【初出】
外伝『ホープ』
【解説】
“
紅世の王”。
真名は“紊鎚毀”(びんついき)。
炎の色は茶鼠色。
人化した姿は、痩せた長身の男。本性は、十余もの鎖付きの鉄槌を振り回す櫓の姿をしていた。
[
マカベアの兄弟]の中で“王子”の称号を名乗る者たちの一人であり、同じく“王子”である“潜逵の衝鋒”
ダーインと行動を共にしていた。
新世界『
無何有鏡』が創造されてから一年後の春、新世界の
外界宿の情報操作によって、日本のとある古びた陸上競技場に誘き出され、生贄のふりをして待ち構えていた
坂井悠二と遭遇。坂井悠二と交戦するが、歯が立たずに苦し紛れに放った炎も指輪型
宝具『
アズュール』によって防がれ、悠二に『
吸血鬼』を突き刺されて討滅された。
【由来・元ネタ】
エトルリア神話(古代ローマの前身)に登場する男女の悪魔族「カルン(Charun)」。死を司り、鎚を手にするという。
「紊」とは、乱れる、乱すという意味の語である。「毀」は破壊すること、悪し様に言うことである。併せて考えれば、真名の意味は「世界を乱す鎚による破壊」と思われる。「毀」からは秩序のような概念的なものまで破壊するという解釈も可能である。
最終更新:2024年10月23日 09:07