SR65 セティア

SR-65 セティア
Settlarum Rifle 65 "Setia
作:PixAI


概要

 SR65 セティア(Settlarum Rifle 65 "Setia")は、セトルラーム共立連邦が独自開発した令咏術式自動小銃であり、ラヴァンジェ騎士団のRR-65 イーファを基盤に、同国独自の異能技術である令咏術(タクトアーツ)を応用して設計された。『SR65 セティア』はRR-65の後継機として、568年の「個人用防護火砲システム入換大綱」に基づき、570年代後半から開発が進められ、585年に制式採用された。この小銃は、セトルラーム陸軍の三分の一を占める主力装備として、国際平和維持任務やパルディステル環境協定クラック対処協定に基づく多様な戦場環境に対応することを目的としている。SR65は、令咏術の特性を活かし、ホログラムシートを介した直感的かつ柔軟な魔法発動を可能にし、ラヴァンジェ製の現象魔法式小銃との差別化を図っている。機体は軽量な合金フレームと耐魔導コーティングを採用し、戦場での機動性と耐久性を両立。主に4つの基本属性(春、夏、秋、冬)や上位属性(雷、心、召)を応用した弾頭を装填し、状況に応じた戦術的適応力を発揮するが、発動効率や威力ともに現象魔法に劣らない性能を持つ。推奨される基本モードは令咏術式となるが、現象魔法弾の使用も可能で、ミッションに応じて柔軟に運用できる。セトルラーム共立連邦の軍事戦略において、SR65は迅速な展開と多様な環境への対応力を持つ中核装備として位置付けられ、今日でも改良を重ねながら主力歩兵装備として広く運用されている。

特徴

 SR65 セティアは、セトルラーム共立連邦の先進的な製造技術を反映し、コンパクトなデザインながら高精度な射撃制御システムを備えている。その軽量な合金フレームは、特殊な振動吸収材を内蔵しており、長時間の戦闘でも安定した操作性を維持する。耐魔導コーティングは、魔法的干渉や敵の魔法攻撃に対する防御性能を強化し、戦場での生存性を向上させている。令咏術を応用した弾頭は、ホログラムシートを介してリアルタイムで属性調整が可能で、戦術に応じて春(プリマヴェーラ)の風障壁、夏(エスターテ)の高熱炎弾、秋(オータム)の回復フィールド、冬(ウィンター)の氷結シールドを瞬時に切り替えられる。また、上位属性である雷(ライトニング)の電磁パルス弾や、心(マインド)の幻惑音波弾、召(コール)の精霊召喚弾を状況に応じて選択可能で、複雑な戦場環境でも柔軟に対応できる。SR65は、AI支援モジュールを内蔵し、射手の生体信号や戦場データを分析して最適な発動タイミングを提案する機能を持つ。これにより、訓練の程度に関わらず高い戦闘効率を発揮する。また、弾頭の交換や属性切替を迅速に行えるマグネット式装填システムを採用し、即座に戦闘態勢を整えられる設計が特徴だ。エネルギー効率も優れており、セトルラームの厳しい環境下での長期間運用を可能にする高密度バッテリーを搭載している。しかし、その万能性ゆえにいくつかの弱点が存在する。まず、大量の属性弾頭と複雑なホログラム操作を必要とするため、補給やメンテナンスが他の単一機能武器に比べて手間がかかり、資源消費が大きい。また、AI支援システムや多様な魔法発動の同時運用は、電磁パルスや強力な魔力干渉に脆弱で、敵の電子妨害や魔法的遮断によって機能が一時的に麻痺するリスクがある。さらに、召(コール)の精霊召喚弾を使用する場合、術式の代償が射手に肉体的・精神的な負担を強いるため、連続使用は兵士の健康に深刻な影響を及ぼす可能性がある。

現象魔法モード

 SR65は、ラヴァンジェのRR-65 イーファとの互換性を考慮して、現象魔法モードを独立したオプションとして搭載している。このモードでは、事前に記録された魔法効果を持つ現象魔法弾を使用可能で、弾丸の射出時にあらかじめ組み込まれた魔法を発動するシンプルかつ効率的なメカニズムを採用している。現象魔法弾は、ラヴァンジェの技術を踏襲し、雷管式のトリガーシステムを活用して、特定の魔法効果(例:軽度な爆発、短距離の炎生成、微弱な防御障壁)を正確に発動させることができる。出力は令咏術モードに比べて抑えられ、戦場での主攻撃手段というよりは、牽制や状況補完に適した軽攻撃や補助効果に限定されるため、戦術的柔軟性や威力は控えめだ。ただし、このモードは高い信頼性と安定性を誇り、複雑なホログラム操作や媒介エネルギーの確保が不要なため、訓練の浅い兵士や緊急時のバックアップとして有効だ。弾頭の設計は、ラヴァンジェのRR-65の仕様を参考に、魔法実包の基本構造を維持しながらセトルラームの軽量エクシフ素材を応用し、携行性を向上させている。

 装填可能な現象魔法弾の種類は、基本的に単一の効果に特化しており、炎弾、衝撃弾、微弱結界弾の3タイプが標準装備として用意されている。これらの弾頭は、射手の魔法行使力に依存せず、あらかじめ設定された魔法パターンを忠実に再現するため、術者個々のスキルに左右されにくい点が特徴だ。しかし、発動時の魔法出力が制限されているため、強力な敵や大規模な戦闘には不向きで、むしろ小規模な戦闘や歩兵支援での使用が推奨される。このモードは、セトルラーム兵士がラヴァンジェ製装備との連携や、特定の国際任務での運用を円滑にするための選択肢として設計されており、RR-65の運用経験を持つ兵士がスムーズに移行できるよう、操作インターフェースや弾頭サイズも互換性を重視している。運用時にはホログラム操作を最小限に抑えた直感的な操作が可能で、AI支援システムが射手の意図を読み取り、適宜発動タイミングを調整する機能も備えている。ただし、現象魔法弾の製造コストや補給の制約から、通常は令咏術モードが優先され、現象魔法モードは戦略的な柔軟性や後方支援を目的とした場面で選択されることが多い。

主な採用国

 SR65の開発国であり、現在多くの陸戦部隊において正式採用している。

 近代化の妨げとなっている帝国宙軍主流派(正体はガルロ派)を睨みつつ、イドゥニア方面部隊に導入している。
比較的軽視されがちな陸軍だからこそ採用に至った経緯があり、単純な陸戦能力においては多くの部隊が他国にひけを取らない状態へと成長を遂げた。
また、近代化の後押しとして、セトルラームによる外圧があったことも特筆すべき要素として挙げられる。

 同盟内連携の一環として逆輸入している。現在は一部の部隊に配備し、更なる改造等も試みているようだ。

エピソード


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軍事
最終更新:2025年02月28日 18:30