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  • 真贋バトルロワイヤル
  • 鈍色の戦争―戦隊ブラックと闇落ち少女

真贋バトルロワイヤル

鈍色の戦争―戦隊ブラックと闇落ち少女

最終更新:2025年08月23日 23:28

sinjitsurowa

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だれでも歓迎! 編集
 正義無き力が無力であるのと同時に力なき正義もまた無力          ――アバン=デ=ジニュアール3世

 ◆

 羂索やヒースクリフによる定期放送に対すし、参加者の感情は大別して3種類に分類される。
 自分を殺し合いに巻き込んだ、あるいはこのような殺人ゲームを行使していることそのものに対して激怒する者。
 元の世界の友人、あるいはこの会場で縁を繋いだものの死を前に慟哭する者。
 そしてそのどちらでもない者だ。

 柊真昼はこの中では3つ目に属する参加者だ。
 宮藤芳佳。衛藤可奈美。烈怒頼雄斗。
 知った名前がないわけではなかった、というかそのうち一人はほとんど真昼が殺したようなものだ。
 とはいえ元々身内で殺し殺されの関係が常態化している、地獄のような環境で育った女である。人が死ぬという可能性はとっくに選択肢に入り込んでいる。
 その上元の世界の友人知人ならともかく――柊真昼にそんな人間はいないのだが――殺し合いの舞台で知っただけの人間に感情が動くほど、柊真昼は”まとも”ではない。
 ジンガやアスラン・ザラ(両方だが、特にミームの方)が死んでくれたら嬉しかったな、くらいのことは思ったが。逆に言えば40を超える死者が柊真昼に与えた揺らぎは、その程度のものだけだった。

 他人の死を悲しむとか命を奪うことを忌避するとか、そういう感情をこの少女は既に失っている。
 持たないでも、捨てたでもなく。失っている。

 「とはいっても、あれからずっと暇なのよねぇ。」
 放送があったのが11時15分 ふとホットラインを見ると現在時刻は12時を過ぎていた。
 その間真昼がしたことは立ち寄った紫関ラーメンを物色したとか、湧いて出たNPCモンスターを倒したとか、語るまでもない出来事だけだ。

 D-8エリア 日差しを避けるために立ち寄った駐車場。管理人室で安っぽいパイプ椅子に腰かけながら柊真昼は思考する。
 この殺し合いに柊家が関わっていないのはほぼ確定だ。そもそも関わっているのなら柊家関係者が自分しかいない――柊篝や柊うてなという名前があるのは気がかりだが、2人とも既に死んでしまっている――というのは不自然だ。
 面倒な思惑を気にしなくてよくなったのは気楽だが、その現状は逆に言えば真昼にとって考察や策略に仕える情報がないことを意味していた。なにせ顔見知りも居なければ見知ったランドマークもないのだ。

 「このドア使おうかな。」
 リュックから取り出した木製のドア。どこだかドアのクールタイムは1時までだ。
 あと1時間もすれば真昼は会場のどっかの場所に距離を無視して飛んでいける。現状を変えるには悪くない一手だが、そうなると怖いのは禁止エリアだ。
 D-1、E-9、J-8。いずれも会場の端であったり水沿いであったりと何もなければ立ち入ることはないだろう場所だが、ランダムに場所を転送するどこだかドアには関係がない。
 入ってしまえば即死する、いわばハズレが生まれたくじ引きだ。
 たとえそれが130分の3。確率的に2.3%という低確率であろうと、外れたら死ぬようなくじ引きに挑むには早計だろう。

 「うーん。」などとわざとらしく喉を鳴らす真昼だったが、管理人室のホワイトボードにある文章に気づき、真昼の口角がわずかに上がった。

 『ただいま2日の午前7時半、斬撃の勇者は黒と共にメラを追う』

 それは5時間前、立風館ソウジとキズナブラックが書き残したメッセージ。
 メラという名前が名簿にあったことは分かるが、”斬撃の勇者”や”黒”が誰を指しているのか真昼には分からない。こういうところも知り合いの少ない真昼にとっては弱い部分だ。
 だが情報があるとないというのは天と地ほど違う。断片的な情報や事実を如何に利用するか、そうした策略は呪術世界の腹の探り合いになれた真昼にとっては呼吸と同じ区分にある。

「仲間に通じる符丁があるっていうことは。この”斬撃の勇者”や”黒”には仲間がいるのよね。」
 元の世界の仲間か、あるいはこの会場で出会っていたが”メラ”のせいで分断を強いられた仲間か。
 どちらにせよ都合がいい。この”斬撃の勇者”や”黒”は殺し合いにおいても他者と協力することを選んだ人物だ。まず間違いなく殺し合いに乗ってはいないだろう。
 そうした選択を取る人間のことを、良し悪しは別として柊真昼は”何も捨てられない弱者”と捉えている。
 死に物狂いで足掻く兎が昼寝してくれるのを待っている、ウスノロの亀たち。
 愛しい男ならまだしも見ず知らずの連中がそんな体たらくを晒す隙を見逃してあげるほど柊真昼は優しくはない。

「1人倒して情報とアイテムを回収して、得た情報からさらに仲間を……。方針はこんなところかしら。
 可愛らしい手段じゃないけれど、ジンガや真人みたいな相手がまだ生きている以上、なりふり構ってはいられないものね。」

 ジンガに真人、宇蟲王ギラ。参加者以外では五道化が1人エケラレンキス。
 怪物の名をほしいままにしていた真昼からしても、単体で複数を蹂躙できる連中がゴロゴロいることは分かっている。
 亀を追い抜く兎を、全力で狩りにくる名も知らぬ獅子達を前に、力が必要なのは柊真昼も同じだった。

「とりあえず、ちょっと休んだらこの2人を探しましょうか。
 どこだかドアで分の悪い賭けをするより、よさそうだしね。」

 ”斬撃の勇者”や”黒”がどの方角に向かっているのかがメッセージからは読みとれない。
 真昼が来たのは東にあるアビドス方面からだがそれらしい人物はいなかった。あるいはダークマイトや宇蟲王ギラに戦った者たちの中にいたのかもしれないが、今となっては知りようもない。
 一方の西側には最注目の参加者であるルルーシュの管理するエリアがある。そちらに向かうならば『ルルーシュを追う』と書いたほうが適切だろう。
 宝探しをする子供のように頭を悩ませた真昼だが、考えるだけ無意味だと気づいたのか、ホットラインを机の上において目を閉じた。
 なにせ5時間前の話だ。ロクに運動経験のない女学生ならともかく、”勇者”だの名乗るような人間の移動力ならどこに向かっていてもおかしくはない。

 十分ほど体を休めたら、適当な方角に進むことにしよう。
 一先ずの目的を前に真昼は椅子に体重を預け5分ほど体を休め、静かに駐車場を後にした。


 これが今より1時間前の話である。

 ◆

 グリオンによって生み出された柊うてなの贋作物。冥黒うてなとでもいうべき少女の感覚は常人よりも鋭い。
 具体的にどの程度優れているのかうてなは興味もない話だが、グリオンが自分の配下の感覚機能を”人間程度”に落とすような輩ではないことは確かだ。
 その感覚機能が、視界の端に街並みを歩く一人の参加者を捕らえ。うてなは顔が自然とほころぶ。
 年若い女だ。柊うてなの肉体より2~3歳年上だろうか。
 灰色の滑らかな髪をなびかせる姿には清楚な魅力と危うい色気を兼ね備えている、ここが街中であれば少なくとも10人中9人の男は振り向くに違いない。
 年齢と言い美貌と言い、うてなの好みど真ん中である。
 柊うてなの性癖を悪い意味で受け継いでいる彼女にとって、好みとは”穢し苦しめたい”という意味であった。
 その綺麗で澄ました顔を歪ませ、悲鳴と恐怖で喉を満たしたい。舌なめずりをしながらうてなはリュックに手を突っ込んだ。

「きゅふふ。ボク好みの可愛い子ですねえ。
 大河くるみも楽しかったですが絶頂には……失礼、悪意に染めるには不足でしたし。今度は盛り上がるといいですねぇ。ねえ美嘉さん。」

 そうしてうてなが取り出したのは、近づく少女と同年代の女に見える石像だ。
 今にも動き出しそうな躍動感のあるその石像――亀井美嘉の顔は恐怖とも憎悪ともつかない形で歪んでいた。
 冥黒錬金術で苦痛の記憶を思い出させ、友人である大河くるみにぶつけたことでまともな精神状態ではなかったのだろう。
 石像を眺めながらうてなの眉がわずかに下がる。
 苦痛に歪む顔は冥黒うてなの大好物だが石像になってしまっては味気ない。亀井美嘉も顔だけで言えばうてなのストライクゾーンにいるので猶更もったいない。

「せっかくの顔もこう歪んでしまっては台無しですねぇ。次に石化させるときはもっとポージングも意識しましょうか。」
「へぇ、その話詳しく聞いてもいいかしら?」

 楽し気な少女の囁きに、うてなはとっさにオロチマルガムへと姿を変えた。
 さっきまでは誰もいなかったうてなの真後ろに、女がいる。
 耳元に吐息が伝わる。芳香を放つ毒花のように危うい存在感がうてなの感覚を刺激する。
 さっきまで視界の端にいたはずの学生服の女だとうてなは気づいた。
 普段なら涎垂らして興奮するようなシチュエーションだが、この時ばかりは恐怖と困惑が勝る。

「いつの間に後ろに……警戒を怠ってはいなかったのに!!」
「あんなに隙だらけだったのに?
 随分甘い環境で育ってきたのね貴女。」
 冷汗と共に震えた声に、女――柊真昼は楽し気に返す。
 怪物を目の前にしていることなど微塵も感じさせない、昼下がりのブレイクタイムのように落ち着いた声色がうてなの肌を粟立たせた。

「そういう貴女は随分と育ちが悪いみたいですね!」
 螺旋を描く蛇をかたどったオロチマルガムの拳で殴りかかる、対する真昼も流れるように手にした黒い刀で攻撃を弾いた。
 マルガム化しているのに両者の力は大差ない。うてなは肉体的にシノンやディアッカより非力ではあるが、それでもオロチマルガムの拳と生身で張り合える女など常人ではありえない。

「……成程、人の域を超えてるのはボクらだけじゃないってことですか。
 変身も何もしていないのにマルガム級の強さとは。麗しい姿もそうですがその力も素晴らしい!」
「褒め言葉でいいのよね。貴女だって私の世界のつまらない奴らに比べたら強いわよ。
 それでも貴方程度の強さなら、真人やジンガと出会った瞬間お終いでしょうけど。」
「貴女をもってしてもそこまで言わせる相手がまだいるとは恐ろしい話ですねぇ!」

 柊真昼の言葉が事実だとうてなの目と耳は捉えて、本心からうてなは返した。
 ダークマイトや赤き王がそうであるように、グリオンに肉薄あるいは匹敵する参加者がいることはうてなの知識にも刻まれている。
 目の前の少女も間違いなくその手合いだが、その少女に警戒を抱かせる相手がまだまだいるというのは都合のいい話ではない。
 イザークやくるみのような生身では常人の域にいる者ならともかく、そのレベルの相手に無策で勝てるとは思えない。
 ……逆に言えば、策を練れば勝てる可能性があるということだ。

「ですがボクは偉大なるグリオン様が配下!成果のために手段の狭める二流ではございません!
 無様な敗北をするくらいなら二対一で叩きのめしてから遊ぶことにしましょうか!」
「何を……」
 言葉の意味を測りかねる真昼から、うてなはバックステップで離れながら振り向いて叫ぶ。

「美嘉さぁん!キリトが暴れていますよぉ!」

 瞬間、 うてなの視線の先で石像がひび割れたと思うと、その姿を人間の物に変えた。

「あ……?」
 石化していた少女――亀井美嘉は乱雑に頭を掻きむしると声に合わせて振り返る。
 獣のようなうなりを携え、その眼を距離を取ったうてなではなく真昼……正確にはその手に構えたノ夜へと向けた。
 黒い剣だ。藤乃代葉を刺し殺したマクアフィテルと同じ。下手人の代名詞である黒(ブラッキー)と同じ。

「あ……あああああ……あああああああああ!!!!!!!」

 幾度もなく向けられた柊真昼にははっきりとわかる。
 誰かを恨み、憎み、殺したいと強く思う者の眼だ。
 それは本来、初対面の相手に向けるはずのない視線。
 そんなものを初対面の真昼に向けるほど、亀井美嘉は限界だった。

「キィリィトォオオオォォォォォォォーーーっ!」
 黒い腕を纏い、小さな錬金生命を取り込み、少女は天使の羽を生やした漆黒の怪物へと姿を変える。
 エンジェルマルガムの体にひびが入り、そこから無数の漆黒の腕が溢れ出ている。もはや人型の怪物としての体裁さえ保ててはいない。
 地面についた手が4本、獣の足のように並んだ腕が租界の地面を引っ掻きながら飢えた猪のように真昼に向けて駆け出す。バランスを崩しよろめいているのにかかわらず、当たれば弾き飛ばされそうなくらい勢いがついていた。

「きゅふふ。黒い剣なんて構えているからこんな出鱈目が通じちゃうんですよ。」
 クスクスと笑いながらも、オロチマルガムは頭の1つを真昼へと定めた。
 開かれた口に溶解液のような黄色のエネルギーがチャージされる。オロチマルガムの石化光線だ。
 美嘉の突撃を喰ってもと、抑えても、躱しても、柊真昼は間違いなく体勢を崩す。
 その瞬間を石化すれば、真昼は晴れてうてなの石像コレクションの仲間入りだ。

「何が何だかさっぱりだけど、彼女随分滅茶苦茶な状態になってない?
 でもまあ、そうね。何か言ってあげるなら。」
 狙いを定めるうてなの動きに気づくも、しかし真昼の眼は突撃する美嘉の姿を見つめていた。
 美嘉の体と真昼の体がぶつかり合い、真昼へと伸びた漆黒の腕が彼女を握りつぶす。
 そのわずかな瞬間、真昼はわずかに飛び上がり。確かにこう言ったのだ。

「蛇の子と違って、貴女は弱いわね。」

 その呟きの意味をうてなが測りかねる刹那。真昼の体は美嘉の突撃により舞い上がった風と共にノ夜を振った。

「……マジで言ってるのこの女。」
 突撃してきた黒い塊を飛び越える、常人なら残像さえ捕らえられない一瞬の攻防を、グリオンの手で強化されたうてなの視力ははっきり捕らえていた。
 首、右肩、太もも。飛び上がりざまに三ヶ所に伸びた十を超える黒い腕を、重なった一瞬を狙い三度の剣劇で全て切り捨てる。
 返す刀でがら空きになった背中に向けてノ夜が振るわれ、肩から背中をかけてを一刀のうちに切り捨てる。
 言葉にすれば単純だが、悪霊とケミーによりダンプカーを思わせる加速を見せた美嘉を前に冷汗一つなく成し遂げるというのは、到底人間業ではない。
 少なくとも冥黒うてなの知識の中で、これほどの動きが可能な人間はいなかった。

 かすり傷さえ受けずに着地した真昼の動きは、あまりに流麗で思わず息をのむ。
 その背後で亀井美嘉の体は、煤と血液に塗れ酷く無様に地面にはいつくばっていた。
 マルガムから人へと戻った背中が赤く染まる。
 傷そのものは浅かったが、背中を切られるという行為そのものが亀井美嘉にとって日常の者ではない。
 痛みによってわずかに正気を取り戻し目に光が戻ったが、真昼へと振り返る顔は今度は恐怖で引きつっていた。

「私の世界なら暴走した時点で死んだも同然よ。殺すしか道がない。
 でも貴女はまだ息があるようね。でももう無意味。
 その鬼……いや呪霊って言ったほうが近いのかしら?ソードスキルか何かで制御をしているのでしょうけど、制御すべき力に貴女の体が耐えられていない。」
「な……」
 突き付けるような言葉に美嘉の喉が震えたが、かすれた息とともにゴホゴホと血と唾液の入り混じったものが零れるだけだった。
 真昼は続ける。捨てられた子犬を見るような、憐憫に満ちた目を向けて。

 「貴女はもう限界。
 戦えないし、戦っても私には勝てない。大方ここに来るまで戦いを呼べるものなんて経験してなかったんでしょ?」

 そんなことは、言われるまでもなく美嘉だって分かっている。
 支給品の悪霊を体に宿し、ソードスキルとなった陰陽師の能力で強引に抑え込んだうえで。今では冥黒錬金術とケミーまでも取り込んでいる。それを既に4度。
 力だけなら超人の域でも、身の丈に合わない力は敵以上に美嘉自身を傷つける。

「羨ましいわね。」
 言葉を失う美嘉の様を一瞥し、真昼は背を向けた。
 血に汚れていないはずの手を。恐怖を知らなかった目を。戦いを知らない人生に。ただ一言。悲し気に呟いた言葉を亀井美嘉へと響かせた。

「はぁ?なんですかその体たらく?
 仮にもダークマイトや九堂りんねと戦って生還しているんですよね貴女!」
 面白くないのは冥黒うてなだ。
 標的を切り替えはじめた柊真昼を前に、冥黒うてなは糾弾するよう美嘉を指さす。

「時間稼ぎさえできないとか、ふざけるのも大概にしてくれませんか!!」
「しら……ないわよ。」
「知らないじゃすまないんですぅ!!」

 ぷりぷりと頬を膨らませどんどんと口調が荒くなる。
 亀井美嘉が瞬殺されることがよほど計画を崩したのだろう。オロチマルガムの異形の顔からも不快感が滲み出てきていた。

「あー、おかげでカワイ子ちゃんをゲットする手はずが崩れちゃいますよ。
 ここでアンタが死んだら東ゆうや華鳥蘭子の悲鳴も聞けなくなっちゃうし。ボクの楽しみどれだけ奪えば気が済むんですか!」
「それって……どうい……」
「どういうもクソもねえでしょうが!
 テメエらみてえな数合わせのアイドルども!戦力になんざ逆立ちしてもならねえんだから大人しくグリオン様の糧としてボクのおもちゃになってろって言ってんですよ!!
 顔面だけの雑魚女が!使ってやってるだけ感謝してほしいですよ!一生石像にしてボクのコレクションとして陳列してやってもいいだぞ!」
「言いすぎじゃない?私が気にするようなことじゃないけどね。」

 うてなの慇懃無礼な態度が崩れ、真昼はその様に肩をすくめる。
 その最中、亀井美嘉の脳裏に浮かんだのはうてなの漏らしたある言葉。

 ――テメエらみてえな数合わせの雑魚アイドルども
 美嘉を含めてアイドルと括るのであれば、それが示すのは彼女の親友たちのことだけだ。
 ここでようやく美嘉は自分を罵る女の顔を見た。
 柊うてなとそっくりだ。
 だが彼女は……放送で名前が呼ばれていたはず。
 じゃあ、あの女は――

 『冥黒に染まれ。』
 思い出す。
 グリオンから逃げのび、失意と殺意の中で放送を聞いた美嘉の心に入り込んだ黒い影。
 目の前にいる柊うてなと同じ顔をした女が発した、冷たい言葉を。

 「うてなさん。……いや違う貴女、グリオンの!
 じゃあ、じゃあ……私……今まで……」

 徐々に徐々に、放送を迎えたあたりからの記憶が解けていく。

 ――美嘉ちゃん!美嘉ちゃんしっかりして!
 紫の鎧を着た無骨な戦士。彼に倒される寸前に割り込んだ小さな友人の声。
 大河くるみは、泣いていた。
 殺意に呑まれ、悪意に浸り、誰かを殺すことしか考えてなかった美嘉の腕の中で、泣いていた。
 懸命に声をかける友人に、何も答えられなかったことに。
 彼女の心をいたずらに傷つけたことに、美嘉の目に自然と涙が浮かんでいた。

「貴女……貴女がくるみちゃんを……」
「あ?ああ記憶は残ってるんだっけ?
 人聞きが悪いことは言わないでほしいですね。貴女が紫の鎧と貴女のオトモダチを襲ったんですよぉ。」
 涙で滲んだ声が気に入ったのか、機嫌よくうてなは吐き捨てた。

「あとさぁ。グリオン”様”な?
 敬うべき相手には様をつけろと学校で先生に習わなかったんですかぁ?
 ああ、テメエいじめられて不登校だったんだっけ?フィジカルも弱けりゃメンタルも雑魚なんてツラ以外マジでクソの役にもたたないですねぇ!」
「なんで……知って……。」
 そのことは誰にも話していない、亀井美嘉の黒歴史(トラウマ)だ。
 唯一知るのは同じ小学校だった東ゆうだが、彼女が他人を傷つけるようなことを吹聴するはずがない。
 知られたくないことを知られ目が泳ぐ美嘉。その様が余程滑稽だったのか、高笑いをあげたうてなは歌うようにすらすらと言葉を続けた。

「いや違うかぁ。そのツラも整形(いじく)ったもんだったけ?
 いよいよもって人としての価値が残ってないじゃん!きゅふふふ!!ウケる。」
「……もう……やめてよ。」
「止めるわけねえだろバァカ!!
 まあボクは優しいから、オトモダチともどもたっぷり可愛がってやる。一生ボクたちの手駒としてなァ!」
 更に明かされる美嘉の秘密。
 それをけたたましく喚くうてなを前に、美嘉どころか真昼までもが渋い顔に変わっていた。

「流石に聞くに堪えないかな。」
 そう呟いたのは美嘉に同情したからではない、うてなの存在は真昼にとっても不快だった。
 この女は相手をいたぶるためだけに不快な情報を伝播させている。
 そしてそう思ったのは、美嘉と真昼だけではなかった。

「お前はもう、それ以上口を開くな。」

 うてながペラペラと喋る背後、もたれ掛かる建物の壁から、底冷えるような重い声が響く。
 敵意と嫌悪を煮詰めたような言葉にうてなが振り返るより早く、コンクリートの壁が吹き飛んで伸びた黒い腕がオロチマルガムの顔面を殴り飛ばした。

「ぶぺっ!」
 地面に投げ出されるオロチマルガムの前に、瓦礫を割って姿を見せたのは、炎をかたどったような黒い仮面の戦士。
 一見すると仮面ライダーやアメンのようなヒーローの姿だが、その腹の底から湧き上がる殺気を前に、誰も歓声など上げなかった。

 「殺すぞ。」

 快楽も、嘲笑も何もない。殺意と敵意の身で構成された声に、その場の全員の背筋が凍る。
 傷だらけの仮面の奥でその男がどんな顔をしているのか、想像することさえ美嘉にはできないでいた。

 その男の名を、キズナブラックといった。

 ◆
 クルーゼの放送を経て、このバトルロワイヤルは1つのフェーズを終えた。
 40を超える命が会場から消えたことがラウ・ル・クルーゼの手で伝えられ、さっきまであったはずの命はただの文字列として消費される。
 柊真昼のように死者に何の感慨も抱かない者もいれば、友や仲間と永久に別たれた者たちも当然いる。

 浅垣灯悟――キズナレッドもそうだ。
 その名を前に理性を失い、やみのせんしと緑谷出久の手でバケモノ同然に駆除された。
 顔に傷のある若い男――キズナブラックはアナザーオーズでこそないが、最愛の人の死に受ける傷は全く同じだ。
 彼も浅垣灯悟なのだから。

「嘘だ。」

 ――― イドラ ―――

 その名前だけは聞きたくなかった。
 その未来だけは見たくなかった。

 ――― イドラ ―――

      ・・・・・
 浅垣灯悟はまたしても彼女を守れなかった。
 そんな事実を、ヒースクリフの放送は無情にも突き付ける。

 「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」

 男は叫んだ。そうすることでしか自分の感情を表に噴き出すことが出来ないからだ。
 足に力が入らない。腰より下が透明になったかのように何の感覚もなく、いつの間にか膝から崩れ落ちていた。
 どうしてイドラが死んだ。誰がイドラを殺した。なんで俺は彼女を守れなかった。
 どうして。どうして。どうして。どうして。どうして。
 ぐちゃぐちゃになった頭の中が、そのまま喉をついて濁流のように吹き上がっていく。止められない。止められない。止められない。止められない。
 とっくにその傷は、絆創膏で塞げる範囲を超えていた。

「おい!大丈夫か!!おい!!!」
 焦点が定まらず慟哭する姿にただならぬものを感じた立風館ソウジが、慌てて肩をゆすったが男の正気は戻らない。
 慟哭が止むまで何分かかったのか、詳細な時間はソウジも分からない。ヒースクリフに次いで行われたルルーシュの放送でさえ、とっくに終わったころだったことだけは確かだ。
 一転して黙りこくった男は、ソウジの腕を払いのけ力が抜けたようにゆっくりと立ち上がる。幽霊を思わせるような、青白く虚ろな顔をしていた。

「……いかないと。」
 魂が抜けたような冷たい声が浅垣灯悟から吐き出され、確かな足取りで歩きだす。
 どこに向かっているのかなど立風館ソウジには分からない。
 彼に分かることはただ一つ、そのまま進ませてはこの男は間違いなく死ぬという事。

「どこへ行くつもりだ?」
 このまま進ませれば入水自殺でもしかねない、虚ろな男の喉元にガブリカリバーが突き付けられる。
 刃を一瞥し、灯悟はソウジへと振り返る。凍り付いた表情をわずかに歪ませたその行為を、作り笑いとさえ言いたくなかった。

「イドラのところだ。」
「……なんだと?」
「分かるんだ。何かが俺を呼んでいる。
 もう一人の俺……キズナレッドもきっとそこに向かうはずだ。
 きっとこの先にイドラがいる。」
 それは絆エネルギーという他者との信頼を主とする力に卓越した者が持つ、ある種の直感だったのかもしれない。
 くしくも彼の言う通り、もう一人の浅垣灯悟も導かれるようにその場所へと足を進めていた。
 エリアE-8 発電所 イドラ・アーヴォルンの眠る地へと。

 「……その直感を疑うつもりはない。
 だがそもそもの話、行ってどうする気なんだ。」
 紫関ラーメンを出てアビドス方向に向かっていた2人にとっては引き返す形になるが、方向を変えることそのものについてはソウジにも文句はない。
 むしろここまで他者の意見に合わせるままだった灯悟の意志を組んでやりたいとさえ、普段のソウジなら思っただろう。
 だが今だけはそうした感情は浮かばなかった。
「なんだと?」と敵意を込めた灯悟の視線に、ソウジは突き放すように告げた。

「……酷なことを言わせてもらうが、レジスターで生死を管理できるヒースクリフの放送に、嘘や間違いがあるとは考えにくい。
 今からそのイドラって人のところに向かっても、君に出来ることは……」
「貴様!」
 叫びと共に灯悟の手がソウジの胸倉を掴む。向けられた目は血走っていて、涙など流れていないのに泣いているようにソウジには見えた。
 感情に突き動かされた反射的なものだったのだろう。すぐに灯悟は俯き握る力を弱めた。

「……すまない。」
「いや、今のは俺が悪い。もう少し言葉を選ぶべきだった。」
 少なくとも大切な人の死を知らされた人間にすべき対応ではなかった。
 こういう時、イアンやノッさんならもっと上手い言い回しが出来たのではないだろうか。
 そう仲間のことを思い出しながらも、ソウジは自分の発言を取り下げたり訂正したりはしなかった。
 その意味が分からないほど浅垣灯悟は馬鹿ではない。

「ソウジさんの言っていることが正しいことは分かる。
 だがこの会場にはイドラを殺した誰かがいる。そいつを探す手がかりくらいは残っているかもしれない。」
「だから君を呼ぶ何かに従ってでも、イドラさんを殺した誰かへと復讐を果たしたいと?」
「復讐……そうだな。そう呼んでもらって構わない。
 イドラを殺した何者かは、俺の世界のウラギリス同様、信頼を踏みにじり絆を破壊する存在だ。
 完膚なきまでに叩き潰す以外に道はない。
 私怨だろうと復讐だろうと。俺が望む平和のためにはそれを為すしか……」

 噛み締めるように。己の立ち位置を再確認するように。灯悟は言葉を絞り出した。
 ソウジは軽く頭を掻いて、諦めたように肩をすくめる。

「……分かった。キミに付き合おう。
 イドラさんを殺した人も、殺し合いに乗っている可能性が高い。放置していては大変なことになる。
 参考までに聞きたいが、イドラさんの強さは?」
「多彩な魔法を使う、元の世界でも有数の魔導士だ。
 さっき戦ったNPC――デーボ・ジャキリーンだったか?あの程度なら瞬殺できるはずだ。」
「なら猶更だな。それほどの実力者を殺したとなればいよいよもってメラやジンガ並みの実力者の疑いが強まるな。
 君の行動を受け入れるわけじゃないが、それほどの危険人物を無視するわけにもいかない。逆走する形だが今更問題ないだろう。」

 方針を決定したソウジの額には眉間にわずかなしわが出来ていた。
 復讐に駆られた戦いを手放しで受け入れるような人物ではないだろうに、それを飲み込む度量に灯悟の頭は自然とさがる。

「……ありがとう。」
「君の行動を受け入れるわけじゃないと言ったはずだ。礼はいらない。
 ……その代わりと言っては何だが、1つだけ聞かせてくれないか?」
「なんだ?」
「それは本当に、君がしたいことなのか?」

 その質問に、灯悟は答えることが出来なかった。

「答えられないなら答えなくていい。ただ、俺が気になっただけだ。
 もっとはっきり言うなら、俺の仲間なら今のキミを見てそういうだろうと思っただけだ。」

 黙りこくった灯悟にソウジはそれだけ言って、手早く準備を整えはじめた。
 気を使ってのことなのか、本当にその様な事を言う仲間がいるのかは分からない。
 居るのだとしたら大したものだ。話に聞くキング――”キョウリュウレッド”のことだろうか。
 結局自分は、彼の望む”レッド”にも”ブラック”にも成れていないのだろう。
 気恥ずかしさか情けなさかわからない淀んだ思いを胸に、答えが出ないままキズナブラックは歩みだす。
 ソウジも答えを求めるようなことはせず、2人の会話は事務的な情報と遭遇したNPCに対する最低限の合図だけだった。

(俺がしたいこと……)
 足を進める間、ソウジの問いが灯悟の頭で何かを囁き続けていた。
 ずっと前からついていた傷の存在にようやく気付いたようなもどかしさ。
 何が間違っているか言葉に出来ないのに、間違っている事だけは確信できるような。そんな気持ちだ。

 惑い迷う頭の中、唯一はっきりしているのはイドラの存在を伝える”直感”だ。
 ただ一つの目印へと、歩き、戦い、たまに休んで、歩く。
 繰り返して1時間ほどたったころ、D-8エリアの一角でその声が聞こえた。

『あとさぁ。グリオン”様”な?
 敬うべき相手には様をつけろと学校で先生に習わなかったんですかぁ?
 ああ、テメエいじめられて不登校だったんだっけ?フィジカルも弱けりゃメンタルも雑魚なんてツラ以外マジでクソの役にもたたないですねぇ!』

 女の哄笑が粘りついたように嫌に耳に残る。
 誰かを否定し、誰かを痛めつけ、誰かを穢し、誰かを壊す。
 そういう存在の声だとすぐにわかった。
 ソウジも同じことを感じたのだろう、ガブリカリバーを強く握り、全身から警戒心と敵愾心が滲み出ている。

『……もう……やめてよ』
『止めるわけねえだろバァカ!!
 まあボクは優しいから、オトモダチともどもたっぷり可愛がってやる。一生ボクたちの手駒としてなァ!』

 その言葉と同時に、浅垣灯悟は自然とキズナブレスを構え駆け出していた。
 何がトリガーとなったのか、灯悟自身にもよくわからない。
 彼の頭にあったのは、ゼツエンダーや魔王族を思い出すその何者かを。叩き潰さねばならないという衝動だった。

「絆創チェンジ…!」
 ≪ベッDOWN!!≫

◆

 キズナブラックが叩き壊した壁をくぐったソウジの目に、映ったものは2つある。

 1つは当然、先んじて飛び出したキズナブラックだ。
 蛇と茨を混ぜ合わせたような怪物の頭部を鷲掴みにしたまま猪のように体をかがめたその男は、怪物の全身をアスファルトに擦りつけ殴り飛ばす。
 ブラックの能力で生みだされた巨大な絆創膏で手足を縛って力の逃げ場を無くす念の入れようだ。
 怪物も怪物で橙色の光線を隙あらば吐き出していたが、その全ては新たな絆創膏で防がれ、石化するたびにブラックの拳が叩き壊していた。

「てめえええええええ!!!何なんだよ!!!
 神聖なキャットファイトに男が乱入してんじゃねえですよ!!!ド畜生のケダモノがァ!」
「黙れ。」

 金切り声を上げる怪物の顔面に、ブラックはラグビーボールほどの大きさの石の塊をねじ込んだ。
 石化した巨大絆創膏だが蛇の表皮には大した傷になっていないように見える。ブラックの拳の方がよほど手ひどいダメージを与えていた。
 戦力的には間違いなくブラックの方が強いし、石化光線を直接浴びるようなミスをしなければ彼が勝つだろう。
 それでもその戦いは、見ていて気分がいいものではなかった。

(容赦ないな……。滅茶苦茶な戦い方をする。)
 縛り上げて逃げ場を無くすような状態で殴りこむということは、自身で敵の射程にその身を晒すことを意味している。文字通り捨て身の戦い方だ。
 自分が傷ついてでも、目の前の怪物を叩きのめそうと考えている。知らないものが見れば暴走状態と言っても納得するだろう。
 自分だけでどうにかする気しかない男。以前キズナブラックのことをそう評したソウジの言葉は正しかったのだと、今更ながら再認識させられた。

(気がかりではあるが……少なくとも戦えない状態ではない、ならあの怪物のことは一端彼に任せていいはずだ。だったら俺は……)
 そうしてキズナブラックに背を向け駆けだした、その先にあるのは彼の目に映ったもう1つの光景。
 黒い刀を構えた少女と、地面に倒れ伏した少女の姿だ。
 一見すると刀を持った少女がもう一人の少女を切り捨てたように見える。
 倒れ込んだ少女に駆け寄り声をかける、 高校生ほどの少女は額に脂汗を浮かべ、わずかに震えていた。

「大丈夫か!?」
「はい……」 
 大丈夫じゃないなと思った。強がりでもなく、反射的にそう答えてしまったのだろう。
 ただ、よく見てみると背中の傷はわずかに表面を斬っただけだったようで、骨や内臓にダメージが行くほどの重傷ではない。
 それでも事故や手違いで切れるような場所ではない以上、斬ったものがいるはずだ。
 ソウジが振り返った先で、同じく高校生に見える下手人は朗らかな笑みを浮かべていた。

「君が斬ったのか?」
「そうだよ。」
 なんてことないかのように、あっさりと少女は答えた。
 手にした黒い刀、その切っ先からぽたりと赤い液体が滴り落ちる。

「でも勘違いしないでね。襲ったのはそっちの子だよ。私は抵抗しただけ。」
「抵抗するなら斬れるのは君につかみかかったり反撃を喰らう時に傷つく箇所……腕や肩じゃないのか?
 少なくとも背中を切る様な状況で正当防衛が成立するとは思えないけどね。」
「……それもそうだね。そう言われると反論する場所がないね。
 困ったなぁ、本当に襲われたのは私なんだけどなぁ~。」

 灰色の髪を靡かせる少女は悪戯っぽい笑みを浮かべ、わざとらしく刀を鳴らす。
 言っていることが事実なのか嘘なのか、ソウジには知る術がない。
 ただなんとなく、彼女の発言は嘘じゃないように思えた。
 ソウジのすぐそばにいる傷ついた少女が何一つ反論していないことも、そう考える理由だったのかもしれない。

「よしんば君の言う事が事実だとしてだ。」
 その上で、ソウジはガブリカリバーを抜いた。切っ先を灰髪の少女――柊真昼へと向けて。

「君は躊躇いなく人を切れるってことだよな。」
「そうね。」
 その質問に答えるように、真昼は黒い刀を強く振り下ろす。
 素人目には空を切っただけにしか見えない、子供がおもちゃの剣を振り回したかのような動作だ。素振りとさえ呼べないだろう。
 たったそれだけの動きを前に、生みだされた黒い斬撃がアスファルトを粉々に斬り裂き、地割れの様な溝を生み出しながらソウジともう一人の少女――亀井美嘉へと迫る。
 想像外の威力に鳥肌が立ち冷汗が垂れる。そうした生理現象とほぼ同じタイミングで、反射的にソウジはガブリボルバーの引き金を引いていた。
 長年の戦いにより培った経験によるものだ。もしここに居るソウジが戦いの素人であればこの一撃で死んでいただろう。

『ガブリンチョ!ザクトール!!』
「ッ……!キョウリュウチェンジ!」
 纏うは斬撃の獣電竜が戦闘装束。斬撃の勇者キョウリュウグリーン。変身の勢いをそのままに、迫る斬撃へとガブリカリバーを横薙ぎに振り切った。
 変身前の剣劇とはケタ外れの威力を誇るその一閃が、真昼が起こした黒い一撃とぶつかり合う。
 躱すという選択肢はなかった、そうすれば隣でうずくまる少女が真っ二つになっていたことは確実だ。
 彼女が殺し合いに乗っていない人物かは分からないが、それでも見殺しにしては戦隊の仲間に顔向けできない。

 (重い!変身もしていない女の……あんな軽い振りでこの威力か!)
 体をねじり力を加え刃を振り切る、そうまでしてやっと黒い一撃は砕けて消えた。
 その一撃は嫌に重く、冷たかった。ただの斬撃ではなく、別種の呪いの様な何かが籠っていたのかもしれない。
 マスクの奥で目を細めるソウジを前に、真昼は感心したように目を見開いていた。どことなく楽し気に見えるのはソウジの気のせいではないだろう。

「今のを防ぐのね。
 それも仮面ライダーってやつかしら?」
「仮面ライダーのことを知っているのか。……まあルルーシュが放送でいろいろ言っていたからな。
 残念ながら俺は違う。
 ルルーシュに取り入るためにベルトを集めているのか?そういうタイプには見えないけど。」
「あんな男には興味ないわ。口先だけは達者だけど大して気にするものじゃない。ジンガの方がよっぽど面倒よ。
 質問に答えるなら、単なる興味かな。この会場には私の知らない力が色々あるみたいだし。」
 くつくつと笑いながら、真昼はどこか恨めし気に遠くを見ていた。
 ジンガという名はソウジにも覚えがある。道外流牙の言っていた危険人物。闇に堕ちた魔戒騎士。
 この数時間で奴と出会い、何か手痛い扱いを受けたのかもしれない。

(それだけならいいんだがな。)
 嫌な予感がする。というよりも、この女の強さがこの程度で終わるとは思えない。
 そしてその予感は、真昼が取り出したアイテムをもって確定する。
 機械的な金色のバックルと、分厚い装丁の小さな本。
 その名を、ドゥームズドライバーバックルとオムニフォースワンダーライドブック。

「私も変身できるから。気になったのよ。」
「……悪い冗談だ。」
 真昼の言葉に、マスクの奥で苦虫を嚙み潰したような顔を浮かべざるを得なかった。
 生身でアスファルトを斬りソウジを変身させるような女が、仮面ライダーへと変身する。
 鬼に金棒という言葉をソウジは否が応にも思い出させられたが、その金棒が向けられた先は自分なのだ。
 体をこわばらせるソウジの前で、真昼はドライバーを装着し、ライドブックをベルトへと装填した。

「へんし……」 
 本を押し込み、起動する。
 その動作を終えるより前に、ソウジと真昼に割って入るように人間大の影が吹き飛ばされてきた。
 剣呑な空気が緩み、真昼もソウジも美嘉も飛び込んだ者へと視線を移す。

「いったぁ~~~。滅茶苦茶しますねあの野郎!!」
 崩れた瓦礫を払いのけ、その影は立ち上がる。中学生くらいの少女だ。少なくとも美嘉や真昼よりは幼いだろう。
 中学生くらいの陰気な少女は苛立たし気に歯を食いしばり、ぎょろぎょろと両目を回転させながら向かってくる影を睨みつける。

「テメェ!レディに対する扱いがなってないんじゃないですかぁ!」
「貴様の様な存在に対する扱いなど、叩き潰す以外に俺は知らん。」
 冷徹な言葉と共に、キズナブラックはソウジと真昼の前に姿を見せた。
 拳を握りしめ殺気を隠しもせずに進む姿には、仮にも仲間だというのにソウジは冷たいものを感じざるを得なかった。

「どうなっている?あの少女はさっきの怪物なのか?」
「ソウジさん。見てくれは子どもでもアイツは人間じゃない。
 柊うてなという参加者の死体を元に、グリオンとかいう奴が生み出した怪物だ。」
「なっ……。」
 絶句するソウジの隣で、倒れ込んだ少女は「……やっぱり」という言葉と共に唇を噛み締めていた。

「何か知っているのか?」
「彼女……柊うてなはともにダークマイトという参加者と戦ったんです。
 その戦いが終わった後彼女は姿を見せなかった。グリオンが現れたせいで仔細を聞くことはできなかったけど恐らく……」
「そのダークマイトとかいう奴との戦いで殺されたところを、グリオンに回収されたか。
 ウラギリスを思い出すな。……あのような連中が考えることはどいつもこいつも変わらない。」
 美嘉の答えはブラックの中の何かを刺激したらしく、一層強く拳を握り締めうてなへと歩を進める。
 刺すような殺気が空間を支配する中、当のうてなは立ち上がりため息を1つつくと、虫でも見るような不快感を露に灯悟を睨んだ。

「めんどくさいですね……。
 男もいるけどもういいや、一片全員抑えてから考えるとしましょう。」
「貴様ぁ!!!」
 怒りに任せた拳がうてなの顔面目掛けて振るわれる。
 冥黒うてなが権能(スキル)を起動するのは、それよりずっと速かった。
 うてなはにたりと笑う。これから起こることが楽しくて仕方が無いように。
 無邪気な笑みを浮かべて言った。
 ――無限の邪気を込めて告げた。

「宝具解放 『開演の刻は来たれり、此処に万雷の喝采を(ファースト・フォリオ)』。」

 キズナブラックの拳はうてなに直撃する寸前で止まり、そのままキズナブラックは何やらうめき声のようなものを上げその場に跪く。
 変化があったのは彼だけではない。柊真昼も亀井美嘉も顔を覆い、声にならない声を上げて倒れこんでいた。
「何を……」
 そうソウジが言葉にするよりも早く、ソウジの頭の中に映像が流れ込んでくる。
          ・・・・・・・・・・・・・・・・
 それが自身の記憶、あるいはこの場にいる他の者の記憶だということに気づくのに、そう時間はかからなかった。

「丁寧な執筆は期待しないでくださいよ。ボクは作家なんかじゃないので、雑に全員開帳(ひら)いて改稿(いじ)って心神喪失(いたぶ)ってあげます。」

 冥黒うてなが開帳するは、英国が誇る劇作家の宝具。
 他者の精神に働きかけ、脚本(じんせい)を閲覧(たいけん)する。
 本来はいくつかの制約が必要な能力だが、ソードスキル化したことによる緩和に冥黒うてなの錬金術による変質も相まって、脚本の舞台は周囲一帯を覆う。
 柊真昼も、亀井美嘉も、浅垣灯悟も、立風館ソウジも飲み込んで。
 その全員の記憶、全員の半生、そして全員の悲劇(トラウマ)を彼らは閲覧させられた。

 演目名:柊真昼    副題:生まれついた怪物の悲恋物語
 演目名:亀井美嘉   副題:善を喪った悪霊の喜劇
 演目名:浅垣灯悟   副題:開いた孔を塞ぐ絆はどこにもない
 演目名:立風館ソウジ 副題:家族を切り裂いた斬撃

                ・・・・・・・・
 瞬間、4人の脳内に溢れ出した。存在してしまった記憶。

 その光景にわずかでもできたのは、立風館ソウジのみだった。
 最初に限界を迎えたのは誰だったか。
 他の三人が顔を引きつらせ、心が砕けたような叫びをあげたのはほとんど同時だった。

「許さない!許さない!!!オマエだけは絶対に!!!!お前たちだけは!!!!!」
「やめて!やめて!やめてよ!やめてってば!!!ねえ!!!!!誰か!ねえ誰か聞いてよ!!」
「痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!なんで迎えに来てくれないの!!なんで助けてくれないの!!!!」

「なんだよこれは……」
 白目をむいて叫ぶ3人ほどでなくとも、ガブリカリバーを支えに姿勢保ったキョウリュウグリーンもまた流れてくる情報に頭を抱えて顔を引きつらせる。
 濁流のように流れる4人分の記憶。楽しい経験や幸福な記憶は極力削られ、胸を掻き毟りたくなるような辛い記憶とそれを引き立たせる思い出だけがショート動画でも見るように淡々と流れゆく。

 ソウジは見た。

 柊真昼の過去を。

 亀井美嘉の過去を。

 キズナブラック――浅垣灯悟の過去を。

「幻覚……じゃないよな。」
「勿論違いますよキョウリュウグリーン。
 アレは皆々様の物語。酸いも甘いも飲みほして、なおカップの底に溜まり続ける淀んだ記憶(トラウマ)。
 まあ貴方はキョウリュウジャーやトリンの影響もあってわだかまりは殆ど払拭してしまったようですが、他のお三方はそうはいかない。
 しかし残念です、この場にいるのがグリーンではなくピンクかヴァイオレットなら最高でしたが。」

 何故その2人と言いかけて気づいた。女性だからだ。
 うてながそんなことを言った理由については早々に考えるのを止めた、考えても気持ちいい結論には辿り着かないことは目に見えている。
 不快感を露にするソウジに対し、うてなは下卑た笑みを向けて心底楽し気に口を開いた。

「感想を聞かせてくださいな。
 貴方も見たんでしょう?こいつらの記憶。
 ボクとしては女の子の悲鳴が聞ければ満足ですけれど、せっかくの演劇です。ケラケラ笑って感想を語り合う相手がいないとつまらないでしょう?」
「……何がおかしい?感想だと?
 この光景を見てお前はそんなことが言えるのか?」

 怒気が籠り口調が荒くなる。
 ソウジのその様でさえうてなにとっては愉快な演出でしかないように、ニタニタと気色の悪い笑みを浮かべた。

「言えるに決まってるじゃないですかぁ!
 ほらほら、言ってみなさいよ。ゴシップ記事を見て笑うのとおんなじですよ!
 亀井美嘉の顔が作り物の上、仲良しのオトモダチと仲たがいしたまんまなこととか!
 浅垣灯悟が大事な大事なお仲間を助けたい助けたいってわんわん泣いていたのに、元の世界どころかこの会場でも無様に死なせたこととか!
 柊真昼に至っては生まれから今に至るまで全てに救いようがねえでしょう!これが笑えなくてなんだというんです?」
「…………下種め。」

 鬼の悲劇。人の悲劇。戦士の悲劇。
 そのすべてを舐めとるように笑う怪物を前に、 この女に殺意を向けたキズナブラックの気持ちはっきりわかった。
 ブラック達が悲鳴を上げるのが、突き付けられた記憶で心が傷つく様が、たまらなく心地いいという腐った欲望を隠そうともしていない。
 感情を収取するために怒らせたり悲しませたりするデーボモンスターとやっていることは同じだが、その歪み具合はソウジの知るどのモンスターよりも最悪であり、不快だ。

「……他人の過去についてあれこれ語るほど、落ちぶれたつもりはない。
 代わりにアンタの感想を言ってやるよ。これまで色々な奴と戦ってきたが。アンタより酷い奴には会ったことがない。」
「……あぁ?デーボモンスターとかいうゴミどもとでも比べたのか?
 グリオン様が生み出した人造人間たるこのボクを、億年かけても星1つ滅ぼせねえ劣等生物と比べんじゃねえよボケ!!!」

 癪に障ったのか、顔を粘土をこねたようにぐしゃぐしゃに歪めたうてなは、蛇と茨の怪物――オロチマルガムプラントミクスタスへと変貌する。
 怪物の足元からこれ見よがしに棘の生えた茨が無数伸びた、その全てを切り伏せながらソウジは倒れこむ他の三人を一瞬だけ視線を落とした。

 3人とも、大粒の涙を流して泣いていた。
 冥黒うてなはきっとこの声の正体を、怨嗟と悲嘆と答えるだろう。
 だがソウジには彼らの感情がそんな単純なものには思えない。
 誰かに手を伸ばすような、誰かに声を届けようとしているような必死さが伝わってくるように思えてならなかった。



110:想い出がいっぱい 投下順 111:鈍色の戦争―すべては今モノクロームの中
103:不可逆廃棄物 マイ 時系列順
071:空と虚④ ナラティブ 柊真昼
076:戦隊グリーンと闇落ちブラック キズナブラック
立風館ソウジ
094:亀井美嘉:ライトニング/大河くるみ:リオリジン 亀井美嘉
冥黒うてな
055:悲しみが終わる場所とはどこか 激怒戦騎のドゴルド

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