F式呪具目録

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F式世界線における著名な呪具の目録

概要

 F式世界線において「呪具」或いは「宗教文化財」と呼称される祭具のうち、著名なモノを記載する。
 そもそも呪具の成立過程は大きく3つ-4つに分けられる。即ち
  • 霊的素養の高い者が、その霊的素養をもって作成したもの。ただし「瀕死に追いやられた時の無念で刀が怨念を帯びる」「愛する人を失った悲しみで髪飾りに愛する人のような式神/縁起を作り出す」などの意図的ではない手法によっても呪具が出来る。
  • 霊的素養の低い大量の人間が死亡或いは穢れを放出する事態になった時、その周囲に存在する物品が呪具化する。ただし付喪神のように界異として動き出すものも多い。
  • 極めて霊的素養が高く、強い穢れや加護を付与された物品を打ち直したもの。
  • その他タクティカル大量生産品
……等である。


八重菊三十二振り

 恐らく室町時代の作。古式黒不浄の形式をとっている刀剣等武具類であり、紛れもない呪具。
 室町時代、応仁の乱に前後して出現したとされる全長24mの巨大な黄金の大仏……今呼ぶのならば“雲居の神”と、それを祓滅したとある高僧を丸ごと32個のパーツにバラして、あまりに高すぎる加護と呪詛とを桂女、籠かき、大工をはじめとする当時京の都に居た三十二人の“いやしき身分の者ども”を丸ごと黒不浄として鍛え上げることで何とか人間が扱える範囲まで抑え込んだ――と、古伝には記されている。
 長刀や脇差、ドス、薙刀や長巻、槍のような日本刀類の他、ティンペーや柳葉刀のような海外の武器、更には槌や鎌や鍬、果ては冠や楔やナックルなど合計三十二“振り”が存在し、それぞれが別個の意思と現実浸食をもって使用者を選定/適合させようとしてくるらしい。
 銘は全て植物の名前から取られており、中には銘が不明であったため明治期以降に名づけられたものもある。

「適合資格」というものが有り、これに従って運用可能かどうかが決まる。
 これはどうやら2段階の適合がある。以下に記述する。
  • 初期適合(イニシエート)
 「用いるに足りる人材であるか」を判定する。装備者個人が適合資格と呼ばれる特定の条件に合致する割合によって、個人の身体強度・霊体強度が増強されるように作り替えられる。
 これは成長によっても増減するため、用いるにふさわしくない人間になった場合は強度増強が破棄され通常の槍や剣と同一の切れ味のみを有するようになる。
  • 加速適合(プロモート)
 「用いるべき器であるか」を判定する。前段階において最大まで適合した装備者に対し、呪具としての特定の能力を運用可能とする。
 一般的に「適合者」とはこの段階を維持する者のことを呼ぶ。

目録

明治政府による公文書に示される八重菊三十二振りの全銘を以下に表示する。

『桐花』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長 全長120cm、刃渡り90cm程度
総重量
種別 呪具(長刀)
概要
 物質やエネルギーに関する物事を制御する呪具。長刀状。適合資格は「覇者」。用いられた賤民は恐らく獅子舞であり、螺髪じみて巻いた髪の毛が柄に編み込まれている。
 時の世俗権力者に代々保持されてきたものであり、足利将軍家を経由して徳川将軍家に保持されてきたものである。どうやら「その時最強の旗本」に与えられる呪具であり、天覧試合において打ち勝った者に与えられるこれは日ノ本一の強者の称号と同義であった。
 明治政府以後は徳川旧華族家に引き継がれたらしいが、保管所である日光東照宮からは明治■■年の時点で紛失が確認されている。

『一蓮托生』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長 可変
総重量
種別 呪具(ナックル)
概要
 バリアを作る呪具。ナックル状。適合資格は「誰よりも弱い人」。用いられた賤民は恐らく巡礼者であり、涙のような液体で湿っている。
 記録が散逸しており、行方不明。

『白の頂』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長 30㎝弱
総重量
種別 呪具(薙刀)
概要
 イメージを具現化し、実行力を持たせる呪具。薙刀状。適合資格は「純粋な人」。
 戦国時代の末期に京の都で攻められた武家の娘が振るい、そうして死亡したといわれる。現在どこにいるかわからない。

『寒椿』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長 全長100cm、刃渡り70cm程度
総重量
種別 呪具(打刀)
概要
 意志を纏め、切断することが出来る呪具。刀状。適合資格は「戦士」。
 代々島津家に相伝され、かの関ヶ原の際にも常に島津義弘公を守り続けた英傑が保持していたとされる。
 幕末期においても京の都を舞台として振るわれた形跡があり、今現在にあっても島津家ゆかりの博物館に所蔵されている。

『彼岸』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長 全長30cm程度。刃渡り20cm弱
総重量
種別 呪具(銃剣型)
概要
 認識を死一色で上書きする呪具。銃剣状。適合資格は「死を看取ることのできる人」。
 本来は苦無型であったらしいが、昭和期に日本陸軍によって構想された「肉弾勇士計画」*1に際して銃剣型へと打ち直された。
 日本軍の敗戦後、紛失。

『カトレア』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長
総重量
種別 呪具(レイピア型)
概要
 幻覚を出す呪具。レイピア状。適合資格は「相手の事を見なかった人」。


『弱竹』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長 全長180cm。刃渡り60cm
総重量
種別 呪具(槍型)
概要
 音を自由に扱う呪具。槍状。適合資格は「人の苦しみを聴ける人」。

『梅ヶ枝』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長
総重量
種別 呪具(長弓および矢型)
概要
 香りを扱う呪具。長弓および矢状。適合資格は「薫り高い高貴な人」。

『松葉』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長
総重量
種別 呪具(鉄扇型)
概要
 味を扱う呪具。鉄扇状。適合資格は「飢えることのない人」。

『芍薬』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長
総重量
種別 呪具(短刀型)
概要
 相手の痛みを取り除き、傷を癒す呪具。短刀状。適合資格は「相手の傷を慈しめる人」。
 とある既成宗教団体が所有。

『徒桜』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長
総重量
種別 呪具(脇差型)
概要
 相手の心を直す呪具。脇差状。適合資格は「やさしい人」。
 とある藩の人斬り役人が代々保持していたといわれる。

『トリフォリウム』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長
総重量
種別 呪具(杖型)
概要
 大地を操る呪具。杖状。適合資格は「賢者」。

『擬宝珠』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長
総重量
種別 呪具(メイス型)
概要
 水を制御する呪具。メイス状。適合資格は「覚者」。
 民間宗教団体が所有。

『凌霄花』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長
総重量
種別 呪具(長直剣型)
概要
 熱エネルギーを制御する呪具。長剣状。適合資格は「勇者」。

『アマリリス』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長
総重量
種別 呪具(ナイフ型)
概要
大気を制御する呪具。ナイフ状。適合資格は「斥侯」。

『菊花』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長
総重量
種別 呪具(大剣型)
概要
 空間に関する物事を制御する呪具。大剣状。適合資格は「王者」。
 代々天皇家に所有され、これを持つ近衛の舎人を以て“八重菊三十二振り”と呼ばれるようになったといわれる。

『ストリチア』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長
総重量
種別 呪具(俱利伽羅剣型)
概要
 見えない縄を操ることが出来る呪具。倶利伽羅剣状。適合資格は「超然的な人」。

『シオン』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長
総重量
種別 呪具(ティンペー型)
概要
 受けたダメージを任意の相手に叩き返す呪具。ティンペー状。適合資格は「誰より苦しむ人」。

『鬼神腕』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長
総重量
種別 呪具(パタ型)
概要
以前の持ち主の戦闘経験を瞬時に引き出す呪具。剣付き篭手(パタ)状。適合資格は「戦いを好む人」。

『ミモザ』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長
総重量
種別 呪具(双剣型)
概要
 生物の動きを模倣できる呪具。双剣状。適合資格は「自分から何も動けない人」。

『マリーゴールド』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長
総重量
種別 呪具(柳葉刀型)
概要
 触れたものを黄金にする呪具。柳葉刀状。適合資格は「何も手に入らない人」。

『鬼百合』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長
総重量
種別 呪具(鬼の金棒型)
概要
 地獄の責め苦を出現させる呪具。鬼の金棒状。適合資格は「苦痛を与える人」。

『スターチス』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長
総重量
種別 呪具(モノクル型)
概要
 透視のようなことが出来る呪具。モノクル状。「全てを見透す人」。

『姫桐』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長
総重量
種別 呪具(イヤリング型)
概要
 相手の心が分かる呪具。イヤリング状。「モノを聴ける人」。

『たんぽぽ』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長
総重量
種別 呪具(足枷型)
概要
 物品をテレポートさせる呪具。足枷状。「誰より速く走れる人」。

『あすなろ』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長
総重量
種別 呪具(三節棍型)
概要
 大多数の人とテレパシーが出来る呪具。三節棍状。「心と心を通じ合える人」。

『下り藤』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長
総重量
種別 呪具(ネックレス型)
概要
 脳内を常に冷静に保ち、脳の反応速度や機能を大幅に向上させる呪具。ネックレス状。「心の動かない人」。

『アルストロメリア』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長
総重量
種別 呪具(冠型)
概要
 自分に発生する未来を教えてくる呪具。冠状。適合資格は「未来を知った人」。

『撫子』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長
総重量
種別 呪具(鍬型)
概要
 生き続けてしまう呪具。鍬状。適合資格は「苦しくても生き続ける人」。


『千鳥』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長
総重量
種別 呪具(楔型)
概要
 相手を病気にしたり治したりする呪具。大量の楔のような形状。適合資格は「病める者」。

『千日紅』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長
総重量
種別 呪具(槌型)
概要
 細胞の老化を司る呪具。槌状。適合資格は「老いを諦められる人」。

『鬼灯』

開発元 恐らく室町時代中期。応仁の乱の前後。
全長
総重量
種別 呪具(鎌型)
概要
 死に近ければ近いほど強化が為されていく技装。鎌状。適合資格は「死を受け入れた人」。



関連ページ



権利情報

権利情報は全ての項目を必ず記入するようにしてください。
権利者 浜地
コンタクト先 https://twitter.com/Hamachi_writer
他作品での使用範囲 F式カノンの権利表記に従う。(破壊等は要相談)
登場作品 F式カノンの小説で言及予定(4/25日現在執筆中)
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注釈

*1 術式による身体強化と呪具を用いた強化外骨格を利用して超人的な能力を持った兵士を動員する計画。石井機関の“シ号計画”、登戸研究所の“S研究”、大日本帝国海軍の御楯特別攻撃隊など複数の計画が同時並行で進んでいた