ヴァンス・フリートン > 交友関係


概要

 当記事ではヴァンス・フリートンの交友関係について纏める。

交友関係

セトルラーム共立連邦

 かつて体制の在り方を巡る熾烈な権力闘争を繰り広げた。第4代セトルラーム連邦筆頭公爵。戦後、新たに成立した同君連合(ロフィルナ連邦共同体)においては、連邦加盟国を束ねる初代女公王(大公・女王)として君臨する。平和を迎えて久しい今日、大統領を務めるヴァンスは象徴君主のように振る舞うアリウスから唐突な御使いを求められる程度の関係性に落ち着いているらしい。その因縁はセトルラームが成立する遥か以前の時代にまで遡るという。アリウスは大統領を使い走りとして用いることに至上の幸福を見出しており、一方のヴァンスは主が悦ぶ最上級の焼きそばパンに思い悩む日常を送った。そのおかげで無駄に強力な足腰を得たらしいが。当のヴァンスにしても、一時の圧の強さを思えば可愛く思える仕打ちで、今となっては一種の恩寵として受け止めているようではある。救いはない。

 過去の独裁体制において、長らく象徴君主としての立場(フリートン政権の傀儡)に甘んじていた。第3代セトルラーム連邦筆頭公爵。系譜としてはアリウス現女公の実父にあたる。基本的に争い事を好まず、極めて穏やかな性格をしているが、旧体制末期の権力闘争において自ら革命の礎となる気迫を見せた。程なくしてフリートン独裁政権(当時)の求心力が低下すると、すぐさま体制改革へと動き出し、忠誠心に揺れる軍の寝返りを促した経緯がある。以上のように一時緊迫した様相を呈するも、個人としての関係性においてはそれほど悪いものではなく、公務の間にボードゲームを嗜む程度の交友を取り繕った。互いの立場を心得ており、込み入った話をする仲ではない。その優しげな見た目に反して駆動剣術を極めていることから、勇猛果敢を是とするガレルーノに見初められた。(以下参照)

 過去の独裁体制において、長らく象徴君主としての立場(フリートン政権の傀儡)を装った。第2代セトルラーム連邦筆頭公爵。系譜としては、古代レミソルト王家(初期ロフィルナ王国)に連なるアリウス現女公の祖父として親しまれた。始祖ルドラス・エルクとともにセトルラームの建国に貢献した功労者であるが、セクター・イドゥニア大戦初期の講話条件を巡ってヴァンスと対立し、その結果、影響力を削がれた経緯がある。公家の反意を疑うヴァンスの意向で退位させられて以降は暫しの軟禁生活を余儀なくされた。大戦末期に故ルドラス・アリウス第二公妃(当時)が和平の印(人質)として拘束されかけると、自ら身代わりとなることを宣言し、帝国へ売り飛ばされてしまう。当時のヴァンスにとっては厄介な大物君主を国外追放に処するための口実に過ぎず、帝国側の主戦論者(ガルロ・イドラム1世派)に彼を殺させ、それを口実に再侵攻に踏み切ることを目論んでいたわけだが。

 当時のイドラム2世は、そうした計画を見抜いており逆にアルバスを厚遇するなどしてその地位を高めた。帝国官房と通じ、自らの領地を賜ったアルバスは水面下においてセトルラーム軍部の穏健派と密通し、復讐心を滾らせるヴァンスの権力が脅かされるよう仕向けたのである。後年、求心力を低下させたヴァンスはアルバスの思惑通りにヨバンナを帝国本土へ亡命させ、ただでさえ忠誠心に揺らぐ支持基盤の分断を招くなど更なる揺さぶりをかけられた。そのような経緯から、無事再戦の野望を挫かれたヴァンスはアルバスの御前に突き出され死を覚悟したという。しかし、アルバスは全てを許し、世界共立の実現に貢献するようヴァンスを説得した。九死に一生を得たヴァンスは、民主化以降、積極的に国際関係の向上に取り組み過去の精算を続けている……。今日では公務の間に私的な交流を行う程度の関係となっており、立場上、込み入った話をする仲ではないものの、ヴァンスにとっては得難い名君としてリスペクトするに至った。

 過去の権力闘争において、打倒レミソルトを掲げた。嫉妬の炎に荒れ狂う故ルドラス大公の第一公妃。系譜としては古代レミソルト王家(初期ロフィルナ王朝)に連なる旧セトルラーム公家の当主で、同じく公爵号を有するエルク家との統合を果たし、現レミソルトインフリーの一員となった。恋敵であるアリウスを亡き者とするため、そして自らが次期元首となるために平和を迎えて久しい今日でも心が折れたヴァンスを焚きつけようと目論む。しかし、ルドラスを謀殺した真の黒幕がヴァンスであるという救いのなさ。当の彼からするとバレたら何をされるか分かったものではないため、無限に口を閉ざしているというが、全てを知るアリウスはそのような現職大統領の弱みをからかっており、政治家として完全にドツボにハマってしまっている。ことの真相を知らないウラジスは今日もアリウスに対して無限の闘争心を滾らせているが、毎回適当にあしらわれ、その鬱積をヴァンスにぶつけるという地獄の構図が出来上がった。救いはない。

ガレルーノ・エルク・ヴィ・セトルラーム=レミソルトインフリー(真名:ガレルーノ・ヴィスプローメ=フォレルト・ケルフィリア)
 旧暦時代に、戦後和平条約の人質としてイドゥアム帝国から送られた。イドラム2世の実姉。大戦末期に自ら近衛部隊の指揮を取り、イドラム1世の遺体を奪取するなど、連邦軍に対して多大な損失を齎した疑いを持たれる。そのため、連日公共局(公共安全管理局)による違法な取り調べを受けた。貴賓に準じる人物として、一応それなりに快適な軟禁生活を保障されてはいたものの、事実上、犯罪者のように扱われ長らく死の危険に晒された。ガレルーノ本人としては当然、係る元凶となったフリートン政権に対し怒りを募らせることになるわけだが、アリウス率いる改革派によって体制改革の機運が盛り上がると状況は一変。軍の離反を恐れたヴァンスはガレルーノを解放し、帝国に対する挑発の手を緩めた。

 以降、レミソルトインフリー家の庇護下に入ったガレルーノは積極的にアリウスの活動を支援し、自ら交渉の矢面に立つなどして求心力の回復を目論むヴァンスの野望を打ち砕いたのである。両国間の交流が安定して暫く経つと、ガレルーノはアリウスから復讐の許可を得て落ち目のヴァンスを引きずり回した。数多の犠牲にも関わらず、のうのうと行政の中核に居座る腐った性根のゴミ虫野郎を叩き直し、他人の痛みを文字通り分からせたのである。ガレルーノに課せられた試練(嫌がらせ)を鼻水を垂れ流しながら乗り越えた当の大統領は、それ以降、女性に対するトラウマを深め自らの弱さと向き合うようになった。めでたくはない。その後のガレルーノはゾラテス大公との政略結婚を果たし、9人の子を出産。アリウス現女公に忠誠を誓い、レミソルトインフリー家の繁栄に努めている。

 政権与党において、古くから利害関係を持つ。始めは洗脳教育を担う医学技監としてヴィニスを保護し、後に大統領候補となるオリジナルの影武者に仕立て上げた。一連の臨床過程において、司令コードの操作に効果的な新薬の開発に漕ぎ着けると、今度は覚醒したヴィニスの自意識を焚き付け、傀儡としての道を歩ませたのである。この事実は連邦の崩壊を誘うアキレス腱となりかねないため、秘匿されて久しいが……。ゾレイモスにとって誤算となったのは、覚醒後のヴィニスが替え玉として予想以上の成長を遂げたことであり、その後、長きに渡る彼の暴走を許してしまったことである。財界のコントロールを外れたヴィニスはオリジナルの権力強化の過程で失った記憶を取り戻し、自らが本物として生きていく道を歩み始めた。以上の経緯から、時に体制の在り方を巡る重度の神経戦に発展したことも度々あったが、アリウス率いる改革派に取り込まれて以降はヴァンス(ヴィニス)と共に双頭体制を築くなどして関係の軌道修正を行っている。現在は互いの任期満了(または解散総選挙)に伴って大統領職を交代しており、その度に前政権における過去の失策を正す関係となった。相談事など、必要な場面を除いて込み入った話をする仲ではない。政権奪取後の酔った勢いで一度だけ粗相()に至ったこともあるが、絶対に口外できない黒歴史となって久しく、この件に関して互いに言及することもない。

 旧暦時代からヴァンスの護衛を務める。大統領親衛隊の一人。元々は国内紛争に対応する治安維持軍の情報武官として方々を巡っていた。その中で幾度となく要人に対する暗殺計画を阻止し、大規模テロを未然に防ぐなど様々な功績を持つという。国中から命を狙われるヴァンスにとって有望な部下の一人と言えるが、いつしか精神面におけるフォローも担うようになり、悪名高き独裁者に近づける、数少ない側近(愛人)として遇されるまでに至った。そのような経緯もあって、晴れて大統領の直属となったイェルサは冷血母公(アリウス)の関心を引いてしまう。体制の求心力が低下していく中、最後まで裏切ることなくヴァンスの側に寄り添った。……実は密かに大統領の暗殺を目論んでいたらしいが。政治家としてのヴァンスを知る中で事の複雑さを知り、迷いが晴れぬまま時の変革を迎えてしまったのだという。当初の目的として内に秘めた連邦の民主化もアリウスが成功させてしまい、イェルサは己の存在意義を見失った。平和を迎えて久しい今日では腑抜けたヴァンスの尻を叩くことに生きる目的を見出し、気分転換に付き合う程度の交流を続けている。アリウスからお茶会に誘われると自ら現職大統領を拘束。手錠をかけて悪女の下に連行するのもイェルサの役目となった。救いはない。

 旧暦時代から重用する国軍元帥。公私を弁えているため、互いに寄り添うことはしないが仕事の息抜きにボードゲームを嗜む程度の交流を続ける。ヴァンスにとっては自らの独裁に終止符を打った『裏切り者』でもあるわけだが。同時に政治家としての逃げ道を提供してくれた命の恩人でもあるため、複雑な感情を抱いているという。また、一度交わした約束を必ず果たし、待ち合わせに遅れず、他者への侮りが全く見られない。出来ること、出来ないことの受け答えが明確で、恐れることなく独裁者の過ちを正してきた。くだらぬ日和見主義者が多い中、誠意を尽くすに足る数少ない友人としてヴァンスは評価している。そうしたザルドゥルの生真面目さは往々にして改革派の不興を買い、柔軟性に欠くものと非難されることもあったが。強大な航空戦力を背景に事態の収束へと乗り出し、国軍同士の撃ち合いを回避させ、アリウスの妥協を引き出すなど平和裏の民政移管を促した実績がある。

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 アルゼヌーク紛争当時、和解を目的とする収束交渉の中で親睦を深めた。数少ない友人の一人。フリートン自身は同紛争の渦中に大統領としての返り咲きを果たしており、過去数千年にもわたる戦争責任を問われる中での出会いであった。自らが招いた政治の混乱を収束させるために、イェルバーニ併合を決めた張本人として各地を巡っていたわけだが、そうした活動には非常な困難を伴うもので当然ながら精神をすり減らす日々が続いたのだという(自業自得ではあるが)。ある時、■■■に政治家としての良心を問われたヴァンスは、自らの重責について淡々と答えた。「政治は結果責任であるという観点に立つなら、私の良心など評価に値しないということになる。第一、そんな曖昧なもので国政が左右されるなら、この国はとうの昔に滅びているのではないかな。私が一度失脚したようにな」。孤独な独裁者と、安息を求める店主の魂の対話が始まった。

文明共立機構

 かつて失脚させた政敵の娘であり、一時フリートン家の養子として迎え入れた。ヴァンスは恐怖に震えるメレザを安心させ、自らの寛大さをアピールしていたわけだが……その実、体のいい人質として生かしていたのが実態であり、言うことを聞かないレクネール家の将兵を取り込むために幼きメレザの地位を政治利用した。挙句の果てには、自らが影響力を誇示すべく侍従官としての教養を身に着けさせ、メレザ本人に自覚がないまま、レミソルトインフリー家に監視要員として送り込んでいたのだという。後年、不正の疑惑を強めたミリーウス司法公によって追求の手が伸びてくると、事の元凶とされるヴァンスは『身内であっても軽率な行動は許されない』などと宣い、政治家として清浄な姿を取り繕った。

 大逆未遂の罪を着せられ、当局に追われる事態となったメレザは後に恋仲となる支援者の手に導かれるまま、その隠れ家に潜伏する生活を余儀なくされた。数十年後、彼を含む全ての協力者に捜査の魔の手が迫ると、メレザは一方的に別れを告げられ、以後、長きに渡る孤独な逃避行を強いられたのである。更に悠久の時を経た後、ツォルマリア文明との接触を果たし、その後の探索に貢献したメレザは平和の外交特使としてセトルラームを訪れ、求心力が低下して久しいヴァンスに思いの丈をぶつけた。用済みとして処理したはずのメレザが堂々の帰国を果たし、恐怖に震えたヴァンスは自らの詰めの甘さを呪ったという。メレザ本人としても、戦後秩序の維持に務める中で個人的な復讐を実行することに大きな葛藤を抱いており、平和を迎えて久しい今日では情勢を見据えつつ双方の利害を探り合う関係に落ち着いている。

ユミル・イドゥアム連合帝国

 戦後、文明共立機構の発足を祝う改暦セレモニーで知り合った。第3代ユミル・イドゥアム連合帝国皇帝。公式上の身分は当然トローネの方が上であり、ヴァンスはアリウスの臣下として頭を垂れる立ち位置にあるのだが、それ以外のプライベートにおいては他愛もない話に花を咲かせるなど政治家としては異例の交友関係を深めている。旧暦時代における混乱から求心力の回復に追われていたヴァンスは当初、即位して間もないこの少女を中央評議会の傀儡と見なし、再び影響力を増すであろう初代ガルロ派の動向に関心を向けていた。しかし、その黒い期待に反してトローネが統治体制の引き締めを図ると、「思いの外、根性がある」と見直し、友好路線の継続に留まったのである。

 始めはトローネ個人の招待に応じる形で二度目の謁見を果たした。調略を目論むヴァンスにとって、予想を越えていたのは意外にも砕けた口調で話をせがまれたことであり、両国間における文化の違いや、セトルラーム国民が好むアダルトな娯楽など、およそ外交とは無縁の話をしているうちに意気投合してしまったのだという。すっかり毒気を抜かれた頃には独裁者としての教えを請われ、影響力を削がれて久しいヴァンスは思わず苦笑したらしい。そんな隣国の大統領に多大な関心を寄せるトローネは事ある毎に不穏分子(ガルロ派)の抑制を約束し、即日行動するなど、全てを疑うヴァンスに再戦を諦めさせるほどの実行力をもって自らの正当性を認めさせた。以後、長きに渡る取引を積み重ねていく中で両者の協力関係はより確かなものへと推移し、共立時代における両国間の平和が保たれたのである。

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最終更新:2023年02月03日 18:52