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創作女児小学生ズ@wiki

ようこそドリーメアへ

最終更新:2021年03月07日 21:47

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だれでも歓迎! 編集

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更新日:2021/03/07 Sun 21:47:10

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あなたは今、幸福か?

あなたは今、自由か? 

どれだけの人が、この言葉に「はい」と言えるのだろう

この言葉に「いいえ」と答えた人よ、気を付けよ

今、その言葉を受けて、一匹の黒鷲が降り立った

そう、あなたのすぐ後ろにーーーー



十二歳の立壁正治《タテカベ ショウジ》は、いじめを受けていた。

同級生の男子からも、女子からも受けていた。

「ショウカちゃんのお通りだー!」

「気を付けろ!掘られるぞ!」

正治は、昔から女の子になりたかった。

格好いい男と結婚し、子供を産んで、育てたいと強く願っていた。

神様が、正治の入れ物を間違えたのだ。

正治は男ではない、女として、生きたかった。

「不幸なのか?」

ふと、そんな声がふりかかる。

正治は辺りを見渡して見た。

何もいない。同級生のヤジ以外、何も聞こえない。気のせいか。

「不幸なのか、と聞いているのだけれど」 

少しイラついたような、その言葉。

正治は目を見開いた。

先程までいなかった女が、そこに立っていたのだ。

「あ、あなたは誰ですか?」

正治の全うな質問に女は答えず、周りを見わたしている。

「おい、あの人誰だ?」

「やだ~!めっちゃ綺麗なんだけど~!」

周囲のざわめきを無視し、女は言った。先程と同じ質問だ。

「君は今、不幸なのかい」

「俺は……」

次の言葉を呟いたとたん、正治の目の前は真っ暗になった。




「う、ここは?」

目が覚めると、正治は、訳の分からない場所についていた。ずり落ちた眼鏡をかけ直し、辺りを見渡す。
グミだ。辺り一面、壁から床、正治が座っている椅子等の家具までグミだらけの部屋だ。

正治が呆気に取られていると、先程の女が出てきた。
膝位まである長く赤い髪。左右で目の色が違う女。

「あんた、一体誰なんです?どうして俺を……」

女は黙って正治を観察し、言った。

「元の場所に、帰りたい?」

突然の質問に、正治は虚をつかれた。

「えっと….…」

「この数日、あなたの事を観察していたわ。今のあなたは、あたしにとって《ベガ》救うべき、存在」

女は、左右で違う色の瞳で、グローブをした手で赤毛をすいた。女は横に流れている髪を、少しだけ三つ編みにしていた。白いゴムが揺れる。

「元の場所に、帰りたい?立壁正治?」

正治は考えた。モンスターを見るかのように接する両親。暴行したり、罵倒するようになった友達、いや、同級生。そして、唯一悩みを打ち明けたのに、裏切ったあのカウンセラー……。

正治は首をふった。

「帰りたく、ない……です」

女は頷き、ここで初めて微笑んだ。

「紹介が遅れたわね、あたしはアルタイル。不幸な人間----《ベガ》を救うためにいる」

「この場所は……?」

「ここはリビング・ラビリンス。あなたが産み直される場所よ」


正治は目をぱちくりさせた。

「産み直されるって、どういう事ですか?」

「そうね……」

アルタイルはすっと部屋を横切り、ドアノブに手をかけた。(このドアも、ドアノブもグミだ。)

「見てもらえば分かるわ」

グミで出来たドアが、不思議な音を立てて開いた。

「わぁ……」

正治は目を疑った。不可思議な光景が目の前に広がっているのだ。
地面はビスケット、空はブルーベリージャムのよう。生えている草はキャンディだろうか?

「あれは……」

正治はまたもや目を疑った。
人間ではない、不可思議な生き物が、正治の目の前を横切ったのだ。
身体は頭の先から爪先の先までゼリー状、目は苺だろうか?のろのろと這っていく。喉がつっかえた正治に変わり、アクエリアスが言った。

「あれはリビング・スイーツ」

「リビング……生きたお菓子……ですか?」

「そうよ、今からあなたを、あのような姿に作り替える」

「え?!」

「嫌なの?」

アルタイルが首をかしげる。

「元の生活に、戻りたくないんでしょ」

「それは……そうですけど……」

ああ、成る程、とアルタイルは頭の中で勝手に解釈し、頷いた。

「安心して、あの姿は、本人が望んでなった姿。あの子は確か、拒食症。食べすぎて太りすぎ、ダイエットを初めて痩せ細り、不幸になっていたから助けたの。あたしは、無理やり人を変えたりしない。その人が望むからあたしが助ける。それだけよ」

アルタイルは見透かしているように口角を歪ませ、正治の耳に口を近づけ、囁いた。

「あなたが女の子になりたいなら、女の子にだってなれるわ。男の証を取るだけじゃない。本当の女の子よ。」

「本当の女の子……」

正治の心は傾いた。

「あの、普通の人間のような姿になれるんですか?あの……スライムみたいな姿じゃなくて、もっと人間らしい……」

「身体はお菓子よ。人間の姿に戻れないわけではないけれど……もっと人間らしい"型"もあるわ」

アルタイルはパッと正治から離れ、真剣な顔で言った。

「リビング・スイーツになったら、もう元には戻れない。一時的に人間界に戻る事は出来るけど、長くは入れない。親元には帰れない。それでもあなたは、女の子になりたい?良く考えな。後悔はしないように」


正治は暫し戸惑ったが、覚悟を決めた。

「いいですよ。俺、人間界に未練なんてありませんし」

「本当に、いいのね?」

正治の脳内に、一瞬あの家庭教師の顔が思い浮かぶ。正治が愛した人。女の子だったら、彼の子を産みたいと思っていた。正治が悩みを打ち明けた彼。
『気持ち悪い』
それだけ言われ、次の日から正治は虐められる事になった。
正治は目の前の女をみつめた。

「はい、大丈夫です」

アルタイルと正治は、ある場所を目指して歩いていた。
場所の名前は『廃工房ドリーメア』
数年前、とある人間達がリビング・スイーツに変えられた場所。
アルタイルはその場を見つけ、同意を得た不幸な人間を、リビング・スイーツに改造していた。

「ついたわ」

「ここが……」

アルタイルが立ち止まったのは、コンクリートで出来た建物だ。
この不思議な世界で、唯一普通の建物のようだ。
アルタイルは建物の玄関を開け、中に入っていく。
正治も続いた。
アルタイルは赤い本のような物を取りだし、見せてきた。

「どれがいいか、決めなさいな」

正治は呆気に取られた。
その本は、カタログだった。
色々な"型"の写真がある。
女の子らしい物から、男の物、先程のスライム状のゼリーのような不定形の物もある。

「あ、これ……」

正治は目を細めた。髪の長い、女の型だ。女性らしい、柔らかい括れのあるフォルム……。

「決まった?」

「は、はい……」

正治はそのページをアルタイルに見せた。

「グミのリビング・スイーツね。いいわ。早速作りましょう……あら」

アルタイルは舌打ちした。

「材料が足りないわね。取って来なくちゃ……」

その時、工房の外から大きな爆発音のような音が響いた。
正治は眼鏡をずり落としながら肩をすくませ、アルタイルは目付きを鋭くさせる。

「い、今のは?」

「先天的なリビング・スイーツよ。ずっと昔から、この場所にいた者達……。この咆哮は知性のないリビング・スイーツ……リビング・スイーツ・モンスターね」

アルタイルはツカツカと部屋から出ていく。
正治もそれを追った。

「うわ、あれは……」
正治は眼鏡をかけ直し、目を白黒させた。遠くに、大きなドラゴンのような物が見える。
大地を揺らすような咆哮を上げている。

「丁度良かったわ。フルーツが足りなかった所なの。行ってくるわね」

「え?どこにですか?」

アルタイルはドラゴンの方を指差した。

「狩りによ」

突如、アルタイルの全身が光った。

次の瞬間、アルタイルがいた場所に立っていたのは、四つの赤い角に黒い翼を生やした怪物のような"何か"だった。
正治は腰を抜かした。先程のリビング・スイーツとは違う、もっと恐ろしい、力を漂わせる"何か"。

「あんたはここで待ってなさい」

怪物は、アルタイルの声でそういうと、大きな翼を広げ、宙に舞い上がるのだった。

「ちょっとデネブ、起きなさい」

シードゥスの姿となったアルタイルは、自身の頭を軽く叩きながら、声を上げる。
何度か叩いたものの、望んだ声は聞こえず、イラついて声を荒げた。

「起きなさいったら、このデブ!」

「誰がデブだっテ!あラ、あたい寝てたノ?」

アルタイルの頭の中からひょっこりと現れたスライム状の物体……アルタイルの"トモダチ"のデネブだ。

「ええ、大分良く寝てたわよ。イビキが五月蝿くて五月蝿くて……ってそれはどうでもいいの。あいつの事について教えて」

アルタイルが前方を示す。
あのドラゴンは、まだ咆哮を上げていた。

「あれはスターフルーツドラゴンだネ、スターフルーツとドラゴンフルーツの二つの特徴を併せ持ったモンスターだヨ。種を爆弾みたいにして飛ばしてくるから、気をつけてネ」

言っている内に、ドラゴンがこちらに気づいた。

「振り落とされないでよ」

「分かってるっテ」

「グギャァァァァァァァァァ!!!!」

デネブが言い終わった瞬間、凄まじい叫び声と共に暴風が飛んできた。

「ふっ!」

アルタイルは暴風に包まれる前に高速で飛び、それを回避する。
くるりと一回転し、掌をドラゴンに向けると、掌から一気に炎が吹き出した。が、炎は暴風に煽られ、ドラゴンに届かない。

「ここからじゃ届かないか」

アルタイルは舌打ちし、翼を更に高速で羽ばたかせた。

「食らえ!」

猛スピードを出した為、ドラゴンは近付いてきたアルタイルに気が付くのが遅れた。
その股下を潜り抜け、狙いをつけ、ドラゴンの柔らかい腹に体当たりを食らわす。ただ衝突した訳ではない。炎を纏った攻撃だ。

「グァァァァァァァァァァァァァ!!!」

ドラゴンが爆発し、大量の果物が辺りに散らばる。

「大量だねェー」

「集めないと……」

ふってくる果物を眺め、呑気そうに呟くデネブに、アルタイルは促す。

「はいはイ、分かってますよっト」

デネブはそうぼやきながら、アルタイルの頭から飛び降りた。
と、デネブのスライム状の身体から光が溢れ、空に広がった果物がデネブの周りに集まる。

「どウ?」

「ありがとう、ついでにこれ、工房前まで持っていってね」

げっ、それもかヨとごねるデネブを撫でながら、アルタイルはゲストの元へと帰っていった。



正治は、呆気に取られてアルタイルを見ていた。

「なに?」

「あ、いや」

アルタイルは自分の姿に気づき、成る程、とため息を漏らす。

「この姿が怖いのか」

アルタイルの身体が光を放ち、人間の姿に戻る。

「これでどう?少しは話しやすくなった?」

膝辺りまで伸びた赤毛の女が、正治を見下ろす。

「か……」

正治は立ち上がり、アルタイルの手を握り、感情に乗せて言葉を放つ。

「格好いい……!!!」

「な、なに?」

きっと恐れられていると思っていた為、アルタイルは戸惑った。
正治が、目を輝かせてこちらを見ていた。

「どうやってやったんですか!凄いです!炎がばぁぁぁぁって出て、ドラゴンやっつけて、フルーツがドバって!かっこよくて、俺……俺……」

「ちょっ、ちょっと待ちなさい」

アルタイルは戸惑い、背中から翼を出し、距離を取る。
アルタイルと正治の手が離れた。

「あーあ、照れちゃってまァ」

そんなアルタイルに呆れて、デネブが赤毛から飛び出てきた。

「あんタ、今日のお客さン?」

「お客さん?えっと、あんたは?」

正治は、行きなり現れた半透明のスライムのような物体を見つめる。
スライムの真ん中が波打ち、そこに顔とアホ毛のような触覚のような物が生えてくる。
ピョコリ、と猫のような耳が生えて完成のようだ。

「あたいはカタカナロリ細胞って言うのサ!アルタイルからはデネブって呼ばれてるヨ!」

デネブことカタカナロリ細胞の身体の横側が波打ち、大きな手が出てくる。
その手が正治の手を取って、握手する。

「あ、よろしくお願いします……」

アルタイルはその様子を、髪をすきながら眺めていた。
が、直ぐに手を止め、正治に言った。

「最後の質問をしたいところだけど、先ずは急速を取りたいわ。話しはそれからにするから」

それだけ言うと、コツコツとヒールを鳴らしながら工房の中へ入っていってしまう。
その後ろ姿を見ながら、デネブが言う。

「アルタイルは変身するだけでも大きなエネルギーが必要なんダ。あ、君は食べない方がいいよ。アルタイルの食事、凄いかラ」

「そ、そうなんですか……」


正治は、目の前の光景を見つめ、眼鏡をかけ直した。
目の前には、工房の中の椅子に座ったアルタイルと、食事が乗ったテーブル。
メニューはレトルトのカレーだ。
レトルトと言っても、見るからに辛そうな、真っ赤なカレー。
アルタイルはそれに、躊躇もなく白いものを絞り出した。
ホイップクリーム。
更にその上からデスソースをかけ、次に大量のロイヤルシロップ、最後にブート・ジョロキアを少しだけふりかけて完成らしい。
アルタイルは数分間、動かずじっとしていた。

「何をしてるんですかね?」

「ご飯前のお祈りだってサ」

「お祈り……」

果たしてあれをご飯と言っていいのか?正治は疑問に思いながらそれを見つめていた。ふいにアルタイルが目を開け、独り言のように呟いた。

「目の前の食べ物は、あたしの為に死んでくれた。あたしはこの食べ物の為に死ぬことはできない。だからせめて、食べ物への感謝と、残さず食べる敬意をこめる。母上の教えだ」

アルタイルはそう呟くと、スプーンを手に取り、食べ始めた。
辛いものと甘いものが混ざりあった匂いが、工房に広がる。
正治は若干引きながら、その様子を見守っていた。

食事と言っていいかも分からないそれを食べ終えたアルタイルは、角砂糖を溶かした水を飲み干し、ナプキンで口を拭ってから正治を見つめた。

「それで……」

アルタイルの、左右で色の違う目が正治の目を捕らえた。

「本当に、改造するの?」

正治は俯く。
人間の世界に、未練はない。元々普通ではなかったし、友達もいなかった。親の期待にも答えられていない。唯一信頼していた家庭教師にも裏切られた。それにーーーー正治は目の前の女を見た。
左右の目が違う、赤毛の、クールな女。
こんな風になりたい。そう思った。
だから……。
正治は息を深く吸い、吐き出して、言った。

「お願いします。俺を改造してください」

正治は裸になり、煮えたぎる鍋の前に立っていた。

「これからあなたを煮溶かして、型に入れて凍らせるわ。痛みは無いから、安心しな。……少し苦しいかもしれないけど」

アルタイルは正治の周りをぐるぐると周りながら、そう言う。
裸の正治を見ても、特になんとも思わないようだ。
正治は煮えたぎる鍋の中身を見てみた。熱気が凄い。眼鏡が曇ってしまう。

「いつも、こんな感じでやっているんですか?」

正治の頬に、汗が垂れた。恐らく、人生最後の汗だろう。

「今回はこんな感じってだけ、他にも調理法はあるわ。さあ、鍋の中に入って……」

「アルタイル、忘れてる事があるヨ」

男の人の裸が苦手で、髪の中に避難しているデネブの言葉が、アルタイルに届いた。そうだ、うっかりしていた。

「そうだわ、忘れてた。あなた、過去の記憶、消したい?」

「過去……?」

「人間だった頃の記憶よ。ここで記憶を消せば、嫌な事は全て忘れられる。記憶を残しておけば、今後何かの役に立つかもしれない。あなたの自由よ。選んでちょうだい」

正治は顎に手を当てて、考えた。

「望みは叶えてくれるんですよね?女の子になりたいとか……」

「ええ、出来る限りは」

「それじゃあ……」

正治はスラスラと要望を口にした。

「女の子にして、視力を直して、髪を長くして、あとーーーー」

告げられる内容に、アルタイルは戸惑って首をかしげた。

「どうして、そんな事を?」

「あんたに、憧れたから……ですかね」

正治は呟き、鍋の方に向かっていった。

「記憶はそのままでお願いします」

「……分かった。あなたの幸せの為に」

正治は鍋の中に入った。直ぐに身体全体がバラバラになる。
とんでもない熱さだ。
内蔵や骨や筋肉や繊維が、バラバラに鍋に広がる。
突然、鍋の中の様子が変わった。
アルタイルが、大きな棒でかき混ぜているのが、何故か分かる。
いまや、鍋の中身は正治だった。鍋で湯気を上げている液体が、正治自身ーーーー。
アルタイルがその様子を見て、何かを鍋に入れた。
スターフルーツと、ドラゴンフルーツ。あのドラゴンから取ってきた物だ。
それを何度もかき混ぜ、水っけが減った所で蜂蜜を投入。
鍋の中、正治の中は蜜の沼のようになった。
更に数十分、いや、数時間煮溶かされ、望んでいた女の形の型枠に押し込まれた。
額に汗をかき、疲れた様子のアルタイルが、そこにオプションとしてあるものを付け加えているのが見える。
正治はそれを満足げに見つめていた。
ようやく作業を終えたアルタイルが、正治の入っている型枠を抱え、ある場所に向かった。
冷凍室だ。
正治はここで眠くなった。
意識を保った状態で最後に見たものは、満足げなアルタイルの顔。
ーーーー正治の意識は途絶えた。



「気分はどう?」

正治に向かって、声がかけられる。
正治は起き上がってみて、直ぐに綺麗な髪が全身を包んでいるのが分かった。
目をパチクリさせながら、アルタイルを見つめ、続いて胸に手を置き、下半身に手を伸ばした。確認してみると、穴のような物が二つある。
なんだか、思ったよりも変な感じだ。しかし、十年待ち望んだそれが、ようやく手に入ったのだ。
正治はアルタイルに向けて笑顔を見せた。

「いい感じ」

正治は起き上がり、少しだけ歩いてみた。
人間だった頃と、あまり変わらない気がする。
飴細工で出来た窓に写る自分の姿を見てみた。
ピョコンと飛び出たアホ毛は、デネブをイメージしてみた。そして、左右で色の違う目と、両方の肩の後ろにある翼はーーーー。

「あたしの真似をしたいなんて、変わっているわね。正治」

「もう、正治はやめ、ですよ」

呆れているような、戸惑っているような顔のアルタイルに向けて、言った。

「女の子なんだから、女の子らしい名前を……スターフルーツを使ったから、スターフルーツ?それではあまり女の子らしく無いですね……うーん、そうだ!星子、星子ってのはどうでしょうか?」

「セイコちゃん?」

アルタイルの髪から、デネブが顔を覗かせる。

「そう、スターフルーツだから星、女の子らしく子ってのをつけて星子ちゃん。どうですか?イル姉さん」

アルタイルが一拍置いて言う。

「イル姉さんって、もしかしてあたし?」

「そうですよ。だって、この羽も目も髪も、あんたに憧れて作ってもらったんです!」

星子はくるりと一回転した。
長い髪と大きな翼、最高に可愛らしい。

「イル姉さんね……」

アルタイルは少し考え、デネブが聞こえないような小ささで呟いた。

「悪くない、かも」

アルタイルはにやけそうになった口を押さえ、咳払いし、はしゃいでいる裸の少女に声をかけた。

「それじゃあ星子、あなたの服、見繕って上げるから、こっちに来なさい。早くしないと、芯まで凍えてしまうわよ」

「あ、はい。イル姉さん!」

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