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  • 特別編『償いの先に待つ未来』

創作女児小学生ズ@wiki

特別編『償いの先に待つ未来』

最終更新:2020年04月19日 22:16

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コトノハ 特別編『償いの先に待つ未来』



目が覚めると、私はベッドの上に横たわっていた。布団を跳ね除けるように起き上がると、いつの間にか知らない誰かの部屋に居た。

「あれ......此処、何処だ?」

人が一人で生活するには十分な広さの部屋。ベッドの横には机があって、クローゼットには何処かで見たことのある黒い上着が掛かっている。私は立ち上がり、部屋の外に出てみた。

「誰も居ない..........」

しばらく適当に部屋の中を探索していると、私はふとあるものに目が留まった。一見ガラスのようにも見えるけど、部屋の中にあるものが全てはっきり写り込んでいる一枚の板。私がその板に近づくと、私の姿もそこに写し出された。

「.................あ」

毛先が跳ねた白い髪。不気味に光る赤い瞳。さっき誰かの部屋で見た、黒い上着を着ている。

その姿を見て、私は思い出した。自分が誰なのか、そして今まで何をしていたのかを。


私の名は、音羽 初。いや、正確には、同じ名前の人間が抱いていた“恐れ”そのもの。その人間は私を........“恐れ”を受け入れることで、私が消滅する運命を変えてくれたんだ。


「そっか..........だから私は、今もこうして生きてるんだ................」

『その通りだ、もう一人の音羽 初よ。』

突然、誰も居ない筈の部屋に自分じゃない誰かの声が響き渡った。

「!!だ、誰だよ!」

『誰でもない。強いて言うなら、お前に力を貸す者といったところか。』

「........よく分かんないけど、敵じゃないんだよね?」

『ああ。お前に再び機会を与える為に来た。お前が犯した罪、それを完全に償うことが出来る機会をな。』

「私が、犯した罪..........」

........そうだ。私は自分の目的の為に、あいつの.......初の友達を沢山傷つけた。あいつは物凄く怒って、何度も戦うことになった。だけど、最後にはあいつに許されて、私は消えることなく生き残ったんだった。

『本来ならば、お前は今頃存在そのものが消えている筈だった。だが、未来は書き換わり......お前はこの鏡の世界に封じられるだけで済んだのだ。』

「鏡の世界?」

そう言われて辺りを見回すと、目に入った文字全てが鏡写しのように反転していた。

『お前は許された。この鏡の世界で、自分の行いを十分反省出来た筈だ。』

「.........うん、正直めちゃくちゃ反省してる。何であんなやり方したんだろうって。」

『その意思が本物であることは私も認めよう。だが、全ての罪を許されるには、お前が傷つけた者達にもその意思を見せなければならない。彼らがお前を許した時、私はお前に新たな力を授けることを約束しよう。』

「新たな、力.........?」

『未来を書き換える力だ。お前が消滅する未来を音羽 初が変えてみせたように......お前も、誰かが危機に晒される未来を変えてみせろ。』

私に語りかけてくるその声は、次第に遠くなっていった。

「お、おい!待てよ.....ッ!?」

すると、突然私の手に眩しく光るものが現れた。やがて光が収まると、私の手の中には銀色の機械が握られていた。

「これって........マイクか?あいつが持ってたやつに似てる気が..........」

でも、まだ力は使えないらしい。私はマイクをポケットに突っ込み、さっき言われた言葉の通り初のクラスメイトに謝りに行くことに決めた。

「でも、どうすりゃ良いのさ?この鏡の世界にあいつらが居るわけが.............」

そう言いながら再び鏡を見ると、いつの間にか私じゃない誰かの姿が写り込んでいた。

「!あいつ.......!」

金色の瞳、黒いジャケット.......茶色く短い髪の中に、私の髪色と同じ色をした白い毛が混ざっている。私を受け入れて、真の力に目覚めた、音羽 初の姿だった。

「初!ねえ、見えてる!?私だよ!」

私は鏡を揺らして叫んだ。でも、初には私の声も姿も届いていないらしく、じっと此方を覗き込みながら前髪を整えている。

「くそっ、どうすりゃ良いんだよ!初が居てくれればどうにかなりそうなのに!」

.........いや、待てよ?

「そういや、私......力ならもう持ってたよな........鏡相手に通じるか分かんないけど、やってみるか。」

私は目を閉じて、深呼吸をする。そして、再び目を見開くと同時に、瞳を赤く光らせて叫んだ。

「鏡よ、二つの世界を繋げ!!」

あいつと同じ『言刃』の力。すっかり存在を忘れてたけど、こんな所で役に立つとは。

『言刃』を受けた鏡は一瞬ぐにゃりと歪み、やがて元通りになった。すると、さっきまで身嗜みを整えていた初が急に此方を凝視し始めた。

「.......え、えええ!?」

「初!こっち見えてる?声聞こえてる?」

「み、見えてるよ!何で君が鏡の中に!?」

「良かった良かった、ちゃんと通じたみたいだね。久しぶり!」


.................................


........................................................


「なるほどね......相手が誰だか分からないけど、ひとまず許して貰えたんだ。」

「うん、まぁまだ仮釈みたいな感じだけどさ。」

私が事の経緯を話すと、初は納得してくれたように頷いた。

「その.....ま、まだ私のこと、怒ってたりする.......?」

「全然、むしろ嬉しいくらいだよ。もしまた君に会えたら、今度こそ友達になりたいって思ってたから。」

「初...............」

「君が居てくれたから、私は弱い自分を変えることが出来た。だから、凄く感謝してるんだよ。」

私の髪と同じ色をした髪の一部を軽く弄りながら、初は優しく微笑んでいた。私はこんなに優しい奴に嫌がらせしていたのかと思うと、思わず自分で自分が許せなくなってくる。

「初.....私...........」

「大丈夫、ほんとにもう怒ってないから。それよりも、今は君を鏡の外に出す為に動き出さなきゃでしょ?」

「.....うんっ。あいつらにちゃんと謝って、そっちの世界に戻りたい!初....協力してくれないかな?」

「勿論、私で良ければいくらでも力になるよ。」

「やった.....!へへ、ありがとな!」

「でも、鏡の中に居る君をどうやって学校まで連れて行こうかな.......」

そうだ、鏡から出られない以上、私はこの場から動くことが出来ない。

「.....あっ、そうだ!」

「?」

「ちょっと待ってて、すぐ戻るから。」

初はそう言い残し、何処かに向かって立ち去っていった。しばらくして戻ってくると、初の手に何かが握られていた。

「何それ?」

「手鏡だよ、持ち運びが出来る鏡。私の予想が正しければ、これに私の姿を写せば........」

すると、私の目の前に四角い窓のような隙間が現れ、その向こう側に初の姿が見えた。

「おっ、写った写った。こっち見えてる?」

「うん!見えてるよ!」

「予想通りだ。鏡とか窓ガラスとか、私の姿が反射して見える場所なら君に会えるみたいだね。私がこの手鏡を持っていけば、何処にでも君を連れていけるよ。」

「おおー!初天才じゃん!」

「ふふっ。じゃあ準備も整ったしそろそろ行こっか、初......あ、今更だけどどっちも同じ名前じゃややこしいね.......」

「だったら、私が別の名前に改名するよ。初が“初め”、“始まり”なら、私は“終わり”......よし決めた。《音羽 結》、それが私の新しい名前だ!」


...............................


...........................................................


「あ、この道って......」

「うん、私と結が初めて出会った場所だよ。」

初が持つ手鏡越しに、私は外の世界を見ていた。両脇に塀や電柱が立ち並ぶ一本道の路地。此処は、前に私が初と出会い、戦った場所でもある。

「懐かしいね、つい最近のことなのに。」

「................。」

思えば、初対面の時から私は初に酷いことをしてきた。あの時は他に方法が思いつかなかったとはいえ、やっぱり何となく気まずい気持ちになる。対する初は、もう何も気にしていないかのように笑みを浮かべていた。

「....皆に謝るの、不安?」

少しばかり物思いに耽っていると、突然初がそう聞いてきた。

「えっ?あ、いや......それもちょっとあるかもだけど.......」

「大丈夫だよ、私も一緒に謝るから。結が生まれたのは、私の弱さが原因だから....私にも、君の罪を背負う責任がある。」

「そんな、初は何も悪くないよ!初の友達を傷つけたのは私なんだよ?」

「それでも、君一人の問題じゃなかったでしょ?大丈夫、私の友達は皆優しいから。ちゃんと謝れば、きっと許してくれるよ。」

私を.....“恐れ”を受け入れた人間って、こんなに強くなれるんだな。実力の話じゃない、心の問題だ。きっと私は、初に喧嘩を売ったあの時から既に心で負けていたんだろう。

「ふふ、しょぼくれるなんてらしくないよ。結にはまた笑ってほしいな、心の底から楽しそうに。」

「.....うん..........」

初は私の頭を撫でるように、鏡を指でなぞった。気のせいだろうけど、髪を撫でられるようなくすぐったい感覚を覚える。

「さ、もうすぐ学校だよ。不安なら、心の準備が出来たらで良いからね。」

「.....いや、大丈夫。私も強くなりたい......初みたいに、恐れてるものから逃げない強い心が欲しい。」

「.....分かった、じゃあ行こうか。」




「「「ええええーーーーーっ!?」」」

クラスの奴らは、皆して私の顔を見るなり驚きの声をあげた。まぁ、消えたと思ってた奴が戻ってきたんだから当然の反応だろうけど。

「....とまぁ、かくかくしかじかという訳で..........」

初が説明してくれたおかげで、皆もどうにか状況は把握したようだ。

「そっかぁ......消えずに戻って来られたんだね!」

「良かったじゃん!初ちゃんがいつも言ってたよ、結ちゃんはほんとは悪い子じゃないって!」

暁星 旭や猫珠 丸菜は、初と同じように好意的に受け入れてくれそうだった。他の皆も、困惑しながらも嫌そうな顔を浮かべてる奴らは少ないように見えた。

「皆、今日は結から言いたいことがあるんだって。ちょっとだけ聞いて貰えるかな?......結、大丈夫?」

「うん、覚悟は決めたよ。」

私は皆に向き直り、呼吸を整えた。そして。

「えっと........その........み、皆のこと傷つけたり、嫌がるようなこと言ったりして..........本当にごめんなさい!」

深々と頭を下げ、私は大きな声で謝った。皆からの返答が返ってくるまで、ひたすら頭を下げたまま待ち続ける。

「......私からも、ごめんなさい。あんな事が起きたのには、私にも責任があるから.....」

「.....初ちゃん.........」

しんと静まり返る教室。一秒一秒がとても長いように感じてしまう。どんな返答でも受け止める、そう覚悟を決めるように私は唇を噛み締めた。


「............私は良いよ、もう気にしてないから。」

静寂を切り裂いたのは、虹富 玲亜だった。「顔を上げて」と言われ、ゆっくり顔を上げると、玲亜は鏡の向こうで穏やかな表情を浮かべていた。

「結ちゃん、だっけ。あなたが本当に心から反省してるなら、私はこれ以上責めたりしない。何せ、初ちゃんの分身なんだから、ほんとに根っからの悪い子だとは思えないし。」

「...........」

「あたしも玲亜ちゃんと同じ意見だよ、結ちゃん!」

今度は旭が、私が居る鏡を覗き込む。

「結ちゃんの事情は初ちゃんから聞いてたし、それでもあのやり方は間違ってたと思う....だけど、こうしてちゃんと謝ってくれたならもう大丈夫だよ♪」

「...............っ」

「私も許すよ、結!」

「だいじょぶだいじょぶ!気にしないで!」

「仲直りしよう、結ちゃん....♪」

鳳 有葉、慶光院 九、冬実 雪乃.........初のクラスメイトが、次々と私に声をかけてくれた。

「皆..............」

「ありがとう、皆。これで結も鏡の中から出られ...............」


.........................。


何も、起こらない。さっき手に入れたマイクも、銀一色のまま何も変化しない。

「あ、あれ?何で?」

「おかしいな、結はちゃんと皆に謝った筈なのに.....」

初が首を傾げていると、突然怒りを帯びた低い声が響いた。



「.......全員が全員、お前を許すと思ってんじゃねえよ。」



声の主は、水無月 美奈だった。さっきから一言も喋らずに教室の奥に居たけど、やっぱりこいつだけは許してくれないだろうなとは薄々予想していた。私が襲った二人目のクラスメイト....綾川 久乱が、美奈にとって特別な存在だということは、私も十分知っていたから。

「みっちゃん.........」

「お前は久乱を傷つけた。そんな奴を、アタシが簡単に許すと思うか?」

ギロリと鋭い視線で此方を睨み付ける美奈。そのあまりの迫力に、また教室の雰囲気が重くなる。

「..........わ、私は......もう気にしてないから.........」

「お前が気にしてなくてもアタシは気に食わねえんだよ。」

久乱を黙らせ、拳をグッと握り固めながらツカツカと此方に歩み寄る美奈。すると、それを制するように初が立ち塞がった。

「待ってよ、みっちゃん......確かにみっちゃんの言い分も分かるけど、結はもう十分反省してるでしょ?」

「退け初。邪魔するならお前だろうと許さねえぞ。」

「前は暴走した結を助けてくれたじゃん、なのにどうして.....!」

「あの時はお前を手助けしただけだ、こいつを許したとは一言も言ってねえ。」

「....どうしても、許せないって言うの......?」

「ああ。久乱に手ぇ出した奴は誰であろうとブッ潰す。」

「.................分かった。」

初は静かに呟くと、ゆっくりと腕を広げて美奈の目を真っ直ぐに見つめた。

「.....何の真似だ?」

「言ったでしょ、結が皆に迷惑かけたのは私にも責任があるって。だから.....私がその責任を取る。」

「は?」

「結の代わりに、私がみっちゃんの相手になるって言ってるの。どうしても結を許せないなら、その気が済むまで私を殴ってよ。」

完全に覚悟を決めた初の言葉に、教室が再び騒めきだす。私は固唾を飲みながら、美奈の反応を伺っていた。

「.....お前、本気かよ..........」

「本気だよ。さっき約束したんだ、この前のことにちゃんとケリをつけて、結を鏡の中から救い出すって。」

「.................ッ、ああそうかい.....それでお前らの気が済むって言うなら、遠慮は要らねぇなッ!!!」

美奈は拳を握り直し、床を蹴って初に殴りかかった。初は一歩も引くことなく、美奈の拳をその身で受け止めようとしていた。


「............やめろ.....................」


思わず、声が漏れる。けど、蚊の羽ばたきよりもか細い声ではあいつに聞こえない。


「ハァアアアアアアアアアアアアッッ!!!!!」

初の顔面目掛けて振り下ろされる拳。まるでスローモーションのようにも見えるけど、あれを喰らえば初は..........





そんなの、駄目だ。自分を救ってくれた初が傷つくところなんて見たくない。


初は私の未来を変えた。だから、今度は私の番だ。


私が.........初の未来を変えるんだ!!!!!!



「やぁあああああああめぇぇえええええええええええええええええええろおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおッッッッッ!!!!!!!!!!!!!」


瞳が赤く、熱く輝く。その瞬間、私と初を隔てる鏡が粉々に割れた。私はその隙を逃さず、必死に腕を伸ばし掌を広げた。


「何っ......だ......!?」

「これは.........!?」

教室に満ち溢れる赤い光に、美奈も、初も、その場に居る全員が目を覆う。その光を掻き分け、私が伸ばした掌は、美奈が振り下ろそうとした拳をしっかりと掴んでいた。

「てめぇ.......ッ!?」

「...........へへ..........脱出成功、ってね.........」

机の上には、割れた手鏡の破片が散乱している。足は確かに床に着き、もう片方の手にはマゼンタ色に変わったマイクが握られていた。

「結........!!」

「ありがとね、初........私みたいな奴でも、必死に庇ってくれてさ。」

驚く初に視線を向け、私はニッと笑ってみせた。


『もう一人の音羽 初。.....いや、今は音羽 結と呼んだ方が良いか。』

突然、頭の中にさっきの声が響く。

「何だよ、急に。」

『よくやった。お前は我が力の一端....《歪咄-アスタロス・テイル》の力を発現させ、音羽 初の未来を変えた。』

「.....じゃあ、これで私はほんとに許されたってこと?」

『事実上はな。だが、その力を使いこなしてこそ、お前は更なる未来に踏み出せる。さぁ行け、今こそお前の新たな力を試す時だ。』

「................分かったよ、やってやろーじゃん。」

私がそう返事すると、声の主はもう何も答えなかった。結局誰か分からなかったけど、私はようやく許されたんだ。


「さっきから誰と喋ってんだコラァッ!!」

美奈は私に掴まれていた手を勢いよく振り解くと、忌々しげにギリッと歯軋りした。

「ようやくお出ましか、ニセモノ野郎.......ブッ潰してやるよ!!!」

「.......やってみなよ......私ももう逃げない、自分の罪から!!」

そう叫びながら、私は手に持ったマイク『歪咄』を構えた。

「オラァッ!!」

美奈は私に標的を変え、思い切り殴りかかってきた。

「《加速符号・改斬-アクセルコード・カイザン-》!!」

『歪咄』に向かって叫んだ瞬間、時間がピタリと止まった....ように見えた。実際には、これは『歪咄』の力で見えている未来視のようなものだ。周りには見えないだろうけど、私の目には美奈が繰り出してくる攻撃の挙動が既に見えている。このまま突っ立っていれば、私は美奈に殴り飛ばされることになるだろう。

「そうはいくか、っと!」

私は身を翻し、美奈の攻撃を回避した。

「なっ!この野郎!!」

再び繰り出される拳。だけど、私の前では無意味だった。

「ほっ、はっ!おっと!」

右、左、ストレート。次々繰り出される攻撃を、私はひたすら躱し続けた。攻撃パターンが手に取るように分かるおかげで、美奈の拳は擦りもしない。

「てめぇ!!何が逃げないだ、ちょこまかちょこまか避けやがって!!」

「別にお前のパンチから逃げないとは言ってないじゃん、どう来るか分かってる攻撃をわざわざ喰らう奴が居る?」

「チッ......!ならせめてお前も攻撃してきやがれ!」

「それは........出来ないな。」

「....ハァ......?」

私は『歪咄』を下げると、美奈に向かって頭を下げた。

「.....ほんとにごめん、久乱を傷つけて。」

「........だから、そう簡単に許されると......」

「思わないよ。だから償うんだ、私の犯した罪を。」

再び頭を上げ、『歪咄』を見つめながら私は言葉を続ける。

「私は皆を傷つけた、その事実はもう変えられない。だけど.....これから先の未来なら変えることが出来る。初や、初の友達を傷つけた今までの罪を反省して、償って、次は絶対同じ失敗を繰り返さないようにする。そうすれば、この先きっと......皆に、もっと良い未来を見せてあげられる気がするんだ。」

未来を予測し、書き変える力。それが私の加速符号。初や皆の未来を変えることが出来たら、過去の罪も少しは償える。今まで皆を傷つけてしまった力で、今度は皆を助けたい。それが、私の出した答えだ。

「...........彼女の言う通りですよ、美奈さん。」

美奈の方に、久乱が歩み寄ってきた。

「久乱..........」

「私も過去に、似たようなことを音羽さんから教わりました。少しずつでも、罪は償える.....彼女にも、それが出来ると私は思います。」

「............................」

久乱は黒い長髪を揺らし、今度は私の方に向かってきた。

「音羽....結さん。私も貴女を許します。その代わり.....貴女の言う、より良い未来を....いつか見せて下さい。もう二度と、誰も悲しまなくて良いように..............」

「........分かった。約束する。」

私が頷くと、久乱は薄らと笑みを浮かべた。

「久乱ちゃんはああ言ってるけど、みっちゃんはどうするの?」

「う、うるせえな......誰に何言われようと、アタシはまだ許さねえぞ。.....その.....今後次第だ、今後次第!」

「....ありがとう、みっちゃん。みっちゃんならきっとそう言ってくれると思ったよ。」

「初......だからあんなに肝が座ってやがったのか.......ほんとに殴っちまうとこだったぞ、バカ野郎.....」

「さぁ、どうかなぁ....みっちゃんは優しいから。」

「なっ!?きゅ、急に褒めても何も出ねーからな!!」

「あははっ、みっちゃん照れてるー!」

「照れてねえ!!!」

さっきとうって変わり、明るい笑い声に包まれる教室。色々あったけど、私の望み通りに事は運んだみたいだ。まずは一つ、未来を変えられた。そう思いながら、私は『歪咄』をポケットに仕舞い込んだ。

「結。」

「!」

名前を呼ばれ、ふと顔を上げると、初が私の目の前に手を差し伸べていた。



「......おかえり、私。」


あの時と同じ、初の言葉と笑顔。だけど、初の周りには他の笑顔も並んでいた。私の罪を許し、友達として受け入れてくれた、クラスの皆の笑顔が。

「......へへ」

それを見て、私の顔にも思わず笑みが溢れた。ズボンで軽く手を拭いて、差し出された手を握り返す。



そして、私もあの時と同じ言葉を、今度は初だけでなく、皆に返した。





「....ただいま、私!皆!」






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