王都は獣人国や教国との国境にある城塞都市。
辺境
オムイ領は魔の森と切り立った岩山に囲まれているが、辺境外では丘陵こそあるが基本平らに近い地形。
直轄地である王都の他、
オムイ領,ナローギ領などがある。
魔石の加工を「神の浄化」と称し、「神の浄化」以外は悪魔の技,それを行う者は魔女であるとして捕まえて見せしめに拷問にかけ、一族ごと滅ぼして独占した。かつ生産した魔道具や魔具によって教会の勢力を拡げ、反抗する国の多くを「天罰」と称して滅ぼし、教国と呼ばれるまでの権力を持つようになった。
現在は正義のもとに辺境を汚れた地と呼び、大迷宮の底に神に逆らった悪女を封印したと公言し、獣人を汚れた生き物と決めつけて奴隷にして売り飛ばしている。
教国軍が抱える導師は、S級冒険者が
スキル付きの装備で固めたものと同等かそれ以上の強さを誇る。教会騎士団は十分強いし、その中でも聖堂騎士団は教国最強の戦力であり同級生達や辺境軍に匹敵する。また教国軍は狂信者に僕団を持たせて特攻させるという非道な作戦も取る。
獣人の人権を認めるディオレーヌ王国を目の敵にしているものの、辺境産の魔石の加工に頼っているため表面的には均衡が保たれていた。ただしその裏では第1王子や貴族に取り込み、内部を腐敗させていた。辺境平定にあたって第1王子に加担し、第1王子が収監されてなお「聖具」を用いて辺境を滅ぼしにかかり、失敗した。魔石の加工を独占することで成り立っている組織なので、この失敗によって実は商国よりも追い詰められている状態にある。
首都アリューカには王城や
大聖堂がある。
魔道具技術の独占による経済力と政治力、魔道具と金に飽かした軍隊の武力、教会の信仰という経済と政治と武力と宗教の4つが一体となっていることが強み。
元は複数の商業組合が集まり形成された商業特区であり、その影響力と共に軍を持つようになったことから商国と呼ばれる。魔石と魔道具を独占する教国とは反目しつつ奴隷売買では手を組んでいて、獣人を奴隷売買して莫大な利権を得ている。所詮は連合なので一枚岩ではなく、利益がないとわかればすぐに瓦解する関係の脆さがある。一方で、国としての形を維持できないだけで上層部には大した被害がない。
金にものを言わせて政治面・軍事面で圧力をかけることで儲けてきたことや、商国の船団は自衛のためといって武装して海賊行為も行っていることで、真っ当な商人からは恨まれている。
王国とは運河で繋がっている。辺境地平定にあたって教国が辺境の魔石を独占することを嫌い、第2王子に加担した。また王国と教国が争っている間に獣人奴隷を独占して教国との交渉材料にしようと画策していた。しかし黒マントの少年らによって王国への支援物資を悉く盗まれ、獣人を悉く保護され、奴隷狩りの部隊を滅ぼされ、内部を立て直すためにも王国から手を引かざるを得なくなった。このとき失われた奴隷狩りの部隊は、商国精鋭の軍人,冒険者による本隊だけで3000、奴隷商とその護衛,傭兵を加えて総勢1万という大打撃。
王国から買い叩いた茸, 攫ってきた獣人, 教会から買い入れた魔道具を社会に回しているだけの契約運送業に過ぎず、既に自分たちで商品を生み出す力も失っているので仕入れられなくなってしまえば何もできない。国家として主導権は失っているのに首相と首脳部がしがみ付き政治権力を独占しているせいで商会や組合が離反し続け、連合国として瓦解寸前。国内には政府の高官とそれに癒着してきた大商人、それらの家族でほとんどになってしまう。商会があるため商人自体はいるがこちらの家族は逃がされているので国力は落ち込んでいる。
数少ない常備軍の海軍は小田達によって大打撃を受け、獣人国の長城が行く手を阻み、中には人族の観光客がいっぱいだから手出しできなくなり、エルフの森を襲撃するしか道は残されなくなった。しかし商国の軍事力は傭兵団主体だからこそ金が尽きれば軍事力もなくなり、商会と政府の対立も表面化してきて軍をエルフの森へ向ければ政府が陥落する可能性もあるため様子見を続ける。
獣人族は数が少なく、その少数がさらに兎族,狼族,狐族,狸族,猪族などの部族で分かれて村を形成している。経済的な武器がないため、軍は精鋭ぞろいでも数と装備が貧弱なのでそのうち滅びかねない。
ディオレーヌ王国以外では人権が認められていないので獣人ではなく獣と呼ばれ、奴隷として捕えられたうえで売買されている。
一応、特産品として稲や醤油、赤酒を生産しているが外国からの需要はずっとなかった。その他資源や輸出品に乏しい。柚子や蜜柑など柑橘類も特産品。
エルフの国
迷宮によって高濃度の魔素に溢れる神域がある。現状として、魔力が強く適性のある者が神域に立ち入り、封印の巫女として迷宮を抑えている。
近年は迷宮の魔素が濃く、巫女ですら病んでしまっている。ここに辺境で活躍する「迷宮殺し」の噂を聞いて、依頼料を工面しようと国を挙げて奔走中。
国が位置する森は、エルフが扱う植物魔法によって全てが侵入者への脅威に変わる。
おそらく人類滅亡に対抗するため勢力の拡大を図っていて西側諸国を平定して回っている。。
カナティア正教の教皇派について後ろ盾する形で傀儡にし、間接的に
ディオレール王国の貴族をも操っていた。いずれは王国の支配も狙っているのかもしれないが、辺境の管理が厄介なのでなかなか手を出してこない者と思われる。
カナティア正教の教皇派が壊滅したことで教国を見限る。「神聖教会」の設立と旧教の禁止によって教国が潜在的に持っていた大陸全土への宗教的政治力を失わせ、尚且つ軍事力をちらつかせて各国の国教を「神聖教会」に改宗させていき帝国が新たな宗教的政治力を持つ作戦に出る。
かつて大陸全土でひとつの大帝国だった頃から西側で豊かさと平和を享受してきた者達が、東西の貧富の差で起きた内乱をやり過ごして築いた国々。共和国と名乗っているがまず全く一つの国ではないし、共和制を導入している国も少ない。辺境および東側を見捨ててきた時点で遥達からの印象は悪い。
最終更新:2025年05月06日 10:56