アルゼンチンの技術者ウーゴ・スカレーリによって開発された、立体的音響効果をもたらす録音技術の商標である。
スピーカーが2つなのに対し、あらゆる方向から音が伝わる錯覚をもたらす。
技術の詳細をスカレーリは未だ公開していないが、結果としてもたらされる効果が、従来のバイノーラル録音と変わるところがなく、論争が多い。
ホロフォニクスの技術に関するスカレーリの主張をめぐっては、論争がある。
この技術のもたらす効果は、頭部のマネキンを用いたバイノーラル録音、あるいは音の頭部伝達を考慮した伝統的な
立体音響録音の効果と類似している。
前者が後二者とは実質的に異なる、あるいは優れているといういかなる明証もない。
耳音響反射は確かに存在するが、それが音像定位(ある音がどこで発されたか)の役割を果たすという彼の主張や、この「干渉」効果を説明するメカニズムを支持する研究はない。
逆に、
頭部伝達関数統合やバイノーラル録音を経た適切な「空間手がかり」(音による空間把握の手がかり)は、現場と比して遜色のないリアリスティックな立体的音響を再現するという文献は豊富に存在する。
最終更新:2009年08月16日 23:19