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  • 第12話『昴の子』

創作女児小学生ズ@wiki

第12話『昴の子』

最終更新:2020年07月04日 18:06

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雨空の昴星 第12話『昴の子』



「うぅぅぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああッッッッッッッッ!!!!!!」

燃え滾るように赤く光る初の両眼。その輝きが増す度に、地面から炎の柱が次々と噴き出し、汚染されきった森中を焼き尽くしていく。

「初ちゃん!!うぅっ、熱い.....!」

「あいつ、やべえぞ!暴走してやがる!!」

美奈の言う通り、初はユーマの死の哀しみとアトラへの怒りで暴走していた。今まで自身の力を恐れ、出来るだけ制御してきた初だが、あの悪魔の科学者にはそんな遠慮なんか必要ない、そう判断したのだ。

「警告!!それ以上力を使えば、貴女の命も危ない!!」

「五月蝿い!!!!!!私に指図するなぁッ!!!!!!!!!」

初はそう叫ぶと、高速でアトラに接近し炎を纏った拳を振り翳した。

「だぁああぁあぁああああッッッッ!!!!!」

「フンッ!!」

アトラは、その拳を片手で受け止める。だが、そのあまりの高熱に一瞬で指先が溶け出した。

「ぐゥッ!?」

「オラァアアアアッッ!!!!」

相手が怯んだ隙を突き、初は空中で体勢を変え強烈なキックを叩き込む。アトラは大きく吹き飛び、近くの岩壁に叩きつけられた。

「ぐぉッ!!....成る程、面白い......!やはりワシの目に狂いは無かったようだな!!」

「黙れ........!!!ぶっ殺してやる!!!!!」

初の両眼が更に赤くなる。呼吸する度に、湯気のように曇った吐息が初の口から漏れ出していく。

「ヤバイて初ちゃん!!杏ちゃん、これどないすれば良えの!?」

「謝罪.....私にも分かりません、これはもう手の付けようがない.......!」

「そんな!このままじゃ初ちゃんが!!」

「クソッ!!おい初、もうやめろ!!聞こえねえのか!?」

「無駄だガキ共、此奴は既に化け物同然だ!お前達の声等、届く訳がない!」

アトラは戦いで傷付きながらも、嬉々とした表情を浮かべ嗤い声をあげた。

「このクソジジイ.....!!何でそんなに嬉しそうなんだよ!!」

「これ程の力があれば、ワシの計画に必要な七人の符号所有者の一人に相応しいからだ!!」

「....質問、貴様が先程言っていた『昴の子計画』....その実行に必要な七人の子どもというのは、符号所有者の事だったんだな。」

「その通りだ。此奴の持つ《言刃》は数ある女児符号の中でも極めて強力かつ危険な力だからな。肝心の符号所有者が臆病なせいで、その真価を発揮する機会はあまり無かったが......」

「あ゛ぁ゛あああああッッッッ!!!!!」

背後から飛びかかってきた初を往なしながら、アトラはニヤリと不気味な笑みを浮かべた。

「今の此奴は、あの時と同じ......怒りに任せて《言刃》の力のままに動く化け物だ!!」

「あの時.....?あの時って何だよ!?」

「フッ、お前達は知る筈もないか。良いだろう、教えてやる......此奴はかつて、自分の女児符号で人間を殺しているのだ。」

「なっ!?」

「嘘やろ!?」

「本当だ。一年前、ワシの部下.....『PleiaDeath』の研究者達が此奴を捕らえようとした時、此奴は怒りに身を任せて《言刃》を使い、彼らを殺害した。」

「..........嘘だ........初がそんなことするわけねえだろ!!だぁあああああああッ!!」

美奈は叫び、符号で作り出した剣でアトラに斬りかかった。しかし。

「邪魔だァッッ!!!!」

それを遮ったのは、他でもない初だった。《言刃》で生み出された突風が、美奈の身体を吹き飛ばした。

「うわっ!!何すんだよ初!?」

「こいつは私が殺す......!!余計な手を出すな!!!」

「はぁ!?何言ってんねんこんな時に!困った時は助け合いやろ!!」

「邪魔するなって言ってんだよ!!!!!!」

初が叫ぶと、何処からともなく鎖が伸びてきて旭達の身体を拘束した。

「ぐ....っ!?初ちゃん、何で.....!?」

「クハハハハハハハ!!だから言っただろう、此奴は怒りで我を忘れ、敵味方問わず攻撃する化け物と成り果てたのだ!!」

「そんな......何でだよ初...........ッ!!」

美奈の叫びは、涙声に変わっていた。対する初は、身動きを封じられた美奈達には目もくれず、再びアトラに襲いかかる。

「今度こそぶっ飛ばす!!!」

「来い、一人目の符号所有者よ!!ワシの計画を完成させる為の人柱となるが良い!!」



........................................



.....................



「初ちゃん達、大丈夫かな........」

一方、青空小では、万が一の為に学校で留守番していた初のクラスメイト達が不安の表情を浮かべていた。

「や、やっぱり、わたし達も助けに行った方が.....群鮫ちゃんも助太刀に出て行ったきり帰ってこないし.....」

「待ちなって、今行くのはマズい。」

「月那ちゃん....!でもっ、皆で行けば勝てるかもしれないじゃん!」

「丸菜ちゃんの気持ちも分かるけど、私達全員で立ち向かって下手なことするわけにもいかない。最悪全滅ってパターンもあり得なくないよ。」

「そうそう。相手の力量も分かんないってのに、脳死で突っ込むのはバカのやることだよ。」

月那に続き、古代 ナオもぶっきらぼうにそう言い捨てる。

「ナオちゃんまで.....」

「ちょ、ちょっと言い方にトゲがあるよナオちゃん!要するに、作戦が大事ってことでしょ?」

それを必死にフォローするのは、ナオの親友、天降 号姫だった。号姫に諭され、ナオは渋々押し黙る。

「.............」

クラス内が騒つく中、たった一人、玲亜だけは黙々と何か考え込んでいた。

(何だろう......この胸騒ぎ........凄く嫌な予感がする...........)

胸元でぎゅっと拳を握り固める玲亜。このクラスに居る生徒達の中で、今一番現場に駆けつけたいと考えていたのは、実は玲亜だった。

(初ちゃん........皆.......大丈夫.......?無理してない.........?出来ることなら、私もそっちに.....)

だが、月那やナオの言う通り、今初達が戦っている相手の実力を知る術はない。駆けつけたところで自分の力が役に立つのか、足手纏いにならないか.....そう考えると、なかなか動き出せずにいた。

(どうすれば........こんな時、もしみっちゃんと私の立場が逆なら.......あいつはどうしてたかな.........)

「なーに考えてんの?」

考え込む玲亜の背後から、突然誰かが声をかけてきた。

「わっ!?....って、あなたは.....!」

「やっほー。星見小学校の五年生兼青空小の五年生、光星 つなぐだよ。」

夜空の色にも似た、青味がかった黒髪のショートヘアに、尾を引いて堕ちる流れ星のような黄色のメッシュ。首には宝石のネックレスを着けた少女、光星 つなぐが玲亜の背後に立っていた。

「つなぐちゃん、どうして此処に?」

「最近変な連中が此処らで暴れてるって噂が星見小にも流れてきてね、私も一応青空小の生徒だから無関係じゃないなーって。」

「一応って.....随分呑気だな。」

「あっはは、大丈夫だよ月那ちゃん、そんないい加減な気持ちじゃないって。で、今どういう状況なの?」

「実は.......」

玲亜は、つなぐに今までのことを話した。勿論、初や旭達が戦いに行っていることも。

「ふーむ、その初ちゃんって子がまだ帰ってきてないところを見る限り.....戦いはまだ続いてそうだね。」

「やっぱり.....助けに行った方が良いよね?」

「そうだね、でも全員で行くわけにもいかないかな。これだけの人数で動けば目立って仕方ないでしょ?組織の連中が何処で見てるか分かんないしね。」

「じゃあどうするの?」

「私が、皆の力をちょっとずつ借りて一人で戦う。私の流星符号.....ああ、こっちでは女児符号だっけ。その能力を使えば、私一人で皆と同じように戦えるからさ。」

「な、何かよく分かんないけど.....とにかく、わたし達の分までつなぐちゃんが戦いに行ってくれるってこと?」

「そ、これなら効率的でしょ?」

「でも、やっぱり任せっきりも悪い気が.....」

「大丈夫大丈夫〜、私こう見えても巻き込まれる側になることが多いしさ。こういうのは慣れっこだよ。じゃ、そういうことでちょっと行ってくるわ。」

「待って!」

教室を出て行こうとするつなぐを、玲亜が呼び止めた。

「どしたの?」

「......私も行く。」

「玲亜ちゃん!?」

「おいおい、こういう時いつも一番冷静な玲亜が珍しいな?」

「..........ごめん、今日だけは私のわがままを通させて。じゃないと.....絶対後悔することになりそうな気がする。」

「.....さっき考え事してたのは、そういうことだったんだね。私のお陰で吹っ切れた?」

「分からない.....でも、此処で動くか動かないか選べって言われたら、私は迷わず動く。胸の中で渦巻くこの嫌な予感の正体を、どうしても知りたいから........」

「なるほど、分かったよ。これは止めても聞かないパターンだ、目を見りゃ分かる。」

「行こう、つなぐちゃん。もう時間がない。」

「はいはい、急かさなくても大丈夫だよ。じゃ、今度こそ行ってくるね。」

玲亜とつなぐは、クラスメイトの声援を背に受け、初達が戦う戦場へと向かった。



................................



................



「ハァー..........ハァー....................」

獣のように荒い呼吸を繰り返す初。その身体は、符号の乱用により既に限界間近まで来ていた。

「初!!もうやめろ!!死んだら二度とアタシ達と遊べなくなるんだぞ!!」

「初ちゃん!!お願い、目を覚まして!!」

美奈と旭は、身体を拘束されても尚、必死で初に呼びかけていた。が、暴走している初の耳には届く筈もなく、その叫びは虚しく消えていくだけだった。

「.....流石に、煽りすぎたか......ワシとしても此処で奴に死なれるのはマズい。」

アトラはそう呟くと、白衣のポケットからカプセルのようなものを取り出した。

「そ、それは.....!」

「女児符号を抜き取り、固形化出来るカプセルだ。今まで実験台にしてきた奴らで試した時には、符号を抜き取った瞬間被験体がショックに耐え切れず死んでしまったが......この際奴の身体はどうでも良い、《言刃》さえ抜き取れればな!」

「良いわけねえだろ!!初は死なせねえ、絶対にな!!」

「馬鹿が、此奴は殺人を犯したんだぞ?幾ら大事なお友達だろうと、人殺しをするような奴を救おうと思えるお前達の方が相当狂っていると思うがな?」

「そんなの関係ない!!初ちゃんは初ちゃんだ、あたし達の大切な友達なんだよ!!」

「だいたい、初ちゃんがそうせざるをえーへんかったのは自分らのせいやろが!!」

「.....音羽さんは.......自分の身を守ろうとしただけ......貴方達が居なければ、音羽さんが辛い思いをすることもなかった....!」

「決断.......やはり貴様らは、この世で最も存在価値のない集団だ!貴様らの存在も、貴様らのせいで繰り返されてきた負の連鎖も.....この私が《断絶》する!!」

「.............ッ」

五人の言葉に、今まで振り向きもしなかった初の顔にも思わず動揺の色が浮かぶ。

「......やれやれ、此処まで来てお友達同士の馴れ合いか。全く見苦しいものだなァ!!」

額に血管の筋を走らせ、アトラがそう叫ぶと、周りから異形化した怪物達の生き残りが集まってきた。

「!!」

「戯言の続きは地獄で言え、ガキ共!!」

アトラがバッと手を翳すと、怪物達は旭達を狙い迫ってきた。

「やべえっ、このままじゃ.....!」

「うわぁああああ!!」

狼に似た怪物が、旭の喉笛を噛み千切ろうと口を開けた、次の瞬間。


「死ねぇえええッッッ!!!!!!」


初の絶叫と共に、狼は旭の目の前で肉塊と化した。それとほぼ同時に、無数に沸いて出てきた怪物達も次々と身体を破裂させていく。

「初ちゃん......!」

「お前、助けてくれたのか.....!?」

美奈の質問には答えず、拘束も解かないまま、初は再びアトラに立ち向かっていく。

「余計な邪魔入れんじゃねえよクソがッ!!」

「チッ、まだ奴らを助ける程の理性は残っていたか.....それに、あの化け物達にだけ《言刃》が効いている。あの時に比べ、上手く力を使いこなしているようだな。」

初の攻撃を躱しつつ、そんな考察をする程の余裕がまだアトラには残っていた。

「ハァァアアアアアア.....ッ!!!!!」

ゆっくりと振り上げた片手に、炎のエネルギーを集中させる初。炎は徐々に激しさを増し、やがて初の身体よりも大きな火球へと変化した。

「危険.....!!そんな高火力の攻撃を放てば、今度こそ貴女は........!!」

杏の叫びは、燃え盛る炎の轟音に掻き消され、初の耳には届かなかった。

「音羽 初!!その攻撃を発動して、それでも生きていられたなら......この場は一度撤退してやっても良いぞ!」

「否定!その攻撃の反動に耐えられる可能性は、ほぼゼロと言っても良い!!」

「っ!!おい、よせ初!!あいつの挑発に乗るな!!」

「初ちゃん!!駄目ええええええええええっっ!!!!」


「ハァーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!」


限界にまで膨張した炎は、初の力でも維持出来ず.......とうとう、アトラ目掛けて放たれてしまった。




























「なーんて、させると思った?」


放たれた筈の炎が、空中に留まっている。いや、厳密には微妙に動いてはいるものの、まるでコマ撮り写真のようにスローモーションで動いている。

「えっ.....!?これって、九ちゃんの女児符号《静動 -ストップ•モーション-》?」

「はい消火っと。」

上空から一瞬だけ雨が降り注ぎ、火球はあっという間に鎮火した。旭の友達、雨宮 五月の女児符号《五月雨》だ。

「さーらーに、ほいっ!」

今度は、初の足元から小さな光のドームが展開し始めた。ドームが初を覆った瞬間、傷を負っていた初の身体がゆっくりと回復していく。

「この力は.....玲亜の《慈愛空間》か?」

「半分当たり、でも玲亜ちゃんが使ってるわけじゃないよ。」

初の頭上から、光と共に二人の少女が降りてきた。一人は、夜空色の髪をした星見小の生徒、光星 つなぐだ。

「つなぐちゃん!」

「やほー、間に合って良かった。便利だね〜、初ちゃんの《言羽》。途中まで走らなくても最初っからこれで瞬間移動すれば良かったわ。」

「皆、大丈夫!?」

つなぐの背後から、もう一人の少女も現れる。

「玲亜!?おまっ、留守番してるんじゃなかったのかよ!」

「ごめん、やっぱり耐えきれなくて.....初ちゃんは?無事?」

「何とかね、あと一秒遅れてたらヤバかった。」

つなぐが発動した慈愛空間の中で、初は身動きを制限されていた。

「初ちゃん!皆も待ってて、今助けるから!《女児符号・慈愛空間》!」

今度こそ、玲亜本人の慈愛空間が発動する。光のドームは初だけでなく、旭達をも覆い尽くした。

「よし、皆ちょっと動かないでねー。鎖よ斬れろ、っと。」

つなぐはその間に、旭達を縛っている鎖を《言刃》で切断した。

「おおっ、助かったぁ!おおきに!」

「いえいえー、皆無事そうで何よりだよ。」

慈愛空間の効果で脱力していく初を、玲亜はしっかりと抱き留めた。

「もう、また無茶して........心配させないでよ、ばか.........っ」

「..........ぁ.............玲亜.......私、何して.........」

初は正気に戻っていた。あの火球を放った時の反動も、咄嗟に張られた慈愛空間のお陰で最小限に済んだようだ。

「良かった....初ちゃん、さっきまで暴走してたんだよ?」

「ったく.....一時はどうなるかと思ったんだぜ?何言っても届かないしよ。」

「.......私が..........暴走...............?」

「肯定。しかし、お二人のお陰でどうにか暴走は抑えられたようです。感謝します。」

「良いよ、気にしないで。あとは....あいつをどうにかするだけだね。」

慈愛空間が消えると、つなぐはアトラと対峙した。

「何者だ、貴様.....何故他の者が持つ女児符号を使える?」

「《流星符号・ともだちの星》.....私が知ってる人が持つ女児符号なら、何でも自由に呼び出して使える能力だよ。効果はオリジナルより劣化するけど、ある程度まともには使えるから大丈夫。」

「何だと...........!?貴様、まさかワシが求める『昴の子 -プレアデスチャイルド-』なのか!?」

アトラはつなぐの言葉に今まで見せたこともないような反応を示した。

「は?何それ?まーどうでも良いや、とにかくあんたがワルモノってことは分かってるんだし.....ここでやっつけさせて貰うよ。」

つなぐがニッと笑みを浮かべると、周りに星のように煌く光が現れた。

「じゃー手始めに.....これ。」

その中でも一際輝く星につなぐが触れると、彼女の手に一振りの剣が握られた。

「あいつ、アタシの《完全武装》を!」

「ちょっと借りるよ、みっちゃんの力。はぁっ!」

つなぐは地面を蹴り、空中に飛び上がる。そして、アトラ目掛けて勢いよく剣を振り下ろした。

「チッ!!」

アトラは忌々しげに舌打ちし、その斬撃を躱す。しかし、つなぐは間髪入れずにもう一振りの剣を生み出し、アトラの腹を貫いた。

「ぐオォオオオッ!?」

「うん、良い切れ味。」

「刺しただけじゃねーか......」

「まぁまぁ。次は〜......これかな。」

つなぐが別の星に触れると、今度は紫色のミサイルが幾つも空中に生み出された。

「丸菜ちゃんの《純真の創造》だ!」

「全弾発射!」

バッ、とつなぐが手を翳すと、ミサイルはアトラに狙いを定め次々と命中していった。

「クッ....!馬鹿な、これでもオリジナルの符号所有者よりも力が半減されているというのか!?」

「ふふん、こういうのは結局気合の入れようだって。今の私は気合十分、まだまだ行くよ!」

「ま、マズい.....ッ、想定外だ....!こうなったら!」

アトラはつなぐの攻撃を躱しきると、動けない初の元へと接近した。

「やばっ!」

「せめて、此奴の力だけでも戴いていくぞ!」

先程、旭達に見せた女児符号を抜き取る特殊なカプセルを、アトラは初の身体に押し付けた。

「ぐッ!?うぁッ、ああああああああッ!?」

もがき苦しむ初。同時に、初の身体から《言刃》のエネルギーが溢れ出し、アトラが持つカプセルに吸収されていく。

「ハハハハハ......!フンッ!!」

《言刃》をカプセルに封じ込めたアトラは、初を突き飛ばすと再び身を翻して距離を取った。

「まずは一つ、女児符号《言刃》を戴いた!光星 つなぐと言ったな、お前の力もいずれ奪う.....首を洗って待っていろ!」

アトラはそう言って、ふと背後に目を向ける。そこには、悠弦に人工思考回路を抜かれて機能を停止したカレンが横たわっていた。

「.....お前にはまだ利用価値がある、今度こそワシの道具として役に立って貰うからな。」

カレンを抱き抱え、アトラは《言刃》を封じたカプセルを掲げて叫ぶ。

「移動せよ!」

すると、アトラとカレンの姿は一瞬でその場から消えた。

「.....あちゃー、逃したか。しかも初ちゃんの女児符号が抜かれるなんて.....本人が符号を使えなくなると、私も使えなくなっちゃうのが《友達の星》の弱点なんだよね。」

やれやれ、といった表情で、つなぐは首を横に振った。

「でも、ひとまず嵐は去ったね......」

「ああ....とりあえず、ってとこだな。」

「...........」

初は項垂れながら、よろよろと立ち上がった。

「初ちゃん.......?」

「.......皆...........ごめん..................私、皆に物凄く迷惑かけた............つなぐが来てくれなかったら、今頃......どうなってたか......」

意識が正気に戻るにつれ、初は暴走していた時の記憶が少しずつ蘇ってきていた。同時に、アトラが自分の過去を旭達に暴露していたことも、断片的ながら思い出していた。

「.............ラボに連れてこられた時......目が覚める前に見た悪夢の通りだ.........私はやっぱり化け物だ........人殺しの化け物なんだ.......!!」

初は髪を掻き乱し、苦しげな声で叫んだ。すかさず杏がそれを落ち着けるよう、ゆっくりと背中を摩る。

「......否定、貴女はそんな人間ではありません、落ち着いて下さい。....精神的に相当ダメージを受けているようです、少し休養を取った方が良いと思われます。」

「せや、しんどい時は寝るのが一番やって!後のことはウチらに任せて、初ちゃんはゆっくり休んで?な?」

「私が家まで連れて帰る、皆は先に戻ってて。」

「了解。私も、一度この件を本部に報告しなければなりません。それに、ユーマ....彼が死守した音羽 悠弦の脳髄も、手遅れになる前にどうにかしなければ。」

「ありがとう杏ちゃん、凄く助かったよ!その...これからも、頼りにさせて貰って良いかな.....?」

「.....勿論、皆さんの力になれることは、私にとってもこの上ない光栄です。また何かあれば駆けつけますが、一先ずはこれにて失礼します。」

杏は軽く頭を下げ、マフラーをなびかせながら飛び去っていった。

「.....行こう、初ちゃん。」

「................うん.......」

「頼んだぜ玲亜。アタシ達も一旦学校に戻ろう、皆に心配かけちまってるしな。」

初と玲亜、旭達四人もその場で解散し、アトラとの激しい戦いは一度幕を下ろした。



............................



............................................




P.D.ラボから遠く離れた、とある研究所。その外観はP.D.ラボよりも陰気臭く、周りには生物の気配すら感じられない。

その研究所内の一室、アトラは自分の研究室に戻り、先程の戦いで傷ついた身体の部位を自ら修理していた。

「驚いたな.....まさか、ワシの求めていた力を持つ者が既に存在したとは.......だが、それを逆手に取れば、『昴の子』はより完全体に近づく........!嬉しい誤算とはこの事か!!」

アトラは初から奪った《言刃》のカプセルが嵌め込まれた板のような物を掲げながら、ニヤリとほくそ笑む。

「他の無能な科学者等必要なかったな。この世に天才は一人で良い.....このワシ一人で十分だ!!クハハハハハハハハハ!!ハァーーーッハッハッハハハハハハハハ!!!」

ひとしきり笑い飛ばすと、アトラは研究室の最奥にある巨大なカプセルに目を向けた。その中には、悠弦が造ったアンドロイド、カレンが眠っている。

「『昴の子計画』.......いよいよ最終段階だ。お前には存分に活躍して貰うぞ.......ククク......」















“『昴の子』誕生までに”




“必要な《符号 -チカラ-》は、あと六つ”









続く

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