(猫丸先輩と私)
更新日:2020/03/27 Fri 22:47:08
「げぇぇ!今日の給食キノコのスープ?!」
校庭で悲鳴をあげたのは、給食の献立を握りしめた猫珠丸菜先輩だ。
「せんぱーい!おはよう!」
「あ、うん。おはようリリちゃん」
私が挨拶してもこんな感じ、相当ショックなんだろうなぁ。
「先輩、キノコ嫌いだもんね」
「え、なんで知ってるの?」
「さっき大きな声で叫んでたよ?」
「え、私そんなに大きな声出してた?」
猫丸先輩は慌てて口を押さえた。
「あはは!もう遅いって!オムライスも出るから、それでプラマイゼロにしようよ!」
「うん、まぁそっかぁ」
でも苦手なんだよなぁとぶつぶつ言うのを聞きながら、私達は下駄箱の方まで向かったのだった。
校庭で悲鳴をあげたのは、給食の献立を握りしめた猫珠丸菜先輩だ。
「せんぱーい!おはよう!」
「あ、うん。おはようリリちゃん」
私が挨拶してもこんな感じ、相当ショックなんだろうなぁ。
「先輩、キノコ嫌いだもんね」
「え、なんで知ってるの?」
「さっき大きな声で叫んでたよ?」
「え、私そんなに大きな声出してた?」
猫丸先輩は慌てて口を押さえた。
「あはは!もう遅いって!オムライスも出るから、それでプラマイゼロにしようよ!」
「うん、まぁそっかぁ」
でも苦手なんだよなぁとぶつぶつ言うのを聞きながら、私達は下駄箱の方まで向かったのだった。
「りーり!」
「一緒に帰ろ!」
下校中の私の背中を叩いたのは、仲の良い友達のメリー・メイソンと毛利萌だった。
「あ、メメ!モモ!いいよ♪」
私達は取り留めの無い話をしながら帰り道を歩く。
「そういや、今日はミミいなかったねぇ」
とメメ
「心配だね、風邪かな?」
とモモ
「え、そうなの?そう言えば今日見なかった……お見舞いに行こうかな?」
ミミと言うのは、私の近所にすんでいる女の子だ。賢くて色んな事を教えてくれるお姉さんのような存在だ。
メメとモモが、顔を見合わせて笑った気がした。
「じゃあ行こう、今すぐ行こう」
「え、でもランドセル置いてからの方が……」
「そんなのいいんだよ!早く行かなきゃいけないんだから!」
ぐいぐい迫ってくる二人。なんだかいつもと違う……怖い。
そのとき、道を曲がる女の子が目に入った。
「あ、ごめん。用事を思い出したから!さきにいってて!」
メメとモモが何か後ろで叫んでいるが、私は聞こえないフリをして駆け出した。
「一緒に帰ろ!」
下校中の私の背中を叩いたのは、仲の良い友達のメリー・メイソンと毛利萌だった。
「あ、メメ!モモ!いいよ♪」
私達は取り留めの無い話をしながら帰り道を歩く。
「そういや、今日はミミいなかったねぇ」
とメメ
「心配だね、風邪かな?」
とモモ
「え、そうなの?そう言えば今日見なかった……お見舞いに行こうかな?」
ミミと言うのは、私の近所にすんでいる女の子だ。賢くて色んな事を教えてくれるお姉さんのような存在だ。
メメとモモが、顔を見合わせて笑った気がした。
「じゃあ行こう、今すぐ行こう」
「え、でもランドセル置いてからの方が……」
「そんなのいいんだよ!早く行かなきゃいけないんだから!」
ぐいぐい迫ってくる二人。なんだかいつもと違う……怖い。
そのとき、道を曲がる女の子が目に入った。
「あ、ごめん。用事を思い出したから!さきにいってて!」
メメとモモが何か後ろで叫んでいるが、私は聞こえないフリをして駆け出した。
「はぇ~そんな事があったんだ」
追い付いてきた私の事情を聞いた猫丸先輩は、分かったような分かってないような声で言った。
「なんだかいつもの二人じゃないみたいで、怖かったよ……」
「なんか事情があったのかもね……?まあその二人の事あんまり知らないけど」
猫丸先輩は私の足に合わせて歩いてくれた。気遣ってもらえて、なんだか凄く嬉しい。
「ん?」
猫丸先輩が突然立ち止まり、それを見た私も立ち止まった。
「どうしたーーー」
「しっ!」
私は戸惑いながら猫丸先輩を見ていると、突然大地が振るえた。
「やっば!」
猫丸さんは慌てて私の手をとると、物陰に隠れた。
私は目を丸くした。さっきまで何もなかったのに、遠くに大きなロボットみたいなのが見える。
「な、何が起きたの?!あれは?!」
「あれは……」
猫丸さんは声を押さえて答えてくれた。
「あれは特鬼だ」
追い付いてきた私の事情を聞いた猫丸先輩は、分かったような分かってないような声で言った。
「なんだかいつもの二人じゃないみたいで、怖かったよ……」
「なんか事情があったのかもね……?まあその二人の事あんまり知らないけど」
猫丸先輩は私の足に合わせて歩いてくれた。気遣ってもらえて、なんだか凄く嬉しい。
「ん?」
猫丸先輩が突然立ち止まり、それを見た私も立ち止まった。
「どうしたーーー」
「しっ!」
私は戸惑いながら猫丸先輩を見ていると、突然大地が振るえた。
「やっば!」
猫丸さんは慌てて私の手をとると、物陰に隠れた。
私は目を丸くした。さっきまで何もなかったのに、遠くに大きなロボットみたいなのが見える。
「な、何が起きたの?!あれは?!」
「あれは……」
猫丸さんは声を押さえて答えてくれた。
「あれは特鬼だ」
「特鬼?」
「うん、まさかこんな所にまで来るなんて……」
と、あの優しくて面白い猫丸さんが物凄い真剣な顔をして言うので、頼もしさと恐怖を感じた。
と、そのとき、この場にいない人の声が耳に届いた。
『猫丸ちゃん聞こえる?こちらソルブレイド』
「あ、旭先輩?!」
私は驚いて声をあげた。声の主が、猫丸先輩の友達の、旭先輩の声だったからだ。
『え?誰?……もしかしてリリ?猫丸ちゃんは?』
「私もいるよ、ライジングちゃん。どうあいつ倒せそう?」
『あ、うん。大丈夫。私もソーラも絶好調なんだから!』
ライジング先輩はそう言った瞬間、強い風が吹いた。
上を見上げると、大きな大きなロボットが私の上空を飛んでいた。
「えぇぇぇぇぇぇぇ!何あれ?!何あれ?!」
あまりの非日常に、私は大声を上げてしまった。
「あはは、最初はそうなるよね」
謎に現れたロボットが、これまた謎に現れたソルブレイドなるロボットに倒されるのを見つめながら、猫丸先輩は呟いていた。
「うん、まさかこんな所にまで来るなんて……」
と、あの優しくて面白い猫丸さんが物凄い真剣な顔をして言うので、頼もしさと恐怖を感じた。
と、そのとき、この場にいない人の声が耳に届いた。
『猫丸ちゃん聞こえる?こちらソルブレイド』
「あ、旭先輩?!」
私は驚いて声をあげた。声の主が、猫丸先輩の友達の、旭先輩の声だったからだ。
『え?誰?……もしかしてリリ?猫丸ちゃんは?』
「私もいるよ、ライジングちゃん。どうあいつ倒せそう?」
『あ、うん。大丈夫。私もソーラも絶好調なんだから!』
ライジング先輩はそう言った瞬間、強い風が吹いた。
上を見上げると、大きな大きなロボットが私の上空を飛んでいた。
「えぇぇぇぇぇぇぇ!何あれ?!何あれ?!」
あまりの非日常に、私は大声を上げてしまった。
「あはは、最初はそうなるよね」
謎に現れたロボットが、これまた謎に現れたソルブレイドなるロボットに倒されるのを見つめながら、猫丸先輩は呟いていた。