概要
家族関係
元はエルク家(現レミソルトインフリー家)系統の公爵家に連なる。当代女公の実の娘にあたる人物。建国の父として知られる初代ルドラス大公の意向で政略結婚を果たした。当時のヴァンスにとって公家の令嬢を迎えることは権力基盤を固めるための踏み台に過ぎず、夫婦関係において何ら期待を抱くものではなかったというが……それすらも承知の上で大統領婦人としての役割を演じるヨバンナの几帳面さを見込み、ある程度の雑事を任せてきた経緯がある。ヴァンスはヨバンナに対して何不自由のない生活を約束し、愛人を作る許可すら与えた。それでも献身的に尽くす妻の姿に心を打たれた頃には政権の求心力が低下しており、民主化運動を率いるアリウスの魔の手にかかりかねない状況へと陥ってしまう。
ヴァンスはヨバンナを含む家族の身の安全を憂慮し、一定の外交的リスクを覚悟した上でかつての敵国である連合帝国への亡命を行わせた。それから暫しの時が経ち、幸いにも新体制における一定の身分が保障されると、ヴァンスは帝国に身を置く家族を呼び戻そうと試みた。しかし、そのころ既に帝国貴族としての重責を担っていたヨバンナは祖国に戻ることを拒み、現状維持を行うか、離婚に踏み切るかの選択をヴァンスに突きつけたのである。その責任感の強さに感銘し、全てを理解したヴァンスはヨバンナが帝国本土において不都合なく仕事に励めるよう様々な支援を講じてきた。表面上、そんな彼の気遣いにヨバンナは感謝の意を述べたというが、同時に「帝国貴族として、いつでも受け入れる用意がある」ことをヴァンスに伝え、過去の精算に務める彼の苦悩を和らげた。今日では仕事の束の間に顔を合わせる程度の家族交流を続けている。
とある港町で喫茶店を営む傍ら、地域コミュニティの発展に力を注いでいる。不老化を遂げた実の母。幼少期のヴァンスを知る数少ない人物として知られるが、当の本人からすると黒歴史以外の何物でもなく他言しないよう口止めされていた。実際には「あの子はこう」といった具合に暴露しているため、かなり手遅れである。噂を嗅ぎ付けたマスコミ砲が炸裂するに至り、地元の利害関係者ですら諦観するようになって久しい。思い立てば基本自らの欲求が赴くままに行動してしまう。良くも悪くも、かなり大雑把な性格をしていることから大統領を務めるヴァンスにとっては自らのイメージ戦略に反する政治的リスクと化した。そのため、関係省庁から見守り役のガードを複数差し向けるなどの措置を講じている。元々愛嬌があり、人を憎まず差別もしないため地元においてはそれなりの人気を集めた。嫌われがちな息子に愛を説いては無限に疎まれているという。よりにもよって、アリウス女公と懇意にしていることが露見し、悪女の呪縛に苦しむヴァンスの心労を加速させた。救いはない。
次女シーナは、ヴァンスにとって「銀河を焼き尽くす制御不能な嵐」。ギャラクシーフローで彼の失言や政策を揶揄し、議事堂に光の落書きをぶち込む反骨精神は、「私の失政を上回る目立ち方」と政敵の格好の標的だ。彼女の銃の腕前と自由を貫く姿に、「私の血を濃く継ぐ」と舌を巻き、内心でその才気を誇りに思う。毎日の口論は火花を散らすが、「親父、ダサいけど愛してる」と笑うシーナの率直さに、冷酷な彼の心は揺さぶられる。彼女の無軌道な行動は政権の足を引っ張り、ヴァンスの猜疑心を刺激するが、「シーナの牙は私の鏡」と秘かに護る覚悟を固める。かつての自分が星間を駆け回った野心を、シーナの無謀な輝きに見出し、「誰もあの娘を縛れん」と苦笑。家族の絆は、権力ゲームで踏み躙った彼の人間性を呼び戻す唯一の光だ。シーナが銀河に爪痕を残すたび、ヴァンスは「私の失敗を塗り替える」と期待と苛立ちが入り混じる。彼女の自由は、彼の鉄の統治とは相容れぬが、だからこそ「我が娘」と愛さずにはいられない。
世界各国にて
派手な遊びに興じる。
ヴァンス・フリートンの実父。息子曰く、ロフィルナ人の悪いところを全て凝縮したような人物であり、筋金入りの博徒。
星間機構統治下の時代に奴隷として働かされていたが、非常に気が短く、獄中のチンピラを相手に何度も殺傷事件を引き起こした前科を持つ。己の煩悩を満たすためにルフィリアの稼ぎに手を付けた曲者で、凍結からの覚醒以降は、共立時代において長らく息子(大統領)の追手がかかった。不老化を遂げるべく共立銀行の貨物船を襲撃し、金品を強奪するなどの凶行に及んだ。そこで共犯の指揮を取っていた大物海賊(
ケラン・ヴィ・トナデール)と手を組み、兄弟分の契を結んでいる。
大統領の弱み
(黒歴史)を手土産に
オクシレインへ亡命しようと企てた。しかし、
転移者戦争がきっかけで全てを失って以降は、現地当局に投降し、合法的な自殺を試みたのだという。その結果、幸運にも処刑を免れ、平和維持軍に引き渡された。長い獄中生活において、正気を取り戻したファルバリスは自らの過去と向き合うようになり、視察の一環として慰問に訪れた
メレザ・レクネールと知り合ったのである。一方、主君(アリウス)の逆鱗に触れることを恐れたヴァンスは政治的判断を優先し、不本意ながら父の生存を許した。現フリートン家に名を連ねる事こそ禁じたものの、色々あって現在は水面下の家族交流を黙認している。
関連記事
最終更新:2025年06月04日 19:31