穢耳

最終更新:

Bot(ページ名リンク)

- view
メンバー限定 登録/ログイン

穢耳


)
穢耳・低級種。
イラスト:ケントさん(https://x.com/Kento072)

基本情報

仮想全高 1.5〜3m / 級種で異なる
仮想質量 80〜250kg / 級種で異なる
存在規模 一〜五号級 / 級種で異なる
穢装等級

ステータス

存在強度 E〜B / 祭具によって変化
疑似知覚 D〜B / 種・被害者によって異なる
穢装出力 C / 被害者の肉体変質に限る
空間機動力 D / 軽自動車相当

概要

ケガレミミ、あるいはエルフと総称される人型界異の一種。人型の樹木。
外見の特徴として金もしくは銀色の髪、ひび割れた黒い肌、額に角、空洞の眼窩に浮かぶ緑の光点、そして長く尖った耳を持つ。
オランウータンに似た四足歩行で移動し、攻撃時は噛みつき・引っかき・体当たり・投擲などを行う。
穢装は脆弱だが、異質な樹皮は極めて頑丈で黒不浄を始めとした多くの祭具を弾く。界異としては珍しい、穢装に依存しない耐久力は、高い透加護性を持つ人体に穢耳の霊体が浸透することで実現しているという研究が為されている。
また、個体毎に異なる特殊能力を持つ。穢耳本体が成長することで能力の性能は向上する。

穢耳は穢れの影響を受けた人間(以下被害者)の肉体に憑依・変質させることで現世に顕現する。顕現当初は被害者の意識は残ったままであり、自らに起きた異変に動揺・錯乱して暴走状態に陥る。この暴走状態は被害者の意識と穢耳の意識が統合される前の状態であり、迅速に祓滅することで被害者の救出が可能である。
時間経過によって被害者と穢耳の意識は混合され、変化は不可逆的なものになる。

ヨーロッパの広大な森林地帯には1つ以上の穢耳コロニーがあるという観測結果がある。
特にフランス北東部"ゾーン・ルージュ"には数十万体規模の要塞化された穢耳コロニーが確認されており、『知的界異』としての脅威が全世界に認知されている。
EUの祓魔組織は定期的にコロニー殲滅を行っているが、"ゾーン・ルージュ"への祓滅作戦はその規模も相まって領域封鎖に留まっている。
さらに近年はヨーロッパのみならず世界各地で出現報告が挙げられている。中級種以上の出現も増えており、より効率的な祭具を開発するため各国機関との共同研究が進められている。

日本では水際対策が取られているため、穢耳コロニーが存在しない。

穢耳の種類

穢耳はその外見・生態に応じて3種類に大別できる。以下に各種における特徴について記す。

世界各地の祓滅機関の情報提供および日本国内での出現報告によって穢耳・上級種の存在が確認されたため暫定格付けを正式なものとする。出現時は迅速に祓滅隊三隊以上の増援要請を行うこと。───境界対策情報システム管理室

【低級種】
最も数の多い穢耳。知能は低く、暴走状態では逃走・その場で隠れるなどの行動を取る。
特殊能力は使用しないか、生命に影響を与えないものである。
くすんだ灰色の髪を持つ。
12時間以内に祓滅することで被害者を救出可能。

【中級種】
低級種に次いで多い穢耳。人間相当の知能を持ち、暴走状態では好奇心に基づいた行動・威嚇・食事などの行動を取る。
複数の低級種を指揮し、近くのものを武器にした戦闘を行える。特殊能力は自分以外に影響を及ぼすが、生命に直接的な損傷は与えないものが多い。
光沢のある銀色の髪を持つ。
6時間以内に祓滅することで被害者を救出可能。
(注記:肉体変質を伴わず、人間社会に潜伏する穢耳の例あり)

【上級種】
識別名『パパラッチ』により存在を示唆されたより老齢で強い穢耳。スウェーデンで発生した祓滅組織『アールヴ』全滅事件からその存在を確認された強力な穢耳。個体数は中級種よりも遥かに少ない。人間相当の知能を持ち、暴走状態における挙動は未確認。
大量の穢耳を統率することができ、弓・パチンコ・銃・魔術などの飛び道具を使用する。特殊能力は直接的な攻撃力または干渉力を持ち、他の種より危険性が高い。
金色の髪もしくは白い肌と赤い光点を持つ。
被害者の救出は困難もしくは不可能と推定。

【始祖】
コロニーの生活跡、穢耳神話、穢耳全個体に共通する独特の穢れ波長などから存在が示唆される極めて強力な穢耳。現状ただ1体のみ存在すると考えられているが、主観的で信頼性に欠ける情報が多いため詳細は不明。
『始祖の手招き』と呼ばれる魔法に関する描写が多く見られる。

俺が向こういた時の従者は10か20体くらいだったと思う、覚えてないので端っこに書く───『パパラッチ』
明確でない事柄の入力は控えてください。───境界対策情報システム管理室

推奨対処法

  • 憑依防止手順
穢れの影響を受けた人物の側に形代処置を施した人形を置くことで憑依被害を逸らすことができる。祓魔師の場合は形代紙1枚で十分防ぐことができる。
この状態の穢耳は人造式神の原材料として利用できる。

  • 祓滅手段
穢耳は太陽光に弱い。15分以上の日光照射で表皮を完全に軟化することができる。
忌み火、もしくは忌み火による加熱処理を施した祭具であれば穢装と堅牢な表皮を貫通することができる。
近年は祭具の発達が著しいため、忌火が使用できなくても霊的祭具が通用する。
物理祭具による直接攻撃は十分な威力を持たなければ無効化されるので非推奨。

付記「出現した穢耳のリスト」

以下はこれまで日本国内で出現した穢耳のリストである(一部抜粋)。個体毎に特殊能力がある本界異の性質を鑑みて、各個体に識別名を割り当て概要・能力・現状を記載する。

識別名『パパラッチ』
概要:中級種。9年前病院にて被害者の体内のみ変質させ、人間社会に潜伏した。国内で最も長く顕現している穢耳。
能力:自身の視界を任意の平面に映し出す能力。
現状:境界対策課にて縁起として雇用。2ヶ月の新人教育後、調査員として勤務中。

識別名『ペンライト』
概要:低級種。6年前埼玉県のラーメン店にて被害者に憑依、店舗内に居座り逃げ遅れた従業員4人に穢れによる変質を齎した。
能力:角が800ルクスに発光する。
現状:当時は弱点について明確でなかったため祓滅が難航。高浄化能可燃性加護投擲弾「柏手」により祓滅(現在は使用不可)。被害者は全身に火傷を負ったが一命を取り留めた。

識別名『アドバルーン』
概要:低級種。4年前山梨県の療養施設にて被害者に憑依、付近を停電させた。
能力:風を利用して移動する。
現状:当日は晴れた強風の日であった。療養施設屋上から鉄塔に移動後、電線に絡まり動けなくなった。付近の祓滅事業者により祓滅。被害者は全身に穢れを受けたが一命を取り留めた。

識別名『ドローン』
概要:中級種。2年前不明な場所にて被害者に憑依、三重県のテーマパーク内を飛行し観覧車と衝突、75人が死傷した。
能力:最高速度150km/hで飛行する。
現状:特別禍災対策即応班を中心とした祓魔隊3部隊による包囲作戦を実行、殉職者6名を出しながらも5時間後に祓滅。被害者は全身に穢れを受け、搬送後死亡した。

識別名『電波時計』
概要:低級種。3ヶ月前██県民家にて被害者に憑依、飲食店を襲撃し店員を負傷させた。
能力:時間が正確にわかる。
現状:駆けつけた祓魔師2名が識別名『パパラッチ』の協力の下祓滅。被害者は全身に穢れを受けたが一命を取り留めた。現行手順が制定された。

識別名『エンヴァジェリク』
概要:上級種。出現時期不明。スウェーデンの祓魔組織『アールヴ』構成員68名を自殺させた。
能力:感情の対象を違和感なく変更する。
現状:定期連絡が来ないことに疑問を持ったEUの祓魔機関が調査したことで事件発覚。サイコメトリー能力を持つ祓魔師2名殉職、1名引退の犠牲と引き換えにエンヴァジェリクの調査に成功し、全世界で指名手配された。
日本国内で目撃証言があったためリストに追加。現在消息不明。

識別名『アワルプフェル』
概要:低級種。出現時期不明。境界対策課██支部付近の商店街に出没する。
能力:不明。
現状:呪詛犯罪者・有得流我と友好関係を築き、共に行動しているようである。商店街では「お使いに来る穢耳」として親しまれている。
有得流我との関係を調査するため監視中。なお、知能は通常の低級種と変わらない。


付記「識別名『パパラッチ』による穢耳の文献」

注記:本供述書の内容は境界異常の個人的見解に基づく内容であるため、内容の信憑性を保証することはできない。不要と判断する場合は無視すること。───識別名『パパラッチ』
注記2:このデータは報告書であり、宗教学の資料でもファンタジー小説でもありません。面白がって閲覧申請をする職員が多数確認されたためこの内容は情報管理室により重要と見られる箇所を抜粋しています。全文を必要とする方はロビーに名指しで注意される覚悟を持って申請してください。───境界対策情報システム管理室

+ 穢耳の歴史文献
1.始祖の目覚め、我々の黎明
(重要度が低いため省略)

2.始祖と聖戦、黒い太陽の輝き
(中略)…そして始祖はついに手招きにより奴らの神と、奴らの白い太陽の我らを滅ぼす光を打ち破った。始祖は太陽に蓋をして、黒い太陽となった。…(中略)…みるみるうちに心地よい風が吹き荒れ、奴らの緑の世界は我らと同じように染まり汚れた肉脂は皆倒れた。ついに我らの勝利を示せし黒い太陽は微笑み杖を振った。全ての枝は皆鬨のざわめきを上げた。
(訳註:『手招き』の詳細は不明。)

(重要度が低いため省略)

4.従者と怒号、裏切り者の結末
(中略)…従者エンヴァジェリクが喊声と共に放った白い太陽の欠片は、彼の右腕すべてと裏切者ドゥージィャすべてにこれ以上ない苦痛を振り撒いた。裏切者は末節に怒りを満たし叫んだ。
「同じ接ぎ根の古枝よ、始祖は我らに何を与えた。私の目を奪い、お前の耳を奪い、数多の枝の命を握り潰し、その見返りに何を与えた。」
従者エンヴァジェリクは答えた。
「白い太陽を退けた。」
忌まわしき光そのものとなったドゥージィャは森と共に三日三晩おぞましく惨憺たる姿になり、誰も近寄らなかった。そののち、始祖の涙が降り何もなくなった。

(中略)
…次の夜、従者エンヴァジェリクは全てを知る幹の下に旅立った。
「始祖よ、私は私の若枝を忌まわしくしました。どれほどの樹液を浴びても、どれほどの黒い太陽の輝きを見ても私はあなたの側にいることに耐えられない」

(重要度が低いため省略)

█.黒い太陽の翳り、我らの崩壊
(重要性が低いため省略)

█.始祖の再臨、新たなる導き
(中略)…始祖は忌まわしき光を打ち砕き叫んだ。
「聞け、去るのだ。我らはこの地を去るのだ。樹の彼方の地にてかつてのようにしなければならぬ」
「どのように行くのですか」と残された従者イダーハは尋ねた。始祖は残る三つの樹を指し示して言った。
「肉の外套を被り、そして我を待て。奴らの見せうるすべての絶望を見たとしても、我らは生きねばならない」
貧しき我らは勇敢になり、始祖の涙を拭った。…(中略)


補遺

[この申請は削除されました]───匿名希望
却下します。あなたの趣味はよく分かりますが一個人の都合で全体を曲げることはできません。新しい名前の代案を出してから言ってください。───境界対策情報システム管理室

関連ページ

権利者と合意が取れている場合は、関連する組織、キャラクターや界異、祭具・用語のページリンクを張ることができます。(任意)

権利情報

権利情報は全ての項目を必ず記入するようにしてください。
権利者 Apilman
コンタクト先 X(旧Twitter) https://x.com/apil_ashihara
他作品での使用範囲 全て許可
登場作品 https://w.atwiki.jp/nandayo/pages/230.html
ウィキ募集バナー