【作者名】
AKITO(アキト)
- 別名義:メコたん、UnK
【詳細】
(「そもそもBMSってなに?」という方は「Wikipedia」と「BMSまとめ @wiki:BMS初心者向け解説」の記事にて)
【AKITO (BMS)とは】
2002年~2006年にかけてBMS作品を制作していた、日本出身の作曲家。BMSイベントで最大規模を誇る、BOF(U)/G2Rシリーズの個人戦部門で優勝経験がある。
onokenと並ぶ、00年代前半を象徴するBMS作者の一人であり、BMS界隈の内外問わずに数多くの名曲を生み出した名作家として知られる。
ちなみにBMS作品は没作品や未公開作品を除けば、アーカイブからほとんど入手することができる。
【作風(音楽)】
ジャンルはTrance、Celtic、Oriental、Eurobeat、Baroque、Classicなど多岐にわたり、生音系の音源を使用した楽曲に定評がある。
また『交響楽 輪舞~ronde~』『七つの鍵盤のためのソナタ -嬰ニ短調-』といった、チェンバロを前面に押し出した古典的な作風も彼の強みである。
また『交響楽 輪舞~ronde~』『七つの鍵盤のためのソナタ -嬰ニ短調-』といった、チェンバロを前面に押し出した古典的な作風も彼の強みである。
人気BMS楽曲としては和のテイストを取り入れた『桜華月』が代表的だが、『それは、遠い夏の日』『追憶の森 -Voices of the Earth-』などの
ノスタルジーな感情を想起させる楽曲もファンからの人気が高い。
ノスタルジーな感情を想起させる楽曲もファンからの人気が高い。
MP3作品でもノスタルジーを感じさせる名曲は多く、『迎え火』『遠すぎた空』『幻惑の樹氷 -dazzle in my eyes-』はファンから根強い人気がある。
また、ピアノメインの楽曲も同様に人気があり、連弾ピアノ曲『MoonGlow -Lunalight style-』はファンから楽譜公開の要望がBBSにて何度か送られていた。
また、ピアノメインの楽曲も同様に人気があり、連弾ピアノ曲『MoonGlow -Lunalight style-』はファンから楽譜公開の要望がBBSにて何度か送られていた。
【作風(映像)】
BGAやMVの制作も可能で、3DCGのアニメーションや、風景写真によるスライドショー的MVを作風に持っている。特に『それは、遠い夏の日』や
『追憶の森 -Voices of the Earth-』『幻惑の樹氷 -dazzle in my eyes-』といった実写・写実的な作風の映像作品は評価が高く、これらの作品は
ぜひとも映像セットで視聴してほしい。
『追憶の森 -Voices of the Earth-』『幻惑の樹氷 -dazzle in my eyes-』といった実写・写実的な作風の映像作品は評価が高く、これらの作品は
ぜひとも映像セットで視聴してほしい。
ちなみにBOF2005でTakuto Jyonaiが公開したBMS作品『Liberation』は氏がBMP画像を制作している。
【BMS作者としての活動】
2002年10月10日に『Eternally』でBMS作者デビューを果たすが、5作目の『Midnight BEAST』まではBMSイベントには参加することはなかった。
なお、4作目の『幻月夜』はBMSレビューサイト「b.i.n.」に1番乗りで登録することに成功している。
なお、4作目の『幻月夜』はBMSレビューサイト「b.i.n.」に1番乗りで登録することに成功している。
2002年の暮れに開催されたBMSイベント「戦 [sen-goku] 國」でついにBMSイベントに参加。年明けに『風の旋律』を公開して好成績を残している。
しかしこのBMSイベントでは大事件が発生しており、その事件を引き起こした犯人作品が『M-a-Y-u』なのだが、あまりにド下ネタな内容であることに
ユーザーは初見で見抜けるはずもなく、「親の横で流してしまった」被害者まで発生している(当時のインプレの様子)
しかしこのBMSイベントでは大事件が発生しており、その事件を引き起こした
ユーザーは初見で見抜けるはずもなく、「親の横で流してしまった」被害者まで発生している(当時のインプレの様子)
実はこの『M-a-Y-u』の制作者はAKITO氏であり、氏のファン、マユらんが首謀者と見られるやり取りが、当時の氏のHPのBBSに残されている。
このソースが本格的に知られたのは2019年辺りであり、それまでは「『M-a-Y-u』の制作者はAKITO」はBMS界隈では都市伝説扱いされていた。
このソースが本格的に知られたのは2019年辺りであり、それまでは「『M-a-Y-u』の制作者はAKITO」はBMS界隈では都市伝説扱いされていた。
『風の旋律』以降はノスタルジー路線での制作がメインとなり、2003年の1月にはノスタルジー系において不朽の名BMS作品『それは、遠い夏の日』を公開して、多くのユーザーが心打たれた。
それからの氏はBMS界隈で大活躍しており、2003年のBMSイベント「B.J.Cup 5th stage」で『桜華月』を公開して優勝。同年の「LiZ vs OMT」では
チーム「無所属連合」の一員として『追憶の森 -Voices of the Earth-』を発表して個人戦アベレージ部門とチーム戦ポイント部門を制覇している。
チーム「無所属連合」の一員として『追憶の森 -Voices of the Earth-』を発表して個人戦アベレージ部門とチーム戦ポイント部門を制覇している。
2004年では、当時のBMS界隈で一線級の実力を誇っていた、SHIKIやwintと手を組み、チーム「ぬるぽコーポレーション」でBOF2004に参戦。
自身は『七つの鍵盤のためのソナタ -嬰ニ短調-』を公開して、みごと個人戦ポイント部門とチーム戦ポイント部門を制覇している。
この『七つの鍵盤のためのソナタ -嬰ニ短調-』をもって、氏は表向きでのBMS活動に幕を下ろした。
自身は『七つの鍵盤のためのソナタ -嬰ニ短調-』を公開して、みごと個人戦ポイント部門とチーム戦ポイント部門を制覇している。
この『七つの鍵盤のためのソナタ -嬰ニ短調-』をもって、氏は表向きでのBMS活動に幕を下ろした。
デビューからBOF(U)/G2Rシリーズの個人戦部門優勝に至るまでの期間は2年未満で、この偉業を成し遂げたのはBOF:TT(2024年)時点でも氏だけである。
(実はFeryquitousも同じ偉業を成し遂げているが、ニコニコ大百科のコメ欄から「= An説」を否定できないので、現時点ではカウント対象外)
(実はFeryquitousも同じ偉業を成し遂げているが、ニコニコ大百科のコメ欄から「= An説」を否定できないので、現時点ではカウント対象外)
ちなみに氏はBOF2006にさりげなく参戦しており、celasとタッグを組んだ「メスクラ」名義でBMS作品『アズール』をリリースしている。
「メスクラ」のエヴァたんがcelasで、メコたんがAKITOであり、氏は『アズール』のピアノ部分を担当している。
「メスクラ」のエヴァたんがcelasで、メコたんがAKITOであり、氏は『アズール』のピアノ部分を担当している。
なお、メコたん=AKITOのソースについては、BOF2006終了後に『アズール』に追加された「_readme[Azul].txt」を閲覧すると、celasが正体を明かしているのが分かる。
【初めて商業音ゲーに移植されたBMS楽曲『桜華月』】
氏の代表作の『桜華月』は別の視点でも記念碑的な作品といえる。というのも、「正規の手段でBMSから他の商業音ゲーに収録された」初の楽曲だからである。
収録先は『DJMAX』シリーズで最初の作品である『DJMAX Online』(日本版経由)。サービス1周年を記念して、2006年5月25日のアップデートで
プレミアム楽曲として追加され、2週間限定ではあるが無料でプレイすることができた。氏はDJMAX初の日本人作曲家でもある。
プレミアム楽曲として追加され、2週間限定ではあるが無料でプレイすることができた。氏はDJMAX初の日本人作曲家でもある。
『DJMAX RESPECT』シリーズのディレクターであるjukingによると、当時のデータは残っており、連絡さえ取れればDJMAX RESPECTにも収録したいという。
【BMS作者の引退とその後】
2006年にBMS作品『アズール』と、『DJMAX Online』収録用の『桜華月』を手掛けて以降は、HP上で目立った活動は見られなかった。
2012年になって、HPをリニューアルすると同時に、2007年に制作していた『それは、遠い夏の日(remake short ver)』を公開して活動再開を宣言
したものの、それ以降の活動はないままHPを運営していたサーバーが2016年に閉鎖。現在も生存確認が取れないままでいる。
したものの、それ以降の活動はないままHPを運営していたサーバーが2016年に閉鎖。現在も生存確認が取れないままでいる。
現在も消息不明の状態が続いている氏だが、
- 2014年01月02日にmixiにて「地元のゲーセンでたまにAKITOさん見かけます」という旨のユーザーの報告がある。
- SHIKIがニコニコ動画に投稿した『METATRON』の「AKITOさん生きてたら連絡ください(日時:2015/9/22 14:14)」というコメントに対して「生きてますよw(日時:2015/9/25 3:35)」というコメントがされている。
など、少なくとも2014年時点では元気に過ごしている様子である。
なお、氏と親しい関係にあったSHIKIは『桜華月』をリミックスしてBMS化することで連絡を取ろうとしていたが、叶うことはなかった。
【未公開楽曲について】
氏は個人間のやり取りで未公開作品を渡していたことがあり、例えば『それは、遠い夏の日 (Remake Long Ver.)』の未完成版がこれに該当する。
現時点の調査で判明している未公開作品については、以下の通りである。(※情報提供をお待ちしています)
現時点の調査で判明している未公開作品については、以下の通りである。(※情報提供をお待ちしています)
- 『それは、遠い夏の日 (Remake Long Ver.) 未完成版』
- 『ピアノ協奏曲第一番 咎刻の海』(※都市伝説扱い)
- 『幻惑の樹氷 Fullver』(※都市伝説扱い)
- 『sorenatu_remix』(※都市伝説扱い)
- 『七つの鍵盤のためのソナタ -嬰ヘ長調-demo1』(※都市伝説扱い)
- 『七つの鍵盤のためのソナタ -嬰ヘ長調-demo2』(※都市伝説扱い)
※2022~2023年にかけてTwitter上で見かけた情報だが、現在該当ツイートが確認できない以上、一部楽曲は本当に存在するかは不明である。

【余談とか裏話とか】
- 氏には『幻月夜』にR-18なBGAをつける計画があったそう。
- BMSイベント「LiZ vs OMT」ではTranceジャンルのBMS作品を出す予定だったようで、その作品こそ都市伝説扱いの『MoonGlow』ではないかという説がある。
- 『七つの鍵盤のためのソナタ -嬰ニ短調-』はBMS作品で初めて弦楽器に「ポルタメント奏法」を取り入れたとされている。
- 氏は2ちゃんねらーであり、2002年にオリジナルの謎AA「(ёεё)モッヒェーーーーーーーー!!!!」を使って書き込んだ形跡がある。
- 『アズール』はFeryquitousに影響を与え、Feryquitousが初めての作曲行為として耳コピをしたのが『アズール』である(ツイート)
- チーム「ぬるぽコーポレーション」はBOF2009優勝チーム:Black Jacks(sasakure.UK、SHIKI、naotyu-)、G2R2018優勝チーム:除草剤(削除、LeaF、xi)クラスの、反則級に強いチームとされている。
【■主な功績や記録】
- BOF(U)/G2Rシリーズの個人戦部門をデビューから2年以内に制覇した唯一の例。(BOF2004・個人戦ポイント部門)
- 『桜華月』が「正規の手段で商業音ゲーに収録された」初の事例になる。(『DJMAX Online』収録)
【■BMSイベントにおける主な実績】
(※各BMSイベント名をクリック・タップするとイベント結果のページに飛びます)
- 戦 (sen-goku) 國:『風の旋律』(全76作品中...Total:15位タイ)
- 戦 (sen-goku) 國:『M-a-Y-u』(全76作品中...Total:26位タイ)
- B.J.Cup 5th stage:『桜華月』(全78作品中...Total:1位)
- LiZ vs OMT:『追憶の森 -Voices of the Earth-』(全39作品中...Point:6位 / Average:1位)(全3チーム中...Point:1位 / Average:2位)
- BOF2004:『七つの鍵盤のためのソナタ -嬰ニ短調-』(全116作品中...Point:1位 / Average:18位)(全40チーム中...Point:1位 / Average:10位)
- BOF2006:『アズール』(全121作品中...Point:29位 / Average:68位)(全43チーム中...Point:17位 / Average:25位)
【主な作品】
- BMS作品:『桜華月』『それは、遠い夏の日』『七つの鍵盤のためのソナタ -嬰ニ短調-』『追憶の森 -Voices of the Earth-』
- その他楽曲:『迎え火』『遠すぎた空』『MoonGlow -Lunalight style-』『幻惑の樹氷 -dazzle in my eyes-』
- 映像作品:『幻惑の樹氷 -dazzle in my eyes-』『追憶の森 -Voices of the Earth-』『それは、遠い夏の日』『桜華月』
【BMS作品紹介】
ジャンル | タイトル | イベント | 公開日 | 備考 | 公式音源 |
Epic Trance | Eternally | 2002/10/10 | BMSデビュー作 | ||
EURO BEAT | Blazing Beat | 2002/10/16 | |||
baroque | 交響楽 輪舞~ronde~ | 2002/10/22 | |||
JP-TRADITIONAL | 幻月夜 | 2002/11/14 | b.i.n登録作品 | ||
Hyper EURO BEAT | Midnight BEAST | 2002/11/27 | |||
Celtic | 風の旋律 | 戦 [sen-goku] 國 | 2003/01/06 | ||
NEO HIP-HOP | M-a-Y-u | 戦 [sen-goku] 國 | 2003/01/06 | UnK名義 | |
Nostalgia | それは、遠い夏の日 | 2003/01/21 | b.i.n登録作品 | ||
JP-Spiritual POP | 桜華月 | B.J.Cup 5th stage | 2003/03/15 | MP3(アーカイブ) | |
Celtic | 追憶の森 -Voices of the Earth- | LiZ vs OMT | 2003/08/03 | ||
Gothic Romance | 七つの鍵盤のためのソナタ -嬰ニ短調- | BOF2004 | 2004/08/21 | ||
Renaissance core | アズール/アズールリミックス | BOF2006 | 2006/08/20 | メコたん名義、celasとの合作 | niconico / MP3(アーカイブ) |
【BMS化された可能性がある作品】
※あくまで噂、都市伝説の域を出ていないため注意。情報提供(可能であればアップローダー等への保管)をお待ちしています。
ジャンル | タイトル | 公開日 | 備考 | 公式音源 |
TRANCE | Moon Glow | 2003年 | テスト版・キー音あり。BMS名鑑とLR2IRにそれらしきBMSが登録されている。ジャケットにAKITO氏オリジナルの顔文字「モヒェ(ёεё)」が挿入されているとの情報あり | MP3 |
Nostalgia | 幻惑の樹氷 -dazzle in my eyes- | 2005年? | テスト版。ニコニコ動画に転載されたMVにBMS版の存在を匂わせるコメントあり | MP3(アーカイブ) / MV(アーカイブ) |
【制作環境】
- 音源:Roland SC-8820(音源モジュール)、YAMAHA MU100B(音源モジュール)
- オーディオキャプチャー:Roland UA-3FX
【リンク】
- HP:https://web.archive.org/web/20060109042053/http://freett.com/akito11/
- 楽曲の利用規約:https://web.archive.org/web/20120323115410/http://hidebbs.net/bbs/akito311
- MP3コーナー:https://sound.jp/akito_bm/mp3.html
- HPのBMS/MP3アーカイブ一覧:https://web.archive.org/web/*/http://big.freett.com/akito11/*
- muzie:https://web.archive.org/web/20070609103056/http://www.muzie.co.jp/cgi-bin/artist.cgi?id=a035363
- BMS SEARCH:https://bmssearch.net/artists/O9Ak7GXo0-Y5bw
- BMS保管先:https://archive.org/download/akito_bms_202405
【古いリンク】
【コメント】
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- 事由:一次情報の捏造を試みたユーザーがいたため。(詳しい事情:同一IPが名前を変えて連投することにより、存在しないサイト(検索しても該当サイトおよびURLはなく、Wayback Machineでも検証不可能。AKITO氏のアーカイブページを調査しても該当する情報はなし)をさも「情報提供によって実際に存在していたサイトである」かのように見せ、更にはそのサイトの再現画像を記事に掲載しようとした(仮にサイトが存在していたとしても、許可なくサイトのデザインを再現して、それをwikiの記事に貼るのは問題であり、wikiの信頼性を損なう荒らし行為です))
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