概要
辺境の地を魔物から守らんとする城塞都市。周囲は2m強の壁で囲まれている。川沿いにあり、川沿いの道を辿ると隣領のナローギ領とつながる関所がある。
建築様式はなく木と石を組み合わせてできたような灰色の街並み。
→主に商店において石灰による白い壁が流行し、家の建て替えや庭園の整備などが進んでいる。また新たな施設も増えている。その背景には、黒マントの少年が意図的に芸術面に力を入れていたことがある。
領主邸などがある。
街の人は西洋系の顔つき。彫りが深いので美男美女も多い一方で大人になって可愛い系は少ない。ムリムリ城にて迷宮の氾濫を抑えたことでLvアップし、修羅の街と化している。
身分証がない場合の入場料は魔石F級4個で21人分支払ってお釣りが返ってくる程度。門番はいつも同じ二人。
黒マントの少年からもたらされた魔の森の資源である魔石, 棍棒, 茸、魔法と交ぜて再現された現代日本の技術によって発展を遂げていく。店の数では王都に勝てないが、商品の質も量も圧倒するほどの賑わい。商店街はさながら縁日のように懐かしい日本の味が並んでいる。
- 王都よりも商品が多く品質も良い
- デコボコだった土の道は石畳で平らに舗装され、石を積み上げただけだった家や店も整備され白い外壁に彩られた
- 不足していた木材に塗料までもが出回り出して幾多の看板が掲げられ色鮮やかに街が賑わっている
- 石畳の端には植樹もしてあるのでお洒落感
- 小さな広場やベンチに噴水もある公園通り
- 区画整理などの設計もすべて遥考案
- 王国の経済の中心地となり人口が以前の2倍になっている
- 孤児っ子達がなぜ頑張るか聞いたところから任せきりにしていたことに気付いた住民。Lv上げをすれば健康にも良く、小遣い稼ぎもでき、子供を守れると気付いた奥様たちによって「可愛い奥様」の会が生まれた。女性に負けられないと男性陣も奮闘。
歴史
125日目:鎮魂祭。辺境が平和になって真っ先にメリ父さんがやるべきだと推し進め、遥に頼んだところ日本式のやり方で執り行ってくれる。黒髪の美姫達が白塗りに目元に朱色を描き口唇に紅を差し巫女装束で歩く神秘的で幻想的な美しさと厳粛な佇まいの行列を為し、これまでに亡くなった人達の膨大な名を記した玉串風の短冊を旧孤児院の教会内に作った神社へ奉納する。神社では日舞や神楽舞に詳しい
図書委員と
副委員長Bが考案し
踊りっ娘さんの監修のもと作り上げられた奉納の舞が行われる。
128日目:遥の想定以上に急成長しているが、雑貨屋をはじめ辺境の人は誰も私腹をこやそうとはしないので企業が排除され利益重視の外部の商会がのさばることもない環境が整っている。
133日目:いつからか、朝から皆でジャージでラジオ体操してるし、屋台に法被でお好み焼きを売っているなど日本文化に侵食されている。
主要施設
1.最果ての冒険者ギルド
黄色い看板が目印の建物。2階にギルド長の執務部屋や買取カウンターがある。他に、冒険者なら自由に閲覧が許可される資料室もある。裏手には空き地があり、命を落とした冒険者を悼む場所となっている。
ギルドが受諾した依頼の内容に応じて適任な冒険者へスケジュールを調整して依頼するしてくれる。掲示板にある土木工事,運搬作業,護衛任務などは常設の依頼なのでギルドの紹介を受けなくても良い。他に魔の森や迷宮の管理も行っていて、迷宮探索の際は事前にギルドへの申請が必要となる。
オムイ領には資金がないのでどの仕事にしても十分な手当てを出せないなか、本来の実力や仕事内容に見合わない装備で戦う冒険者を苦い思いで見送ることもある。逆に、装備以前にLvや実力が足りない者には許可を出さないようにしている。
一転、今では黒マントの少年から齎された魔石が朝から晩まで飛ぶように売れていき資金が潤い、黒マントの少年から齎された一流に相応しいレア装備やスキルの付いた武器を冒険者に配分し、魔の森と迷宮をかなり安全に管理できるようになっている。
「冒険者ギルド新人融資コース」や「冒険者ギルド中級お助けコース」も始まり、実力に応じて安全に辺境に貢献できる仕組みができている。
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「冒険者ギルド新人融資コース」 |
- 講習を受けながら指定された依頼をこなして行くだけでよく、宿代や食事代もギルドに保証されていて返済が済むまでは依頼料から差し引かれて行くと言う親切プラン。
- 緊急時の「茸保険」も付いていて怪我や病気にも安心。
- 初めに訓練場で簡単な実力テストが行われ、それに応じた武器の貸し出しをしてくれる。
- 武器と装備と薬は潤沢に持たせる代わりにどんどん稼いでもらうという出資者の考えの通り、実際ギルドとしても黒字だし、加入者全員がその装備の力でぐんぐんとLvをあげて返済を終えている。
- 出資者としては宿屋や雑貨屋からもお金が入り、細く永く小銭稼ぎできるシステムで満足している。あくまで慈善事業ではないのだが、話だけを聞いた者は辺境王が出資者なのだろうと早合点している。
- このコースが1週間ほどで終わり、続いて「冒険者ギルド中級お助けコース」、それが終わってもさらに上がある。
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辺境に冒険者が流入し続け、業務量は数十倍にも膨れたためそれに伴って職員も増えている。なお書類仕事については
孤児っ子達が手伝いに来てくれるのでむしろ以前よりも途切れがち。
裏手の空き地にはいつのまにか慰霊碑ができている。
掲示板は基本的に変わり映えしない。毎朝のように遥が文句を言いに来る光景が恒例となったせいで、もはや誰も追加しないし金額の変更もできなくなっている。
本来ならば新人冒険者は侵入地域に制限があり魔の森には入れないことになっている。ただし遥が一緒ならばギルドも許可を出している。
2.白い変人
白い変人と呼ばれる人物の自己犠牲によって生き延びた村人が流浪した末にオムイの街で経営し始めた宿。
冒険者ギルドの受付嬢の宣伝で賑わっている。オムイの街の宿屋で若くて可愛い
看板娘がいるのはここだけ。日本人の舌にも合う絶品料理、風呂、小奇麗な部屋を提供してくれる。店名には、経営者の故郷の英雄への感謝と賞賛の為に、彼の遺言の通り新しい家を幸せな家にしようという想いが込められている。
スライムさん分の宿泊料も請求していたり、朝夕は遥に台所を貸してくれたり臨機応変。2棟あるうちの1棟は遥達が貸し切っている状態。宿代なんていらないと固辞しているのに貸切料金としてどんどん増築されていく。
辺境の発展に伴い改築・増築されて8階建てのリゾートホテルに変身。これは王都の王宮よりも高層。コンセプトは街の住民が安心できる場所であること。全階を通じる魔導エレベーター付き。全部屋ガラス窓付き。8階には展望台と食堂。地下には大浴場と訓練場完備。全体的に白を基調とした外装と内装。ロビーにはミロのヴィーナスとサモトラケのニケ,受付にはゴッホのひまわり,廊下にも美術品の数々。1,2階の壁を石垣を積むように厚くし、城砦の如き難攻不落の建物となっている。なお遥達が暮らすエリアは天井を高くしたり部屋数が増やされたりしつつも、別館としてほとんど雰囲気を変えないまま依然として貸し切り状態。女子風呂は広くなり、彫像からお湯が出ていたり大理石の浴槽だったり。ジェットバスだったり打たせ湯だったり。魔導シャワーやサウナも完備。一方で男子風呂は個別化。その他、遥が魔法で再現した家電などが図時実験的に設置されるので街の中でも先進的。
新孤児院が裏手にできて、街で働くには早い幼児たちが手伝ってくれるようになった。
3.武器屋
禿で髭の生えたおっちゃんが経営している。→
鍛冶師のおっちゃん
剣や槍、楯などを販売している。耐火装備は取り扱っていない。
元々物資が少ない中で棍棒をかき集めたり、木材と屑鉄から武器を作ったりしていた。黒マントの少年から棍棒を大量に仕入れられるようになってからは半ば棍棒専門店となっている。
大繁盛につき、隣と裏の店を買い取って敷地を拡大。黒マントの少年が改装を行い、敢えて武骨な雰囲気を残しつつ2階と地下倉庫,地下鍛冶場を建設した。鉄鉱石が入荷するようになってからは弟子のおっさんを増やして製鉄に勤しむ。
4.雑貨屋
元冒険者の女性が経営している。→
雑貨屋のお姉さん
領主からの援助も受け取らず、自身で魔物と戦いながら旅をしてオムイの街に足りない商品を仕入れ続けてきた。貧しい村々から特産品を全て買い上げ豊かにし、安価に見た事も無い様な多彩な商品を提供してくれる、辺境の心臓部分。
大繁盛につき、店舗を拡大。周囲の土地を買い取ったところ正方形の敷地になっていることに目を付けた黒マントの少年がビルを建設。1Fは小物,食器,調理器具,衣服,アクセサリーを陳列、2Fは大型商品、3Fは未定、4~5Fは倉庫兼事務所兼自宅、地下1Fに倉庫となっている。また一人では店を回せなくなってきたところで、恩返しとばかりに無給で手伝いに来てくれたオムイ領の女子2人を店員として雇った。そのうち1人は王都の孤児院支店を任されて家族とともに引っ越したが、店舗拡大に伴って従業員はさらに増えている。この従業員もまたお姉さんに救われた恩があるらしい。
店舗はどんどん敷地面積と階層を増やし、12階建てで最上階には遊技場まで完備、地下も6階まであるという百貨店並みの規模に。
「内職屋印のかすてーら?」が辺境の名物として人気商品になっている。
5.屋台
黒マント印のコロッケ屋さん。行列ができるほど大繁盛している。芋の村で黒マントの少年に教わった芋の消費方法を商売に生かしている。
6.***紡績工場、縫製工場
出来高制度と社員割制度を採用したうえで若い女子を雇い、若い子でもおしゃれな衣装に手が届くようなシステムとなっている。
黒マントの少年自ら実演し、型紙や完成品を置いて行ってくれたことで資産効率が上がった。
従業員の多くは病床に倒れていた者であり、「茸の伝道師」に救われて、しかも高給かつご飯もお菓子もある職場を用意してもらった形になる。
質の良い洋服が大量生産されるようになった一方で、遥がつくったものは最高級品として扱われ街でもとっておきの一枚となっている。
7.孤児院
冒険者の子供や滅んだ村から来た子供のために,子供達の未来のために貢献した勇者達に報いるために建てられた。メロトーサムが最重要視している施設であり、ムリムールが管理している。オムイ領全体が支え合って生きているので、以前から貧しいながらも小綺麗な恰好で生活できていた。立地としては冒険者ギルドのそば、宿屋「白い変人」からも比較的近い。
遥による改革においてはメロトーサムの依頼で真っ先に手が加えられた施設で、石灰を使った真っ白なチャペル風の建物となった。辺境の発展に伴いメロトーサムの指揮で施設内で学校も始まり、街の子どもとの交流も盛んに行われている。フィールドアスレチックなどもつくられ遊ぶに事欠かない。
王都の孤児っ子が遥や女子達と離れて生活するのを不安がったため、宿屋の裏に移転した。
128日目:おっさんとか奥様まで勉強を習いに訪れ始めて、孤児っ子先生が勉強を教えている。
8.農具の工房
宿屋「白い変人」の裏にあった。基本的に村々を巡回営業しているため、「白い変人」が増改築するに伴って快く引っ越してくれた。
黒マントの少年から千石通し,唐箕,千歯扱き,備中鍬などの農具について教わっている。
9.学校
美術館のように美術品が置かれ、芸術的にも価値がある外装・内装。
領館
魔の森の正面に居を構え、街を含め辺境を守り続けてきた。
頑丈なことだけが取り柄で古くてしょぼいものだったが改装工事が行われ、モンサンミシェル風の城塞になった。外壁を2重に構築し、頑丈に。魔石照明のシャンデリアに照らされた天井の高いアーチ型のロビー。全室に敷かれたふかふかのレッドカーペット。侵入者対策として見張り台や探知機の死角を縫ったような普通なら絶対に行かないし入らないはずの場所には罠が仕掛けてある。なお肝心の領主一族としては内装が豪華すぎて落ち着かず、一室で慎ましやかに生活している。
新孤児院
白い変人の裏手にあり、通路も繋がっているので一つ屋根の下。
教会
旧孤児院を改装した施設。そこは荘厳でありながらも簡素で綺麗な白い建物。美しくも清廉で、教国のゴテゴテしい華美で豪奢な教会とは似ても似つかない。
優しい清らかな光に包まれた屋内には神ではなく辺境の地に生き、辺境の人々を守り、そして命を落とされた人々の名が刻まれた石碑が置かれ、皆が其処に花を手向けては礼拝して行く何よりも尊い神聖な場所となっている。石碑のある部屋は「英霊の間」と呼ばれる。家族や友人、愛するものを無くした人たちと誰にも知られずとも誰かの為に戦い守り死んでいった者達への供養と感謝を捧げるための教会。
魔物に囲まれて生きる辺境の民の為に必要なものだととある人物から寄贈された。
安慈恵凛華神社
辺境の英霊を祀るため、かつて彼らを率いた古の戦女神の名を冠している。
教会に苦しめられた過去は拭い難く、125日目に日本式の鎮魂祭が行われるにあたって教会のなかに建てられた。
石畳を囲う石灯篭には辺境にある全ての街や村の名前が刻まれている。境内に続く石階段を作るために丘まで作られた。境内には狛犬、獅子、シーサー、お稲荷さん、信楽焼の夫婦狸、夫婦たい焼きくんなどごちゃ混ぜに設置されている。
委員長が仮彫してから彫り直して貰って漸く完成した「オムイ」の名が刻まれた直刀が奉納されている。それとは別に亡くなった13人の同級生の名前を漢字で刻んだ刀も置かれている。
最終更新:2025年04月25日 13:00