アフリカ南部に存在するマメ科の木なのだが伐木すると切り跡からキノと呼ばれる赤い樹液が流れ始め、まるで血を流しているように見える。
原産地では樹液を使用して塗料として使用したり、動物性脂肪と混合して化粧品としても使用されている。
検索すると木の断面から樹液が垂れている画像が出てくるので注意。
学名は Pterocarpus angolensis である。一応アンゴラカリンという和名も存在するが、これは平井信二(故人)という木材物理学者により命名されたものである(「内外樹木のいろいろ(10) インドカリン属の樹木 (その5)」『木材工業』第47巻第5号、1992年、 242–244 ttps://almus.iic.hokudai.ac.jp/databases/x10800/Hirai4.html)。
なおカラパイアにも同じ木を「ブラッドウッド・ツリー」として言及する記事が存在し、樹液が流れている動画が貼られているが、動画の投稿者は基本的にオーストラリアで活動している人物の模様であり、ムニンガとは別の木である可能性が高い(現にオーストラリアにもブラッドウッドの名で呼ばれるフトモモ科の木がCorymbia属のものをはじめ複数種存在する)。
またムニンガ(muninga)の名で呼ばれる木には他に Pterocarpus erinaceus(和名: アフリカキノカリン; この和名の初出は恐らく『図説熱帯植物集成』 E・J・H・コーナー、渡辺清彦 共著、廣川書店、1969年)というものがあるが、こちらは西アフリカ諸国に見られ、アンゴラカリンとは全く分布域が被らない樹種である。
分類:グロ 珍生物
危険度:1
コメント
-  見て来た 思った以上にそれっぽかった ラズベリーソースが垂れてるチーズケーキにも見えるからそう思うと怖くないかもw  -- 名無しさん  (2020-07-17 11:47:03)
-  別世界の木みたい  -- 名無しさん  (2020-07-17 22:00:55)
-  かわいー  -- ざわっち2世  (2020-08-26 15:22:35)
-  思ったよりリアルだった。  -- ゲーム太郎  (2020-09-12 22:53:41)
-  これは珍百景  -- 名無しさん  (2020-11-10 19:52:03)
-  どうもTwitterや言及されているカラパイアの記事において同属の別の木や全く別の科の木が混同されている模様で、危機感を覚えて色々加筆致しました。ちなみにリュウケツジュは単子葉類のキジカクシ科(アスパラガス・スズラン・リュウゼツラン等)で、ムニンガは双子葉類のマメ科である事から、全く別物と言う事ができます。  -- Eryk Kij  (2021-02-27 18:17:06)
-  またあまりにも蛇足過ぎて本文に加筆する予定は無いのですが、中南米にはムニンガと同じマメ科インドカリン属の Pterocarpus officinalis(古い資料では Pterocarpus draco という学名でも言及)という木があり、これも表面を傷つけるとムニンガと同じ様に赤い樹液を出すという特徴があります。しかもこの木は原産地のうちスペイン語が公用語となっている地域での通称の一つに sangre de drago〈竜の血〉というものがあり、リュウケツジュと混同されてきた模様です。  -- Eryk Kij  (2021-03-02 03:25:38)
-  すごい木  -- 名無しさん  (2022-02-06 08:09:15)
-  まぁね、カバの汗が赤い  -- めろん  (2023-10-28 23:42:00)
-  間違えちった笑 カバの汗が赤いように、赤い樹液の木もあるよね(?)  -- めろん  (2023-10-28 23:42:44)
最終更新:2025年06月02日 09:06