現象魔法 > 取扱説明書


概要

 当記事では、現象魔法関連設定を行う際に注意すべき点(やって良いこと、悪いこと)について解説します。

基本的な考え方

 まず始めに、現象魔法とは哲学的学問の一つとされる 現象学 に着想を得て創作された経緯があり、当共立企画においては発案者であるFafs F. Sashimi氏と、管理者の合意、所定の創作会議における承認の手続きをもって成り立つものです。ここで述べるところの現象学とは、人間の内面に起きる現象そのものを考察し、解き明かしていくことを指します。また、人間が認識できる世界はすべて主観的な体験に基づいているということを前提として、史実世界観における効能の在り方をご理解頂かなくてはなりません。私達基盤創作者は、この問題について長らく協議を重ねてきました。基本的な考え方として挙げなければならないことは、超常的な現実改変を可能とする現象魔法と既存の科学的設定の地位は平等であり、どちらか一方が勝るものではないという原則です。もちろん、個別の設定内容については一定程度調整(すり合わせ)の努力が求められます。この絶対的な前提条件(原則)をもとに策定した内容を下に纏めましたので、これから関連創作を検討している方は一度熟読し、ご理解頂いた上での設定をお願いします。

相互等価の原則

 世界観創作における一つの大前提として、相互等価の原則というものがあります。
この原則は、超常的な力の行使を可能とする魔法技術と、既存の科学技術との間に統一的な優劣に関する価値判断などは行わない。法則が異なるテクノロジーの比較において、単純な数値化(定量化)はできないという考え方から成り立つものです。
現象魔法の場合、それ自体の特徴として抽象的な概念に触れるものであることから、科学的な尺度で発動の結果を求めることはできませんし、逆も然りとなるためです。
現象魔法による力の行使の一例として、そこに存在し得ないものを生成したり、個々の認識や物事の理、現実そのものを書き換えるといった行為を指します。
それがどれほど強力な効果を持ち、意図した結果を得られるかは時と場合によって異なってくるものである、という前提のもとに創作されます。
逆に魔法技術として曖昧であるがゆえの欠点もあり、求める結果に応じた相応の代償を設定しなくてはなりません。私達はこれをアポリアと呼び、一定の物理法則に縛られる科学サイドとのバランスを取っています。

勝敗や優劣の決め方

 科学的な尺度における考察が不可能で、数値に基づく設定も困難となる場合、どのような手法を用いて魔術行使の結果を求めるべきでしょうか?
一口に現象魔術士とは言っても、生成能力に毛が生えた程度の初心者から、世界の理を揺るがすレベルの実力者まで多くの者を含みます。
また、想定される時代や場所、環境など様々な前提条件を考慮する必要があり、一つの基準に縛られない分、自由度が高い創作と考えることもできるでしょう。
戦いの道筋としては、ある程度、仕組み化された現象魔法兵器(RR-65カーンドロン魔術戦車等)を用いて比較的安全に戦う方法と、それ以上のリスクを覚悟の上で強力な魔術行使に出るなどのケースが想定されます。
前者の場合は、比較的安全であるがゆえの縛りがあり、設計者の意図を超えた使い方をすることはできません。
後者の場合、基本的には術者による自由な発想のもとでの実力行使を可能としますが、それだけに他の創作関係者と協議し、承認を得るなどの努力が必須となります。

 現象魔法に対する科学的な対応として、特定の因果関係に依存する「定量化の概念(定量法則)」が想定されます。
この定量法則の考え方は、既存の熱力学をはじめ、波動関数の収縮であったり、何らかの物理法則に縛られることを原則として成り立つものです。
物理法則に縛られると超常的な奇跡を起こすことは叶いませんが、そのものが一種の安定性を持つものと想定すれば理解しやすいかもしれません。
逆にそれらの法則を突き破り、自我を保てる程度の修正力(魔力・イメージ)を持つならば、然るべき代償と引き換えに絶大な効力を及ぼすことができるでしょう。

創作のすすめ

 史実世界観における安全保障上の観点から、一定のすり合わせを求める管理者に対し、原案者が示した有力な基礎理論の一つとなります。
科学サイドの疑問に分かりやすく答えるための工夫がなされており、創作初心者が取るべき参考資料としての有用性に期待されます。
しかし、これをもって必ずしも現象魔法全体の本質を理解できるわけではないことには留意しておきましょう。分からなければ、その都度質問し、確認を取ってからの創作を進めていくのが無難です。
運営含むチーム内の同意を得られる場合、ご自身のオリジナル理論をもとに新たな現象魔法(または道具類)を実装し、強化することもできます。
これから現象魔法の創作に取り掛かる場合は、これまでの積み重ね(既定の合意事項や創作のルール)に敬意を持ち、相応の調整努力をして頂かなくてはなりません。
その他、特筆すべき要素として、何らかの呪具(理論的には外装)を用いて魔法を操作することができます。呪具の形状自体も自由で、物体に限らず言葉であったり絵や音であるというふうに設定することも可能とされます。
また、一人につき単一の呪具とは限らず、複数設定することも自由としています。魔法の種類によっては呪具が限定されたり、相応しい呪具が存在する場合もありえるでしょう。
関係する諸設定、または担当の創作者に確認の上、実装してください。

 何であれ、相当の理由なく強すぎる力を持つのはオススメしません。場合によっては、ラムティス条約による規制対象として指定されるリスクがあることにも留意してください。(運営判断事項)
通念上の常識から著しく逸脱する場合、特異収集局による収容対象として無期限に拘束されたり、VFDZという名の恐ろしい集団に目をつけられ処されたりします。気をつけましょう。
バランスブレイクブレイカーの異名を持つパルディ・ルスタリエの怒りに触れぬよう、謙虚な創作を心がけてください。

その他・既定事項

 現象魔法に関する大元の理論自体はFafs F. Sashimi(Fafs氏)が担当します。
何らかの事情により、Fafs氏の対応が不可能となる場合、創作会議の合意によって任命された特定の役職者(または管理者)の裁量に委ねられます。
ここで述べるところの裁量権には、現象魔法理論の取り扱いについて解釈し、効力のある設定として確定させることも含みます。
現象魔法を特定のキャラクターに習得させたい場合は、通常、発祥の聖地とされるラヴァンジェ諸侯連合体への留学が推奨されます。
それ以外の普及国において習得することも不可能ではありませんが、内容のレベルは低下、または基礎理論(使い方の方向性)そのものが異なってくるものと考えてください。

 どのような理論であろうと、現象魔法の本場であるラヴァンジェのシェアを超えることは出来ません。創作の際には原案者(国)に一定の敬意を払いつつ、実装しましょう。
また、何かしらの勢力を創作するケースで、現象魔法技術にコミットしたい場合はラヴァンジェ本国との関係を持つか、既に導入済みの国と合意するなりしてから実装してください。
「我(我が国)の分析能力は宇宙いちぃぃぃ!!!」などと称して、勝手に習得(ましてや大元の理論を超越)するなどは認めておりませんので気をつけましょう。😉
以上の縛りは唯一設定禁止規定に抵触するものではなく、安易に創作上のウェイトを占めたり、原案に対するディスリスペクトを避けるための措置として解釈されます。
現象魔法以外の手段で、結果的に同じ効力を発動するなどの権利は創作ガイドラインにおける基本解釈として認められます。当然、創作者個々人の努力と工夫が求められることに注意してください。
通念上、明らかに内容の不足(短文、理由が不明瞭)が指摘できるケースであったり、パクリに等しい設定を持ち出し、影響力を主張するなどの行為はダメです。

 ルールを守って楽しい創作を!

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最終更新:2024年06月20日 23:30