和音

  • 和音(コード)とは
 高さが異なる複数のピッチクラスの楽音が同時にひびく音のこと。
 三つのピッチクラスからなる和音を「三和音」、四つのピッチクラスからなる和音を「四和音」などと呼ぶ。
 同時に8つの高さの音が鳴っても、ピッチクラスが3または4であれば、それは基本的には三和音または四和音とみなされる。
 「○和音」と「○声部」とは示す意味が異なっている。

 古典的な西洋音楽の音楽理論では、三和音を基本として考えることが多く、ポピュラー音楽では四和音を基本としてを基本として考えることが多い。

①三和音(トライアド)
②七の和音(四和音、セブンスコード)
③九の和音(五和音、テンションコード)

  • 和音と周波数
 一定の周波数をもった自然音は、その整数倍の周波数を持った倍音を成分として無限に含んでいる。
 倍音の高さの音は、元の音(基音)の一部でもあるため同時に鳴らすと協和して聞こえる。
 倍音を何オクターヴか下げて基音と同程度の音域に調整したものも、やはり周波数の最大公約数が大きく、同じように協和して感じられる。

 古代ギリシャにおいて、ピュタゴラスが周波数の比率の単純な音は協和することを発見したとされるが、17世紀に倍音が発見されると、19世紀にはヘルムホルツが、共通の倍音を含む音は人間の耳に協和して感じられることを発見した。
 周波数の比率の単純な音はそれだけ共通した倍音も多く、ピュタゴラスの主張を科学的に裏付けたといえる。
 例えば、純正な音程の場合、周波数の比率は、オクターヴが1:2、完全5度は2:3、完全4度は3:4、長3度は4:5、短3度は5:6となり、長3和音は4:5:6、短3和音は10:12:15となる。

 現在一般的に使用されている平均律では、あらゆる調に自由に移調できるという利点があるものの、オクターヴ以外の音程は純正なものから僅かにずれている。
 音高をある程度以上自由に変えられる、ヴァイオリン属の楽器や管楽器、また声楽のアンサンブルでは、ゆっくりとした曲で各音程や和音をなるべく純正なものに近づけて演奏することは行われる。

最終更新:2009年08月27日 13:19
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