ。

「長年医者をやってきたが、そこまでの症状で立っていられた者は初めて見たぞ。『ジョセフ・ジョースター』」

知られていないはずの名を呼ばれ、ジョセフは一瞬竦む。
その一瞬が命取り。

「ぐおッ!」

ジョセフがぐらつく。
足下に目をやると、千切れた左腕が足を掴んで蠢いていた。

「ジョセフ! が…はッ!」

支えようとするディアボロに襲いかかる、上からの衝撃。
切り離された下半身が、胸を踏みつけるように蹴りを食らわせていることに気付き、スタンドでガード。

「我が『グリーン・ディ』のカビの特性を知っていても、応用範囲までは知らなかったようだな、『ディアボロ』?」
「な……うぐッ!」

その一言が二重の意味でディアボロを震撼させる。
ディアボロは『グリーン・ディ』の能力を『生物を朽ち果てさせるカビの散布』としか知らなかった。
カビは、肉体の切断面を埋めて止血させたり、分離させた肉体を自由に行動させたりすることができる。
ディアボロもジョセフも、チョコラータが物陰に隠れていたために体を分解させた事実に気づけなかった。
『シアーハートアタック』による爆風はチョコラータの肉体に著しいダメージを負わせたが、そこで肉体が分かれたために現在の有利がある。
寧ろ、ナイフで切り離す手間が省けたこともあり、爆風による負傷は大した不利になっていない。

「そしてェェェェェェェ!」
『コッチヲ見ロォ~~~!』

死を運ぶ爆弾、『シアーハートアタック』の再来だ。

(少しの間閉じ込めておいたが、いいタイミングで出てきてくれたな。
 そいつはなぜか、最初に川尻早人を無視してジョセフ・ジョースターに攻撃を仕掛けた。
 次は俺の『右腕』目掛けて。そこで俺は気付いたよ。
 そいつは『熱』を持った者に向かって愚直に進むのではないか、とな)

ジョセフの火、そしてチョコラータが撃った拳銃の銃口から発せられた硝煙。
チョコラータがその結論を下すには充分な根拠。
デイパックからいつの間にか取り出した『幽霊の拳銃』を構える。

(もう一つの拳銃を取り出す時間は稼いだ。
 向こうも同じことを考えているかもしれないが、弾丸を上回る熱量などそうそう生まれるものではない!)

本来ならここに『グリーン・ディ』のカビを加えて更に完璧なものにしたかったのだが、疲労とダメージにより困難と判断。
更に欲を言えば、別の部屋に逃げて爆風のダメージを最大限減らしたいというのもあった。
決め手がないチョコラータにとって決め手となる『シアーハートアタック』任せの作戦のため仕方ないのだが。

「うおおおおおおおおおお!」

ジョセフとて、迫る『シアーハートアタック』に対して何もしないはずがない。
後ろにかざした右手から『隠者の紫』を網の様に展開、それと同時に後方へ倒れそうになるが、茨に支えられる。

「なるほど、確かに距離がなければ俺とて爆風を食らう、ただでは済まない。
 ……その程度、読めてないとでも思ったかあああ―――ッ!」

間髪いれずに、茨がプッツリと切断された。
切り離されていた腕が手刀を作り、素早く切り裂いたのだ。

「ぐああッ!」

そして、先の動揺が効いたのか、ディアボロも限界の時が来たようだ。ガードが崩れる。

同時に落下。

帰還する肉体。

放たれる弾丸。

そして二人に迫る『シアーハートアタック』。



「よおーく見せるんだッ! 希望が尽きて…命を終える瞬間の顔をッ!」
「次の、お前の台詞は……『絶望をわたしの方に向けながら落下していけ』、だ!」
「絶望をわたしの方に向けながら落下していけええええええ! うわははははははははははは……はっ!」



チョコラータは動揺すれど、眼前に迫る『それ』を見逃さなかった。

「グラッツェ、チョコラータ。お前が吹き飛ばしてくれなきゃ駄目だった」
「『隠者の紫』は、支えるために張ったのでは、ない……。ディアボロ君に、『鉄球』を、託すためじゃ」
「ガードを崩したのもそれを投げるためだ。そして分かっているな? ジョセフはずっと炎に包まれていた。
 回転による摩擦を加えたら、鉄球はさぞかし『熱い』だろうな」

『キング・クリムゾン』が放った鉄球は、まさしく剛速球。
旋風をその身に宿し、一直線に階上のチョコラータへ。
しかしスタンドを出すこと叶わなかったが、無情にも反応上回り、右手の甲で防がれる。
そして振るう。

「だからどうした。はじけばいいだけの話だろう、無駄なあがきしやがって!」



だが、ぴったりとくっついて離れない。



「な……にッ!」

チョコラータは見落としていた。
ただ投げるだけなら、最初からディアボロに渡していればいい。では何故?
ジョセフが託したのは『鉄球』だけではない。『鉄球に込めたくっつく波紋』もだ。
ジョセフは重傷を負ったために呼吸が乱れ、わずかしか波紋を練れなくなった。
だから、限界まで波紋を練ってから鉄球を渡そうとした。もとよりはじかれる可能性など想定内。
『スタンド』は、『キング・クリムゾン』は波紋の影響を受けない。
だが、『隠者の紫』は波紋を伝えることが出来る!

「クソッ! 離れろ! 離れろおおお!」

瀕死の呼吸で練った波紋は微弱なもの。2、3回腕を振るえば鉄球は離れる。
だが、その数回が命取り。

「このわしの……最後の、波紋、じゃ」


『カチリ』



――爆発。



  ★


「ぐはッ、ハァ……ハァ……!」

チョコラータの完全な死を確認しておきたかったが、もたもたしてもいられない。
真っ先にすべきは、『シアーハートアタック』の後始末。

『コッチヲ』
「ふんッ!」

壁に空いた穴から、『シアーハートアタック』を投げる。
姿が消えたのを確認し、チョコラータの死体を一瞥してやっと、ディアボロはその場に座り込んだ。

「これで……本当に、良かったのか?」
「あれだけの……威力じゃ。誰も巻き込まず、遠くから来るとは、思えん。
 周辺には、あまり人がいないはずじゃ。いずれ、本体が回収するじゃろう。
 もっとも、今他の対処法なんぞ、ありゃせんわい……」

弱弱しい、か細い声でジョセフが返事をする。
だがディアボロはそんなことを気にせず、ふと沸いた新たな疑問を投げかける。

「一つだけ聞かせろ。火焔ビンはともかく、何故鉄球を持つことにした?
 鉄球を投げつけるにしても隙がある。『隠者の紫』を上回る利点があるとは思えん」

う~む、と唸ったジョセフ。

「そこんとこなんじゃがのう……わしにもよくわからんのじゃ。熱で肉にくっつくことも考えて、わざわざ『はじく波紋』も使ったが。
 なんとなく、持たなくちゃいかん気がしてのう……」
「なんだ、それは」

フッと、微かに笑うディアボロ。
以前だったら分からなかったろうが、今回は結果的によかったと思えた。
個人の思いが理屈より大事なこともあると、ディアボロはこの戦いを通して理解できたのだから。
自分に火をつけたことも、窓を割って入ったのも単純な行動だったろう。
だが、火をつけなければ鉄球は熱くならなかったし、窓を割らなければ『シアーハートアタック』を正確に投げ込めなかったかもしれない。

ディアボロは、ジョセフに花を持たせてやりたかった。
生きる意味を考えさせてくれたジョセフが、生きる意味を否定されて死ぬのは我慢ならなかったから。
ディアボロにとっての希望がこれ以上絶えないためにも、この戦いは負けられなかった。
『キング・クリムゾン』の真の能力を使わなかったのも半分はそのためだ。
『時を飛ばす能力』はジョセフのことを考えるとリスクが大きい。
『エピタフ』はアレッシーの件もあり、過信出来なくなったというのもあるが。

「ディアボロ君……最期に、君に言っておきたいことがある」
「何だ?」

ジョセフがもう長くないことは、誰が見ても明らかだろう。
ディアボロは余計な処置を施さないし、ジョセフも今度こそ死を受け入れた。
『やるだけやったんだからな』素直にそう思えた。

「初めて君と会った時、ひどく『死』に怯えていたようじゃったが……。それが悪いとは、言わん。誰だって、『死』に対する恐怖は、ある。
 波紋は……説明したとおり、呼吸が生み出す力……じゃが、恐怖で呼吸、は……乱れる。
 恐怖を、我がものとして……初めて……呼吸は、乱れない」

スピードワゴンから聞いた、ウィル・A・ツェペリの受け売りだ。
受け売りだが、ジョセフは見てきた。死に対する恐怖を、太陽に対する恐怖を持った一族を。

「『恐怖を自分のものとする』事……と、『恐怖を力に変える』事は、違う。
 それを……忘れ、ないで……いて……くれ……。君……は……間違う…………な……」

彼らは恐怖に支配され続けた。何年も、何年も。そして力を振るった、そこで多くの血が流れた。
だから分かる。だから伝える。


そしてジョセフは、友を、仲間を、家族を喪い続けた人生を終える。
だが彼は、最期まで自分の生き様を、強さを貫き通した。
一番大事なものは失わなかったのだ。


  ★


「フフフ……ハハハハハ」

狂気に満ちた笑いが漏れる。

(よくやってくれた! あの爆発で生き残っている者はいないだろう。
 無事に『シアーハートアタック』が帰還したのが、何よりの証拠!)

吉良吉影が自分に向かう『シアーハートアタック』を回収。
計画通りになったことに、ひどく歓喜する。

(死体を確認できないのが問題だが……向かうわけにもいかないしな)

何にせよ、生存者がいても『シアーハートアタック』と吉良吉影を結ぶ決定的な線はない。
依然有利は揺らがないだろう。
しかし悩みは尽きない、いつだってわいて出てくる。
ふう、と、吉良はため息をつく。

(いや、まだ問題があったな。プッチとジョルノにエシディシの件をどう説明するか、だ。
 私の能力で袖でも焦して襲われたことにするか? いや、どうやって逃げたか聞かれるだろう。
 ……さて、どうしたものか)

未だ杞憂は晴れず、吉良吉影は休めない。


  ★


「爆発が近いのに、逃げなくていいのか?」
「いいのかったって、勝算もねえのに向かえねえだろ」

民家に潜む男女――ホル・ホースとミューミューは、殺し合いという舞台に不釣り合いなくらい落ち着いていた。
もっとも二人とも職業柄、爆発音くらいでパニックを起こしてなんかいられない。

「平気だろ。俺たちがここで植物の如くひっそりとしてりゃあ大丈夫だって」

だがこうも調子が合わないと、口論するのもアホらしくなってくる。
そう思い、何も言わずに周囲を警戒するミューミュー。
ふと外を見ると、会社勤めのサラリーマンらしき格好をした男が目に入る。
不思議な事にその男は、爆発が起きたビルに視線がほとんど向いておらず、時たま口元をニヤニヤさせているだけだった。

「ホル・ホース、あいつをどう思う?」
「……どうだろうな? 爆発を起こした張本人、とまでは言い切れねえな。スタンドを遠隔操作してるようには見えねえ。
 まあ、ヤバい奴だってのは確かだが」

そうか、とだけミューミューは返事する。
警戒しておくに越したことはない、という結論だけ出しておくことで両者落ち着いた。

「で? 一回目の放送の内容は伝えた。知り合いの名前も教え合った。後は何かあるか?」

暇だった二人が行ったのは情報交換。
リゾットとの協力関係があっても、やはり情報は多いに越したことはない。
一回目の放送を聞き逃したミューミューに恩を売っておきたい気持ちが一番強かったが。

「地下鉄のことで聞きたいことがある」
「知ってる限りの路線はもう伝えたろ?」
「そうじゃあない。スピードワゴン――放送でその名前は読み上げられなかったが、
 もし呼ばれたら地下鉄を使って逃げるのはアリだ、と言っていたな?」

ホル・ホースの顔がわずかに締まる。

「スピードワゴンは北へ向かったのだろう? 北に危険人物がいると分かって北の駅に向かう馬鹿がいるか?
 意味が分からないぞ。それとも、そんなことにも気付かない愚図は用無しということか?」
「ああ、悪い、ちゃんと説明すんのを忘れてた」

いそいそと、急かされたように地図を広げるホル・ホース。

「『DIOの館』って施設があるだろ? さっきも言ったようにDIOは『一応』知り合いだ。
 DIO本人はともかく、DIOの『信奉者』達は集まる可能性が高い。信奉者のフリして振る舞えば安全が確保できるって寸法だ。
 だから、分岐する条件をちゃんと知っておきたかったわけよ」

それでもミューミューは尚、怪訝な顔を向ける。

「不確定要素が多すぎないか?」
「だから、可能性の一つとして見てただけだって。それに寝返ることも考えてねえ」

自らのために動くものを欲するDIOより、チームのために動くものを欲するリゾットの方が、ホル・ホースにとって有難かった。
誰かと組まなければ、ロクに実力も発揮できないと自覚しているから。
何より、自分のことを評価してくれる存在が欲しかった。

「とにかく! 今はスピードワゴンとリゾットの旦那と、その相方の生存を祝おうや」
「リゾットと、ペッシだったか? 分からないぞ、偽名の可能性だってある」

リゾットとペッシは、ミューミューに対し正式に名乗っていない。
要はそれだけ警戒されているとミューミューからすれば取れる、偽名を疑うのは仕方ない。

「ま……そう思いたいんならそれでいいや」

地下鉄について意見してくれただけでも上出来か、とホル・ホースは楽観的に捉える。
エスコートも楽じゃあないなと、彼にしては珍しく根負けしそうだった。





【E-4 中央/1日目 日中】
【吉良吉影】
[時間軸]:限界だから押そうとした所
[状態]:掌に軽度の負傷、ハイ、爪の伸びが若干早い
[装備]:ティッシュケースに入れた角砂糖(爆弾に変える用・残り4個)、携帯電話、折り畳み傘、クリップ×2
[道具]:ハンカチに包んだ角砂糖(食用)×6、ティッシュに包んだ角砂糖(爆弾に変える用)×8、ポケットサイズの手鏡×2
    未確認支給品×0~2個、支給品一式×2、緑色のスリッパ、マグカップ、紅茶パック(半ダース)、ボールペン二本
[思考・状況]
基本行動方針:植物のような平穏な生活を送る
1.ジョルノとプッチに対する言い訳を考える……?
2.最も手に近い手を考える
3.コロッセオでエシディシに会い、『研究所の襲撃を延期する。自分達は館に残る必要がある』というジョルノ達の言葉を伝える?
4.手を組んだ由花子と協力して億泰、早人を暗殺する。ただし無茶はしない。
5.当面はおとなしくしていて様子を見る。そのためにまず情報の入手。
6.他に自分の正体を知る者がいたら抹殺する
7.危険からは極力遠ざかる
8.4が終わった後、または利用価値がなくなったと思ったら由花子を殺して手を愛でる。
9.ディオの手を必ず自分のものにする。
10.なんとしても“生き残り”杜王町で新しく平穏を得る
[備考]
※バイツァ・ダストは制限されていますが、制限が解除されたら使えるようになるかもしれません。
※荒木のスタンドは時間を操作するスタンドと予想しました。が、それ以上に何かあると思っています。
※場合によっては対主催に移っても良いと考えてます。
※平穏な生活を維持するためなら多少危険な橋でも渡るつもりです。
※自分がどうやって死んだのか全てを知りました。ショックを受けています。
※空条承太郎が動揺していたことに、少し違和感。
※プッチの時代を越えて参加者が集められていると考えを聞きました。
※早人がニセモノだと気づきましたがラバーソールの顔・本名は知っていません。
※携帯電話の録音は削除しました。
※シアーハートアタックに何らかの制限がかかっているかは不明です。





【E-4 民家/1日目 日中】
【ミュッチャー・ミューラー】
[スタンド]:『ジェイル・ハウス・ロック』
[時間軸]:幽霊の部屋から出た直後
[状態]:全身に軽い打撲。腫れ上がった顔。リゾットに対する恐怖
[装備]:なし
[道具]:基本支給品
[思考・状況] 基本行動方針:ゲームには極力乗らない。身の安全を最優先。
0.スピードワゴンが来るまで待機。
1.ホル・ホースの軽いノリがムカつくけど、暴力は勘弁してほしい。でも信用できない。
2.他のスタンド使いを仲間にして、アラキを倒したい。
[備考]
※ジェイル・ハウス・ロックは特定の条件下で自動的に解除されるよう制限されています。
 ミューミューが寝ると解除されるのは確定しました。
※荒木のスタンドを「ホワイトスネイク」だと思っています。
※第一回放送の内容をホル・ホースから聞きました。
※リゾット、ペッシの名前と能力を知りません。偽名の可能性もあると思っています。
※吉良吉影を『警戒が必要な人物』と認識しました。
※ホル・ホースと『知り合いの名前』を情報交換しました。名前以外の情報をどこまで伝えたかは次の書き手さんにお任せします。



【ホル・ホース】
[スタンド]:エンペラー(皇帝)
[時間軸]:「皇帝」の銃弾が当たって入院した直後。
[状態]:頬、右上腕に裂傷、左肩に銃弾による貫通傷(すべて『メタリカ』による応急処置済み)、貧血気味
[装備]:腹部にダニー(身体的な異常は0)
[道具]:支給品一式、チューブ入り傷薬、死の結婚指輪の解毒剤リング、ナチス駅の時刻表、不明支給品1(確認済)
[思考・状況] 基本行動方針:生き延びるために誰かに取り入り、隙を突いて相手を殺す。
1.スピードワゴンの帰りを待つ。帰ってこないようだったら、方針を変える
2.スピードワゴンの作戦に乗ってやるが、今の旦那はリゾットだ!
3.探知能力を持った者、またはレーダーを探す。
4.ミューミューを口説くのは難しそうだ。裏切るようなら始末するがな
5.このネズミをどうにかしたい。
6.女は見殺しにできねー。
[備考]
※シーザーとの戦闘はみんなに隠すつもり。
※情報交換の際リゾットからブチャラティチームの能力を教わりました。
 暗殺チームの名前と能力(ペッシ含む)は教わっていません。ミューミューの能力は教わりました。
※リゾットの考察メモの内容を聞きました。
※吉良吉影を『警戒が必要な人物』と認識しました。
※ミューミューと『知り合いの名前』を情報交換しました。名前以外の情報をどこまで伝えたかは次の書き手さんにお任せします。
※ホル・ホース、スピードワゴンの両者は、隕石を見、鉄塔とスペースシャトルの破壊音を聞きました。

※【F-4】でシアーハートアタックの爆音が響きました。どの程度の範囲まで聞こえたかは後の書き手さんにお任せします。
 ホル・ホースとミューミューには聞こえたようです。

※ネズミについて(SPWの不明支給品のひとつでした)
このネズミは【アクセル・ROの作りだした“ダニー”】です。出典SBR15巻。 解除方法は原作同様“水で清める”だけ。
ロワでの制限として“心が折れるまでには約10時間かかる”。シビル・ウォーの“罪をおっ被る”という能力は無し。
ダニー自体を破壊する事は出来ます(コミック内の描写より)が腹と一体化しているのでまず無事では済まないでしょう。
上記が記された【説明書】はスピードワゴンが破り、その一部は屋外へ捨て、残りは食べてしまいました。



【地下鉄のルート(確定)】
E-7ネアポリス駅→G-6食屍鬼街→H-5ポンペイ遺跡→H-3サンタ・ルチア駅→F-2ナチス研究所→E-3コロッセオ


E-3コロッセオ→→→E-5繁華街→???
          ↓
           →C-4DIOの館→???


※電車は一台ではない可能性あり。 現在走っている電車の進行ルートは不明。
※ホル・ホースの予想では電車は二両。放送直後にコロッセオとサンタ・ルチア駅にそれぞれ電車が止まる。
 あくまで予想なので、この通りとは限らない。





  ★


「いやあ~~~、ラッキーだ! あのディアボロから、ようやっと離れられたしよお!」

電車に揺られるその男、音石明。
第二回放送の頃には落ち着きを取り戻しており、格好が格好だったのでなかなかトイレから出られずにいたが、
『レッド・ホット・チリ・ペッパー』で電線越しにホームの様子を窺うことだけはしていた。
そのうち3人とも外へ行き、帰ってくる様子もなく。
とうとう見捨てられたかと思ったが、デイパックを置いて行ったし、どうも違うようだ。
これはチャンスとばかりに放置された衣服を着た後、二つのデイパックを回収して電車に乗り込む。
そしてデイパックには、音石にとって、いや、この世界にいる誰にとっても驚愕すべきものが入っていた。

「ジョセフがデイパック置いて行ったのも幸運だったぜ! なんせこれは『その手の方々』には最高の交渉道具だ!」

手にするは、『首輪の設計図』。

メモ帳に、『隠者の紫』と砕いた鉛筆の芯で念写したものだ。
元々は早人を元気づけるためにジョセフが作ったものなのだが、音石はそんな事情を知る由もない。

「さあて、どうしようかねえ?
 能力の都合上駅から離れると不自由するかもしれないし……別の駅でしばらく様子見か?」

音石明、頂点を目指す第一歩。

「俺は反省すると……強いぜ?」

その歩みはまだ、始まったばかり。





【H-3 電車内/1日目 日中】
【音石明】
[時間軸]:チリ・ペッパーが海に落ちた直後
[スタンド]:レッド・ホット・チリペッパー(黄色)
[状態]:体中に打撲の跡(中)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品×3、不明支給品×1、ノートパソコンの幽霊、首輪の設計図(ジョセフが念写したもの)
[思考・状況]基本行動方針:優勝狙い
0.やっと自由になれた! バンザーイッ!
1.しばらくどこかの駅に待機せざるを得ないかもな、能力的に考えて
2.サンタナ怖いよサンタナ
3.電線が所々繋がっていないのに電気が流れているこの町は何なんだッ!? あやしすぎて怖えー!
[備考]
※バトルロワイアルの会場には電気は通っているようです。
 しかし様々な時代の土地が無理やり合体しているために、電線がつながっていなかったりと不思議な状態になっているようです。
 スタンドが電線に潜ったら、どうなるかわかりません。(音石は電線から放電された電気を吸収しただけです)
※ミセス・ロビンスンをスタンド使いだと思っています
※三人のやり取りを始終見ていたわけではないので、早人とジョセフとディアボロが駅を出た理由を知りません。

※【H-3サンタ・ルチア駅】にてエンポリオの死体が花の中に倒れています。
※波紋探知機だったペットボトルは【H-3サンタ・ルチア駅】に放置されました。
※サンタルチア駅は引き続き停電しています、冷房は消されました。



  ★


川尻早人は、立ち上がる。

「ウェザー……さん……」

うわ言のようにつぶやいた。
何故倒れたか、よく思い出せない。視界が緑色に染まってから、記憶がほとんど途絶えてる。
とにかく今言えるのは、倒れている場合じゃないということだけ。

「仇……見つけ、なきゃ」

体に付いた血は洗い流された。だが、その心はまだ洗われていない。

「僕が、やらなきゃ……!」



漆黒の光と炎を宿し、その瞳は何を見る?



【F-4 南部ビル傍/1日目 日中】
【川尻早人】
[時間軸]:吉良吉影撃破後
[状態]:精神疲労(極大)、身体疲労(中)、腹部と背中にダメージ大、上半身ダメージ(小)、右手人差し指欠損、
    服がびしょ濡れ、漆黒の意思、殺意の炎
[装備]:なし
[道具]:支給品一式×2、鳩のレターセット、メサイアのDISC、ヴァニラの不明支給品×1(確認済み)
[思考・状況]
基本行動方針:荒木を倒したい。吉良吉影を殺す。殺し合いにはのらないけど、乗ってる参加者は仕方ない。
1.絶対にウェザーの仇を見つける。
2.吉良吉影を殺す。邪魔をするような奴がいたらそいつも・・・
3.なんとかして鳩を取り戻し、承太郎に手紙を送る……?
4.あのお爺さんが……ジョセフ・ジョースター?
5.荒木の能力を解明したい
6.死んだ人達にはどう接すればいいんだろうか?他の知り合いにも会いたい…。
7.エンポリオの遺体をアメリカに埋めてあげたい
[備考]
※吉良吉影を最大限警戒、またエンポリオの情報によりディオ、プッチ神父も警戒しています。
※ゾンビ馬によって右足はくっついていますが、他人の足なので一日たてば取れてしまう可能性があります。
 歩いたり、走ったりすることはできるようです。
※ある程度ジョセフたちと情報交換しましたが、三人を完全に信用していないので吉良吉影について話していません。
 ジョセフも本人かどうか半信半疑なので仗助について話していません。
※第二回放送をほとんど聞いていません。「承太郎の名前が呼ばれた気がする」程度です。
※この後どこへ向かうかは次の書き手さんにお任せします。



  ★


「俺は、ずっと逃げていた」

『時を飛び越える能力』、『未来を予測する能力』。
何もかも『未来に対する恐怖』の精神が生み出したものだと、ディアボロは気付かされた。

「何が帝王だ。何が無敵の頂点だ。立ち向かうこともせず、ただ怯えていただけじゃあないか」

拳を握る力が強くなる。
王の宮殿は、ただの張りぼてに等しい虚栄だった。王の姿は、単に恐怖に震える弱者の虚仮おどしに過ぎなかった。

「ジョセフは強かった。多くを失って尚、戦い続けた。なのに、失うものなどないはずの俺は……!」

ただ惨めに、生き残りたいと願った。
だが、ただ生きるだけでは駄目なのだ。何かを為さねば死んでいるのと同じだ。
ジョセフ・ジョースターは最期まで自分を貫いて『活きた』。

「ジョセフ。俺には、お前のように思いを受け継ぐべき者はいない」

ディアボロは、どうなるだろうか。



「だが、お前の思いは俺が連れていく!」



覚悟した。
味気ない永遠より、浮き沈みはあっても、灼たる熱い刹那を求める覚悟を。

「ドッピオ、かつての栄華はもう捨てることになる。それでも、俺は別の輝きを、『恐怖に打ち勝てる信念』を手にしたい!」

ジョセフ・ジョースターの『黄金の精神』が、ディアボロを突き動かした。
元来彼は欲深い。生きる上で、何かを求めずにはいられない。平穏ではいられない。

“『光と影』『表と裏』『二重の人格』その秘密があるかぎり、栄華は廃れる事は無い”
サルディニアで会った占い師に言われたことだ。
実際それは間違っていない。ドッピオを失った今、『栄華』は廃れ『信念』を見出したのだから。

「そして倒す! 恐怖を生み出す者を……荒木を!」

『恐怖を自分のものとする』事と、『恐怖を力に変える』事は違う。
ディアボロは『恐怖を力に変える』過去の自分と決別し、『恐怖を自分のものとする』ことを生きる意味とすることを願った。
死に対する恐怖を克服し、この舞台を真の意味で勝ち抜く力にしたかった。

「ん? あれは……?」

反射する光が目に入る。媒体は、先ほど自分が投げた鉄球。
爆風から逃れたそれは、異様な存在感を放つ。

「ジョセフの形見と思って持っていくか」

握ると、熱はもう冷めているはずなのに、不思議と太陽の温かみを感じた。


『ウィル・A・ツェペリ』の勇気を敬う言葉が。
『シーザー・アントニオ・ツェペリ』の未来に託す人間の魂が。
『ジャイロ・ツェペリ』の技術の象徴、鉄球が。
ジョセフを通してディアボロに受け継がれた。
感化されたとはいえ、彼が黄金の精神に目覚めるかはまだ分からない。
もしかしたら、その覚悟は言葉だけの偽りに終わるかもしれない。


一つだけ言えるのは、思いは既に託されたということだけ。
今こそ、ディアボロ自身の信念が試される時だ。



【F-4 南部ビル内部/1日目 日中】
【ディアボロ】
[時間軸]:レクイエムジョルノに殺された後
[状態]:右手に負傷(小)。肋骨二本骨折。強い決意。強い恐怖(乗り越えたい)
[装備]:なし
[道具]:支給品一式(水は全消費)、ジャイロの鉄球
[思考・状況]
基本行動方針:ジョセフの遺志を継ぎ、恐怖を乗り越え荒木を倒す。
0.ジョセフ、お前は強かった。
1.早人を迎えに行くか。音石はどうする?
2.ジョルノには絶対殺されたくない。来るなら立ち向かう。
3.恐怖を自分のものとしたい。
4.自分の顔と過去の二つを知っている人物は立ち向かってくるだろうから始末する。
5.電車内の謎の攻撃、謎の男(カーズ)、早人怖いよ。だが乗り越えたい
6.駅にあるデイパックを回収したい

[備考]
※音石明の本名とスタンドを知りました。
※参加者が時を越えて集められたという説を聞きました
※『恐怖を自分のものとして乗り越える』ために生きるのが自分の生きる意味だと確信しました。
※アレッシーとの戦闘により、『エピタフ』への信頼感が下がっています。
※川尻早人の方が先に移動し始めたので、合流できない可能性があります。


  ★







                     ――君、求めるもの掴み取りたくば――











                        ――目覚めろ、その魂!――







【チョコラータ 死亡】
【ジョセフ・ジョースター 死亡】
【残り 43人】

※チョコラータの持っていた顔写真付き参加者名簿、チョコラータのビデオカメラとテープ、支給品一式×2 エンポリオの拳銃(幽霊)、
 不明支給品の詰まったディバッグ、四部ジョセフが持っていた折りたたみナイフは爆風に巻き込まれ消滅しました。
※参加者に付いている『グリーン・ディ』のカビが全て剥がれました。


【E-6 民家付近に放置されているもの】

レッキングボール2個分の衛星
“ガラスのシャワーだッ!”と乱暴に書かれ、折り畳まれている紙と散乱したガラス
鋭い歯のついたモリ。


【火焔ビン】
ヴァニラ・アイスの支給品。
ジョセフ・ジョースターがワムウとの戦車戦で使用したもの。
火が付いた状態で紙の中にしまわれている、という説明が紙に書かれていた。
ワムウの声がしたのは、思い出に浸ったために見た妄想か? それとも実際にワムウが死後の世界から叱咤しに来たのか?
それは謎である。


【チキン4羽~たまご、ひよこ、こっこ、烏黒鶏~ ――それぞれの巣立ち】



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144:偉大なる死 その⑤ 音石明 155:「首輪」のパワーの謎とは!!
144:偉大なる死 その⑤ ディアボロ 163:Revolution 9 ― 変わりゆく九人の運命(前編)
144:偉大なる死 その⑤ ジョセフ・ジョースター GAME OVER
144:偉大なる死 その⑤ 川尻早人 163:Revolution 9 ― 変わりゆく九人の運命(前編)
146:The Killer Eyes チョコラータ GAME OVER
146:The Killer Eyes 吉良吉影 166:vengeance
145:H&M ホル・ホース 162:ビッチ・ボーイ
145:H&M ミュッチャー・ミューラー 162:ビッチ・ボーイ

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最終更新:2010年04月13日 19:19